会議開催通知の時期
【質問 68】
会議開催時期の正式通知についてお尋ねします:
(1)【ISO/IEC Directives Part 1 の4.2.1.3】には、「遅くとも会議の4か⽉前ま でに、議題が確実に配布されるように⼿配すること」、「会議で討議する作業
⽂書は、会議の6 週間前までに配布すること」とありますが、正式な開催期
⽇の通知をいつ出すかが書かれていません。
(2)【Part 1 の4.1.2】では、「少なくとも向こう2 年間のTC とSC、及び可能 ならば、WGの会議計画を⽴案・作成するため、将来の⾒通しを⽴てることが 望ましい」とありますが、ここでも正式通知について触れられていないようで す。
(3) WG の開催通知は、Part 1 の4.2.2.1 には、「会議の6週間前までにWG 会 議の通知を送付しなければならない」とあります。
これらはどのように理解すべきなのでしょうか。
【答え】
(1) 会議の正式通知について疑念が⽣じている原因は、原英⽂とその和訳の間で 意味が微妙に異なるためであろうと思います。ここの場合にはAgenda は議 題と訳していますが、原⽂のAgendaは「議題案を含む会議通知」を指してお り、和訳としては⾆⾜らずであったとお考え下さい。
世界から多くの国の参加を促すためにも、少なくとも確定した会議⽇程を4 か⽉前に通知するよう求められています。4か⽉前には招聘国が会議場を確定 できない場合もありますが、できれば都市名は書いておくことが、参加者には 親切でしょう。また、会議の⽇程は、TC/SC/WGが同時に開かれる場合は、
TC/SC/WGの責任者(TC/SC国際幹事/コンビーナ)間で調整して、全体の時 間表をまとめる必要があります。
Form-Agendaは、TC/SC/WGの責任者がそれぞれ作成・配布します。
(2) WG会議のAgendaの作成と配布はコンビーナの責任です。WG会議は、TC/SC 会議と別に開く場合と同時に開く場合がありますが、同時開催でもWGの Agendaはコンビーナが作って配布します。
WG会議のAgendaは遅くとも6週間前に出すようDirectivesは求めています。
いずれにせよ、エキスパートは選ばれた専⾨家としての資格ですので代理参加 が難しいので、出来るだけ6週間よりも前に知らせることが望ましいと思いま す。審議⽤の⽂書は、少なくとも6週間前に配布することを求めています。
WG会議の次の会議⽇程はその要否を含めて、会議の終わりに、WG参加のエ キスパートの意⾒を聞いて決めている場合が多いようです。
(3)2年先までのTC/SC会議計画については、出来れば⼤まかな⽇程と開催地(引 き受け国)を決めると会議参加者にとって好都合です。しかし、決められない TC/SCも多いようです。中には10年ぐらい先までの引き受け国をリストアッ プしている例もありますが、いざ来年という段階になって、会議招聘を辞退す る国が現れ、急遽代わりを探すなどという事態も⾒られます。
以上から、下表の通りとお考えいただくのが、実務的と思います。また、それぞれの 数字については、その背景とニュアンスが異なることに注意が必要です(注参照)。
会議の種類 会議⽇予告 会議⽇正式通知
(議題案)
会議場所
正式通知(a) 会議資料配布 TC/SC会議 2年前 4か⽉前 (4か⽉前) 6週間前(⼀般案件)
4か⽉前(重要案件)
WG会議(b) 前会議合意 6週間前 6週間前 (6週間前)
【注】
a:会場の詳細は追っての連絡でもよいのですが、ホスト国の会議招聘の諸情報を含めて、開催 地と⽇にちは遅くとも3か⽉前には通知することを勧めます。
b:事前に会議の要否と時期が打ち合わされていれば、6週間前が最終リミット IEC TC/SC/WG 会議を開催する際の定⾜数
【質問 69】
SC(18 P-メンバーの委員会)会議を秋に控えていますが、出席申込が10⼈で、国で は⽇本、韓国、⽶国の3か国だけになりました。会議への参加国数に関して、会議の 定⾜数や決議の効⼒への制限などがあるでしょうか。
【答え】
国際会議成⽴の定⾜(国)数に関する決まりはありません。従って、3か国でも会議 は成⽴します。
P-メンバーは会議への参加義務があり、審議⽂書にコメントを⽂書で提出することも 会議参加とみなしています。従って、参加もせずコメントも出さないP-メンバー国は 権利の放棄(棄権)とみなすことができます。
今回は、18 P-メンバーで会議参加国が3か国であることを考えると、重要案件、例 えばCDをCDVへ進める等は委員会のコンセンサスが前提ですので、会議で⼀応、決 議を採択し、その後にP-メンバーの追認を得るような⼿続きにされると無難でしょ う。
その場合は「SC会議の参加者は”ABCDのことに合意し、SC 国際幹事にP-メン バーの追認を求めるよう要請する」との決議を取られては如何でしょうか。会議終了 後できるだけ早く決議を回付し、そのカバーレターに「異議がある場合にはx⽉y⽇
(2か⽉後程度が適当でしょう)までにSC国際幹事に申し出るよう、申し出が無い場 合は賛成とみなす」と書いておき、結果の判定には、無反応は賛成に数えて2/3以上 の賛成をコンセンサスとみなすとの原則を適⽤するとよいでしょう。
最近IECではWeb会議による遠隔参加のトライアルが推奨されています。決議案件に ついては、その議題を通して遠隔参加する限り投票に参加できる、となっています。
会議結果のまとめ
【質問 70】
