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データセット

ドキュメント内 峰松, 翼 (ページ 70-74)

第 4 章 事例に基づく画像補完を用いた背景差分法 45

4.5 実験設定

4.5.1 データセット

表 4.1: データセットの詳細.

データ名 前景 学習データ数 評価データ数 画像サイズ

Continuous pan 走行中の車 232 500 352×240

Translation イス 350 309 320×180

Scene change 傘 501 267 320×180

Moved object 人工植木 235 101 320×180

Illumination change 荷台の箱 240 58 320×180

データにイスは含まれていない.

Scene change: このシーンはカメラが廊下の角を曲がったあと,直進するシーンの画像

を含む.廊下の角を曲がった後,シーンの風景は大きく変わるため,廊下の角を曲 がる前のシーンの情報を廊下の角を曲がった後に使用することは不適切である.ま た,このシーンの評価データにのみ3本の傘が前景として放置されている.

Moved object: このシーンは同一の植木が学習データと評価データのどちらにも含ま

れている.しかし,学習データと評価データでは植木の位置や姿勢が異なっており,

評価データの植木は前景として判断しなければならない.

Illumination change: このシーンは学習データと評価データで異なる日時に撮影され,

日中は日光による照明環境を,夜間は蛍光灯による照明環境を含む.評価データに のみ,前景として荷台とその上におかれた箱を含んでいる.また,一面が白い壁で テクスチャが少ない特徴を持つ.

本実験ではパッチ画像サイズを64×64とし,学習データの画像からスライディングウィ ンドウに基づいて学習用のパッチ画像を作成する.このとき,スライディングウィンドウ 幅は16画素とする.また,ウィンドウの移動をした後,その位置から上下左右に3画素,

あるいは7画素ずらすことで,各ウィンドウの位置で9枚のパッチ画像を切り出す.

4.4.2節で述べたように変化検出ニューラルネットワークを学習するために,前景検出

4.5 実験設定

(a) Continuous pan: 学習データ (b) Continuous pan: 評価データ

(c) Translation: 学習データ (d) Translation: 評価データ

(e) Scene change: 学習データ (f) Scene change: 評価データ

(g) Moved object: 学習データ (h) Moved object: 評価データ

(i) Illumination change: 学習データ (j) Illumination change: 評価データ 図 4.5: データセット

訓練用のパッチ画像が必要である.観測領域での前景画像を用意できないことを想定し ているため,上記のデータセットのシーンと見た目が異なるシーンを選択する.本実験 では,Changedetection.netによって与えられている固定カメラシーンから,図4.6に例示

(a)シーンhighway (b) シーンpedestrians 図 4.6: 前景検出訓練用画像.

した前景として車と人を含むIIシーンhighwayとシーンpedestriansの2つのシーンを選 択した.Changedetection.netでは前景ラベルと背景ラベルを画素ごとに付与された正解 画像も公開されており,その正解画像を変化検出ニューラルネットワークの学習における 教師信号として用いた.このとき,パッチ画像のマスクされる領域内に前景ラベルが一 つもなければ,そのパッチ画像に教師信号として背景ラベルを与え,パッチ画像の中心画 素が前景であるときのみ,そのパッチ画像に前景ラベルを与えた. 一方,前景検出訓練 用のパッチ画像の作成では,シーンhighwayとシーンpedestriansから約100枚の画像を 選択し,スライディングウィンドウ幅を4画素として,選択した画像からパッチ画像を切 り出した.このとき,前景領域を含むパッチ画像を増やすために,画像サイズH×Wを 0.8H ×0.8W,0.6H×0.6W,0.4H×0.4W に縮小した画像も用いる(HとW は画像の 縦と横の長さを意味する).

IIシーンContinuous panの評価データにも車が含まれているが,車の進行方向や大きさが異なる.

4.5 実験設定

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