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動的計算の結果

ドキュメント内 絶滅した長頸竜類の遊泳性能に関する研究 (ページ 38-42)

第 3 章 流体力計算

3.6 動的計算の結果

こで鰭角が− 12degから12degの区間で,𝑀′𝑥については鰭角の係数を2で除し,

𝐾′𝛿

𝐹𝑅,𝐾′𝛿

𝐹𝐿,𝐾′𝛿

𝐴𝑅,𝐾′𝛿

𝐴𝐿,とした.最小二乗フィットした結果を L型につい ては灰色の実線で,S型については灰色の破線で表している.なお,この計算で はS型の−18deg(𝑈 = 1.0 m/sec),+18deg (𝑈 =0.5,1.0 m/sec)で計算が途中で 打ち切られた.メッシュ条件を改善しても計算が正常に終了しなかったことか ら,左右の鰭角差が大きく計算が出来ないと考えられる.

L型とS型の計算結果に着目する.前鰭でL型とS型に傾斜の違いが見られた 一方で,後鰭では L 型と S 型の間に大きな傾斜の違いは見られなかった.この ことは,前鰭によって後鰭に流れ込む流れが乱され,後鰭は同じような結果にな ったと考えられる.

3.6.2 強制ヒーブ計算

強制ヒーブ時の速度分布の一例をFig. 3.25とFig. 3.26に示す.L型とS型の 8周期行った計算の最後の1周期の速度分布で,計算条件は𝑈 = 1.0m/sec, 𝑎 = 0.03m,𝜔 = 3rad/secの時のものである.L型とS型ともに計算の最後まで速度 分布計算結果に破綻は見られず,計算は正常に終了したことが分かる.Fig. 3.27 にZ’WM’wを,Fig. 3.28に付加質量係数を示してる.

Fig. 3.27における灰色実線はL型の結果を最小二乗フィットしたものであり,

灰色破線は S 型の結果を最小二乗フィットしたものである.最小二乗フィット の傾斜から |𝑤|𝑤 と𝑀’|𝑤|𝑤が分かり,𝑦切片から 𝑤と𝑀𝑤が分かる.𝜔 =0の位置に は静的計算の 𝑤と𝑀𝑤の結果を示している.Fig. 3.28における灰色の実線・破線 は平均を示している.

𝑤については静的計算と動的計算で若干の違いは見られるものの,二つの計 算の値は概して一致している.𝑀𝑤については値はよく一致している.頸の長い L型の方が値の絶対値が大きい傾向も同じである.Fig.27上図の灰色実線の傾き が灰色破線の傾きより大きいことから, |𝑤|𝑤 については,頸の長い L 型の方が 速度の二乗に比例する減衰力が大きいことが分かる.しかし,Fig.27下図では傾 きがさほどかわらず,ヒーブによるピッチ減衰力にはほとんど差が無いといえ る.

Fig. 3.28 に示した付加質量係数については,𝐴13 , 𝐴33 は頸の長さによる差はさ ほど見られず,𝐴53 は頸の長さにより値が異なった.𝐴53 はヒーブすることによる ピッチの付加慣性モーメント係数なので,頸の長さによる前後非対称性の影響 が大きく表れたと思われる.

3.6.3 純ピッチ計算

強制純ピッチ時の速度分布の一例をFig. 3.29とFig. 3.30に示す.L型とS 型 の 8周期行った計算の最後の 1周期の速度分布で,計算条件は𝑈 = 1.0m/sec, θ𝑎 = 4deg,𝜔 = 3rad/secの時のものである.L型とS型ともに計算の最後まで 速度分布計算結果に破綻は見られず,計算は正常に終了したことが分かる.

Fig. 3.31に 𝑞と𝑀𝑞を,Fig. 3.30に付加質量係数を示している.Fig. 3.31におけ る灰色実線は L 型の結果を最小二乗フィットしたものであり,灰色破線は S 型 の結果を最小二乗フィットしたものである.この傾斜から |𝑞|𝑞 と𝑀’|𝑞|𝑞が分かり,

𝑦切片から 𝑞と𝑀𝑞が分かる.Fig. 3.32における灰色の実線・破線は平均を示して いる.

