第 2 章
マ ン シ ョ ン の 建 替 え ここ は、
マンション建替法 基 き実施される建替事業(組合施行)の手続 い 説
明します。
第 2 章
マ ン シ ョ ン の 建 替 え
建替え決議が成立する 、総会の招集者は、決議 賛成し か た区分所有者 対し、事業 参加するか否かを回答するよう 書面 催告します。催告 対し 、建替え 参加する旨の回 答をするこ も きます。一方、2か月以内 回答し い区分所有者及び参加し い旨を回答 した区分所有者は、不参加者 ります。
建替組合は、不参加者 対し、区分所有権及び敷地利用権を時価 売り渡すよう請求(売渡し 請求)するこ が きます。ただし、売渡し請求は、建替組合の設立認可の公告日(その日が 催告回答期間の満了日以前 ある場合は、催告回答期間の満了日)から
2
か月以内か 建替 え決議から1
年以内 行う必要があります。建替え不参加者への売渡し請求
建替え は合意したものの、建替事業 は参加し い区分所有者は、建替組合の設立認可の公 告から
30
日以内 あれば、区分所有権又は敷地利用権 代え 金銭の給付を希望する旨を申 し出るこ が きます。また、借家権者も、同期間 新しいマンションの借家権の取得を希望 し い旨を申し出るこ が きます。権利変換を希望しない旨の申出等
※1 定款 特別の定めがある場合を除き、組合員は各1個の議決権を持ちます。
※2 規約 別段の定めが い限り、建替組合の専有部分を除い 算定した、共用部分の持分割合(規約 別段の定めが い限り、専有部分の床面積の割合) よります。一部共用部分の床面積は、その 割合 応じ 配分し、一部共用する区分所有者の専有部分の床面積 算入します。
※3 土地及び建物の権利又は評価 い 特別の知識・経験を持ち、権利変換計画の決定 中立的
権利変換計画の策定・認可
権利変換計画 は、建替え前のマンションの区分所有者や借家権者等の権利が、新 しいマンション のよう 移行するかを定めた計画のこ す。
権利変換計画を策定する は、総会 おける組合員の議決権
※1及び持分割合
※2の各 5 分の 4 以上の同意が必要 す。また、審査委員
※3の過半数の同意、組合員以外の 権利者(借家権者や抵当権者等)の同意が必要 ります。
権利変換計画が認可される 、権利変換計画 定められた日(権利変換期日) お い 、区分所有権及び敷地利用権その他の関係権利が、一斉 権利変換計画 定めら れた権利者 帰属するこ ります。
STEP 2
第 2 章
マ ン シ ョ ン の 建 替 え
適切 住戸の位置決め
権利変換計画 は、新しいマンション おける住戸の位置が記載されます。計画の策定 当た は、関係権利者の要望を適切 把握し、 きる限りそれが反映 きるよう配 慮し 、公平 手続 住戸の位置決めを行うこ が大切 す。
借家権者、抵当権者への対応
権利変換計画の認可を受けるため は、借家権者や抵当権者 、組合員以外の関係権 利者の同意を得る必要があります。そのため、建替え決議前の段階から、借家権者や抵 当権者 対し 建替え い の情報提供を行い、交渉を始め おくこ が必要 す。
合意形成を円滑 進めるポイント
権利変換計画に同意しない組合員への売渡し請求と建替組合への買取り請求
建替組合は、権利変換計画の議決 同意し か た組合員 対し、その区分所有権及び敷地利 用権を時価 売り渡すよう請求するこ が きます。また、同意し か た組合員から建替組 合 対し、区分所有権及び敷地利用権を時価 買い取るべきこ を請求するこ も きます。
これ より、建替組合は円滑 事業の実施が可能 る も 、同意し か た組合員等は 意 反する権利変換計画 拘束されず 済みます。
策定・認可の流れ
建替組合の設立認可の公告 権利変換手続開始の登記
権利変換計画の検討 権利変換計画の認可申請
権利変換計画の認可
区長又は市長(町村部は都知事)
組合員の議決権及び持分割合の 各
5
分の4
以上の同意組合員以外の権利者
(借家権者や抵当権者等)の同意
認可
審査委員の過半数の同意
第 2 章
マ ン シ ョ ン の 建 替 え
新しいマンションの建設工事
権利変換計画が決定し、最終的 建替え参加者が確定する 、住戸の仕様 の最終 調整を行い、設計を確定します。それ 基 い 、建替組合 建設会社の間 工事請負 契約を締結します。
建設会社の選定や契約内容 い は、定款や工事請負規程等 おい ルールを定め、組合員の合意のも 適正 手続を進めるこ が必要 す。
清算・建替組合の解散
建替工事が完了した きは、建替組合は、工事完了の公告を行い、確定した 清算金の額を関係権利者 通知します。
新しいマンションの権利の価額が建替え前のマンションより高い場合は、その差額 が建替え参加者の負担する費用 り、建替組合 支払うこ ります。一方、新 しいマンションの権利の価額が建替え前のマンションより低い場合は、建替組合がそ の差額を、建替え参加者 支払うこ ります。
再入居
