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微弱発光計測装置

ドキュメント内 ま え が き (ページ 35-38)

2.  食品からの自発極微弱発光現象による品質評価

2.1  微弱発光計測装置

子)として発生するといわれている。これらの発光現象の計測には光電子増倍管

(Photomultiplier Tube, PMT)を用いたフォトンカウンティング計測や,超高 感度カメラ等が用いられる。感度面では,PMT タイプの計数装置が優れている。

PMT タイプでは,対象物からの発光部位に関する位置情報は得られないため,

試料から均一に発光が生じる液体や粉体などの計測に適している。一方,高感度 カメラでは,各種発光現象の位置情報が明らかになるため,発光メカニズム解明 等に有効な計測装置である。それぞれ,長所と短所があるので,試料の種類や目 的に合わせて計測装置を選定する必要がある。以下にそれぞれの装置の特徴をま とめた。

1)光電子増倍管(PMT)タイプ発光計数装置

PMT タイプ発光計数装置の概略を図 1 に示した。完全遮光された暗箱内に試 料を入れ PMT の光検出部(光電面)で発光計測される。一般に,検出感度と発 光体までの距離は 2 乗に反比例する性質があるため,試料と検出器までの距離は 短いほど高感度に計測できる。

PMT に入射した光子は,内部で電子(光電子)に変換され約 106倍まで増 幅され,微弱な電流として出力されている。フォトンカウンティングユニット では,入力信号に一定のしきい値を設定し,発光の有無を断続的なパルス信号

(TTL 信号)として出力する。発光強度は,単位時間当たりの信号パルス量で 表され,単位には CPS(count/s) が使用されることが多い。この手法をフォト ンカウンティング手法といい,極微弱光下の計測において検出限界(S/N 比)が

図 1 極微弱発光計数装置の概略

暗 管 倍 増 子 電 光

プ ン ア リ プ

ト ッ ニ ユ グ ン ィ テ ン ウ カ ン ト ォ フ

タ ン ウ カ ス ル 源 パ

電 圧 高

s p c 0 0 1

0 1

号 信 力

入 出力信号

箱 暗 管 倍 増 子 電 光

プ ン ア リ プ

ト ッ ニ ユ グ ン ィ テ ン ウ カ ン ト ォ フ

タ ン ウ カ ス ル 源 パ

電 圧 高

s p c 0 0 1

0 1

号 信 力

入 出力信号

格段に向上する。

極微弱発光現象は,計測前の光照射の影響を受けやすく遅延発光が生じる ため,装置への試料セット後,発光測定まで一定時間の暗順化時間を要する。 

PMT タイプでの発光計測は高感度ではあるが,試料のどこから発光しているか までは分からないため,均一に発光が生じる試料(液体,粉体など)の計測に適 している。

2)2 次元画像計測装置

図 2 に極微弱発光画像計測装置の概略を示した。PTM タイプの計数装置と同

図 2 極微弱発光画像計測装置(上図:概略,下図 : システム一例)

Ⅰ : カメラ(VIM カメラ , 浜松ホトニクス) Ⅱ : レンズ (F=25mm, f=0.95), Ⅲ : 恒温チャ ンバ , Ⅳ : 画像処理装置 (ARGUS-20:浜松ホトニクス ), Ⅴ : コントローラ

箱 Ⅴ 暗

料 試

Ⅲ 暗箱 Ⅳ Ⅴ

料 試

Ⅲ Ⅳ

様に,試料は測定暗箱内に並べられる。微弱光発光の計測は検出器に ICCD の一 種であるイメージ・インテンシファイアー(I ・ I)付きの高感度カメラ等が用い られる。高感度に計測するため,試料とカメラを近づける必要があるが,微弱光 の画像計測においては焦点距離よりもレンズの f 値(レンズの明るさ)の影響を 大きく受けるため,f 値の小さい明るいレンズの利用が不可欠である(実験では f=0.95 Schneider 社製を利用している)。画像処理装置では,PMT のフォトンカ ウンティング計測と同様に,一画素毎の信号に対して一定強度のしきい値を設定 し,ノイズを除去する。さらに,画像処理装置では,一定時間積算することで評 価可能な画像が得られる。近年,光学機器の進歩により,I・I を使用しない冷却 CCD の感度も格段に良くなっており,食品素材からの発光現象の 2 次元画像計 測が容易になっている。

3)極微弱発光波長計測装置

微弱発光計数装置では光質(波長)の違いは計測できない。発光波長解析か らはその発光種や発光機構に関する特徴抽出や解明に極めて重要な情報が得られ る。しかしながら,食品からの発光量は装置の検出限界に近く非常に微弱なため 通常の分光装置では計測できない。このような極微弱発光を分光計測する装置と して,①フィルター差分− PMT 方式,②回折格子− ICCD 方式(多波長同時分 光方式),③サバール板偏光干渉−フーリエ変換方式が開発されている。

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