ただし,01:=(8+2T)1(2である.第2の不等式はDoobの不等式とSchwarzの不等式を適 用し,最後の不等式は条件(43)とFubiniの定理を用いた.
従ってπ≧2のとき,帰納的に
「 ∩「 T 「 j
EL。皇聖。lx鮮鮒}1)r」≦o・炉壮齢1)一x雰二一2)121 d・・
≦(肥∬…ズ3E[・up lx!2Lx!10<γ<T)胆幽…醐
(0、T)π一2
(4.9)
= σ2
(η一2)! 、
が成り立つ.ただし,02:=E[SUPo<KT ix雰2L x!1)12]<○○である.
(4.9)にChebyshevの不等式を用いると,
P({ω∈Ω;愚雄)(ω)一雄D(ω)〉歩})≦16・・(讐12
がいえ,従って
義P({ω∈Ω;四聖)(ω)一鯉(ω)1>封)<・・
であるからBorel−Cantelliの補題により,
P(鳶Ω{ω∈Ω;継)(ω)一姻)(ω)〉歩})一・
となる.よって0(RN)(RN上の連続関数全体の空間)のノルムSUPo 丁卜1に関する完備 性から極限瓦(ω)が存在する.また上で見たことから型(π)(ω)は確率1で[0,T]上一様収 束することが分かる.ゆえにFatouの補題と(4.7)より,
E[。賜1濁12]≦1恕fE[。:接
すなわち,(4.5)がいえた.
次に,m<ηとすると(4.9)より,
E[。:盟
であるが,Fatouの補題により E[ sup
O<ホ<T
一 一
4,確率微分方程式
47
が成り立つから
1槻pEl継mL瓦2≦シ(綜一1膿Pシ(鰐一・
となる.よってE[SUPo<古くT lx!π)一XI I2]→0,η→Ooが示せた.
さらに,Doobの不等式とSchwarzの不等式および(4.3)に注意して, Fubiniの定理を用い れば,(4.8)と同様の計算により
珂。黙iσ雌L醐≦αズ珂IX皇)一恥・
が示される・ここで(4・・0)からE[・up。≦,≦。1畷πL茜12]≦σ・eo・T<・・が分かるので,、有界 収束定理より
無E臨[σ雌Lσ瓦1・≦q侮珂ix皇)一三一・
となる.以上から,
E[。黙過一σ瓦12]
≦紳[。麟一雌)2]+E。黙雌LG雄)2+E[ 2・upα℃ηLα穐0くオ〈T}
一纏。黙雌Lσ雌)12一無E[・up雄0く孟くT)一塊1 一無α(01T
iη一)箞黶E・
従ってP(SUPo T IxrσxJ=o)=1であるから[o,T]上一様に濁=G濁a.s.である
ことが分かる.すなわち{xオ}は区間[0,T]における(4.1)の解である.
(翫ep3) 最後に解の一意性を示す。 X, X が共に(4.1)の解であるとする.任意のπ∈N に対し
η一{雰f{孟≦T;剛姻:{隈套
とすると,命題2.1.17により㌦は停止時刻であり,(4.5)を用いればlim P(㌦<T);0が 7L→Oo
いえる。(4.8),と同様に計算すると,
E[・upX。〈バX猟20〈rくt]≦2E[愚君空聞ω)一一剛 +2E[締窺隅ω)蝋ω)剛
≦αズE.[。聾野一x副d・
を得る・よって,補題4・1.3により,E1[SUPo≦オ≦丁匹く。.一Xl〈。。12]=0が成り立つから,
P[。塾臨バ瓶i>・]一・
となる.従ってFatOUの補題から
・≧1恕fP。黙i梅一瓶i>・]
≧P[1恕f。襲。1濁・バXl・玩1>0]一P[。塾1罵【〉・]
となり一意性が分かる. ■
4.2 線形確率微分方程式
まず定数係数線形確率微分方程式について考察する.
命題4.2.1σ,α,6∈IRを定数とする.確率微分方程式 dX亡=σ4Bオ+(αxガ←6)砒, Xo=ξ の解は次で与えられる.
厨(ξ+δズー+イ躍)
【証明】セミマルチンゲール{(濁,の}と関数!(∬,の=e一α%に対して伊藤の公式を用いれば
轟一鵡一 ミ晦鷹(8,x8)低嚇+趨國ゐ
一β油倉低+わ)d・一ズーみ 一イ照+6鳶d・
となる. ■
これを一般化して次のMarkov型線形確率微分方程式を考える.
