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事務室の運営

ドキュメント内 01 (ページ 103-107)

学校事務は、学校の教育目標を具現化するための教育活動が円滑に展開されるよう、より主体的、

積極的に校務運営に参画することが求められている。

(1)事務職員の法令上の位置付け

学校教育法第37 条第1項に、学校に事務職員を置くことが定められており、学校教育法第37 条第14項では、「事務職員は、事務をつかさどる。」、また、学校教育法施行規則第46条では、

「小学校には、事務長又は事務主任を置くことができる。」「事務長及び事務主任は、事務職員 をもつて、これに充てる。」「事務主任は、校長の監督を受け、事務に関する事項について連絡 調整及び指導、助言に当たる。」とある。さらに、市町村立学校事務職員等の職の設置基準に関 する規則の中では、事務職員の職として、主幹、企画主査、事務主査、主任主事及び主事を位置 付け、それぞれの職務が明らかにされている。

平成 29 年3月に学校教育法が一部改正され、教育指導面や保護者対応等により学校組織マネ ジメントの中核となる校長、教頭等の負担が増加するなどの状況にあって、学校におけるマネジ メント機能を十分に発揮できるようにするために、学校組織における唯一の総務・財務等に通じ る専門職である事務職員の職を見直すことにより、管理職や他の教職員との適切な業務の連携・

分担の下、その専門性を生かして学校の事務を一定の責任をもって自己の担任事項として処理す ることとし、より主体的・積極的に校務運営に参画することを目指している。

(2)事務職員の職務内容

事務職員の具体的な職務は、学校の実態に応じて校務分掌として分担される。分担に当たって は、各部・係の任務内容を明確にし、運営の状況や情報が的確に把握・収集されて校長に提供さ れるよう考慮しなくてはならない。

<標準的職務の例>

① 学校事務職員が積極的に参画する範囲は次のものとする。

職務内容 具体的な業務の例

管理運営 領域

企画運営評価等に関する こと

学校運営協議会事務局等

職員会議の参加、企画(運営)委員会等への参画 予算委員会等の企画運営

諸規定の整備、監査・検査の対応

危機管理に関すること

学校安全計画・学校防災計画・危機管理マニュアル等 の管理

危険箇所情報管理、校内施設設備安全点検

連携・渉外に関すること

地域・学校間連携、地域各種機関との連携

情報公開、学校だより・学校HPの作成等参画、蓄積 した情報の活用

教育課程 領域

授業研修等に関すること 教材選択・教材活用研修等の運営

行事活動に関すること 校内・校外行事の情報管理、入札、関係機関・団体と の連絡

研究事業に関すること 研究報告書編集、研究発表会運営

② 事務職員がつかさどる職務は次のものとする(事務職員の職務)。

職務内容 具体的な業務の例

財務管理 機能

公費に関すること

予算編成、予算要求、執行計画に関する事務 契約・執行・管理・決算に関する事務 監査・検査に関する事務

学校徴収金等に関するこ と

学校徴収金に関する事務

校内の会計事務に関する指導・助言 就学支援に関すること

教育扶助に関する事務 就学援助に関する事務

特別支援教育就学奨励費に関する事務 施設・設備に関すること 施設設備の営繕・保守点検に関する事務

施設設備の貸与に関する事務 物品に関すること 物品の出納・管理に関する事務 教科書に関すること 教科書給与に関する事務

情報管理 機能

情報管理に関すること

文書の収受・発送・整理・保存・廃棄等の事務 法規の整理・保管

文書事務の指導・改善 公印の保管

情報の整理・活用 個人情報の管理 情報公開に関する事務 調査統計に関すること 学校基本調査等に関する事務

学籍情報等に関すること

児童・生徒の転出入等異動に関する事務 学籍関係の報告に関する事務

児童・生徒に関する各種証明書の発行

人事管理 機能

職員の任免に関すること

教職員の人事に関する事務

履歴書、発令通知書等の整理・保管 その他 人事に関する事務

職員の服務に関すること

出勤簿、休暇簿、出張命令書等の各種帳簿の整理・保 管

その他 服務に関する事務 旅費に関すること 旅費の執行計画と管理

旅費の請求と支給に関する事務

福利厚生に関すること

資格、給付請求、貸付等に関する事務(共済組合・互 助会)

