GR-33 にはギター の奏法に特 化した、ユニ ークなアル ペジ エーター機能が搭載されていま す。オンにしてコードをひと 弾きすれば、細かいピッキング作 業(弾く弦の選択とそのリ ズム)を、アルペジエーターが肩代わりして行ってくれます。
ア ルペジ エー ターに シンセ 音で 簡単な バッ キング を担 当さ せ、その上に手弾きのメロデ ィーを乗せるといった使い方を はじめ、従来のギター・シンセ では表現できなかった様々な 効果を得ることができます。
アルペジエーターのしくみ
「アルペジオ・パターン」について
実物のアコースティック・ギター で、最も簡単なアルペジオ 奏法をする場合を考えてみましょう。
この時左手は、曲の進行に合わせて 押さえるコードを順に変 えて いきま す。一方右手 は弦を、例 えば「5、4、3、4、1、
3、2、3(数字は弦番号)」のような一定のパターンに従い、
リズムにのせて弾いていきます。
fig.7-01(アルペジオ・パターン)
この「5、4、3、4、...」のような弾弦順に相当するのが、GR-33 でいうアルペジオ・パターン(または単に「パターン」)
です。
GR-33 には 50 種類のアルペジオ・パターンがプリセットさ れています。それぞれのパ ッチで、プリセットの中からアル ペジオ・パターンを選ぶこ とができます。アルペジエーター をオンにし、任意のコー ド(または単音)を押さえてひと弾 き す れ ば、パ ター ン が 各 弦 の 鳴り 方 と 関 連 す る設 定 項 目
(ARP TEMPO など)を参照して、シンセ音でアルペジオを 鳴らします。
※ データ上に仕込まれていない弦(この図の例では 6 弦)
が弾かれ た時や、仕込まれたデータと異な る本数の弦が 弾かれた 場合、コード中の最低音(ルー ト音)の変化な どがなるべ く自然になるよう設定された 内部ルールに基 づいて、代理の弦を鳴らしアルペジオを構成します。
アルペジオ中のホールド機能の有効な使い方
ペダル効果モード時などでペダル 3 を踏むと得られるホール ド効果を使うと、アルペジエーター が刻むリズムを止めたり 崩したりせず、演奏するコードを進 行させることなどができ ます。
アルペジエーターがオンにな っている時は、ホールド・ペダ ルの効果が通常と挙動が変わり、ア ルペジオ効果のみにかか ります。従ってアルペジエーター によるバッキング・パター ンをホールドしておき、別のシ ンセ音(トーン)でメロディ を手弾きする、といった使い方ができます。
また、ペダルから足を離しても(再 度踏むまで)アルペジオ が継続する、ラッチ式ホールドも用意されています。
ホ ー ル ド の 効 き 方 は、パ ッ チ・エ デ ィ ッ ト・モ ー ド の COMMON の設定項目「HOLD TYPE」で設定します。
詳しい操作方法は、「ホールドの効き方を選ぶ(HOLD TYPE)」(P.45)をご覧ください。
◆ ア ルペジエ ーター がオン の時に 選べる ホール ドの バリエーション
アルペジエーターがオンの時に選べるのは、次の 4 通りです。
Damper(ダンパー):
ペダルを踏んでギターを 演奏するとアルペジオ音が、弦振動 が減衰しても消えずに保 持されます。さらに弦を弾き加えて いくと、その演奏がアルペジオに反映されます。
ペダルを離すと、アルペジオが保持されなくなります。(すで に弦振動が止まっていれば、アルペジオは止まります。)アル ペジエーターが作るリズ ムの刻みを乱すことなく、アルペジ オの鳴りかたを変えていきたい時などに使います。
Sostenuto(ソステヌート):
ギターを弾いてアルペジ オ効果が得られている時にペダルを 踏むと、踏んだ瞬間に鳴っ ていたアルペジオが、ペダルから 足を離すまで保持されま す。アルペジオが保持されている間 は、新たに弦を弾いてもその 演奏はアルペジオ音に反映され ません。
1st トーンと 2nd トーン、シンセ音とギター音を使い分けて、
アルペジオをバックにメ ロディなどを演奏することができま す。
