ソユーズ宇宙船は帰還時に 3 つに分離して、クルーが搭乗する真ん中の帰還モ ジュール ( カプセル ) のみがパラシュート降下して回収されます。
⑥ ソユーズ宇宙船の太陽電池パネルと通信アンテナを自動展開
3.3 軌道投入後の作業
表
3.3-1
と表3.3-2
に、軌道投入完了後からISS
ドッキングまでの搭乗クルーの 作業例(参考)を示します(注:表3.3-1
が約6
時間でドッキングする特急フライト(急 速ランデブー方式)のもので、表3.3-2は打上げ後2日間かけてドッキングする方式 の例です)。表3.3-1 軌道投入からISSドッキングまでの主なイベント(特急フライト)
Orbit 1
(軌道1周 回目)
L+ 約 9分 軌道投入(太陽電池パドル展開、アンテナとドッキングプローブを自動展開)
L+ 約13分 太平洋上空に入り、地上局との通信が途絶える L+ 約43分 第1回ランデブー・バーン
L+約1時間30分 第2回ランデブー・バーン Orbit 2
(軌道2周 回目)
L+約2時間04分 第3回ランデブー・バーン L+約2時間38分 第4回ランデブー・バーン
Orbit 3
(軌道3周 回目)
L+約3時間50分 ISSをドッキング姿勢に変更 L+約4時間10分 自動ランデブーの開始 L+約4時間17分 第5回ランデブー・バーン L+約4時間41分 第6回ランデブー・バーン
L+約4時間42分 自動ランデブー・ドッキング用のKurs-Aシステムを起動(ISSまで約200km)
Orbit 4
(軌道4周 回目)
L+約5時間03分 第7回ランデブー・バーン L+約5時間08分 ISSまで約80kmに接近
L+約5時間38分 ISSまで約 8kmに接近(ソユーズ宇宙船のTVカメラを起動)
L+約5時間56分 ISSの周りを約45度周回(フライアラウンド)
L+約6時間06分 最終接近を開始 L+約6時間14分 ドッキング
L+約6時間半 ドッキング機構のフックをクローズ(構造結合完了)
Orbit 5
(軌道5周 回目)
L+約8時間31分 ハッチ開放。
入室後、地上の家族等との交信を実施
ソユーズTMA-11M/37Sミッションでの計画値を参考とした。
表3.3-2 軌道投入からISSドッキングまでの主な搭乗クルーの作業
(打上げ後、2日間かけてドッキングするケース)(1/3)
飛行1日目開始 Orbit 1
(軌道1周 回目)
軌道投入後の作業(太陽電池パドルの展開、アンテナとドッキングプローブの展開)
・ 搭乗クルーは上記の展開作業を監視・確認。
・ 推進系の加圧状態、環境制御システム、および搭乗クルーの健康状態について地上に報 告。
・ 地上との通信を確立。
・ 地上の追跡システムから入手した初期軌道投入データを受信。
Orbit 2
(軌道2周 回目)
各システムの点検(姿勢制御センサ、カーズドッキングシステム(Kurs), 角加速度計、ビデオ 画像ダウンリンクシステム、OMSエンジン制御システムなど)、手動による姿勢制御テストの実 施
・ 搭乗クルーは各システムの点検状況をモニタし、データを確認。
・ 姿勢制御テストを手動で実施。
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡。
・ 手動姿勢制御(太陽方向に+Y軸を向けヨー回転を開始。)レート確立後、モーション・コント ロール・システム(MCS)を停止。
Orbit 3
(軌道3周 回目)
・ 手動による姿勢制御(太陽方向に+Y軸を向けヨー回転)を終了。MCSの再起動。自動マ ヌーバの開始(LVLH(Local Vertical Local Horizontal)基準姿勢の確立)。
・ 軌道モジュールに入室。モジュール内の二酸化炭素除去装置を起動し、Sokol与圧服を脱 ぐ。
・ 搭乗クルーはLVLH基準姿勢データを確認。
・ 軌道調整マヌーバ用のコマンド送信(軌道調整マヌーバ:DV1とDV2)
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡。
・ 可視領域外/通信不能帯(Loss Of Signal: LOS)飛行中に、自動マヌーバでDV1噴射に 備えた姿勢に移行。(飛行状況は、搭乗クルーが監視。なお、クルーの操縦は不要。)
LOS中に軌道調整マヌーバ(DV1)実施。
Orbit 4
(軌道4周 回目)
・ LOS中に、自動マヌーバでDV2マヌーバに備えた姿勢に移行。
LOS中に軌道調整マヌーバ(DV2)実施。飛行状況は、搭乗クルーが監視。
・ 可視領域/通信可能帯(Acquisition Of Signal: AOS)にて、地上に軌道調整マヌーバの 状況を報告。
・ 軌道モジュールと帰還モジュール内の圧力確認。
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
・ 手動による姿勢制御(太陽方向に+Y軸を向けヨー回転:2度/秒)を開始。レート確立後、
モーション・コントロール・システム(MCS)を停止。
・ 外部カメラの点検(LOS帯)
・ 食事 Orbit 5
(軌道5周 回目)
・ 外部カメラ点検の結果報告、および搭乗クルーの健康状態の報告、与圧服の整備
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告 Orbit
6-12
(軌道 6-12周 回 目)
搭乗クルー就寝
ロシアの追跡域外(off of Russian tracking range)
・ 緊急時には、NASAのVHFネットワーク回線を介してVHF2通信が可能
DV:Delta Velocity
付録3-26
表3.3-2 軌道投入からISSドッキングまでの主な搭乗クルーの作業
