国際会議招聘と国内⼿続き
【質問 65】
IEC国内審議団体ですが、TC幹事国から再来年のTC総会の⽇本引き受けの打診を受 けています。⽇本で会議開催をする場合の⼿続き等(例えばJSA、JISC 等に対する) を教えてください。
【答え】
IEC国際会議の招聘の決定に当たっては、National Committee(NC)であるJISCが形 式的には招聘元(ホスト国)となりますが、実際には、担当する国内審議団体(国内委 員会)が国内委員会委員⻑名で招聘状をIEC COとTC国際幹事宛に発状します。(そ の際、”on behalf of JISC”としておくとよいと思います。)経済産業省の国際電気 標準課の貴団体の担当官には事前に話をしておいてください。また、JISCからの招 聘状でないと受け付けてくれない、といった事情がある場合には、国際電気標準課の 担当官にご相談ください。JISCから正式に連絡をしてもらえます。会議の晩餐会等 でJISC代表にホストとして挨拶願うなどの相談は国際電気標準課の担当官を通じて
⾏います。また、IEC-APCは国際会議⽇本開催⽀援として、会議場借料など経費の⼀
部補助をしていますので、事前にIEC-APCの担当者に相談ください。
IEC会議の招聘に当っての正式の招待元(ホスト)はJISCですが、会議のための実務 は全て審議団体が進めねばなりません。審議団体/⼯業会等は会議のスポンサー兼事 務局の⽴場で運営します。会議のホストについては、IECのWebサイトにガイダンス がありますので参照してください。(別途対訳を準備予定)
http://www.iec.ch/members_experts/refdocs/iec/IEC_Meeting_Guide_2012.
会議の招聘は、事前に当該TC/SC国際幹事と議⻑に話を通しておく必要があります。
正式な招聘はTC/SC会議の席上で、Agendaの後半にある議題 ”Date and place of
the next meeting"もしくは”Any other business”のところで、⽇本代表から招聘し たい旨の意思表⽰をすることになると思います。
ISO/IECのDirectivesでは、2年先までの会議計画を作るように求めていますので、
再来年の会議の招聘を表明するのが適切でしょう。場所は追って決めるにしても、会 議の期間(例えば10⽉の第何週など)は今回できれば提案し、少なくとも⼀年前に は固めるようにすると、会議参加者と主催者の双⽅にとって好都合だと思います。会 議の場所は貴団体が決めて問題はありませんが、期間については、各国の事情から希 望が出される場合があり、事後に決めようとすると調整等の余分な⼿間が必要になり ます。また、IEC総会に招待されていないTC/SC会議は、IEC総会期間中とその前後2 週間はTC/SC会議を開催しないよう求められています。その後の準備については、次 の質問を参照ください。
国際会議の開催準備
【質問 66】
IECの国際会議を引き受けることが決まりましたが、会議の開催準備をどのように進 めるか、注意すべき点などを含めて教えてください。
【答え】
IECの会議は、TC/SC会議とWG/Project会議があり、また参加者の数(規模)によ っても会議の準備の仕⽅や経費が⼤きく変わってきます。また、IEC会議にはそれぞ れの伝統、流儀のようなものがあります。
⼀般にWGやProject会議は⼩⼈数が集る実務的な会議ですので、会議室の⼿配と近く の居酒屋での接待程度でも⼗分ですが、TC/SC会議は各国代表が集る、多少なりとも 形式ばった会議ですので、それなりの対応が必要になります。TC/SC会議でも20⼈
程度迄の⼩規模な会議は⽐較的気軽に引き受けても、対応可能でしょうが、100⼈程 度を超えると、それなりに準備に⾻が折れます。更に200⼈程度を超えると、覚悟を 決めて取り組まねばなりません。
会議の招聘についてはIECのWebサイトにガイダンス
(http://www.iec.ch/members_experts/refdocs/iec/IEC_Meeting_Guide_2012.p df)がありますが、実務的な視点で気が付くままに、TC/SC会議を想定して、⼀般的 な幾つかの項⽬を挙げて説明しましょう。
1.会場を選ぶ:
(1) 会議を設定し、舞台裏を担当する責任者は、予め招聘する会議に出席して、
それぞれのTC/SCの流儀、即ち、会議の様⼦や会場のセッティング、会議運 営のサポート、コーヒーブレークの様⼦、ソーシャルイベントなどをつぶさに
⾒ておくとよいでしょう。(TC/SC会議は⼀般に、2年後までの会議計画を⽴
てることになっており、前年、またはその前年に下⾒をしておくことになりま す。)
例えば、ソーシャルイベント(ディナー等)がホスト国の招待である場合と、
会費制で参加者が費⽤負担をする場合がありますし、またホスト国の招待の場 合には、ソーシャルイベントのスポンサーを掲⽰したり、簡単な社名リストを 席に予め配ったりする場合があります。
(2) 招待する会議の規模をこれまでの会議の実績を踏まえて、参加者総数、
TC/SC/WGなど会議数と参加者数を想定し、それらをまかなえる会議開催場 所を探します。インターネットで「コンベンションビューロー」で検索すると、
国内各地のコンベンションビューローの情報が出てきますので、会議の規模、
