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6. 社会集団と政治参加

6.4. 実験結果

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トロールするために、分析では回答時間1分以上15分以内の回答者を対象とした 52。次節に て、各実験刺激が党派アイデンティティと投票参加に与える効果について述べることにする53

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表6-1から自民党派と民主党派では、各刺激に対する反応が異なることがわかる。自民党派 でもっとも党派強度が安定しているのは統制群であり、ID 刺激群の回答者は統制群に比べて ID 強度が変化しやすい傾向がある一方で、民主党派でもっとも安定しているのは政策刺激群 であり、次いでID刺激群が安定していて、もっとも不安定なのは統制群である。すなわち、政治 的に少数派である自民党派の回答者は ID 刺激によって党派強度が不安定になっているが、

政治的に多数派である民主党派の回答者は ID 刺激によって党派強度を安定させているので ある。これは先に述べた仮説と一致している。

図 6-2 平均構造共分散分析のパス図

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参加 棄権 計 参加 棄権 計 参加 棄権 計 統制群 48 8 56 35 3 38 13 5 18

% 85.7 14.3 92.1 7.9 72.2 27.8

ID刺激群 50 12 62 42 5 47 8 7 15

% 80.7 19.4 89.4 10.6 53.3 46.6

政策刺激群 54 18 72 50 5 55 4 13 17

% 75.0 25.0 90.9 9.1 23.5 76.5

統制群 100 12 112 89 4 93 11 8 19

% 89.3 10.7 95.7 4.3 57.9 42.1

ID刺激群 82 5 87 73 2 75 9 3 12

% 94.3 5.8 97.3 2.7 75.0 25.0

政策刺激群 90 5 95 78 1 79 12 4 16

% 94.7 5.3 98.7 1.3 75.0 25.0

統制群 74 52 126 67 12 126 7 40

% 58.7 41.3 53.2 9.5 14.9 85.1

ID刺激群 87 41 128 81 9 90 6 32 38

% 68.0 32.0 90.0 10.0 15.8 84.2

参院選投票者 参院選棄権者

民 主 党 派 無 党 派

全回答者

自 民 党 派

表 6-2 実験処理別投票参加状況

図 6-3 実験処理別投票参加状況(全回答者)

85.7

80.7

75.0

89.3 94.3 94.7

58.7

68.0 50

60 70 80 90 100

統制群 ID 刺激群 政策刺激群 統制群 ID刺激群 政策刺激群 統制群 ID刺激群

自民党派 民主党派 無党派

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図 6-4 実験処理別投票参加状況(参院選投票者)

図 6-5 実験処理別投票参加状況(参院選棄権者)

表6-2は党派と2007年参議院選挙での参加状況別に、投票参加意図に対する実験効果を 表しており、図6-3、図6‐4、図6‐5はこれを図示したものである。これらの図表から、党派や前 回選挙での参加状況によって実験の効果に違いがあることがわかる。まず、党派別に見ていく

92.1 89.4 90.9 95.7 97.3 98.7

53.2

90.0

50 60 70 80 90 100

統制群 ID刺激群 政策刺激群 統制群 ID刺激群 政策刺激群 統制群 ID 刺激群

自民党派 民主党派 無党派

72.2

53.3

23.5

57.9

75.0 75.0

14.9 15.8

0 10 20 30 40 50 60 70 80

統制群 ID刺激群 政策刺激群 統制群 ID刺激群 政策刺激群 統制群 ID刺激群

自民党派 民主党派 無党派

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と自民党派は実験処理によって棄権率が増加するのに対し、民主党派と無党派は実験群のほ うが統制群よりも参加する意図を持つといえる。そしてこの傾向は、自民党派及び民主党派で は参院選棄権者の方が顕著である。つまり、参院選で棄権した自民党派の有権者は、自分が 党派内で少数派だと感じたり、自民党の政策が自分に不利だと感じたりすると、その後も棄権 する傾向にあるのに対し、参院選で棄権した民主党派の有権者は、上記のような刺激に対して ポジティブな反応をするのである。一方、無党派の有権者は参院選棄権者よりも参院選投票者 の方が実験処理に対して強く反応しているのがわかる。すなわち、無党派の参院選投票者は、

自分たちが無党派の有権者の中に置いては少数派であると認識すると、より投票に行こうとす る傾向があるのである。