1 弦 2 弦 3 弦 4 弦 5 弦 6 弦
3 2 0 2
0
0 1 0
(コード=C)
第 7 章 和音演奏を分散和音に展開する〜アルペジエーター
7章
Latch TypeA(ラッチ式ホールド A):
通常 のホール ドは、「ペ ダルを踏 む→ホー ルド開始、離 す→
ホールド解除」という動作です。こ れに対し、ラッチ式ホー ルドでは、「ペダルを 1 度踏む→ホールド開始、再度踏む→
ホールド解除」という動作になります。GR-33 では、ラッチ 式ホールドはアルペジエーター使用 時のみに用意されていま す。
アルペジエーターを鳴らし、ペダル 3(HOLD)を踏むと、踏 んだ時点に鳴っていたアルペジ オが保持されます。ラッチ式 ですので、ペダルから足を離して も効果は続き、再度ペダル を踏 んだ時 点で解 除され ます。ホー ルド中 は「Sostenuto」
と同様、新たに弦を弾いてもその演 奏がアルペジオ音に反映 されることはありません。
またラッチ・ホールド中に限り、ペダル 4(CTRL)(通常は アルペジオのオン/オフ用)を使 って、リズムを崩さずにア ルペジオ音のコード・チェンジを行うことができます。
コード・チェンジをしたい時は、ペダル 4(CTRL)を踏み、
新たなコードを弾いてか らペダルから足を離します。鳴って いるアルペジオ音のリズ ムを止めることなく、コードが変わ ります。
Latch TypeB(ラッチ式ホールド B):
基本的な動きは「Latch TypeA」と同じで、ペダルから足を 離してもアルペジオの保 持は続き、再度ペダルを踏んだ時点 で解除されます。同様に、ホールド中に新たな弦を弾いても、
その演奏はアルペジオに影響しません。
「Latch TypeA」との違いは、ホールド中にペダル 4(CTRL)
を踏んだ状態でギターを弾いた時の挙動です。
「Latch TypeB」の場合、この操作で得ら れるアルペ ジオの 変化は、「Damper」と同じです。「Latch TypeA」のように、
弾かれた弦の選択や本数 を元にしたアルペジオ自体の再構成 はしません。
アルペジオの鳴りかたを変える
GR-33 のアルペジエーターでは、アルペジオさせるトーンの 選択(HAR/ARP SELECT)、アルペジオ・パターンの選択
(ARP PATTERN)、テンポの設定(ARP TEMPO)ができ ます。
アルペジエーターのオン/オフを切り 替える(HAR/ARP CONTROL)
ペダル 4(CTRL)でアルペジエーターをオン/オフ する
演奏中にアルペジエーターをオ ン/オフする時などは、以下 のように設定します。
1.
[COMMON]を押して、パッチ・エディット・モードに 入ります。2.
[PARAMETER]で、 CTRL PEDAL を選びます。3.
[VALUE]で、 HAR/ARP Control を選びます。fig.7-01a
4.
[WRITE]を押してパ ッチ・ライ ト操 作(P.36)を行い 保存します。※ パッチ・ライト 操作後、自動的にプレイ・モー ドに戻り ます。
※ 保存をしない 場合は、 [PLAY]を押して プレイ・モード に戻ります。
5.
ペダル効果モードに入ります。詳しい操作方法は「「ペダル効果モード」とその呼び出しか た」(P.26)をご覧ください。
※ または、システム・モードの設定項目「S1/S2 FUNCTION」
で「Patch Select」を選び、プレイ・モードに戻ります。
6.
ペダル 4(CTRL)を踏んで、アルペジエーターのオン/オフを切り替えます。
パッチ・エディット・モードでアルペジエーターをオ ン/オフする
アルペジエーターのオン /オフをパッチに記憶させる時など は、以下のように行います。
1.
[EFFECTS]を押して、パッチ・エ ディット・モ ードに 入ります。2.
[PARAMETER]で、 HAR/ARP CONTROL を選びます。3.
[VALUE]で、 On または Off を選び、アルペジエー ターのオン/オフを設定します。fig.7-01b
4.