瓦一ξ+ズσ(・脚∠t(蝋+δ(・))爵 (4・・)
ここで,係数σ(8):[0,T]←>RN×m,孟(8):[0, T]ト>RN×N,δ(5):[0,T]ト>IR〈「は全て有
界とし,ξ:Ω吟RNはん一可測で珂1ξi2]<○○なるものとする.このとき(4.11)は明らか に定理4.1.2の条件を満し,一意解X={X議≦Tをもつ.
ところで常微分方程式 dy(の
=ノ4(オ)Y (孟)+Z)(オ), y(0)=ξ (4ユ2)
砒
4.確率微分方程式
49
の解y(のは同次形方程式4Φ(オ)
=・4(のΦ(の,Φ(0)=五7 砒
(4.13)
の基本解Φ(のを用いて
y(の一Φ(孟)(ξ+ズΦ一・(・)わ(・)d・)
と表されることは,定数変化法として知られている.ここでEは単位行列である.
これを踏まえると次の定理が従う.
定理4.2.2確率微分方程式(4.11)の解は,(4.13)の解Φ(のを用いて 濁一Φ(オ)(ξ+鳶(・)ム(・)d・+ズΦ一・(・)σ(・)勾
(4.14)
(4.15)
と書ける.
【証明】ZF(の:=Φ(の∬Φ一1(5)σ(8)d.B,とおいて,セミマルチンゲール{(y(オ),Z(の)}と関数
!脇の=影+zに対して伊藤の公式を用いると
y(孟)+z(の一ξイ14y(・)+ズ・dZ(・)
となるが,(4.12)(4.13)(4.14)より
dy(8)= (五(5)y(8)十わ(5))d15
dZ(・)一d{Φ(・)∬Φ一・(りσ(姻一d讐)4イΦ一・ωσ晒+Φ(・)Φ一・(・)σ(・)4夙 一み(・)Φ(・)4・ズΦ一1(りσ(・脚σ(・)d嗣(・)z(・)d・+σ(・)眠
であるから
y(の+z(の一ξ+か(・)(y(・)+z(・))4・イ6(・)d・+ズσ(・)眠
が成り立ち,瓦=y(の+Z(のが分かる. ■
例4.2.3(Ornstein−UhlenbeckのBrown運動)N=m=1と、し,孟(8)=一α<0,
6(5)=0,σ(8)=σ>0とするとき(4.11)から最も古い(1930)確率微分方程式の例 4X孟=一αX古砒+σ4Bオ
が得られる.これはLangevin方程式と呼ばれ,摩i擦のある粒子のBrown運動のモデルであ る.(4.15)により,この方程式の解は
Y・一眠
と書ける.この{xホ}はOrns七ein−UhlenbeckのBrown運動と呼ばれる.
濁の平均m(の,共分散Cov(X,,X∂,分散γ(の=Cov(Xt,X∂は次のようになる.
m(オ)一E岡一E[X・凶σ∠㌔一4司一(・)〆
し リロ ヨ
C・v(X。,X∂一E[(X。一皿(5))(Xr m(孟))]
一譜呵(X。一m(0)+σズ鵡)(為一(・)イ照)]
一譜紹)(γ(0)+♂E[∬掴所幽島])
一譜枯)(γ(0)+♂ズ掲)一譜伺(y(・)+諾伸伽L・))
γ(オ)一諾+即(γ(・)一諾)
特に初期確率変数Xoが平均0,分散σ2/2αのGauss型確率変数であれば, Xの平均は0,共 分散は(σ2/2α)e一邸}31となる.このように共分散が時間差のみの関数であるとき,定常であ
るという.従って上の{xオ}は定常なGauss過程と呼ばれる.
上の例の一般化が次の命題である.
命題4.2.4 定理4.2.2で得た{X議≧oにおいて,ξがGauss型であれば{Xt}はGauss過 程となる.すなわち任意に有限個の時点孟1,_,らをとるとき,(x(の,...,X偽))が1>×π 次元Gauss型確率変数となる.
【証明】常微分方程式の一般論から(4。13)の解Φ(5)∈IR1>xNは正則で,連続かつ瑠([0,T])一 可測となるから,Φ}1(5)σ(8):=α(8)∈RN×πは[0,T1上で有界可測となる.
