三線の製作工程
三線の製作工程は、①樟の加工、②樟の漆塗り、③胴の加工、④胴張り(蛇皮張り)、⑤ 胴掛け、糸掛け、絃掛け(範)、糸駒(義。ウマ)の加工、⑥組み立てである。10
三線の型
三線主取によって制作された三線の樟には、現在7つの型がある。その多くが制作者の 名をとって命名されている。南風原型、知念大工型、久場春殿型、久葉の骨型、真壁型、
平仲知念型、与那城型、の7つである。これからそれぞれの特徴について述べる。11 南風原型
①南風原型(フェーベルガタ)
もっとも古い型といわれる。南風原とい う名称は、三弦匠主取(三線制作者)の名 工の名に由来する。樟は細めで、天の曲が
りが小さく、野坂は大きく曲がり、野丸は 半円形である。野丸と鳩胸の区別がほとん
どできない。この型は、拝領南風原型と翁 長親雲上型の2つに分類される。12
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知念大工型
②知念大工型(チネンデークガタ)
1710年、三弦匠主取に命名された知念の 作といわれている。太悼である。天の曲が りは大きく、中央にかすかに盛り上がった 稜線がある。天面も広い。天と鳩胸は盛り 上がっており、野坂は短く野丸は丸みをお にている。野丸から鳩胸にかけて中央には 天面と同じようにかすかに稜線がある。14
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知念大工型15 久陽春殿型
③久陽春殿型(クバシュンデンガタ)
久陽春殿という名工の作といわれている。南 風原型の系統である。沖縄の三線の中で、もっ とも太めの樟である。天のまがりは小さく、薄 手である。上部から下方へ次第に太くなり、野 丸と鳩胸の区別がほとんどできない。心の付け 根には、階段(1段)が施されている。16 久陽春殿型17
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14大城學2006p.50 15大城學2006p.60 16大城學2006p.50
17大城學2006p160
32
久葉の骨型
④久葉の骨型(クバヌフニガタ)
この樟も久陽春殿の作といわれている。
樟を横からみるとクバ(ビロウ)の葉柄に 類似しているところからこの名がついた。
樟が最も細く、久陽春殿型とは対照的であ る。南風原型をひと回り小さくしたような 感じである。野丸と鳩胸の区別がほとんど できない。18
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久場の骨型19
⑤真壁型(マカビガタ)
名工といわれた真壁の作といわれている。樟 は細めで、天は中絃から曲がり、糸蔵が短くな っている。三線の型のなかで、もっとも優美で あるといわれている。宇根親雲上型は、真壁型 に属する。
r開鐘」と呼ばれる名器があり、開鐘と称さ れる三線はすべて真壁型である。20
真壁型
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真壁型21
18大城學2006p.50 19大城學2006p.60 20大城學2006p.50 21大城學2006p,61
⑥平伸知念型(ヒラナガチネンガタ)
平伸という名工の作といわれている。樟は太 めで、鳩胸には丸みがない。天は湾曲が大きく、
中央はやや盛り上がっていて、丸みをおびてい る。知念大工型の系統のようである。なお、こ の型の存在については、今後検討する必要があ るとされている。22
⑦皇幽L
真壁と同時代の名工だといわれる与那城の 作といわれている。通常rユナー(与那)」と 呼ばれている。樟は太めである。野面が糸蔵 の端まで一直線になっている。天は糸蔵の先 から曲がり、節穴はやや下方に開けられてい る。糸蔵は長く、鳩胸も大き胃である。この 型は、小与那型、江戸与那型、佐久川の与那 型、鴨口与那型の4つに分かれる。江戸与那 型の心の側面には大小の3つの穴が開いてい る。24 与那城型25
平仲知念型