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150  300  350 

Depth(m) 

The P wave velocities of TNlS calculated by the semblance method are shown (solid line)Dashed line is  L1 t.Dots show semblancvalues 

450  500  400 

250  200 

Fig.ll(a

波速度,VSIは周波数Oの極限を考えたときのStoneley 波の位相速度, μは地層のせん断弾性定数である。ま ず,この式からμを求め,密度検層の地層密度と併せ,

S波速度Vsを求めた。その結果をFig.15に示す。また,

Stoneley波のsemblanceも併せて表示した。ただし,

VSI, Vsおよびuの 聞 に はVslV<VsまたはVsl<VS<Vと いう関係があり,この関係を満たさない場合は図から削 除した。その結果, S波速度を決定できた個数は,TN 1S井 の 場 合 は453(20%)TN 2Sでは842(22%)TN3井では870 (20%)となった。 TN1S, TN2S  ではS波を決定できた個数は増加したが, TN 3では逆 井では3764個に対し, 716(19%)TN 3井では4391

個に対し, 1524 (35%)である。これは, 3坑井の S波速度が泥水中の音波速度より小さい区聞が多レため と推定される。また, semblance法により S波だと判 定したものの中には,泥水中の音波の直達波の可能性も ある。そこで, Fig.14に示すようにほぼ全深度にわた って速度を決定できたStoneley波の速度を使って,次 式により S波の速度を決定した (WHITE1965)

ここでBおよびuは坑内泥水の体積弾性率および音

(7) 

VSI=V/ (1 +B/μ

物 f喰 探 査 548 

8000 

、E 6000  a..  4000 

80  2000 

。 。

8000 

、Ez5

6000  a..  4000 

B3h @  2000 

。 。

46巷 第 6号 汁那盆地実験j干での青波検!督結果の解析 街地恒夫・中尾市典

E3詰. EF500O   4000  3000  a .. 

2000 

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100  200 

100  200 

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200  300  Dpth(m)

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200  300  Dpth(m)

100  400  500 

300  Depth(m} 

400  500  600 

100  200  300  Dpth(m)

400  Fig.ll(cThe wave velocities of TNcalculated bthsemblance method are show(solid  line). Dashed line i

Ll .tDots show semblance values. 

付近の高速度層は,両坑井とも灰色玄武岩質溶岩に対応 する。その下部の低速度層は発泡度の高いスコリア質黒 一暗灰色玄武宕溶岩ないしスコリア質火山礁凝灰岩が対 応する。 TNlS井では,高速度層は基質が細粒の玄武 岩質火山砕屑岩が対応することが多いようである(松本

まか, 1993)

6.  お わ り に

Fig1Thwave velocities  calculated bthsemblance method are shown (soilline)  values. (aiTlS, (biTN 2and (c) iTN 

して高くない。これは,丹那地域では,軟弱な層が多く 存在し,波の減衰が大きく, レシ ノミ毎の波形が異なる こと,

s

波の速度が坑内泥水の音波速度より小さいこ と,データのダイナミックレンジの問題,などが考えら れる。また, ソフトウェアのアルゴリズム的にも,地層 のS波 速 度 が 坑 内 泥 水 の 音 波 速 度 よ り 小 さ い と Stoneley波の自動選択が適切に働かtn、場合もあり3 改良の余地がある。今後はアルゴリズムの改良を計ると 共に, wavelet解析といった新しい方法も横討したい。

semblance法を使用して,丹那地域で掘削された坑井 の 音 波 検 層 , 密 度 検 層 デ ー タ よ りP波, S波

Stoneley波の速度分布を求めた。その結果,音波検層 謝 辞

から求めた区間速度に見られた異常な高速度層がsem‑ 本研究は「地熱探査技術等検証調査に伴うデータの解 blance法を用いて求めたP波速度分布には見られなく 析・評価 断裂型貯留層探査法解析・評価」の一環とし なった。 S波の速度が坑内泥水の音波速度より小さい区 て行ったものであり, NEDOの取得した坑井検層デー 聞が多かったので, WHITE (1965)の式を用いて, タの一部を解析したものである。データ使用に当たって Stoneley波の速度からS波速度を推定した。この結果, 色々便宜を計っていただいたNEDOの各位に心より感 TN 2S, TN 3井の間ではP波と同様にS波でもよい対 謝します。また,実際のデータの取扱には石油資源開発 応が見られた。ただ,これら2本の坑井とTNlS井の 側中込理氏,同(当時)岡崎金雄氏にお世話になりま 間には対応関係は見られないようである。 した。深く感謝します。