従ってα(8)∈易(〈B>)であるから補題3工4よりある単関数列{α△(5)}∈現が存在して
1α値)一嚇一E[∠T(α一α△)(α一羅宇→・,1ムト・
とできる.△:0=50く51…<5ゴニ孟,α△(5):=Σ仁lc頑。、,。牌、](5)∈現,cた∈RN×ηと
し,η次元£一Brown運動易に対して
於(オ)イ♂照一書嘱一一縣)
とおく.Z△の特性関数ψ△(ζ)を考えれば, Brown運動の定義から トユ
ψ△(ζ)一E[〆πぐz△]一HE[・・qぐ嘱+・…肺)]
んニむ
一・一圭ζ*(Σ孟;1(・・+・倣く・)…差)く一,一参ぐ(∬・△(・)・△(・)*d・)ζ,ζ∈RN
となり定義1.2.15よりZ△(のはN次元Gauss型確率変数となる.従ってZ(オ):=躍α(8)dB、
と定義すれば確率積分の定義によりz△(の→z(の,1△1→OinL2であるから定理1.2。18
によりZ(のもN次元Gauss型確率変数になる.
4.確率微分方程式
51
このZ(のと,任意のδ1,...,砺∈RNおよび任意の分割△:0=オ。<オ1<…〈ち;孟に対して,Σ:』δ}(Z(ち)一z(ち一1))の特性関数ρ(ζ)を考えると,
ψ(ζ)一Er。・肩・Σ先・・}(・(・・)一・(・ゴー・))1−fiEr。>q・・}(摩、・綱1,ζ∈飛
L 」封 L 」
となるが,有界収束定理を用いて右辺を再び単関数α△で近似すれば
鯛(ζ)一封脚{一蝋継嗣ゐ)防く}
一㊥甲{」筆(濃酬お)ら}
が成り立つ.従って,Σ㌍1わ}(Z(ち)一Z(ち一1))はGauss型確率変数であり,系1.2.17により
(Z(の,_,Z(ち))もGauss型であることが分かる.ゆえに{Z(の}={∬Φ一1(5)σ(8)dB、}
はGauss過程である.
Gauss過程{Z㊨}に対し{Φ(のZ(の}が再びGauss過程となることは,上と同様に単関数 列で近似することにより示される.さらにξがGauss型であるから,(4.15)はGauss過程と なる. ■
次に1次元の場合に(4.11)を一般化した次の確率微分方程式を考える.
瓦一ξ+面謝+卵)脚ズ(α隣β¢))伽 (416)
6=1
(4.11)同様ゐ,9乞,α,βは有界とし,E[1ξ12]<○。とすれば(4.16)は一意解を持つ.
定理4.2.5(4。16)の解は
一{ξ+個β㈲一シ榊))噌ズ卿β1}(4・7)
と表される.ここで
働一脚{福島@)一画義げ)お} (4・8)
であり,この唱は次の同次方程式を満たすものである.
の
dΨFα(堰醐ΣA(オ)Ψ調,Ψ・一・ (4・・9)
奄=:1
【証明】まず(4.18)が(4.19)の解であることを示す.
曙かω)呵(α㈲一1シ鈴りお
とし,セミマルチンゲール{巧}と関数!(9);拶に伊藤の公式を用いれば
譜一♂一著シ購ズ議(α¢)一箸げ)ゐ
+1β4〈書胴瑳・碧胴β1>
一篇蜘Blイα幽
譜=遡とおいて微分形で書けば(4.19)を得る.
次に(4。17)の蕩が(4.16)を満たすことを示す.セミマルチンゲール{(Xt,Ψ∂}と関数
!(偲,y)=のガ1に伊藤の公式を用いると
の
Ψ」1Σ(以8)x。+9・(・))4Bl−x。Ψ」2Σ義(・)Ψ・dBl
乞講1 乞==1
一一為イ ズ
+ズΨ計(α(・)瓦+β(・))d一ズ悉Ψノα脚・
一(1+1)ズΨノ書(胴聯))ゐ㈲蜘1ズ2卿か鳩
一鳶シ瞬ズ蜘お一ズΨ計書鱒)お
となる.両辺にΨtをかけて(4.17)を得る. ■
この{Xt}は幾何学的Brown運動と呼ばれ,数理ファイナンスにおけるBlack−Schole写に よう株価変動過程のモデルとしても知られるものである.
4.3 個体数変動モデル
線形確率微分方程式の応用例として,序章でも触れた生物の個体数の変動モデルを考察す る.すなわち時刻孟における個体数をN(の,相対変動率をα(のとし,常微分方程式
4N(の
=α(オ)N(孟),N(o)一ハb
砒
を考えるわけであるが,問題となるのはα(の=γ(の+ ノイズ となる場合であった.
