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実験方法

ドキュメント内 目 次 (ページ 30-35)

2. 横型双ロール法による高強度マグネシウム合金板材の製造

2.5. 実験方法

本実験ではFig. 2.3に示すタンデムロールキャスターにおいて,Fig. 2.10に示すよう に一段目の双ロールキャスターのみを使用してマグネシウム合金板材の製造実験を行 っている.マグネシウム合金の溶解は安定性の高いSF6等のシールドガスを使用するこ とが多いが,本実験では温室効果ガスであるSF6を使用せず,フラックスを用いて溶解 を行っている.実験に使用したAZ91Dマグネシウム合金の液相線および固相線温度は

それぞれ595℃,470℃である.その他,AZ101,AZ111およびAZ121の各液相線および

固相線温度はFig. 2.11に示すMg-Al-Zn系(Zn0.9%)切断状態図より得られた値を用い ている.各液相線,固相線温度はTable 2.4に示す.

2.5.1. 双ロールキャスティングの製造条件

本実験では,注湯開始時のロールギャップを 3mm,溶湯とロールが接触する凝固距 離を50mmと固定し,ロール周速を4,8,12,16m/min,の4種類に変化させている.

本実験装置のロールギャップは,圧延機や従来の双ロールキャスターとは異なり,バネ 荷重が負荷されていることによって,板厚が変化した場合には板厚変化に追従して変わ る.実験において注湯した際の温度をTable 2.4に実験条件をTable 2.5に示す.

Fig. 2.10 Schematic illustration of horizontal tandem twin roll caster.

1st twin roll caster was used to cast high aluminum content magnesium alloys (1) ~ (7): Thermo couples

185mm

1st twin roll caster 2nd twin roll caster Inline mill Copper roll

Molten metal

Cast strip (6)

(7) (5)

(4) (2)

(3) (1)

Solidification length Melt head

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Fig. 2.11 Equilibrium diagram of Mg-Al-Zn alloy3).

Table 2.4 Pouring temperatures.

Materials Liquidus temperature/solidus temperature [OC]

Pouring temperature [OC]

AZ91D 595/470 610

AZ101 597/433 605

AZ111 590/433 605

AZ121 585/433 600

Table 2.5 Casting conditions.

Roll gap [mm] Roll velocity [m/min] Solidification length [mm]

3 4 50

3 8 50

3 12 50

3 16 50

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2.5.2. 組織の観察方法

得られたロールキャスト材の結晶組織の観察を行うために,まず観察箇所をコンター マシンにより 15mm×15mm 程度の大きさで切り出し,冷間埋込用樹脂(丸本ストルア ス株式会社,冷間埋込用樹脂 No.105 ポリエステル樹脂)により樹脂込めを行なった.

その後,樹脂込めされた個所を耐水ペーパーで180~2000番まで研磨した後に,アルミ ナ懸濁液(粒径 1μm,0.3μm)と蒸留水,バフ研磨後にダイヤモンド研磨剤(多結晶 1μm~0.25μm)およびダイヤモンド研磨剤用潤滑剤を使用して研磨を行っている.研磨 後の結晶組織観察面をエッチング液に浸して結晶粒界を腐食させて,蒸留水による洗浄 および超音波洗浄器(株式会社ヴェルヴォクリーア,VS-25)で洗浄し,エタノール洗 浄した後に,エアーコンプレッサーで乾燥させて組織を観察した.エッチング液の成分

組成をTable 2.6およびTable 2.7に示す.エッチングの際にはピクリン酸と酒石酸を用

いたエッチング液を適時使用した.すなわち,マグネシウム材料,鋳造,鍛造品の結晶 粒,変形線の観察の際にはピクリン酸を用い,Mg-Al,Mg-Mn,Mg-Mn-Al-Zn合金,変 形線,鋳造品の結晶粒分布の観察には酒石酸を用いている4)

Table 2.6 Chemical composition of picric acid etching solution.

Picric acid [g] 2.1

Distilled water [ml] 70

Ethanol [ml] 5

Table 2.7 Chemical composition of tartaric acid etching solution.

Tartaric acid [g] 2

Distilled water [ml] 90

2.5.3. 熱間圧延実験

横型双ロールキャスティングによって得られたマグネシウム合金板材の熱間圧延実 験を行った.本熱間圧延実験においては,ロールを加熱しないコールドロール法を使用 している.圧延実験は以下に記した方法に従って行っている.

(1) マグネシウム合金鋳造板を幅50mm,長さ100mmに切断する.

(2) 上記の切断片を電気炉内温度400℃,18時間加熱し溶体化処理を行う.

(3) 溶体化処理された板材を炉内より取り出し1パス目の圧延を行う.1パス目の圧延 はスキンパスとする.

(4) スキンパス後の板厚を計測する.

(5) 1パスの圧延をした板材を 400℃に設定した炉内に戻し,板材表面温度が 400℃に 上昇するまで,1時間(板厚が2mm以下の場合は30分)中間焼鈍をする.

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(6) 1パス当たりの圧下率を10%として圧延をする.

(7) 2パス目以降,目的の圧下率になるまで,(5),(6),(7)を繰り返す.(約15パス)

(8) 総圧下率が75%の圧延した試験片の反りを矯正するため,電気炉内で溝形鋼の上に 耐熱レンガを置いて負荷をかけ,炉内温度150℃にて2時間保持する.

圧延実験における試験片の作製方法をFig. 2.12およびFig. 2.13にそれぞれ示す.圧 延は,圧延方向(R. D. )は鋳造方向(C. D. )と板幅方向(T. D. )の二方向で行なっ ている.Fig. 2.14にパススケジュールの模式図を示す.

Fig. 2.12 Specimen for hot rolling in transverse direction.

Fig. 2.13 Specimen for hot rolling in casting direction.

Casting direction Casting direction

140mm

70mm

Specimen A

Rolling direction

100mm

50mm 50mm

50mm

Casting direction and Rolling direction

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Fig. 2.14 Roll pass condition.

2.5.4. キャスト材の機械的性質の調査

JIS Z 2201 7号試験片に準じた形状(Fig. 2.15)の試験片をワイヤーカット放電加工機

を用いて作製し,万能試験機(INSTRON,5582)を用いて引張試験を行った.ひずみ 速度はAZ91Dの場合,2.59 × 10-3/s,AZ121の場合は6.01×10-4/sである.

Fig. 2.15 Dimensions of specimen for tensile test (t=1mm).

[mm]

400℃1h or 30min

Cold roll method Hot strip

10% each reduction

75% total reduction BN spray

400℃18h

16

27.7

16 8

80

31

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