今回の解析で得られた各波動のsemblanceの値は決

551 

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(a)  中尾信典

j守那盆地実験1十での音被検 層 結 果の解 析 菊地恒夫

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..... 100 

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~ 3000 

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6号 第 46巻

E里 探

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The S wave velocities calculated by the semblance method is shown (solid line)Dots show semblance values.  (aTN1S, (bTN2S (cTN3. 

100 

Fig.13 

600 

The S wave velocities estimated by the Stoneley wave velocities and the result of density log are shown (solid  line)Dots show semblance values(ais  TN1S, (bis  TN2S and (cis  TN

400  500  300 

Depth(ms)  100  200 

。 。

Fig.15 

昭 和63年 度 地 熱 探 査 技 術 等 検 証 調 査 断 裂 型 貯 留 層 探 査 法開発弾性波利用探査法開発(坑井掘削・検層・坑井 テスト及び断 裂 特 性の総合評価)報 告 書 (要 約),156 新 エ ネ ル ギ ‑ 産 業 技 術 総 合 開 発 機 構 (NEDO)(1991

平 成 元 年 度 地 熱 探 査 技 術 等 検 証 調 査 断 裂 型 貯 留 層 探 査 法開発弾性波利用探査法開発(坑弁掘商J.I検層坑井 テスト及び断 裂 特 性の総合評価)報 告 書 (要約),265.  手 塚 和 彦 ・ 宮 人 誠 (1988):フ ル ウ ェ ー ブ ソ ニ ッ ク μ に よ る 浸 透 率 評価の た め の 実験 的 研 究 , 石 油 資 源 開 発 株 式会社 技 術 研 究 所 研 究 報 告,no. 5, 2138. 

TSANG, L. and RADER, D. (1979): Numerical evaluation of  the transient acoustic waveform due to a point source in  fluidfilled borehole, CeoPhysics, 44, 17061720 WHITE, ]. E. (1965)Seismic Waves: Radiati'onTransmis

sion and Attenuation, McGraw‑Hill, New York 

菊地恒夫(1990):音波検層波形シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に よ る フラクチャー開口幅の推定,物理探査, 43, 34 3 KIMBALL, C. V.  and Marzetta, T. L. (1984)Semblance 

processing of borehole acoustic array data, Geophysics,  49, 274 281. 

松本哲一‑水垣桂了 玉生芝、郎 小野晃司・北原哲郎・品 田正一ー笹田政克 (1993):伊豆半島,多賀火山初期 噴 出 物 と し て の 畑 玄 武 岩 類 一 静 岡 県 丹 郡 盆 地 付 近 の 地 質と KAr年代 ,火山, 38,ト13.

蔚藤正徳 (1978): 漸 化 式 デ ィ シ タ ル 設計,物理探鉱, 31, 112  135. 

新 エ ネ ル ギ ー ・ 産 業 技 術 総 合 開 発 機 構 (NEDO)(1990)  フ ィ ル タ ー の 自 動

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@@COFohzuo@(E)@@COFoh=uo@(¥E)@@@CDFUD

500 

Fig. 14  Thc Stoneley wave velocities calculated bthe semblance method ishown (solid line)Dotshow semblance  values. (ais  TN lS, (bis TN 2S and (cis TN 3. 

