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意鼓調査から見た都心商業地

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5.6 意鼓調査から見た都心商業地

前章までのPT調査データによる分析から,買物行 動の変化,都心離れの状況が明らかになった.本節

図9 貫物トリップパターン

50代( 92叩 50代( 82PT) ヰo代( 92PT) ヰo代( 82PT) 30代( 92PT) 30代( 82PT) 20代( 92PT) 20代( 82PT)

0%  20%  40%  60%  80% 1 00%

田単純往復型Eg帰宅出直し型EE)回並型E=オフィス起点型

図10 世代別トリップパターン

北審希外(

北審弥外(

北串沿線効外(

北健治線赤外(

北審沿線(

北健治繰(

南都沿線(

甫審沿線(

甫審沿線郊外(

再審沿線却外(

9. 8 

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9 8  ‑ltll, 

0%   20%  40%  60%  80% 1肺

E)単耗往復聖E)帰宅出直し墾田回遊型日オフィス起点型

図11居住地別トリップパターン

では,アンケートより得られた知見についてまとめ

る.

(1 )環境変化に対する評価

図‑12に居住地別の買物環境変化に対する評価を 示す.この値は13年前,すなわち地下鉄開業前と現 在を比較した評価値である.何れの選択肢において も商業施設の充実が著しい北部地域が高い値を示し ている.また,南部沿線では,近年商業施設の立地 が進んだものの北部沿線と比べると評価値は低く, 買物満足度は北部の50%程度である.都心近郊では,

4章で指摘したとおり他地域に比べて買物に対する 満足感が低いことが示された.一方,北部沿線の買 物利便性のみが北部郊外よりも高く,さらに都心近 郊沿線の全評価が非沿線に比べて数倍高くなってい ることから,地下鉄開業が沿線の買物行動に対して 利便性を増大させ,沿線住民の買物満足度を高めた

と判断できる.

(2)都心の魅力度と買物頻度

図‑13に年代別の都心に対する魅力度と買物頻度 の関係を示す.一般的には,都心の魅力度と買物頻 度は比例関係にあると考えられる.しかし, 20代で は他の年代に比べて都心の魅力度が高いものの都心 での買物頻度は少ない.つまり,この年代は都心へ の買物の際,公共交通利用割合が高いことから,こ の年齢層を意識した交通施策を展開することで自動 車利用が抑制され,さらに都心の活性化を実現でき る可能性が示唆された.一方, 60歳以上では都心に 魅力を感じてなくても買物頻度が高く,交通手段の 制約等から都心でやむを得ず買物している状況が伺 える.これは,高齢者の自動車保有が少ないために 買物先の選択肢が限定されていていると考えられ, 今後の自動車保有動向次第で高齢者でも都心離れが 進行することも予想され,都心の魅力度を今以上に 高めることと,現在,自動車を保有していない層を 都心にとどめる政策が重要であることが示された.

(3)都心への買物に対する要望

図‑14に都心への買物に対する要望を居住地別に 示す.どの地域でも車の利便性よりも公共交通の利 便性向上を望んでおり,都心へは公共交通を利用し て行きたいとの意識が強いと考えられる.都心への 公共交通によるアクセスが不便である北部郊外では 公共交通の利便性向上を求める割合が非常に高い.

これは,この地域では自動車利用が一般化している ちのの,まだ施策次第では公共交通を利用する可能 性があることを示唆している.同じ地下鉄沿線でも, 南部の方が公共交通の利便性向上を期待しており,

この地域に若年層が多く公共交通の利用意向が高い ことの現れであると考えられる.また,都心近郊で

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EB異物利便性

■買物満足度 EB選択肢の多さ

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図12 居住地別買物環境評価

0         0.5        1        1.5

都心魅力度

図13 都心魅力度と買物頻度

北林車外 北琳沿線 粛帝沿線 近舟沿線 都心近郊

0%    20%   40%   60%   80%  1 00%

)車利便 田公共交通利便 田都心魅力 ES郊外店充実

図14 都心への買物に対する要望

皐心へのバスの運行同桶tO分 轟心で斉物一番心内輔4バス乗放Jl 日中の公共交通荘官を5書帽l

私心で買物一往牡運賃分サービス

25   50   75  1 00

利用意向割合【叫

図15 公共交通利用意向

は都心へ革による利便性向上の要望が他地域よりも 高くなっている.これは,公共交通の利便性が高い

この地域でも自動車で都心へ行きたいとの潜在意識 の表れで奉り,公共交通サービスの維持,改善が都 心近郊地域でも重要であることが示された.

