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30 60 90

Reaction time (min.)

Fig. 34. Timc course of consumption of SS- IV and formation of 6(・).

under soda trcatment with 1.0 N NaOH at 1400C .

‘ Recovery of 幼児ofonn( 0), eη柏ro form(口), and lnixture (ム)・

06 Qd

の脱離反応が主反応、となり、 ß -0-1結合の開裂速度は極めて遅いこ とが知られている79-83)。 しかしながら、 本実験でss- nやss-illの ソーダ処理では顕著な戸-0-4結合の開裂反応が観察された。 またB 環にメチル基を有しないお-illの消費速度と戸-0-4結合の開裂速度は ss- nよりも速いことから、 B環のメチル基は反応を抑制することが 明らかとなった。 ß -0-4結合開裂後のフェニルフロパノイドとして、

ss- nからは戸-hydroxyprop i os yr i ngone ( 1 )とsinapyl alcohol ( 2 )の生成が、 ss- illからはsinapyl alcohol (2)の生成が確認さ れた。 なお、 Mikscheもss- nのソーダ処理を1.0 M NaOH、 1400C、 3

時間の条件下で行っているが、 分解生成物として化合物(1 )と( 2 ) を確認するに至っていない84)。 彼の用いた反応条件は本章で採用し た条件と比較して高瓶、 高アルカリ濃度でしかも反応時間が長いた め、 化合物(1 )や(2 )は生成後に二次的反応で消失したものと推

測される。

ソーダ処理にはクラフト処理やソーダAQ処理の様なß -0-4結合 の還元的開裂反応をもたらすSHーやAIIQ一等の求核試薬は存在しないの で、 ss- nから化合物(1 )や(2 )が生成する反応やお-illから化ム 物(2 )が生成する反応を求核置換反応により説明することはできな い。 本章の結果と前山のMikschcによるguaiacylpropandiol-ß

-(1-methylsyringyl) ctherの結果を合わせて考察すると、 エーテル結合 したB環がシリンギル型であるときにだけに見いだされる反応であ り、 A環がシリンギル型であるかあるいはグアイアシル型であるか は影響しない。 しかしながらソーダ処理において、 ss- Nではss- n

- 99

-に比べてモデル化合物の消費と戸-0-1結合の閃裂が箸しく抑制され ていたことから55型モデル化合物の顕著 なß-0-1結合の開裂反応に はA環のフェノール性水酸基が必要であり、 反応がキノンメチドIjl

間体を経由して進行することが推測された。 さらに55型モデル化介 物のß -0-4結合はエーテル結合に対して両方のオルト位に嵩高いメ トキシル基が存在することによって起こる立 休附害と電 子吸引効果 によってホモリティ ックに開裂することが、 分解.生成物の同定結果 から推定された。

- 100

-第1節 序

シリンギルリグニンとグアイアシルリグニンのアルカリ性条件下 における反応性の違いを明らかとする目的で、 第5章ではGG型、 SG 型、 SS型の6種のモデル化合物を用いて戸-0-4結合の開裂速度の違 いについて速度論的に解析し、 ソーダおよびクラフト処理条件下に おいてはお型モデル化合物の戸-0-4結合の開裂速度が他と比べ著し く早いこと、 ソーダ処理条件下においてはお型モデル化合物のみが ß -0-4結合の開裂を受けることを明らかとした。 また第6章では、

ソーダ処理におけるお型ß -0-4結合開裂反応で、 フェニルプルパノ イド骨絡を有する分解物として主にsinapyl alcoholが生成すること を示した。 そこで本章ではモデル化合物、 単縦リグニン(ジオキサ ンリグニン)ならびに木材中のプロトリグニンを、 アルカリ性条件

下で処理し、 そのさい生成するsinapyl alcoholおよびconiferyl

alcohol量から、 シリンギルリグニンとグアイアシルリグニンの戸-0-4結合開裂の反応性を比較しようと試みた。

-101-第2節 リグニンモデル化合物による検討

第5および6章で述べたモデル化合物を川いる実験の場合には、

戸-0-4結合の開裂によって遊離するフェノール類を定量することに

よりf3 -0-4結合の開裂量を知ることができ、 このためシリンギル型

とグアイアシル型リグニンモデルの反応性の違いを容易に比較する ことができた。 しかしながら、 木材中のプロトリグニンをはじめと する高分子リグニンではシリンギルリグニンとグアイアシルリグニ ンの反応性の違いを比較するための適切な方法がない。 そこで、 本 節では3種のモデル化合物をソーダ、 クラフトおよびソーダAQ処

理した際の戸-0-4結合の開裂量と各モデル化合物から生成するケイ ヒアルコール類の量との関係を明らかにし、 高分子リグニンの戸-0 -4結 合 開裂におけるシリンギル単位とグアイアシル単位の反応性の 差異をケイヒアルコール類の生成量から比較しうるか知見を得るこ とにしfこo

