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大学院経済学研究科

ドキュメント内 大分大学経済学部の現状と課題 (ページ 50-67)

 

6.1  本研究科の整備・拡充 

1990年代以降,大学審議会の答申等で大学院教育の拡充が打ち出されたのを受け,本研究科においても 改組と拡充の検討を進めてきた。平成 14 年に学部の企画委員会の下に設置された「大学院あり方検討プロ ジェクト」は大学院の組織と入試,教育のあり方について検討し,平成15年に「大学院のあり方に関する 最終報告」を出した。その報告は,本研究科の将来の方向として,基本的な枠組みは現行のままとし,様々 なニーズに対応するためマルチコース制を導入すること,地域の様々な情報の発信基地や交流地点の役割 を果たすこと,入試改革を行うことを提言している。

(1)  入試

その提言を受け,平成 16 年に入試制度を改革した。学部の一般学生に対しては推薦入試を導入するこ と,社会人に対しては,勤務先の理解を得て安心して研究に取組める環境を作り出すとともに,研究の成 果を仕事にフィードバックできる機会を提供するために「事業所推薦」制度を導入すること,さらに,入学 時 55 才以上の熟年社会人に対しては,その豊かな社会経験の上に更なる学習を重ね,第二,第三の出発 への機会を提供するために「シニア推薦」の制度を導入することを決定し,平成 17 年度入試から実施に移 した。

(2)  マルチコース制の導入

「最終報告」は,現在,社会が大学院に期待し,求めているものは広範多岐にわたっている。これらの ニーズに対し,専門職大学院として対応していくことは継続的な学生定員の確保や,ある一つの専門分野 に特化することに伴うリスクを考慮するならば,困難性が伴うと思われる。しかしながら,そこにニーズ が存在している以上,それに応えることもまた大学院の使命であることに間違いないとし,この相反する 困難な問題を解決する方策としてマルチコース制を提案している。

コースの名称と内容については,その後(平成16年12月),「大学院MCプロジェクトチーム」によっ て検討が進められ,平成18年度から修士課程に導入予定のマルチコース制は以下を計画している。

[経済社会政策専攻]

(1) 国際経済コース

  グローバル化している今日の社会において,経済や社会を一国単位で考えることは困難になってお り,グローバルな視点にたった分析が欠かせません。このコースは,国際経済,国際金融や国際関係 等の最新の動向について学ぶとともに,国際経済社会の分析方法を身につけることによって,グロー バル化した現代社会を的確に分析できる人材を養成します。こうしたグローバルな経済社会の分析は,

国際社会で活躍しようとする人にとって必要とされているだけではなく,今日の地域の政策や企業経 営を考える上でも欠かせない能力ということができます。

(2) 政策科学コース

  政策科学とは,政策レベルの諸問題に対し,当該問題へ取り込むこと自体の重要性を強調しつつ,関連性 をもつ諸科学の理論的フレームワークを融合して問題解決にあたるという極めて実践的な学問です。本コー スは,政策に関わる様々な問題を各種アプローチによって実践的に分析,解明できる政策決定のエキスパー トを養成します。

  また,地方分権が強力に推し進められ,地域行政等における政策の策定,遂行,評価の重要性がますます 高まるなか,本コースは地域の期待と課題に応えるものとなるでしょう。

[地域経営政策専攻]

(1) 地域政策コース

  地域は,過疎問題,都市問題,財政問題をはじめ多くの地域問題を抱えていますが,同時に,地方分権の 下で自律的な地域をつくるという課題にも直面しています。こうしたなかで,地域の経済社会をどのように 運営し,発展させるかということは,各地域にとって従来以上に具体的な課題として表れています。本コー スは,地域経済や地域社会を分析し,その課題解決にむけた研究を通じて,地域政策のエキスパートを育成 します。とくに,地方自治体にとって,政策立案能力を高めることが重要な課題となっていますので,自治 体政策を立案する能力を備えた人材を育成します。また,地域住民の手による地域づくりの取り組みも,地 域の諸課題を解決するうえで重要とされており,地域づくりを考えられる地域のリーダーを育成します。