この問題の確率微分方程式による解釈を,
4ハ傷=T〈傷(泥十α瓦(9B孟 (4.20)
とする.ここにT,αは定数,{.Bオ}は1次元Brown運動である.
珂1輪12]<∞を仮定すれば,(4.20)は明らかに定理4.1.2の条件を満たし,一意解を持つ.
定理4.2.5によりこの方程式の解は
賑即{ズα4断6の廃}一・xp{α島+C一物
4.確率微分方程式
53
を用いて次のように表される.瓦一Ψ脚・+・)一匹{αB汁(結α・ン} (42・)
以下,解{現}の性質を考察する。
命題4.3.1.B孟が輪と独立とすれば,次が成り立つ.
E[瓦]=E[珊]e「孟
【証明】命題2.2。3より{eαBオー去α2オ}はマルチンゲールだから,(4.21)の両辺の平均をとれば E[瓦]一E岡♂E[・・B・一巷・2孟]一珂輪]♂E[・・B・一去・200]一E岡♂
が成り立つ. ■
上の命題により,{瓦}は平均を見ればランダムな項のない常微分方程式の解に等しいこと が分かる.
命題4.3.2{現}は次の性質を持つ.
i) T>告α2ならばa.s.に現→○○,孟→○○.
ii) γ<去α2ならばa,s.に瓦→0,オ→○○.
iii)・暢α2ならばa・・に岬ま幽し,1i偲画一・・かつli艘f面一〇・
【証明】(4.21)の両辺の対数をとれば
bg瓦一1・9唖一1♂ン+α易 (422)
となる.重複対数の法則(定理2.1.4)により,P(Ωo)=1なるΩoがあって,任意のω∈Ωo と任意のε>0に対し,ある奴ω)がとれて舌≧奴ω)のとき
一(・+,)≦ β・.≦・+。
2委lo9(lo9の
が成り立つ.(4.22)から
1・9珊+
U♂)トα(・+脚g(bgの
≦め9瓦≦bg珊+6♂)オ+α(・+・)2オbg(1・9の
となる.ここで
五(オ)一6のトα(・+の2オbg(bgの
乃(オ)一C−1♂ン+α(・+・)2オbg(bgオ)
とおくと次が成り立つ.
五(オ)一(・一1α・)一α(・+・) 09子忌→結α・,孟→・・
乃(オ)→結α2,孟→・・
すなわち10gハb+ノ1(の≦10g瓦≦log!>b+ゐ(オ)かつ曲鑑∫{(オ)ゴォ1映乃(孟)=γ一券α2であ るから,オ→Ooのとき
・)・場α2ならば・…に∫・→・。漉→。。・従って,馴・9十一。・となるカ・ら
limハ㌃=Oo.
毒→◎o
ii)・く去α2ならば・・S・に五→一・・漉+。・・従って麹鶏1・9瓦一一。・となるから 1im瓦=0.
t→◎o
iii) T=麦α2ならばlog瓦=log lvb+α瓦.従って重複対数の法則(定理2.1.4)から主張 は明らか, ■
命題4.32で得られた結果を,コンピュータ・シミュレージョンで確認してみる.
尚,以下のMathematicaによるプPグラミングは文献[11, PP.230−232]を参考にした。
<<Statistics、CoロtinuousDist=ibution3、
bユackschoユes[m_, s_,七_, k_】 :3Module[{n, data},
n=Fユ.oor[k t1,dt=1.!k;
data=Ne8tl」isセ[{響【[1】]+dt,響[[21】+鳳響【[2】】
dt・卜8#H21】
Ra轟dom[No㎜IDi3tごibution[0, S<i【=七【dt】1】}&,
{0,100},n】ノ
ListP=Lot【data, Plotσoined一〉口rue, PloゼRange一>A■1,
Frame一〉田=ue, Gridムines一>Au七〇matic,
PユotLabe1一〉{{冒冒r闘,m},{四α冒㌧s},{四dt冒㌧N【dt]}},Aspec七Raセio→0.5】】
blackschoユes【0。5,0。8,100,50]
1・・〉巷α2の場合e−0.5,α一〇.8)
{{r,0。5},{α,0.8},{dt;,0.02}}
6 1.75×10
6 1.5×10
6
1。25x10
1×106
750000 500000 250000
0
0 20 40 60 80 100