第 5 章 PV 設置住宅群の定置型蓄電池とヒートポンプ給湯機による
5.4 提案手法による電気料金収益改善効果
127
図5- 14 天気予報分類別晴天指数(CI)0.1 刻みに対する該当日の発生頻度
図5- 14より,晴天指数が0.5を上回る日数が年間通じて 201日(約55%)発生すること
が確認できた。この値を基準とした場合に,天気予報の分類別の晴天指数 0.5以上の日を 抽出できる確率は,「晴れ」が 24.4%,「晴れを含む」が 93.8%,「天候不良なし」が95.5% と,「晴れ」のみが極端に低下することが確認できた。これは,「晴れ 」の予報が発表され る日が少なく,「晴れ」の予報では,晴天指数が 0.5以上となる日を高い確率で選定するこ とができないことを意味する。よって,「晴れを含む」と「天候不良なし」に対して,さら に晴天指数が 0.3を下回る日の発生頻度に関する分析を実施した。その結果,全天候にて 晴天指数 0.3を下回る日数が89日(約24%)であり,この値を100%とした場合に,同条 件の該当日を選定する頻度は,「晴れを含む」が 19.1%,「天候不良なし」が 52.8%となる ことが確認できた。よって,好天が予想される日を選定するための天気予報 情報として「晴 れを含む」を,好天日を選定するための晴天指数を 0.5以上とそれぞれ決定することとし た。
128
BIMPを上回るが,BESS導入率 40%では,パターン 2-1のBIMPはパターン0のBIMPが上回 るが,パターン 2-2 の BIMPは,パターン 0 を下回ることが確認できた。この傾向は BESS 導入率の増加に従いより顕著となり,BESS導入率 60%以上の条件においては,パターン 2 の BIMPがパターン 0の BIMPを上回る条件は存在しないことが確認できた。これは,パター ン 2 では,BESS によるロードレベリングの収益改善効果が発生しないために発生する現 象である。なお,ロードレベリングによる収益改善はパターン 0-0 とパターン0 の差に相 当するものである。BESS 導入率によらず,ロードレベリングにより電力会社からの買電 支出 CLoadが大幅に低減可能であることが確認できる。
また,BESS導入率100%のパターン0,パターン1,BESS導入率 80%のパターン 1-1に ついては,CPVが CLoadを上回ることも合わせて確認できた。
(a) BESS 100%
(b) BESS 80%
-10,000 -8,000 -6,000 -4,000 -2,000 0 2,000 4,000
0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000
Pat. 0-0 Pat. 0 Pat. 1-1 Pat. 1-2 Pat. 2-1 Pat. 2-2
パターン0に対するBIMPの差(円/年)
CPV, CLoad(円/年)
BESS 100%
CPVC CLoad BIMPPV CLoad BIMP
-8,000 -6,000 -4,000 -2,000 0 2,000 4,000 6,000
0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000
Pat. 0-0 Pat. 0 Pat. 1-1 Pat. 1-2 Pat. 2-1 Pat. 2-2
パターン0に対するBIMPの差(円/年)
CPV, CLoad(円/年)
BESS 80% CPVCPV CLoad BIMPB
CLoad IMP
129 (c) BESS 60%
(d) BESS 40%
-4,000 -3,000 -2,000 -1,000 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000
0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000
Pat. 0 Pat. 1-1 Pat. 1-2 Pat. 2-1 Pat. 2-2
パターン0に対するBIMPの差(円/年)
CPV, CLoad(円/年)
BESS 60% CPVCPV CLoadC BIMP
Load BIMP
-2,000 -1,000 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000
0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000
Pat. 0-0 Pat. 0 Pat. 1-1 Pat. 1-2 Pat. 2-1 Pat. 2-2
パターン0に対するBIMPの差(円/年)
CPV, CLoad(円/年)
BESS 40%
CPVCPV CLoadCLoad BIMPBIMP130 (e) BESS 20%
図 5- 15 運転パターン別の電気料金収益
次に年間のPVの出力抑制回避率IMPallSUPrateについて分析を行った。図5- 16に分析結 果を示す。図5- 16より,BESS導入率80%と100%のPVの出力抑制回避率はほぼ同等で,
パターン1-1が10.0%,パターン1-2が9.7%,パターン 2-1が10.9%,パターン 2-2が10.7% となり,いずれの運転パターンにおいても,BESS導入率が高い場合は,IallSUPrateとの差 は最大1.3%と概ねPVの出力抑制回避は達成できていることが確認できた。BESS導入率 が 60%を下回ると,IMPallSUPrateも徐々に低下し,BESS導入率 20%では,パターン1-1 で IMPallSUPrateが7.0%まで低下することが確認できた。ただし,BESS導入率の低下に伴い,
HPWH によるIMPallSUPrate改善効果が上昇する。具体的には BESS導入率 100%のパターン 1-1とパターン 1-2のIMPallSUPrateの差が0.3%であったのに対して,BESS導入率20%で は,両者の差は 2.4%となることから,特に BESS導入率が低い場合にHPWHがPVの出力 抑制回避に貢献していることが確認できた。
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000
0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000
Pat. 0-0 Pat. 0 Pat. 1-1 Pat. 1-2 Pat. 2-1 Pat. 2-2
パターン0に対するBIMPの差(円/年)
CPV, CLoad(円/年)
BESS 20% CPVCPV CLoadCLoad BIMPBIMP
131
図5- 16 パターン別PVの出力抑制回避率