(2) マネジメント(MBA)コース

  企業価値を高めることは企業活動の大きな目的であり,新たな企業価値を創造できる者のみが競争の勝利 者となることができます。本コースは,この企業価値の創造と向上を実現するために必要とされる経営戦略 の策定,ビジネスモデルの構築,産業技術の活用(MOT),サプライ&デマンドチェーンの確立,ナレッ ジ・マネジメントの導入,ロジスティック・マネジメントの展開等現代の多様なマネジメント・ツールを理 解するとともに,様々なマネジメント・スキルを使いこなせるビジネス・プロフェッショナルを養成します。

(3) アカウンティングコース

  本コースでは,国際会計基準や会計制度に関する理論的な考察を行うとともに,コーポレート・ガバナン スやコンプライアンスに対する意識の高まりに応えるべく社会的倫理観を備えた会計プロフェッショナル を養成します。とくに,直接金融による資金調達の重要性が高まり,CFO(財務担当重役)の役割が強調さ れているようになって来た昨今,ビジネスの最前線や国際舞台でも十分通用する高度で専門的な会計知識を 身につけた実践的な会計プロフェッショナルを目指しています。

  なお,ここでいう会計プロフェッショナルは,公認会計士や税理士等に限定されず,国際企業から地方公 共団体その他の非営利組織に至るまで,現場で実際に会計業務に携わっている専門家をも含む広い概念で す。また,このコースは,高等学校の商業教員の再教育という役割も担っています。

(出所:「大分大学大学院経済学研究科修士課程  学生募集要項」)

(3)博士課程の設置

平成16年11月には,企画委員会から「大学院の拡充に関する方針」が示された。そこでは,専門職大

学院を開設することはさまざまな困難があり当面は難しいが,今後の他大学の動きによって,専門職養成 にふさわしいコースの設定や,専門職大学院設置の検討を行う必要があるとされた。また,近年の大学院 拡充の下で社会科学系の大学院でも博士課程が設置されるところが増えている現状や地域社会の要請に応 えることを考慮に入れ,平成 19 年度開設を目指して博士課程設置の検討をはじめることが提案された。

これは「大学院DCプロジェクトチーム」によって検討が進められている。

 

6.2  教育研究の基本方針 

  平成 17 年度の募集要項まで,「経済学研究科(修士課程)の案内」に,「研究科の目的」を記載してきた。

その後,平成 17 年に研究科のアドミッション・ポリシーを策定し,それを 18 年度入試以降の募集要項や 本学の関連ホームページ等に掲載している。 

               

(出所:経済学研究科修士課程  学生募集要項,ただし募集要項では「理念」としている箇所である)

「大学院教育の目的(アドミッション・ポリシー)」

現代の経済社会は,情報技術の進歩などにより急速なグローバル化が進展する一方で,私たちが生活する それぞれの地域においても,その資源の活用や将来へ向けた戦略の重要性が高まっています。そのため,

グローバルからナショナル,さらにはローカルに至る様々なスケールにおける経済社会の諸問題を的確に 理解し,分析し,解決する能力を有した高度で専門的な人材の必要性がより一層強まっています。

  本研究科は,こうした経済社会の変化を受けて,鋭い分析能力と専門的な知識を有し多様な経済社会の リーダーとなりうる高度職業人を育成し,送り出すことを目的とします。

               

「大学院教育研究の目標(アドミッション・ポリシー)」

旧来の枠組みにとらわれない高度な学際的・学際的アプローチと実務に直結する応用的・政策的アプロ ーチを通じて,現代経済社会の諸問題に対処しうる判断力と問題解決能力の涵養を図っていきます。

(経済社会政策専攻)

経済政策や社会政策の理論と歴史に関する総合的アプローチを基礎とする教育・研究を行っていきます。

(地域経営政策専攻)

地域経済分析や企業経営に必要な様々な情報に関する実践的アプローチを基礎とする教育・研究を行っ ていきます。

(出所:経済学研究科修士課程  学生募集要項) 

 

6.3  経済学研究科の組織および運営  6.3.1  経済学研究科の組織

経済学研究科の組織は学部組織を基礎としている。施設・設備を学部と共用する他,研究科に関わる事 務も学部事務組織で処理している。ただし,入学試験に関わる事務については,平成 11 年度から本学部 入試課が担当し,学部学務係がその補助を行っている。

  本研究科には,大学院経済学研究科委員会と学部大学院委員会が設置されている。研究科委員会が研究

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