必要条件、予算などを提⽰して、相談窓⼝に問い合わせると、適当な会議場、
使⽤料、会場のサービス内容の情報が得られます。地⽅によっては、開催資⾦
を援助してくれる⾃治体もあります。
(3) 開催都市の選定に当たっては、海外からの到着、その後の国内交通機関の便 利さ、その場所の国際的な対応の能⼒等を勘案するとよいでしょう。地⽅都市 によっては、援助が受けられる場合があります。コンベンションビューローで 確かめるとよいでしょう。ただし、地⽅で開催する場合には、⼤都市からバス 等での集団移動も考慮する必要があるかもしれません。
(4) ある程度以上の規模の会議で、会議場の選定に当たって配慮すべき点を列挙 すると;
(a) 最寄り駅、宿泊施設と会議場との位置関係;外国⼈にも楽にアクセスできる こと。
(b) 推薦できる宿泊施設を、出来れば料⾦を階層分けして、準備する;参加者の 財政事情に合わせて、選べるようにする。
(c) 必要な会議室、規模と数が確保出来るか。
(d) 会議場のマイク、電⼦機器等の対応状況;最近では参加者の多くが会議場で PCを使⽤し、プロジェクターを使って報告等を⾏いますので、その対応を確 認する(電源、設備、機器、外部へのインターネット接続など;外部から借り
⼊れると余分の経費負担が発⽣する)。
(e) 会議場ではそのようなサービス(コーヒー ブレーク;昼⾷サンドイッチ等 の提供を含め)が受けられるか
(f) 会議運営のために、国際会議の運営に⼿馴れたスタッフの対応が可能か;受 付、コピーサービス、近隣の情報提供など
(5) 会議参加費は徴収してはならない【IECガイダンス⽂書】ことになっていま す。しかし、宿泊施設つきの会議場で⾏われる場合には、宿泊費に会議室の借 料等が加算されている場合もあるようです。この場合、会議慣れした参加者は、
外部のより安い施設に宿泊して会議費を節約する知恵者がいたりします。
2.会議案内を作成・配布する:
会議案内には、次の事項を記載するとよいでしょう。
(a) 会議の国際会議名、会議場(名前、住所、Web、連絡先等)、開催期間 (b) 会議登録案内と登録⽅法(TC/SC会議の場合にはIEC Meeting Registration
Systemを使うことになります)
(c) スケジュール(会議時間と場所、ディナー等ソーシャルイベント案内)
(d) 会場へのアクセス(会場の最寄り駅よりの地図)
(e) 推薦する宿泊施設、予約の⽅法、アクセス(会場との交通⼿段)など (f) ビザが必要な国からの⼊国者への⼿続き⽀援
(g)ソーシャルイベントの計画*と登録⽅法(登録書式:同伴者の参加数の確認も)
会議案内等は、TC/SC国際幹事からNC宛に回付してもらうようにします。並⾏し て、IEC COに連絡し、IEC Meeting Registration Systemに会議情報を登録しま す。ソーシャルイベントの詳細は、会議場で知らせることもあります。IEC Meeting Registration Systemへの登録⽅法については、NC向けMeeting Registration Systemガイド
(http://www.iec.ch/members_experts/tools/pdf/MRSGuide-NC.pdf)を参 照してください。
3.会議場を設営する:
(1)会議参加者の受付の設営:会議の規模で、受付の仕⽅が変わってきます。
規模が⼤きく並⾏して複数の会場を使うような場合;
(a) 受付を⼀箇所設けて、諸般の相談やコピーサービスなどの会議⽀援の窓⼝
を兼ねるとよいでしょう。受付には英語の堪能な⼈が必須です。ただし、規 模の⼩さな場合には、特に受付などは設けず、参加者の確認は会議の中で⾏
います。
(b) 登録の多くは初⽇に集中します。この際、会議場の案内と地図、ソーシャル イベントの開催情報、会場周辺の昼⾷向けレストラン案内、交通案内(地下鉄 路線図など)等の参加向け情報のパッケージを渡すように準備するとよいでし ょう。会議のスポンサーなどから記念品等が提供される場合には、登録時に資 料と共に⼿交するとよいでしょう。
(c) 受付周辺の⼈が集まる場所に、参加者間の連絡⽤の連絡板を設けるとよいで しょう。
規模が⼩さく会議室が⼩数に限られる場合;
会議室の⼊り⼝で参加者を確認するとか、議事の⼀部である“Roll call of delegates”で参加者を確認する⽅法があります。会場が⼀ないし⼆室で、主催者 が直接管理できる場合には、これで⼗分でしょう。この場合には、参加者への案 内地図等は配布会議資料と⼀緒に、参加者に勝⼿にとってもらうことでも⼗分で しょう。
(2)会議室の設営:会議の規模(参加数と室の広さ)により設営状況が異なってき ます:
(a) 机等の配置:会議の規模と⽬的で配置が変わります;教室型、ロの字型、コ の字型か
(b) マイクが必要か;必要な場合は、国ごとに1本⽤意できるとよいでしょう (c) PC接続で動くプロジェクターの準備(最近はほぼ必須と考える⽅がよいでし
ょう)
(d) 議論の助けにするための⽩板等;海外では模造紙を束ねたものが多く⾒られ ますが、⽇本では⽩板の使⽤が便利でしょう。
(e) 追加配布資料、飲み物、スナック等を置く場所;追加配布資料は⼊り⼝近く にテーブルを置き、そこへ並べて、⾃由に取ってもらうようにするとよいで