Fig. 3.31かS型については速度影響・振幅影響ともに見られない.L型につい て, 𝑞,𝑀𝑞については傾きがシンボルごとに異なってもy切片が変化しないこ とから速度・振幅影響が無視できると思われる.傾きがシンボルごとに異なると すると |𝑞|𝑞 と𝑀|𝑞|𝑞 には振幅・速度影響があると言える.しかし, |𝑞|𝑞 と𝑀|𝑞|𝑞 の 運動シミュレーションに対する寄与は 𝑞と𝑀𝑞に比べて小さいので傾きの平均値 を係数とした.さらに,Fig. 3.31 から 𝑞に関しては頸の長さの差がほとんど無 く,𝑀𝑞に関しては頸の長いL 型の方が絶対値の値が大きく,頸が長いことでピ ッチに対する角速度に比例するピッチ減推力が大きくなっていること分かる.

Fig. 3.31の灰色実線の傾きが灰色破線の傾きより大きいことから, |𝑞|𝑞 ,𝑀|𝑞|𝑞 に ついては,頸の長い L 型の方が値が大きい.角速度の二乗に比例するピッチよ るヒーブ・ピッチ減推力は頸の長さに依存していることがわかる.

付加質量係数については,𝐴15 は頸の長さによる差は見られず,𝐴35 ,𝐴55 は頸 の長さにより値が異なった.これらはピッチすることによるヒーブ・ピッチの付 加慣性モーメント係数なので,頸の長さによる前後非対称性の影響が大きく表 れたと思われる.

3.6.4 強制スウェイ計算

強制スウェイ時の速度分布の一例をFig. 3.33とFig. 3.34に示す.L型とS 型 の 8周期行った計算の最後の 1周期の速度分布で,計算条件は𝑈 = 1.0m/sec,

𝑎 = 0.03m,𝜔 = 3rad/secの時のものである.L型とS型ともに計算の最後まで 速度分布計算結果に破綻は見られず,計算は正常に終了したことが分かる.

Fig. 3.35に 𝑣と𝑁𝑣を,Fig. 3.36に付加質量係数を示している.Fig. 3.35におけ る灰色実線は L 型の結果を最小二乗フィットしたものであり,灰色破線は S 型 の結果を最小二乗フィットしたものである.最小二乗フィットの傾斜から |𝑣|𝑣 と 𝑁’|𝑣|𝑣が分かり,𝑦切片から 𝑣と𝑁𝑣が分かる.𝜔 =0の位置には静的計算の 𝑣と𝑁𝑣 の結果を示している.Fig. 3.36における灰色の実線・破線は平均を示している.

Fig. 3.35からS型については速度影響・振幅影響ともに見られない.L型につ いては丸とひし形のシンボルがほぼ重なっているので振幅影響は小さいと言え るが,四角のシンボルがこれらと少しずれているので,わずかな速度影響が見ら れる.ただし,𝑣,𝑁𝑣については灰色実線の傾きがシンボルごとに異なってもy 切片がほほ同じであることから速度影響は無視できると思われる.傾きがシン ボルごとに異なるとすると |𝑣|𝑣 と𝑁|𝑣|𝑣 には速度影響があると言えるが, |𝑣|𝑣 と 𝑁 の運動シミュレーションに対する寄与は と𝑀に比べて小さいので速度影

響は無視して傾きの平均値を係数とした.さらに,Fig. 3.35から静的流体力係数 と動的流体力係数( 𝑣と𝑁𝑣)の結果がよく一致していることが分かる.また,Fig.

3.35の灰色実線の傾きが灰色破線の傾きより大きいことから,|𝑣|𝑣 ,𝑁|𝑣|𝑣 につい ては,頸の長い L 型の方が値が大きい.速度の二乗に比例するスウェイよるス ウェイ・ヨー減推力は頸の長さに依存していることがわかる.

付加質量係数については,𝐴42は頸の長さによる差は見られず,𝐴22 ,𝐴62 は頸 の長さにより値が異なった.これらはスウェイすることによるスウェイ・ヨーの 付加慣性モーメント係数なので,頸の長さの影響が大きく表れたと思われる.