会議のまとめについて、Resolution, Minutes, Report of the meetingの3種類が Directivesに書かれています。以下の点について教えてください。
(1)会議中に作成・回付するBrief Minutesは、会議後に作成・報告するMinutes とは別のものでしょうか。
(2)【E.5.3】に、「TCやSC会議の後にTC/SC国際幹事はReport of the meeting を出さねばならない」とあり、会議中にTC/SC国際幹事が⾏うTC/SCの活動経 過報告 Report of the secretariatとは異なると思います。私が関与している
TC会議期間中にResolutionを作り、会議の後でMinutesを作成していますが、
MinutesとReport of the meetingは同じものでしょうか。
【答え】
(1)【ISO/IEC Directives Part 1, 1.9.2】では、幹事国の責任に“preparation of the minutes of the meeting“とあります。詳しくは【ISO/IEC Directives Part 1;Annex E(E.5.2, E.5.3)】に会議で作成する⽂書に関する規定があり、【E.5.2】
には会議中に作成・回付する⽂書として、ResolutionとBrief minutesがありま すが、Brief minutesは,“if any, prepared after each session”の附記があり、
必須⽂書ではありません。WG会議では、会議中に投影しているPPTに簡単な議 事メモを書いてBrief minutesあるいはReal time minutesとしているところも あります。
Minutesは必須であり、TC/SC国際幹事が会議後にまとめて案(Draft minutes)
を作成し、メンバーに配布して確認(confirm)を求めるのが⼀般的です。確認済 を明確に⽰すために、Draft minutesに対して、確認済みをConfirmed minutes という表現にしている場合があります。TC/SC国際幹事は会議終了後3か⽉以 内に議事録を回付することになっています。
(2)Report of xxx の表現は、AgendaにReport of the secretariat、Report of the SC 及び Report of the WGという項⽬があり、TC会議ではSCの現状とWGの 活動内容をそれぞれ国際幹事、議⻑とコンビーナが説明します。⼀⽅、Report of the meetingの表現は、TC/SC会議の後にSMBの承認を得るためにIEC中央 事務局(IEC CO)に送付する会議の公式記録で、Form-RSMBに沿って記載し て提出します。SBP(戦略ビジネス計画)の改訂がある場合にはそれを添付し ます。Form-RSMBには、SMBの承認を求めるためのQP(Question of Principle)
やプロジェクトの⽬標期⽇の変更申請等が含まれます。Report of the meeting は会議終了後3か⽉以内に提出しなくてはいけません。
【ISO/IEC Directives】でReportが出てくる他の例には、投票の結果を⽰す Report of votingがあります。
(3)Reportには「相⼿に伝える」との意味が含まれていますが、Minutesは「記録」
です。この差を明確に使い分けていると⾔えましょう。TC/SCによっては、報 告と記録との違いを余り意識せずに、混同して使っているところも⾒受けられ
ます。“Minutes”にReportという題をつけている例が散⾒されます。これは、
SMBに提出する“Report of the meeting”と混同しやすいので奨められません。
会議参加者の確認と記録
【質問 71】
会議の記録には参加者を通常明記し、国内会議ではしばしば座席表への記⼊が求めら れます。国際会議ではどのようにするのでしょうか
【答え】
会議のAgendaには必ず、はじめにRoll call of delegatesの項⽬があり会議参加者の 確認をします。⼀般的には、議⻑の求めに応じて、参加者が⽒名、国名、参加の⽴場
(DelegateかOfficerか)程度の簡単な⾃⼰紹介を⾏います。この際、TC/SC国際幹 事が予め⽤意しておいたAttendant listの記⼊⽤紙を回覧し、⽒名、国名、参加の⽴
場などの記⼊とサインを求めます。
このAttendant Listを議事録(Minutes)にその⼀部としてに添付するか、Minutes にAttendantsを書き込みます。
Listへの記⼊の代わりに名刺の提出を求める場合があり、後でコピーを取って全員に 共有するところもありますが、最近は個⼈情報管理の視点から、情報は必要最⼩限に 留めることを勧めます。
7 ドレスデン協定
並⾏投票のチェック欄
【質問 72】
CDVのフォームにCENELECとの並⾏投票(Parallel voting)についてチェックする 欄がありますが、どのように記⼊すればよいのでしょうか?
【答え】
IECとCENELECはドレスデン協定により、IECの投票ドラフト(CDV)に対して、
CENELECでも投票を⾏う、並⾏投票の決まりがあります。IECの規格がそのまま CENELECで承認されるとEN規格として扱われることになります。欧州地域で使われ る可能性のある規格案には並⾏投票のチェックボックスにチェックを⼊れます。