400  300 

Depth(m)  200 

100 

葛根回地熱地域の新期花崩岩類中に産する流体包有物の特徴 29 

熱水を捕獲してし、ることを意味する.現在岩体内で 活動している熱水は同位体的に天水起源を示すので (柳谷ほか, 1993),流体包有物に捕獲されている 流体もまた天水起源の流体て・あると推定される.本 タイプの流体包有物は温度検層に有効であるなど,

深部熱水系の現状を解析する上で最も有用であると 考えられる

(2) タイプCとタイ プDの流体包有物の均質化温 度と塩濃度は,タイプBの流体包有物とタイ プEの 流体包有物のそれらの中間にあることが多レ.従っ て,これらのタイプの流体包有物に捕獲されている 流体は,タイプEの流体包有物に捕獲されている 高塩濃度の流体が,タイプBの流体包有物に捕獲 されてし、る低塩濃度の流体と混合して希釈されてで きたと考えられる.タイプBの流体包有物で塩濃 度が14'"'‑'20

wt%

のものは,この混合,希釈の過程 で形成されたのかもしれない.

タイプCの流体包有物は岩体内だけでなく,新 第三系を切る熱水性鉱物脈にも認められている(小 松・村松, 1993). この熱水性鉱物脈中にタイプC の流体包有物が認められる範囲は,松沢貫入岩に伴

うものを除くと,現在の熱水系で約250T以上を示 す範囲と比較的一致している(小松,未公表資料).  今後,タイプCの流体包有物を伴う熱水性鉱物脈 と現在の熱水の流通路との関係を明らかにする必要 がある.

(3)タイプEの流体包有物の均質化温度はタイプ Bの流体包有物のそれに比べて明らかに高い.ま に ハ ラ イ ト と 鉱 物X2の量比から推定したタイプ

Eの流体包有物のNa/K比は,現在貫入岩体から 採取されている熱水のNa/K比7.5‑‑‑‑‑7.8C柳谷ほか,

1993)に比べて明らかに低い.これらのことは,タ イプEの流体包有物に捕獲されている流体が現在 岩体内で

たものではないことを意味する.本タイプの流体包 有物に捕獲されている流体の起源は明らかではなし、

が,母岩の花崩岩類にはあまり熱水変質作用が認め られないので, この流体は現在岩体内に見られる鉱 物のいくつかと比較的平衡に近い条件下にあったと 推定される

流体包有物中には, Na' K. C1の他に無視でき ない量のFe.Mn. Ca. Sが溶存している.今後こ

19945月号

れらの成分について定量分析を行うとともに,花崩 岩体についての鉱物学的な研究や水/岩石反応の実 験を通じて,高温時における流体と岩石との反応過 程を明らかにし,本タイプの流体包有物の特徴を解

明していく必要がある

(4)  葛根田地熱地域の新第三系中には,深度に応じ た鉱石鉱物(閃E鉛鉱+方鉛鉱,黄銅鉱+赤鉄鉱)の 累帯が認められている(村松,未公表資料) また,

花崩岩体中に観察された高塩濃度の流体包有物に は,娘鉱物として閃亜鉛鉱や黄銅鉱が含まれている ことが明らかになった.そこで,花崩岩体内で活動 していた高塩濃度の流体と,新第三系中に鉱石鉱物 を沈澱した流体との成因的な関連性も今後解明する 必要がある

謝辞:日本重化学工業岡地熱事業部および東北地熱 エネルギー附には発表を許可して頂いた.本研究を 進めるにあたり,同事業部および地熱エンジニアリ

ング(闘の方々にはいろいろと便宜を計って頂いた.

日本重化学工業側地熱事業部佐藤 浩博士には粗稿 を校閲して頂いた.ここに記して感謝の意を表す る.

参 考 文 献

Bodnar, RJ. (1993): Revised equation and table for determining  the freezing point depression of H2NaCl solutions. Geochim.  Cosmochim. Acta., 57, 683684. 

Kato, O.  and  Doi, N. (1993)Neogranitic pluton  and later  hydrothermal alteration at出巴Kakkondageothermal fields,  ]apan. Proceedings 15th NZ Geothermal Workshop, 155161.  小松 亮・村松容ー(1993)・葛根回地熱地域の深部貯留層におけ る流体包有物の特徴ー日本地熱学会平成5年度学術講演会講 演要旨集, A14 

Sterner, S.  M., Donald, L. and Bodnar, R. ]. (1988)Synthetic  f

l.uid  inclusionsV.Solubility relations in the system  NaCl  KC1H2under  vaporsaturated  conditions. Geochim.  Cos.  mochim. Acta, 52, 989 1005. 