新しいマンションが竣工し、工事完了後の手続が全 終了 する 、建替事業は完了 す。
工事期間中 仮住居等 移転し いた建替え参加者が再入居し、新しいマンション の生活がスタートします。これ 伴い、新た 管理組合が設立されます。
建替え参加者は、新しいマンションの管理がスムーズ 開始されるよう 、建替工 事の進捗状況 合わせ 、新しい管理規約や管理体制、管理費等 い 検討し お くこ が重要 す。
STEP 3
STEP 4
STEP 5
区分所有者 おい 、対応が必要 主 費用 支払い時期
工事完了・清算 解体・着工
建替え決議 検討
事業経費(前払い清算金 ) 引っ越し費用
仮住居家賃
住戸取得費
税金等 資金調達方法
修繕積立金
自己資金建替組合 立替え 等
自己資金借入 (住宅ローン) 等 建替事業 は、各区分所有者が決め た費用を拆担す こ が不可欠 す。新しいマンショ ンを取得す ため は、建替え前のマンション の差額相当の費用を拆担す こ ま す。
また、建替工事中の仮住居を確保す ため、引っ越し費用や敷金、家賃が必要 す。
~資金計画 い ~
工事完了・清算 解体・着工
建替え決議 検討
調査設計費等
補償費等
工事費
資金調達方法
修繕積立金、金融機関か の融資 建替え参加者か の一時金徴収 事業協力者 立替え 等
保留床の販売
建替え参加者の住戸取得費 コンサルタント費用
弁護士・司法書士費用等 基本設計費 実施設計費
未同意者への売渡し請求費用 転出者への補償費用
着手金 中間払い金 完了払い金
※ 上記は、スケジュールのイメージを示したもの す。実際の支出項目等は事業 異 ます。
また、調査設計費等や工事費の具体的 支払い時期等は、専門家や工事請拆業者等 協議し 決定します。
建替組合 おい 、準備が必要 主 費用 支払い時期
建替事業 参加し い区分所有者や借家権者への補償費等の支払い つい は、マンション建 替法 規定さ お 、そ ぞ 支払時期が異 ます。
建替事業を円滑 実施す 上 、資金計画は極め 重要 す。専門家の協力を得 が
、事業の各段階 の う 費用拆担が生じ か把握し、資金の調達方法 つい 検 討しまし う。
引っ越し費用
第 2 章
マ ン シ ョ ン の 建 替 え
第
3
章マ ン シ ョ ン の 敷 地 売 却
マンション その敷地の売却は、区分所有者全員の同意の下、行うこ が きますが、
特定行政庁が除却の必要性 係る認定( P40 )をしたマンション い は、5分の4以 上の多数 よる決議 、買受人(デベロッパー等) 売却するこ が きます。
この章 は、 P13 の流れ図 おける再生方針の決議 おい 、管理組合 し 、敷地売 却を計画する いう決議を行 た後、管理組合 おける計画組織の設置から、買受人が新 しいマンション等を建設するま の流れを説明します。
買受人 の個別契約 再入居も可能
第 3 章 マンションの敷地売却
1 敷地売却の主 流れ
計画段階
実施段階
除却の必要性 係 認定、買受計画の認定(P40) 敷地売却決議(P42)
買受人の選定(P39) 管理組合 おけ 計画組織の設置
(「売却計画委員会」 )(P39)
売却推進決議(P40)
新しいマンション等の建設工事(P45) 分配金取得計画の決定・認可(P44)
買受人 マンション 敷地を売却(P45) 売却組合の解散(P45)
売却組合の設立(P43)
マンションの明渡し (P44) 敷地売却決議 向け
必要 手続を進める
第
3
章マ ン シ ョ ン の 敷 地 売 却
再生方針の決議( P24 )が成立する 、理事会の諮問機関 し 計画組織(「売却計画
委員会」等の呼称)を設置します。
専門家の選定(
P20
)計画段階の専門家は、検 討段階 関わ た専門家 引き続き協力を依頼する方法が考え られますが、別の観点から計画を見直すため、新た 専門家の協力を得る方法も考えら れます。
買受人 るデベロッパー等の選定
専門家の協力を得 がら、買受人 るデベロッパー等の選定や、買受計画の内容(代 替建築物の提供・あ せんの方法 ) い デベロッパー等 調整を行います。
主 活動内容
東京都 は、マンション建替法 基 い 建替えを行うマンションの 居住者 、建替工事中の仮住居の確保が困難 方 、仮住居 し 都 営住宅を提供し います。敷地売却 よる建替えも対象 ります。
(詳細はP55をご覧ください。)
2 管理組合 おける計画組織の設置
目的
敷地売却決議(
P42
) 向け 、専門家の協力を得 、各区分所有者の意向把握を繰り返し がら、売却計画を策定します。Q
A
認定された買受計画 基 い 、区分所有者からマンションを買い受け、除 却し、代替建築物を提供・あ せん する義務を負うデベロッパー等 す。買受人 は?
プロポーザル等の競争 っ 買受人を選定す 場合は、計画組織の意向が反映さ う、代替建築物の提供・あっせん 係 事項を売却条件 し 提示し、プロポーザル等へ の提出書類 し 具体的 求め こ が重要 す。