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回転座標系

ドキュメント内 基礎物理コースI (ページ 60-64)

第 7 章 運動する座標 57

7.2 回転座標系

次に座標軸が回転している場合を考えよう。簡単のため、回転軸をz方向にとり、

これが角速度ωで回転してるとする。このとき、

x = xcosωt−ysinωt (7.4)

y = xsinωt+ycosωt (7.5)

第7章 運動する座標 58 これを時間で2階微分して、

d2x

dt2 = x¨ y˙−ω2xcosωt−y¨+ 2ωx˙−ω2ysinωt d2y

dt2 = x¨ y˙−ω2xsinωt+y¨+ 2ωx˙−ω2ycosωt となる。また加速度は

αx = αxcosωt−αysinωt (7.6) αy = αxsinωt+αycosωt (7.7) となるので、この式を見比べて、

αx = ¨xy˙−ω2x (7.8) αy = ¨y+ 2ωx˙−ω2y (7.9) となる。これと

F =mα (7.10)

を組み合わせて、

Fx = md2x

dt2 2mωy˙−mω2x (7.11) Fy = md2y

dt2 + 2mωx˙−mω2y (7.12) となる。これをまとめて、

md2x

dt2 =F2mω×v+2x (7.13) となる。この第2項がコリオリ(Coriolis)の力、第3項が遠心力である。

ところで地球のように球が回転しているとき、鉛直軸と回転軸は一致していない。

このときはどうなるだろう?まず任意のベクトルAはdtの間に|A|sinθωdtだけま わる。つまり

A˙ =ω×A (7.14)

となる。このように回転軸ベクトルe˙x,e˙y,e˙z

e˙i =ω×ei , (i=x, y, z) (7.15) となる。

第7章 運動する座標 59 Aが時間変化しているときは、回転座標で見た時間変化は

A˙ = d

dt(Axex+Ayey +Azez) = δA

δt +ω×A (7.16) となる。よって固定座標系における時間微分A˙ は運動座標系の各軸に対するAの 時間変化からなる部分δA/δtと座標が回転することからくる部分に分けられること がわかる。

物体の位置ベクトルr

r =xex+yey+zez =xex+yey +zez (7.17) と書けるので、

r˙ = ˙xex + ˙yey+ ˙zez+ω×r (7.18) となる。さらにもう一回微分すると

d2r

dt2 = ¨xex + ¨yey + ¨zez + 2ω×r˙+ω×(ω×r) (7.19) 慣性系からみた座標は

md2r dt2 =F を満たすので、

mα =F 2mω×v−mω×(ω×r) (7.20) 右辺の第二項がコリオリ力で第三項が遠心力である。

Problem 7.1 ωも時間変化しているとき、(7.19)はどうなるか?

コリオリ力は地球規模で見える。たとえば台風の渦の巻き方は北半球と南半球で 違う。これはコリオリ力で説明できる。台風は低気圧なので風が吹き込む。この風 の速度ベクトルと地球の自転の回転ベクトルの外積から、北半球では台風が反時計 回りに風が吹き込むことがわかる。

赤道上で真上にv0で球を投げるとコリオリ力により、西に落ちることがわかる。

その距離は

t0 0

dt

t

0

2ω(v0−gt”)dt” = 4ωv30 3g2 となる。

Problem 7.2 これを地球の外側からみて、同じ結果を再現せよ。

第7章 運動する座標 60 コリオリ力の出てくる例としてフーコー(Foucault)の振り子を考察する。緯度α のところで

ω=ωcosαey +ωsinαez (7.21) とかける。こうしてコリオリ力は

F = 2mω(vysinα−vzcosα,−vxsinα, vxcosα) (7.22) となる。運動方程式は

md2x

dt2 = −Tx

l + 2mωy˙sinα (7.23)

md2y

dt2 = −Ty

l 2mωx˙sinα (7.24)

となる。vzは小さく、地球の自転による遠心力は鉛直軸を変える効果しかないので 無視する。z方向は

T cosθ−mg≈0 (7.25)

である。微小振動しているとしてθ 1とするとω02 =g/lとして d2x

dt2 = −ω02x+ 2ωy˙sinα (7.26) d2y

dt2 = −ω02y−x˙sinα (7.27) 2番目の式にiをかけて

X =x+ iy (7.28)

とすると

d2X

dt2 =−ω02X−2iωX˙ sinα (7.29) となる。これは振動解であろうから

X= e−iωtsinαX (7.30)

とおくと

d2X

dt2 =02+ω2sin2α)X (7.31) こうしてこの運動は

ω =

ω20+ω2sin2α (7.32) という振動数で振動し、回転面がωtsinα で回転する運動になる。

Problem 7.3 東京の緯度を調べ、上野科学博物館のフーコーの振り子が何時間で

一回転するか、計算せよ。

Problem 7.4 遠心力から地球の潮汐力を見積もれ。

第7章 運動する座標 61

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