(4)公共交通利用意向

アンケートで提示した具体的な交通施策に対する 利用意向割合を年代別に図‑15に示す.ここでの対 象者は都心への買物で通常自動車を利用している人 に限定している.すなわち,自動車から公共交通へ の交通手段転換意向である.この図から若い年代ほ ど,公共交通の利用意向が高く,特に運賃サービス が公共交通利用を促進させるのに有効であることが 示された.また, 50歳以上の自動車利用者に対して 公共東通への転換を進めることは,若年層に比べ困 難であり,現在公共交通を利用している層を今後も 継続させるような施策が重要である.

5.7 結論

本研究では1982年から1992年にかけての地下鉄 開業や北部開発など仙台市を取り巻く環境変化の下 での女性の平日買物行動の変化を分析した.その結 果,世代,職の有無,居住地によって買物行動の変 化に違いがあることが明らかになった.本分析結果 より中心商店街活性化等,今後の都市計画,交通計 画を考える上で考慮すべき点を挙げれば以下のとお

りである.

①地区別の免許保有率の違いは,その地区の年齢構 成だけでなく公共交通サービス水準の違いなど地 域的な特性にも依存し,買物行動にも影響を及ぼ している.特に北部郊外の中高年齢層は自動車利 用が一般化しており.都心へ買物に向かう隙も自 動車利用割合が増加している.

②30代,40代で郊外への自動車利用が増加している 一方で, 60歳以上と地下鉄南部沿線の20代では 都心への公共交通利用の増加が見られる.この世 代の執山購買率が比較的高いことから,中心市街 地活性化のためには公共交通のサービス改善等,

これら世代を意識した方策の検討が必要である.

③30代の無職女性の都心購買率が低くかつ低下し ていることから,平日の都心を活性化させるには 小さな子供のいるこの層でも,都心で買物をしや すい環境づくりが大切である.

④地下鉄開業の影響は,周辺での商業立地動向や住 宅形態によって異なっている.したがって中心商 店街活性化のためには,交通,住宅,商業を一体

的に捉えた施策が求められる.

⑤20代では都心の魅力度評価の割に買物回数が少

ないことから,公共交通の運賃サービス等を実施 することでさらに都心への買物増加が見込め都心 の活性化にも繋がる可能性が示された.

⑥一度,自動車を保有すると公共交通への利用転換 は極めて困難であり,現在免許保有率が既に高い 若年層が高齢になる頃には今以上に公共交通が衰 退することが予想され,自動車を所有していない 若年層に対する交通施策が重要である.

現在,仙台市において公共交通ではノンスッテツ プバスの導入や無料パスの贈呈等,高齢者を意識し た施策が行われている.しかし若年層の免許保有率 が高水準にあることや,自動車利用者から公共交通 への転換が厳しいことから,将来的には高齢者でも

自動車を運転する社会が到来すると考えられる.そ こで,今後は買物交通において現在自動車をまだ保 有していない若年層を狙い打ちした運賃サービス等 の交通施策を実施し,公共交通利用者を維持するこ

とで,元々この層は都心に高い魅力を感じているこ とから都心活性化と同時に自動車利用を抑制できる ものと考えられる.

参考文献

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2)吉田朗・原田昇(1990),休日の買い回り品買物交通 を対象とした買物頻度選択モデルの研究,土木学会論

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3)辻崇・毛利雄一・原伸行(1996),中心商業地への買 物行動特性に関する研究,土木学会第51回年次学術

講演会, Ⅳ‑144, pp.288‑289

4)田辺郁雄・山口正晃・渡辺隆・岩崎征人・松田英介 (1989),買物行動における交通手段選択の分析,土 木学会第44回年次学術講演会, Ⅳ‑24, pp.90‑91 5)室町泰徳・原田昇・太田勝敏(1994),都心商業地域

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6 )宮城県商工労働部(1998),平成10年度宮城県大規模 小売店舗名簿

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る家族のライフステージの影響,日本都市計画学会学

術計画論文集, No.27, pp.157‑162

9)河上省吾・高木直茂(1994),就業者のツアー特性に 関する研究,土木学会学術講演会, Ⅳ‑416, pp.832

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