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外国人ドライバーの情報利用特性に関する調査

3. ドライバーの情報利用特性に関する調査

3.3 外国人ドライバーの情報利用特性に関する調査

3.3.1 背景

訪日外国人旅行客は近年増加しており、2015年で1974万人と年間約2000万人となっている。

外国人のレンタカーの利用者も増加傾向にあり、2011年と2014年を比較すると約2.8倍となっ ている。ドライバーに対する案内誘導は、日本人以外への対応も考慮する必要が生じている。

(出典:日本政府観光局(JNT)資料)

図- 3.20 訪日外国人旅行客数の推移

(出典:国際航空旅客動態調査(航空局))

図- 3.21 外国人のレンタカー利用者の推移

3.3.2 調査の目的

既往研究では、日本人のドライバーを対象として、初めて訪れる際の情報収集の程度、道路案 内標識とカーナビの利用実態等について調査を実施しているが、外国人の利用実態に関する調査 は、実施されたものが無い。

そこで、本調査では、外国人計30名を対象としてアンケート調査を実施し、ドライブする際、

事前に情報を収集する程度や交差点で必要とする情報、困ったことや運転する際に欲しい情報に ついて調査を実施した。

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3.3.3 調査対象者

本調査では、(株)建設技術研究所の職員の知人等を計30名を対象としてアンケート調査を実 施した。調査は、平成28年8月に実施した。

出身地の内訳は下記の通りである。

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3.3.4 質問内容

アンケート調査の質問は、以下の内容で実施した。

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3.3.5 調査結果

(1) 日本でレンタカー等の自動車を運転されたことはありますか。

 日本で運転経験がある人は、30人中10人であった。

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(2) 日本で運転をした際、知らない場所に行く時に、出発前に地図や人等から目的地までの情報 をどの程度収集しますか。(運転経験がある人を対象)

 「ある程度収集する」が最もおおく、全体の4割。

 「詳細に収集する」と「ある程度収集する」を合わせると全体の6割が主要な地点等の情 報を持ってドライブを開始していることがわかる。

 2015年に日本人を対象に行ったアンケート調査結果と比較すると、日本人の場合、約8割 が事前にある程度の情報は収集しており、日本人の方が事前に調べてからドライブを開始 している。

①詳細に収集する(詳細経路、分岐・交差点名、目標物等)

②ある程度、収集する(高速IC、主要な地点の情報程度)

③あまり収集しない(目的地付近までの行き方のみ調査し、詳細は現地で把握)

④まったく収集しない/まったく収集せずにカーナビをセットする

図- 3.22 全国2、000人を対象にアンケート調査を実施した結果(2015年)

(出典:ドライバーが分岐点を同定する際に必要な情報に関する調査、大塚ら、土木計画学研究・講演集 Vol.53

(第53回土木計画学研究発表会))

19%

31%

25%

58%

48%

53%

15%

14%

14%

8%

7%

8%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

男性 女性 総計

詳細に収集する(詳細経路、分岐・交差点名、目標物等)

ある程度、収集する(高速IC、主要な地点の情報程度)

あまり収集しない(目的地付近までの行き方のみ調査し、詳細は現地で把握)

まったく収集しない/まったく収集せずにカーナビをセットする

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(3) 日本で運転をした際、道路上の案内標識のわかりやすさはどうでしたか。

 「わかりやすかった」と回答した人が8割と高い。

▲一般道路の案内標識の例

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(4) 日本で運転をした際、知らない場所を走行していて、そろそろ曲がる交差点が近づいている とき(近づいていると思ったとき)、あなたはどのようなことに注意しますか。

 「曲がる交差点までの距離」が最も多く、半数の人が距離を注意している。

 次いで、「路線番号」、「地名」、「交差点の名称」が3割となっている。

 2015 年に日本人を対象に行ったアンケート調査結果と比較すると、日本人の場合とほぼ 同様な傾向が見られるが、日本人の方が「路線番号」、「地名」、「交差点の名称」を注意す る割合が20ポイント程度高い。記載された情報に対する理解度も影響している可能性が あると考える。

図- 3.23 全国2、000人を対象にアンケート調査を実施した結果(2015年)

(出典:ドライバーが分岐点を同定する際に必要な情報に関する調査、大塚ら、土木計画学研究・講演集 Vol.53

(第53回土木計画学研究発表会))

54%

55%

54%

57%

55%

56%

11%

12%

12%

48%

54%

51%

46%

53%

49%

2%

1%

1%

0% 50% 100% 150% 200% 250%

男性 女性 総計

曲がる方向の路線番号(案内標識)

曲がる交差点までの距離 通過した交差点の数

標識に記載された地名(案内標識)

交差点の名称(信号機についている標識)

その他

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(5) 日本で運転をした際、どのようなことに困りましたか。

 道路標識に書かれた地名がわからないという意見や、標識や情報が多くどれを見たらよい かわからないという意見がある。

 外国人にも理解できるように案内(情報、量)をシンプルにし、使用ルールを的確に伝え る必要がある。

(6) 日本で運転をした際、どのような情報が欲しいと思いましたか。

 一方通行(逆走)に対する案内が不明確という意見がある。

 交通状況(渋滞・工事)を伝える案内が欲しいという意見がある。

74 3.3.6 結論

外国人が日本で運転する際、事前に知らない場所に行く時には、約6割の人が目的地までの経 路の主要な地点等の情報を持ってドライブを開始していることがわかった。外国人に対して、出 発前に提供する情報次第では、走行中に迷いや不安を低減できる可能性がある。

日本の案内標識については、「わかりやすい」と回答した人が8割といたが、道路標識に書かれ た地名がわからないという意見や、標識や情報が多くどれを見たらよいかわからないという意見 があった。一方通行(逆走)に対する案内が不明確という意見や、交通状況(渋滞・工事)を伝え る案内が欲しいという意見がある。外国人にも理解できるように案内(情報、量)をシンプルに し、使用ルールを的確に伝える必要がある。

曲がる交差点が近づいているときの意識は、「曲がる交差点までの距離」が最も多く、半数の人 が距離を注意している。次いで、「路線番号」、「地名」、「交差点の名称」が3割となっている。2015 年に日本人を対象に行ったアンケート調査結果と比較すると、日本人の場合とほぼ同様な傾向が 見られるが、日本人の方が「路線番号」、「地名」、「交差点の名称」を注意する割合が20ポイント 程度高い。記載された情報に対する理解度も影響している可能性があると考える。外国人ドライ バーも「路線番号」、「地名」、「交差点の名称」の情報をある程度は利用して走行しているため、

案内標識に記載される情報をドライバーに伝えることが重要と考える。(現在は、道路案内標識に 記載された地名は地図等ではわからず、現地に行って初めて現れる)

今回、サンプル数が少なかったが、外国人ドライバーが感じている意識は、ある程度把握する ことができた。

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