(打上げ後、2日間かけてドッキングするケース)(2/3)
飛行2日目開始 Orbit 13
( 軌 道13 周回目)
搭乗クルー起床、起床後の活動, 軌道モジュールと帰還モジュールの圧力確認と報告
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 14
( 軌 道14 周回目)
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 15
( 軌 道15 周回目)
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 16
( 軌 道16 周回目)
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 17
( 軌 道17 周回目)
・ 姿勢制御(太陽方向に+Y軸を向けヨー回転)の終了。モーション・コントロール・システム
(MCS)を再起動し、自動マヌーバを開始(LVLH基準姿勢の確立)。
・ RHC-2の手動によるテスト制御
・ 軌道調整マヌーバ噴射のデータをアップリンク
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
・ LOS中に、自動マヌーバで高度調整噴射の姿勢へ移行。
LOS中に高度調整マヌーバ実施。
・ 手動による姿勢制御(太陽方向に+Y軸を向けヨー回転:2度/秒)を開始。レート確立後、
モーション・コントロール・システム(MCS)を停止。
Orbit 18
( 軌 道18 周回目)
・ AOSにおいてマヌーバ実施状況の報告
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 19
( 軌 道19 周回目)
・ 二酸化炭素除去装置のカートリッジ交換
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 20
( 軌 道20 周回目)
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 21
( 軌 道21 周回目)
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 22 – 27
( 軌 道22
~27周 回 目)
クルーの就寝
・ ロシアの追跡域外(off of Russian tracking range)
・ 緊急時には、NASAのVHFネットワーク回線を介してVHF2通信が可能
表3.3-2 軌道投入からISSドッキングまでの主な搭乗クルーの作業
(打上げ後、2日間かけてドッキングするケース)(3/3)
飛行3日目開始 Orbit 28
(軌道28周 回目)
搭乗クルーの起床、起床後の活動
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 29
(軌道29周 回目)
軌道モジュールと帰還モジュールの圧力確認・報告
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ レーダおよび無線トランスポンダ追跡の報告。
Orbit 30
(軌道30周 回目)
Form 2 “Globe Correction”の読上げ
・ 自動ランデブコマンドタイムラインのアップリンク。
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ 無線トランスポンダ追跡。
飛行3日目自動ランデブシーケンス開始
Orbit 31
(軌道31周 回目)
Sokol与圧服に着替え、軌道モジュールと帰還モジュール間のハッチを閉鎖し、帰還モジュー ルに着席。
・ ソユーズ宇宙船の能動・受動状態でのステートベクトルのアップリンク
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ 無線トランスポンダ追跡。
Orbit 32
(軌道32周 回目)
・ 姿勢制御(太陽方向に対する転回)を終了、MCSの再起動、自動マヌーバを開始(LVLH 基準姿勢の確立)。
自動ランデブシーケンスの開始。
搭乗クルーによるLVLH基準姿勢の監視と、自動ランデブシーケンスの実行。
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ 無線トランスポンダ追跡。
飛行3日目最終接近/ドッキング開始
Orbit 33
(軌道33周 回目)
自動ランデブシーケンス(続き)、フライアラウンドマヌーバ、ISSとの距離保持 搭乗クルーによる監視。
・ フライアラウンド、ISSとの距離保持。
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ 無線トランスポンダ追跡。
Orbit 34
(軌道34周 回目)
最終接近およびドッキング
・ 捕捉からドッキングシーケンス完了まで(通常約20分)。
・ ドッキングインタフェース圧力シールの監視。
・ 軌道モジュールへの移動、Sokol与圧服を脱ぐ。
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ 無線トランスポンダ追跡。
飛行3日目ISS船内入室 Orbit 35
(軌道35周 回目)
ISSとソユーズ宇宙船の気圧の均等化
・ すべてのモジュール内の圧力確認・報告。
ハッチの開放、ISS船内へ入室。
・ テレメトリデータとビデオ画像のダウンリンク。
・ 無線トランスポンダ追跡。
出典:
NASA Expedition 35/36 press kit
付録3-28