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では,昭和20年代から昭和30年代にかけての教育政策がどのよ うに変化したかを学習指導要領を申心として明らかにし,その変化の政

 第3章では,昭和20年代から昭和30年代にかけての教育政策がどのよ

ということが明かとなった。

 昭和30年代の価値観は,1・イリイチのいうところの「パクス・エコ

ノミカ」の価値観に一元化されたということが明らかとなった。

 以上の分析によって,昭和30年代になると,平和主義の理想を追求す

ることが不可能となったが,「軍事化は程々にして,経済重視」という

「パクス・エコノミカ」の価値観が主流となった。しかし,この平和観 は,管理教育と環境破壊と国際的経済の不平等と人権侵害という携造的 暴力をもたらすものであった。

 以上の検証によって,仮説が正しかったことが明かとなった。

 1952年の日本の独立以降,旧婚盛者層の復活にともなって,いわゆる

「逆コース」と呼ばれる軍国主義への揺り戻しの動きもあったが,吉田 茂,池田勇人ら戦後の経済官僚を重用した人達の政策は,ザ経済発展」

重視の政策であった。この政策は,「開発=発展=平和」という「パク ス・エコノミカ」の価値観を、教育を通して国家主義的に国民に押しつ けるものとなったのである。その教育政策が,具体化され始めたのが,

1955(S30)年紀学習指導要領である。また,昭和20年代版学習指導要領 の分析により,その方針が平和教育として大変優れたものであったこと が分かったが,いかに優れた政策でも押しつけることは困難であったこ

と,そして,昭和20年代版学習指導要領の中に,すでに「経済発展重視」

の価値観が存在しており,昭和30年差の学習指導要領に引き継がれてい っ彪ことが明かとなった。

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(2)研究結果と平和教育運動との関わり

日本の平和教育運動との関わりで明かとなったことは,次の点である。

O 「直接的平和教育」を重視した従来の平和教育運動の方法は,

 「体験の継承」「戦争原因の科学的追及」「平和への実践力育成」

 という筋道に従ったものであるが,これは昭和20年代の学習指導要

 領にその原型がみられる。

O 直接的平和教育を重視したため,政府の教育政策をすべて直接的  暴力の準備に結び付けて考える傾向を生んだ。「軍国主義につなが

 る政策だ」とか「戦争の準備だ」という批判は,平和な毯界に生き

 ている(と思いこんでいる)多くの人達を納得させることができな

 かった。

○ 自分達の生活が豊かになることに反対する必要はなく,従って,

 経済重視の政策には基本的に同調し,マイホーム的平和に満足する  傾向を持ち,構造的暴力性を追及する姿勢が弱かった。

 これからの,日本の平和教育運動に望まれるのは,直接的暴力を揃判

ずる「直接的平和教育」の積み重ねを受け継ぎっっ,「構造的暴力」を

明らかにしながら批判していくとともに,自分達の運動理念そのものも

常に相対化していくことである。

 (3)今後の課題と展望

 本研究は,昭和20年代と昭和30年代の教育政策を,学習指導要領を中

心に考察したものである。

 年代を限定したのは,現在の教育政策の原点がそこにあると考えたか

らであるが,現在の教育政策の方向性を知るには,昭和3⑪年代以後の分

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析も重要である。特に1973年の第1次オイルショックによって,高度経

済成長時代が終わり低成長時代に移行したことが教畜敢策にどう影響を

及ぼし渇か,ま艶,1989年からの東西冷戦構造の崩壊が教育政策にどの

ような変化をもたらそうとしているかは,重要な点である。

 教育政策全体を見るには学習指導要領を中心にするだけでなく,各政

党の教育観や国会における審議内容,制度的には教育法令,政令,省令,

教科書制度など調査,分析する対象は多く残されている。

 しかし,本研究によって,平和教育研究の新しい方向を示すことがで

きたのではないかと考えている。教育政策に限らず,教育の中にどのよ うな暴力が潜んでおり,それがどのような構造を持っているかを分析す ることが新しい平和教育研究の第1歩であると考える。

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ζ謝辞]

 本紐究を進めるにあたり,終始変わらぬ御指導を賜りました繕導教官

である藤井徳行先生に心より深く感謝し,御礼申し上げます。

 さらに,主任指導教官である河井翼先生,前主任指導教官であっだ 増井幸夫先生はじめ本学諸先生方には,各々の専門的見識から貴重な御

助言を頂き,その学恩に対し深甚なる謝意を表すものであります。

 また,広島修道大学の岡本三夫先生,鳥取大学の若狭蔵之助先生,広 島大学の片上宗二先生には,それぞれの立場から御助言を頂いたり,資 料の御恵与,御貸与を頂いたりし豪した。全く面識のない私に,身にあ

まる御援助を頂き心より御礼申し上げます。

 資料収集・閲覧に際して兵庫教育大学図書館,広島大学図書館,京都 大学教育学部図書室,兵庫県立図書館,広島県立図書館および広轟平和

教育研究所等には,種々の便宜をはかって頂き,深く御礼申し上げ棄す。

 最後に,二年間にわたる長期の観究の機会を与えて下さいました広島 県教育委員会,府申町教育委員会,府中購立府中南小学校佐々木敢繭校 長,古城門一成校長他諸先生方には暖かい御支援を頂き,心から謝意を

表明いたします。

1992年12月21日

久 保 正 彦

一 182 一一

{付録資料1

  平和教育文献目録

1.「異践のレベル」の部

誌名 UOL.年月著者名

自 1平和責チ}室電    4198e

臼2平和奮iヲf多巳    51981 A3平話研究    5 ag81

A4平和階    51981

A5平和瀦   

51981 自6平和研究    5捻81 A7平和研究    51981 禽8三}Z和蹴    71982 A9平和研究    71982 臼掲平和研究    旧捻85 A1!平和研究    le ag85 臼12平和研究   121987 臼13平和研究    !21987 A t4平和研究   121987 禽15平和研究   121ger B 1教喬学研究   5e 1983

B2教艀磯  511984 B3血糊i確  551988

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C7平和教育研究  21grs C8平和教育研究  41976 C9平和教育研究  519Tr Cle平和教育研究  519Z7 CI1平和教育研究  61979 Ci2平和教育研究  61979 C13平和教育研究  619Tg C14平和教育研究  61留9 C望5平和教育研究  6tEYTg C16平和教育研究  61grg C17平和教育研究  61gng c18平和教育研究  7198e C19平和教育研究  7 ag8EZI C22平和教育研究  81981 c21平和教育研究  111981 C22平和教育研究  121985 C23平和教育研究 121985 D1国民教育  増刊19T8

D2国民教育  増刊1鰯

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D4国民教育 D5国民教育 D6国民教育

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山川宗秀 佐久間勝彦 外間米子 森下 弘 森下 弘

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岡本 三夫

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綱本三夫 多賀秀俊 藤田秀雄他 山田 浩 外由鄭召 浜本純逸 緬召 肇 安達喜彦 浅羽晴こ 大槻和夫 広平研1)

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