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教職員の服務

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(2)教職員の身分と職務の概要

① 教職員の身分と職務

公立学校の教職員は、当該学校を設置する地方公共団体の教育活動に従事する地方公務員であ る。したがって、都道府県立学校の教職員は、都道府県に身分の所属する地方公務員であり、市 町村立学校の教職員は、市町村に身分の所属する地方公務員である。

市町村立学校の教職員の給与が、市町村立学校職員給与負担法によって、都道府県の負担とさ れるとともに、地方教育行政の組織及び運営に関する法律によってその任命権が都道府県教育委 員会に属しているが、これら、県費負担教職員についても、これらの者が処理し、執行する事務 は市町村の教育事務であり、その身分は、その者の勤務する学校を設置している市町村の地方公 務員であることに変わりはない。

② 教職員の職務

ア 学校に置かれる教職員の種類(学校教育法第37条、第49条他)

(ア)校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭 (イ)養護教諭

(ウ)栄養教諭

(エ)助教諭、講師、養護助教諭 (オ)事務職員

(カ)学校栄養職員 (キ)学校用務員

(ク)その他の職員〔警備員、給食調理員、作業員等〕

(ケ)学校医、学校歯科医、学校薬剤師

以上の教職員の種類のほかに、これらの教職員をもってあてられる主任、主事等の職がある。

イ 学校におかれる教職員の主な職務内容

職 種 主 な 職 務 内 容 校長 校務をつかさどり、所属職員を監督する。

副校長 校長を助け、命を受けて校務をつかさどる。

校長に事故があるときはその職務を代理し、校長が欠けたときはその職務を 行う。この場合において、副校長が二人以上あるときは、あらかじめ校長が定 めた順序で、その職務を代理し、又は行う。

教 頭 校長(副校長を置く学校にあっては、校長及び副校長)を助け、校務を整理 し、及び必要に応じ児童生徒の教育をつかさどる。

校長(副校長を置く学校にあっては、校長及び副校長)に事故があるときは 校長の職務を代理し、校長(副校長を置く学校にあっては、校長及び副校長)

が欠けたときは校長の職務を行う。この場合において、教頭が二人以上あると きは、あらかじめ校長が定めた順序で、校長の職務を代理し、又は行う。

主幹教諭 校長(副校長を置く学校にあっては、校長及び副校長)及び教頭を助け、命を 受けて校務の一部を整理し、並びに児童生徒の教育をつかさどる。

指導教諭 児童生徒の教育をつかさどり、並びに教諭その他の職員に対して、教育指導 の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う。

教諭 児童生徒の教育をつかさどる。

養護教諭 児童生徒の養護をつかさどる。

栄養教諭 児童生徒の栄養の指導及び管理をつかさどる。

事務職員 事務をつかさどる。

助教諭 教諭の職務を助ける。

講師 教諭又は助教諭に準ずる職務に従事する。

養護助教諭 養護教諭の職務を助ける。

学校栄養職員 学校給食の栄養に関する専門的事項をつかさどる。

学校用務員 学校の環境の整備その他の用務に従事する。

学校医 学校保健計画の立案、学校保健衛生の維持改善、健康診断、疾病予防、健康 相談、救急処置その他学校における保健管理に関する専門的事項に関する指導 に従事する。

学校歯科医 学校保健計画及び学校安全計画の立案、歯に関する健康診断、健康相談歯疾 の予防その他学校における保健管理に関する専門的事項に関する指導に従事す る。

学校薬剤師 学校保健計画及び学校安全計画の立案、環境衛生の維持改善、医薬品、劇毒 物等の管理その他学校における保健管理に関する技術及び指導に従事する。

ウ 校務の分担

学校の教職員は、当該学校で処理しなければならないすべての校務を分担すべき立場にあ り、個々の教職員がいかなる校務を分担するかは校長等の職務上の上司の職務命令によって具 体的に定まるものである。

校務とは、学校を運営していく上で必要な一切の仕事をいう。校務の具体的内容を列挙する ことは難しいが、そのおおまかな分類としては、次のようなものがある。

(ア)学校の教育活動の管理に関する事務

(イ)学校の施設・設備等の管理に関する事務

(ウ)教職員の人事管理に関する事務

これらの校務は、個々の法令により定められていたり、教育委員会からの内部委任によって いたり、教育委員会から特に具体的に命ぜられたりして、校長の処理しなければならない職務 として位置付けられ、校長の職務命令によって個々の教職員に分掌されることになる。