3.6.5 強制ロール計算

強制ロール時の速度分布の一例をFig. 3.37とFig. 3.38に示す.L型とS型の 8周期行った計算の最後の1周期の速度分布で,計算条件は𝑈 = 1.0m/sec,φ𝑎 = 4deg,𝜔 = 3rad/sec の時のものである.L 型と S 型ともに計算の最後まで速度 分布計算結果に破綻は見られず,計算は正常に終了したことが分かる.

Fig. 3.39に𝐾𝑝を,Fig. 3.40に付加質量係数を示している.Fig. 3.39における灰 色実線は L 型の結果を最小二乗フィットしたものであり,灰色破線は S 型の結 果を最小二乗フィットしたものである.最小二乗フィットの傾斜から𝐾𝑝|𝑝| が分 かり,𝑦切片から𝐾𝑝が分かる.Fig. 3.40における灰色の実線・破線は平均を示し ている.

Fig. 3.39から𝐾𝑝と𝐾|𝑝|𝑝 に頸の長さによる大きな違いは見られない.また,Fig.

3.40から付加質量係数にも大きな違いがないことが分かる.𝐴44 についてはロー ルすることによるロールの付加慣性モーメント係数なので,頸の長さの影響が 表れないと考えられる.

3.6.6 純ヨー計算

強制純ヨー時の速度分布の一例をFig. 3.41とFig. 3.42に示す.L型とS型の 8周期行った計算の最後の1周期の速度分布で,計算条件は𝑈 = 1.0m/sec,ψ𝑎 = 4deg,𝜔 = 3rad/sec の時のものである.L 型と S 型ともに計算の最後まで速度 分布計算結果に破綻は見られず,計算は正常に終了したことが分かる.

Fig. 3.43に 𝑟と𝑁𝑟を,Fig. 3.44に付加質量係数を示している.Fig. 3.43におけ る灰色実線は L 型の結果を最小二乗フィットしたものであり,灰色破線は S 型

の結果を最小二乗フィットしたものである.最小二乗フィットの傾斜から |𝑟|𝑟 と 𝑁’|𝑟|𝑟が分かり,𝑦切片から 𝑟と𝑁𝑟が分かる.Fig. 3.44における灰色の実線・破線 は平均を示している.

Fig.43からS型については速度影響・振幅影響ともに見られない.L型につい

ては丸とひし形のシンボルがほぼ重なっているので振幅影響は小さいと言える が,四角のシンボルがこれらと少しずれているので,わずかな速度影響が見られ る.ただし,𝑟,𝑁𝑟については灰色実線の傾きがシンボルごとに異なってもy切 片がほほ同じであることから速度影響は無視できると思われる.傾きがシンボ ルごとに異なるとすると |𝑟|𝑟 と𝑁|𝑟|𝑟 には速度影響があると言えるが, |𝑟|𝑟 と𝑁|𝑟|𝑟 の運動シミュレーションに対する寄与は 𝑟,𝑁𝑟に比べて小さいので速度影響は 無視して傾きの平均値を係数とした.さらに,Fig.43の灰色実線と灰色破線のy 切片より、𝑟に関しては頸の長さの差がほとんど無く,𝑁𝑟に関しては頸の長いL 型の方が絶対値の値が大きく,頸が長いことでヨーに対する角速度に比例する ヨー減推力が大きくなっていることがわかる.また,灰色実線の傾きが灰色破線 の傾きより大きいことから, |𝑟|𝑟 ,𝑁|𝑟|𝑟 については,頸の長いL型の方が値が大 きい.純ヨー計算では鰭の影響が小さいと考えられるので,角速度の二乗に比例 するヨーよるスウェイ・ヨー減推力も頸の長さに依存していると考えられる.

Fig. 3.44に示した付加質量係数についても,𝐴46 を除いて頸部の長さに起因す る違いが顕著に見られ,頸の長いL型の方が値が大きい.

ドキュメント内 絶滅した長頸竜類の遊泳性能に関する研究 (ページ 38-42)

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