2. 1 実験

2. 1. 1 リグニンモデル化合物の処理と分析

リグニンモデル化合物としてFig. 18

(第5章)に示したguaia-cylgl ycerol-f3 -guaiacyl ether (GG-11 )、 syringylgl ycerol-f3 -guaiacyl ether (SG- ll )、 syringylglycerol-f3 -(4-methylsyrin­

gyl) ether ( SS-11 )を用いたo モデル化合物のソーダ、 クラフト ソーダAQ処理を行い、 モデル化合物の消費量、 GAおよびMSの生成

量(f3 -0-4結合開裂量)、 ならびにsinapyl alcohol (2 )あるいは coniferyl alcohol ( 11)の生成量を測定したo モデル化合物の処理

-102-2. 2 結果と考第

Tab1e 8に示すように、 ソーダ処理ではお- IIのみで顕著なß -0-4 結合の開裂反応が起こり、 開裂量の約3 0児に相当するsinapy1 a1co­

ho1 (2)が生成したのに対して、 グアイアシルリグニンモデルGG - II やシリンギルグアイアシルリグニンモデルSG- nでは戸-0-4結合の開 裂はわずかであり、 coni fery1 a1cohol ( 11)や(2 )の生成は認め られなかった。 一方、 クラフト処理ではお- nの戸-0-4結合の開裂反 応に基づくMSの生成と(2 )の生成が認められたが、 GG- nやSG- nで はß -0-4結合の開裂反応が起り、 BI.策由来のフェノール類は生成す るにも関わらずA環に由来する分解生成物、 すなわちGG一日からの ( 11 )やSG- IIからの(2 )の生成はほとんど観察されなかった。 ク

ラフト処理におけるケイヒアルコール類の生成や消失に関する反応 機械はこれまでに詳細に調べられているが8 5・8 6・90-92)、 これらの 知見を基にしても、 S S- IIからのみ(2 )が生成された理由は不明で

ある。 なお、 ソーダAQ処理においては、 AHQーとリグニンの反応機 械で説明されているように88・89)、 ß -0-4結合の開裂量と(2 )なら

びに( 11 )の生成量がほぼ一致していた(Table 8)0 Mortimerの研 究ではスブルースをソーダAQ蒸解するとconi fery1 a1cohol ( 11) が生成し94), (11)は脱リグニン反応の初期段階にリグニン末端の guaiacy1glycerol-ß -aryl ether単位から生成する9 5 )とされている。

これらの結果から判断すると、 ソーダおよびソーダAQ処理におけ るsinapy1 alcoho1 (2)やconi feryl a1coho1 ( 11)の生成はリグニ ン末端のarylgl YC8ro1-ß -ary1 ether単位の戸-0-4結合が開裂した

-103-ことによるものであり(Fig. 35)、 ( 2 )および(11 )の生成は

ß -0-4結合開裂と密談に関係していることを示している。 そこで次 節以降では、 ソーダならびにソーダAQ処理によって生成する(2 ) と(11 )の生成量を比較することにより高分子シリンギルリグニン とグアイアシルリグニンの戸-0-4結合が開裂するさいの反応性を比

較することにした。

なお、 化合物(2 )や(11 )を与える構造はFig. 35に示すフェノ ール性水酸基を有するリグニン末端部位の戸-0-4結合単位であるた め、 本法において考察の対象となるのは脱リグニンの過程の比較的

初期段階の反応に限られる。 しかしながら戸-0-4結合はリグニンの 結合単位の約50-60児を占めるとされており、 さらにß -0-4結合の開 裂反応によってリグニンに新たなフェノール性末端が生じてくるこ とから、 ( 2 )および(11 )の生成量を解析すれば脱リグニン反応の

中でも重要な反応である戸-0-4結合の開裂に関する知見を得ること ができると考えられる。 また、 本法を用いて高分子リグニンの反応 性を比較するに当たり考慮せねばならない点がある。 すなわち、 グ ァイアシルリグニンには芳香核5位での縮合型が存在するため、 リグ ニン中に化合物(11 )を与えうる結合単位がシリンギルリグニンよ りも少ないことが考えられる。 両リグニン末端の戸-0-4結合単位を リグニン中のß -0-4結合単位量にほぼ比例すると考えると広葉樹:

針葉樹ではほぼ1.2:1となり、 また広葉樹中のシリンギルリグニン : グアイアシルリグニンではほぼ1.5:1と考えられるため55 )、 以後の

高分子リグニンを用いる実験においては考察のさいにこれらの値で 補正する必要がある。

-104-Treatmenl GG-n SG-n SS-n

GA 1) CA GA1) SA MS2) SA

Soda 3. 1 1.7 32. 0 9. 1

Kraft 17.4 tr3 ) 19. 1 tr3) 22. 0 8. 9

Soda/AQ 16.0 12.8 nd4) nd4) 20. 0 18. 0

Note: Modcl compounds, see Fig. 24. The compounds were treated at 1200C for 60 min.

1) Formation of guaiacol. 2) Formation of methylsyringol.

3) Trace. 4) Not determined.

。H20H

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