柳谷茂夫・笠井加一郎・BrownK. L. . Giggenbach, W. F. (1993 :岩手県葛根回地熱地媛における深部地熱流体の化学的特性 日本地熱学会平成5年度学術講演会講演要旨集, A12 

SASAKI Munetake, SASADA Masakatsu, MURAMATSU  Yoichi, KOMATSU Ryo and SAWAKI Takayuki (1994)  Characteristics of fluid inclusions observed in  Neo‑

Granitic rocks from the Kakkonda geothermal field. 

受付:1993129日〉

地質λ4773036,氏 19945

Chishitsu News no. 477, p. 3036, May, 1994 

葛根田地域をモデ、ノレとした弾性波シミュレーション

は じ め に

岩手県葛根田地域は,地熱発電所の建設とその後 の発電所拡張事業に伴い,周辺一帯の地質構造が良 く調査されている(加藤ほか, 1993).そこでその 調査結果からモデルを作り,同地域では波動がどの

ように伝わるのか検討してみた

作成したモデノLとは葛根団地域の断面を数多くの 規則的な格子に分けたものである.シミュレーショ ンの方法は,その格子にP波速度, S波速度およ び密度を与えておき,波動方程式を数値的手法(差 分法)により解くというものである.

このような解析を行う際に気を付けなければなら ないのは,得られる結果は近似的なものだとし、うこ とである.例えば,自然界で、は波が伝わるときは,

媒質の内部摩擦などにより減表を起こす.今回の解 析ではこのような現象は考慮していなし、(考慮した プログラムも作成したが,とてつもなく大きなメモ リが必要で,現在使える計算機ではなかなか実行で きない).また,地下構造とし、う連続したものを,

格子というとびとびのもので表すわけであるから,

そこに無理が生ずる.格子の間隔を無限小にすれ ば,連続体になるが,そのようなことは実際には出 来ない.したがって,今回の解析で得られた結果は 一般的には格子間隔の 2乗のオーダーの誤差を含 む.また,当然、数値計算に伴う計算機内での丸め誤 差も含む.実際問題としては,このような誤差が,

得られた解に対して十分小さければよいわけであ る.

2. 

数値計算の方法

数値計算のやり方として,最初に半無限構造と言 った極く単純なモデルで計算し,理論解と比較す

1)地質調査所地殻熱部

菊 地 恒 夫1

)

る.比較の結果,理論解と十分県く一致したら,同 じプログラムを使用して,今回計算した葛根回モデ ルのような複雑なものを計算する.

また,モデルを作成する場合,どのような現象を 知りたいかによって,モデルは変わってくる.例え ば , 周 波 数 が1Hz以 下 と いった低周波の地震被 が,葛根田地域ではどう伝わるかという時に,数メ ート ル程度の構造はほとんど問題にならなし、(正確 こいえば,地震波の波長と格子間隔の比が問題とな る.波長が極端に長いのに,格子間隔を小さくすれ ば,計算量が膨大になり,丸め誤差が蓄積しやす なる.逆にすると,計算そのものが不安定になり,

発散してしまう.波長は,モデルに与えたP波速 度やS波速度と周波数で決まる.速度が大きくて,

周波数が小さい場合,波長は長くなる).そのよ な場合には,エイヤーと格子間隔を大きくして大胆 なモデ.ルを作る.逆に,周波数が高い場合には,格 子の間隔を小さくする.差分法では,周波数がこれ ぐらいなら格子間隔がこれぐらし、という関係があ る

もう一つは計算する時間間隔である.差分法で は,時間Oではすべての格子点で変位はOとし, ある点に振動を与えてその振動が時聞が経過する毎 にどのように伝わるのか,時間ステッフ.毎に解を求 めていく.この時間ステップが長すぎると,計算は やはり発散してしまう.時間ステップと格子間隔の 聞には,やはり,こういった値にすればうまく計算 できるという関係がある.

