第 4 章 参考文献
5.3 感圧センサの開発
平面上における点識別実験の結果,電極1の直上A点を加圧した際,電極1のみ応 答,電極2の直上B点を加圧した際,電極2のみ応答していることが確認できる.
さらに,両電極間の中央であるC点を加圧した際,電極1,電極2のどちらの電極 も応答していることが確認でき,電極直上の2点と両電極間の中央の計3点の識別が 可能であることが確認できた
図5-10 圧力測定検証実験結果
5.3 感圧センサの開発
5.3.3 全方位感圧センサのロボットハンドへの実装と検証実験
前項までに確認した柔軟な導電性シリコーン電極を,ロボットハンド指に配置(ア ノード側)し,ロボットハンドに被せた導電性TTシリコーングローブ(カソード側)
とで多点感圧センサを構築する.
(a)前面 (b)側面 (c)背面
図5-11 計測電極を配置したロボットハンド骨格[鈴木, 2016] [Yabuki, 2016]
a. 電極配置図と加圧方向 b. 加圧方法
図5-11のように,ロボットハンドの指腹(前面),指背(背面),両側面に取り 付けた電極によって全方位の感圧情報を取得し,加圧面の特定が可能かどうか検証を
義手 骨格 装飾用手袋
包帯
指背電極
右側面電極
指腹電極(不織布)
左側面電極 導電性シリコン
圧力
前面加圧
右側面加圧 左側面加圧
背面加圧
図5-12感圧センサの全方位性の検証
前面(5回平均)
左側面(5回平均)
背面(5回平均)
右側面(5回平均)
図5-13 感圧センサの全方向性検証実験結果
5.3 感圧センサの開発
図5-13より,前面,背面,両側面からの加圧に対してグラフに有意な傾きがある ため,圧力検知が可能であることが確認できた.また,前面を加圧した際は前面に搭 載したセンサのみが応答し,他の3面を加圧したときはそれぞれの配置面のセンサの みが応答することから,4 方向からの加圧に対して,センサの配置方向に対応した選 択性のあるセンサであることが確認できた.
以上より,圧力の検知と加圧位置の識別が可能であるといえる.
5.3.4 感圧センサによる把持姿勢特定
提案した感圧センサで,ロボットハンドの把持姿勢の特定が可能であるかどうか検 証するため,5.2.3 と同様の方法でロボットハンドの骨格(右手)に電極を取り付け,
加圧した.
電極の取り付け位置は,右手母指と示指の前面及び側面である.また,取らせる把 持姿勢は,安静姿勢,母指と示指の前面での摘み把持姿勢,そして母指と示指の側面 で摘まむ側面把持姿勢である(図5-14).
(a)安静 (b)精密把持 (c)側面把持
図5-14把持姿勢
検証結果を図5-15に示す
図5-15より,異なる姿勢に対して,各感圧センサが異なるコンダクタンス値を出 力していることを確認した.
安静姿勢を基準とすると,精密把持の場合は母指の前面の感圧センサと示指の前 面の感圧センサが応答している.側面把持の場合は,母指の前面と右側面両方の感圧 センサと,示指の右側面の感圧センサが応答している.
このようにして,母指と示指に取り付けた4つの感圧センサから取得したデータ により,ロボットハンド(または義手)の把持姿勢の推定が可能であり,また把持姿 勢を特定できることを検証した.