(3)服務の宣誓

① 概要

市町村立学校の職員は、それぞれが所属する市町村の条例が定めるところにより服務の宣誓を しなければならない。福岡県の職員の服務の宣誓に関する条例第2条は、「新たに職員となった 者は、任命権者又は任命権者の定める上級の公務員の面前において、別記様式による宣誓書に署 名してからでなければ、その職務を行ってはならない。」としている。

宣誓の趣旨内容は、憲法第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務 員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。」、憲法第15条第2項「すべての公務員は全体の 奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」、教育基本法第9条「法律に定める学校の教員は、

自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければなら ない。」、地方公務員法第30条「すべて職員は、全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務 し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」等の各規定 の趣旨に沿うものでなければならない。

この服務の宣誓を行うことによって、自分の置かれている位置と、自らの服務義務を的確に認 識することになる。ところが、ややもすると現実は服務の宣誓(別記様式)を形式的に考えがち である。

② 服務の宣誓と今後の課題

服務の宣誓は、憲法・法令等の規定に従うことを国民 及び地域住民に対して、文書で確約するものであるから、

宣誓の事項に反するようなことがあれば、国民及び地域 住民の非難を受けることは必至である。このことを、宣 誓に当たって十分認識させるためには、服務監督者であ る教育委員会の教育長及び当該の校長等が出席し、厳粛 にしかも規律正しく宣誓が行われることが望ましい。

宣誓した本人には、常に宣誓の内容を意識しながら、

本務を忠実に執行していくように日常の指導をすること が必要である。

もし、服務の宣誓を拒否した場合は、公務員としての 服務の一つとして「服務宣誓の義務」があるから、法律 の規定に違反し、職務上の義務に違反するものとしてそ れ自体懲戒処分の事由になることはいうまでもない。

に主国民に存認める日本

憲法重し、且つ、とを固く誓いま

く誓いま

<条例別記様式>

(4)法令等及び上司の職務上の命令に従う義務

① 概要

公務員が、その職務を遂行するに当たって、恣意的に事務を処理するようなことがあっては、

国民及び地域住民の信頼と期待を裏切ることはもちろん、国の秩序も保たれなくなる。

法治国家における行政は、法律による行政の原則に基づいて行われなければならない。また、

上司の職務上の命令は、公正、かつ効果的な執行を確保するために発せられるものである。この ことは、秩序ある行政を執行していく上から極めて重要である。

② 法令等及び上司の職務上の命令に従う義務

地方公務員法第32条は、法令等に従う義務を明示している。

具体的に例を挙げると、教員は学習指導において、検定を経た教科書を使用すること(学校教 育法第34条、第49条)、学習指導要領を遵守すること(学校教育法第33条、同48条、学校教 育施行規則第52条、同74条)等がある。

校長は、これらがきちんと履行されているかどうかを監督する責任をもつ。

職務命令について任命権者は、その包括的支配権に服する公務員に対して、具体的に法根拠に 基づくことなしに、必要な職務命令を発することができる。それは、組織上の上司・部下の関係 を前提としたもので職員の職務遂行の命令のほかに、職務の遂行に必要な身分上の命令も含むこ とになる。

職務命令を発することのできる上司とは、職務上指揮監督の権限を有する者である。

県費負担教職員については、服務監督権者は市町村教育委員会である。これは、地方教育行政 の組織及び運営に関する法律第 43 条第2項「県費負担教職員は、その職務を遂行するに当たっ て、法令、当該市町村の条例及び規則並びに当該市町村教育委員会の定める教育委員会規則及び 規定(前条又は次項の規定によって都道府県が制定する条例を含む。)に従い、かつ、市町村委 員会その他職務上の上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」と定めがある。

さらに、学校においては、校長が所属職員を監督する立場から職務上の上司である。これは、

地方教育行政の組織及び運営に関する法律第43条第2項にいう「その他の職務上の上司に」該当 するものである。

③ 職務命令の種類及び形態

広義の職務命令には、職務上の命令と身分上の命令とがある。

職務上の命令は、職務と直接関係ある命令であり、具体的に職務命令の形態を挙げると、次の ようなものがある。

ア 学校の全職員を対象として出される命令

・校内諸規定に基づく校務処理

・週案や指導案提出等

イ 規定の形式による命令

・公文書処理規程や教育委員会の定める学校管理規則等

ウ 特定職員を対象として出される命令

・学級担任、教科担任、教務主任、学年主任、生徒指導主事、保健主事、出張命令等

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