以上のような注意事項を頭において,計算を安行 するわけである.数値計算の手順を簡単にまとめる

と,

1) 地質構造調査の結果からモデルを作る 2)  そのモデルから波がどのように伝わるか数値

計算を行う

一一一一一一一一ー‑

キーワード:シミュレーシ

地質ニュース 477

真根田地域をセテ した弾性波tュレーシI 31 

3)得られた計算結果(例えば,地表面の波形)と 実際に観測された波形を比較することにより,

仮定したモデルが正しいか検証する

~) もし,両者が一致しなければ,モデノレを変え て, 一致するまで計算を続ける.

としうプロセスになる. ところが,ここで3)の段 階でハタと閑った.すなわち,実際に観測された適 当なデタがないのである.そこで仕方なく, 2)  の段階までやっておこうとした結果が,今回報告す る内容である

幸いなことに,その後(1993年11月)にNEDOが 葛根回地域で発破調査を行い,地表でその波形を観 測することが出来た.現在はそのデータを使って,

3)と4)のプロセスを実行しようと計画中である な お 今 回 使 用 し た 差 分 法 は , staggered  grid  finite‑difference (互い違いの格子を使った差分)法 (Luo and Schuster, 1990, Yoon and McMechan,  1992)と呼ばれるものである

3 .

  staggered grid  finite‑difference 5

去につ いて

本方法は差分法(finite‑differencemethod)の一種 である.二次元の弾性波シミュレーショソにおける 通常の差分法は,計算領域を格子に区切り,その格 子上で水平変位および鉛直変位を波動方程式から計 算する.staggered grid finite

ィ 1 i

fference法では,

各々の変位を計算する格子が互い違し、(staggered) になっている.また,密度やP波速度およびS波 速度(実際にはラメの定数を与えた)などの与え方も 一般的な差分法とは異なっている(第1図).この 計算法の特徴は,計算領域中に液体一国体といった 物性値が大きく異なる境界が存在していても,各格 子にその物性値を与えてやれば,境界を意識する必 要がない点である.以上の点が,本方法のミソであ

る.

4.

葛根団地域の地質モデルおよびシミュレ ーションモデル

第 2図 に 葛 根 団地 域の 地 質 モ デ ル を 加 藤 ほ か (1993)から引用して示した.この地質モデルから,

第3図に示すシミュレーショソ用のモデルを作成 19945月号

Staggered Grid Finite‑Difference Method 

i=O 

F

F F

t;;.J  区戸

F

( } ‑ 塁 塁

:up  0 μ  

W,p :λ,μ

u 水平変位 W 鉛直変位 p 密度

,μ:ラメ (Lame)の定数

J=l

j=O 

j=1 

l図 差 分 法(staggeredgrid fi.nite‑difference method)  の各パラメータの与え方.水平変位uと鉛直変 位wは同じ格子ではなく,互い違いの格子上で 計算する

した.各層のP波速度, S波 速 度 お よ び 密 度は地 質モデルから推定した

各層のうち, aは第三系,bは貫入岩である鳥越 ノ滝デイサイト, cは先第三 系,dは石英関緑岩で あり,eは貯留層をイメージしたものである.aか らdまでの地 層 は , 第2図に示した地質図をなる べく忠実にモデノレ化したが, eの貯留層については 位置と物性値は全く適当に仮定されている

モデノレは2つ作成した.1つは貯留層がないモデ ル,もう 1つは貯留層があるモデルである.2つの モデルで,第3図中の黒の三角で示したような観 測点で観測される波形がどのように変わるか検討し た.観測点は地表面に5点, 震 源 の 近 傍 に5点 設 けた.

震源、は第3図の*印で示した点である.震源と しては4Hzのsin波を鉛直方向,上向きに与えた この震源点は,葛根団地域における微小地震の発生 頻度が高レ点の一つである.ここで与えた4Hzと いう値は,実際に観測される微小地震の周波数が数

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