[WRITE]を押してパ ッチ・ラ イト操 作(P.36)を行い 保存します。※ パッチ・ライ ト操作後、自動的にプレイ・モ ードに戻り
ます。
第 7 章 和音演奏を分散和音に展開する〜アルペジエーター
※ 保存をしない 場合は、 [PLAY]を押して プレイ・モード に戻ります。
※ また、ア ルペ ジエー ター 関連 の設定 項目 であ る「HAR/
ARP CONTROL」 「HAR/ARP SELECT」 「ARP PATTERN」
が選ばれている時は、ペダル 4(CTRL)でアルペジエー ターをオン/オフすることができます。
※ アルペジエータ ーのオン/オフはパッチごと の設定項目 です。パッチ・ライ ト操作を実行すると、その 時の状態
(オンかオフか)が記憶され、パッチを呼び出した時に再 現されます。
各パッチで、アルペジエーターとハ ーモニストのどちらか一 方だけが選べるようになって います。オフのパッチも、内部 ではアルペジエーターかハーモニス トのどちらかが選ばれて います。オンの状態の時、プレイ・モー ドのディスプレイに ARP か HAR のどちらか選ばれている方が表示されます。
fig.7-03(ARP)
ハーモニストが選ばれたパッチでア ルペジエーターを使う時 は、次 項 の 手 順 に従 い、「HAR/ARP SELECT」の設 定 で
「Arpeggio All」などのアルペジエーターの設定に切り替えて ください。
※ アルペジエーターがオフになっているパッチで、アルペジ オ関連の項目(「HAR/ARP SELECT」「ARP PATTERN」
「ARP TEMPO」)の値や設定を変えると、効果が確認でき るようアルペジエーターは自動的にオンになります。
アルペジオさせるトーンを選択する
(HAR/ARP SELECT)
アルペジエーターが 1st トーン/ 2nd トーン/外部音源の 3 つのうち、どの音色をアルペジオさせるかは、パッチごとに、
パッチ・エディット・モードの EFFECTS の設定項目「HAR/
ARP SELECT」(ハーモニー/アルペジ オ・セレクト)で決 められます。プリセット・パッチのこの設定を実際に変更し、
その働きを耳で確認してみましょう。
■ アルペジオさせるトーンを選択する手順
1.
ア ル ペ ジ エ ー タ ー の 設 定 を 変 更 す る パ ッ チ を 選 び、[EFFECTS]を押してパッチ・エ ディット・モード に入 ります。
2.
[PARAMETER]で、 HAR/ARP SELECT を選びます。fig.7-04(ARP SELECT)
3.
[VALUE]で、アルペジエーターの設定を選びます。「HAR/ARP SELECT」でのアルペジエーターの設定につ いては、手順説明後の「◆ HAR/ARP SELECT で選べる アルペジエーターの設定について」をご覧ください。
4.
[WRITE]を押してパ ッチ・ラ イト操 作(P.36)を行い 保存します。ア ル ペ ジ エ ー タ ー の 他 の 設 定 項 目 に 移 る 場 合 は、
[PARAMETER]を押して項目を 選び、項目内容 を設定 してください。
※ パッチ・ライ ト操作後、自動的にプレイ・モ ードに戻り ます。
※ 保存をしな い場合は、 [PLAY]を押し てプレイ・モード に戻ります。
◆ HAR/ARP SELECT で選べるアルペジエーターの設 定について
Arpeggio All:
全ての音(内蔵音源、外部 MIDI 音源)がアルペジオします。
Arpeggio 1st:
内蔵音源の 1st トーンだけがアルペジオします。
Arpeggio 2nd:
内蔵音源の 2nd トーンだけがアルペジオします。
Arpeggio 1&2:
1st、2nd 両トー ンがアルペジオします(外部 音源はアルペ ジオしません)。
Arpeggio Ext:
外部 MIDI 音源のみがアルペジオします。
Arpeggio Ext&1:
1st トーンと外部 MIDI 音源がアルペジオします。
Arpeggio Ext&2:
2nd トーンと外部 MIDI 音源がアルペジオします。
※ 設定範囲の前半の値(Harmony All、Harmony 1st、
...Harmony Ext&2)も選べますが、これらを選ぶとアルペジ エーターは停止し、ハーモニスト機能(P.80)が選ばれます。
ハーモニストが選ばれていると、「ARP PATTERN」「ARP TEMPO」の設定項目も選択できませんのでご注意くださ い。
アルペジオのパターンを選択する
(ARP PATTERN)
GR-33 には、50 種類のアルペジオ・パターンがプリセット されています。各パッチで、プ リセットから自由にアルペジ オ・パターンを選択することができます。
アルペジオ・パターンの詳しい内容については、「「アルペジ オ・パターン」について」(P.76)をご覧ください。