各種事業に関する事務(共済組合・互助会)

社会保険の資格取得・喪失に関する業務 公務災害・通勤災害認定請求に関する事務

③ 事務室長は②に揚げた職務、その他校長に命ぜられた職務に関して、積極的に参画及び総括 するとともに次のことを担う(事務室長の職務)。

職務内容 具体的な業務の例

共同学校事務室の 経営に関すること

共同学校事務室の業務における必要な審査・点検 共同学校事務室の学校事務職員への必要な指導・助言

共同学校事務室の組織編制及び学校事務代理職員の役割分担の決定

決裁に関すること 共同学校事務室に係る事務のうち、市町村教育委員会が別に定める事務の 専決

研修の企画運営に 関すること

新採用・若手事務職員、臨時事務職員に対する業務研修の企画・実施及び 実地指導

企画運営評価等に 関すること

学校組織マネジメントの推進

学校運営組織の整理、学校業務改善の推進 学校評価・関係者評価・第三者評価の参画 学校評議員会事務局、学校運営協議会事務局

連絡調整に関する こと

共同学校事務室内外の連絡・調整

教育事務所、市町村教育委員会及び校長会等との連絡調整

(3)学校事務の共同実施及び共同学校事務室の設置

平成19年度から、学校事務の共同実施が全県的に推進されているが、共同実施により、ミスや 不正の防止、学校間の標準化など、事務処理の効率化が図られている。この他にも、教員の事務 負担の軽減や事務職員の学校運営への支援・参画の拡大等においても成果が表れている。

しかしながら、学校事務の共同実施は、各教育委員会における自主的な運用として行われてお り、実施に当たっての権限・責任関係が明確でない、共同実施を行う業務の範囲が曖昧であると いった課題がある。

そのため、平成 29 年3月の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により共同学校 事務室が制度化され、事務の共同処理の実施に係る責任・権限関係の明確化、共同学校事務室で のOJTの実施による事務職員の育成及び資質の向上など、事務処理の更なる効果的な実施や事 務体制の強化が期待されている。

(4)共同学校事務室の設置及び学校事務の共同実施により期待される効果

① 事務処理の効率化・標準化・適正化 ア 分業による事務処理の効率化

イ 学校規模や事務職員の経験等の違いによる学校間格差の緩和 ウ 書類の相互チェックによる事務処理の適正化

② 組織化による効果 ア 事務職員の士気の向上 イ 権限と責任の明確化

ウ 補職に応じたキャリアの形成 エ 職場内における研修の充実

③ 学校管理全般

ア 学校備品の相互利用や一括購入等を生かした効率的な予算執行、人材情報の共有 イ 学校間連携の強化、開かれた学校づくりの推進

ウ 教員が行う事務を事務職員へ移行することによる教員の児童生徒への指導時間の充実

(5)事務職員に対する校長の指導

事務職員が、校長の命を受け、教育活動が円滑に効果的に展開するよう校務を援助していくた め、校長は事務職員に対して次のような事項について指導を行う必要がある。

① 文書類は管理職の点検・決裁の後に処理すること

金銭の出納、報告書の作成と提出、学級通信等をはじめとする学校からのあらゆる文書類の 発出は、すべて校長の責任で行われる。従って、管理職の点検・決裁の後に処理されるという チェック機能が定着されなくてはならない。このことに直接に関わる事務職員には、特に周知 させなくてはならない。

② 職務上知り得た秘密を守ること

事務職員は職務上知り得た秘密を外部に漏らしてはならない(地方公務員法第34条)。諸帳 簿の内容、人事事務、とりわけプライバシーにかかわる情報の守秘については、厳格でなくて はならない。また、その職を退いた後も同様である。

③ 事務処理は迅速・正確に、適正に行うこと

学校事務の処理は、迅速・正確に、適正に行われなくてはならない。特に、金銭については、

正確・確実に出納されなくてはならない。金銭の取扱いに関する事故は、信用失墜の最たるも のである。

④ 共同学校事務室及び事務の共同実施の円滑な運営に努めること

校長は、共同学校事務室及び共同実施体の他の校長と連携・協力を図り、自校の活性化のた め、共同学校事務室及び共同実施体を効果的に活用し、円滑な運営が行われるよう努めなくて はならない。

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