14棟
このラックは天井に 2 台設置されていま す。
4.2 JAXA の実験ラック
4.2.4 多目的実験ラック( MSPR )
多目的実験ラック(Multi-purpose Small Payload Rack: MSPR)は、ユ-ザーが独自の装置 を開発・搭載し、実験を行なうことを想定して、電源、通信機能などを備えた作業空間を提供する ラックであり、KOBAIROラックと共に「こうのとり」2号機で
ISS
に運ばれました。多目的実験ラックは、ワークボリューム(Work Volume: WV)、ワークベンチ(Work Bench:
WB)、小規模実験エリア(Small Experiment Area: SEA)の 3
種類の実験空間を提供します。燃焼実験を行うユーザーに対しては、ワークボリューム内に設置できる燃焼実験チャンバ
(Chamber for Combustion Experiment: CCE)と、水棲生物実験装置(Aquatic Habitat:
AQH)が用意されています。さらに静電浮遊炉(ELF)と多目的実験ラック 2(MSPR-2)が「こうのと
り」5号機で運ばれます。
図
4.2.4-1
多目的実験ラック(MSPR)
(イメージ図)図
4.2.4-2
多目的実験ラックの写真(
打上げ前)
付録 2-24 実験ラックの役割
ISS
内部は重力がほぼゼロで、宇宙飛行士は浮遊状態にあります。宇 宙飛行士から見て、実験装置が引っ込んでいたり、出っ張ったりしてい ては、操作しにくく、また宇宙飛行士が凹凸に引っかかり危険です。そこで、実験ラックは、実験装置を宇宙飛行士にとって操作しやすい 位置に配置・固定する役割を持っています。また、スペースシャトルや 宇宙ステーション補給機「こうのとり」(H-II Transfer Vehicle: HTV)
で実験ラックを
ISS
に輸送する際には大きな振動や加速度がかかりま すが、実験装置を振動や加速度から守り、装置が実験ラックから飛び出 さないようにする役割も果たしています。実験ラックは、交換や軌道上での移動が可能であり、
ISS
の実験棟に 直接搭載して打ち上げる以外にも、多目的補給モジュール(Multi Purpose Logistics Module: MPLM)や HTV
に搭載して後からISS
に 運ぶこともできます(注:シャトルが退役したため、現在では「こうの とり」が唯一の運搬手段です)。また、電力系や通信系、熱制御系などの部品が故障した場合でも、交換 や修理が可能です。実験ラックを
ISS
で運用する期間は3
年以上と非 常に長いため、実験装置の交換や部品の修理といった軌道上での保全が 重要なのです。実験ラックは、ロシアを除いた
ISS
全体で共通のサイズとインタフ ェース仕様で開発されています。コラム付録
2-1
4.2.5 「きぼう」のロボットアーム( JEMRMS )制御ラック
「きぼう」のロボットアームである親アーム、子アームは、共に 6 つの関節があるた め、動きにかなりの自由度が得られ、人間の腕と同様の動作が可能です。船内実験 室内では、クルーがロボットアームに取り付けられているカメラの映像をロボットアー ム操作卓( JEMRMS 制御ラック)のテレビモニタで確認しながら作業を進めて行きま す。
「きぼう」のロボットアームの軌道上での保存姿勢
保存姿勢とは、ロボットアームの使用を終えたときの収納姿勢です。ロボットアーム を使用しない時は、この姿勢に投入されます。
コラム付録
2-2
付録 2-26
図 4.2.5-1 JEMRMS 制御ラックの構成
ロボットアーム操作卓
(JEMRMS制御ラック)
ドキュメント内
油井宇宙飛行士 ISS長期滞在プレスキット
(ページ 129-133)