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制御対象及びシミュレーション条件

第 4 章 変風量方式

4.3  制御対象及びシミュレーション条件

4 . 3. 1  ファジィモデル用データ

 前章のパラメータに吹出し風量を加え,用途3通り,人体負荷 7 通り,風量 1 0 通りとした計 2 1 0 通りの定常 C F D 解析を行いファジィモデル構築用の入出力デー タを得る.C F D 解析条件を表 4 - 1 に示す.

表 4 - 1  ファジィモデル作成用 C F D 解析条件 

4 .3 .2 ファジィモデル

 前章で用いた 2 入力 1 出力のファジィモデルに対し,V A V 制御では吹出し風量 が入力変数となり 3 入力 1 出力となる.なお,V A V 制御における F M - P I D 制御では C A V 制御で見られた吹出し温度の振動が顕著であった.これは,精度を追求し,分 割を密にするとデータの少ない,あるいはまったくない部分にルールを作成する ことになり,逆に精度が低下するためと考えられ,本モデリングの終了条件は最 も安定した制御結果が得られた条件であったルール数がデータ量の 1 / 1 0 を超えた 場合と する.

 得られたメンバーシップ関数を図 4 - 2 に示す.位置 x での温度と吹出し温度と の差( d T0) はモード A で - 1 3 ℃付近が密に分割されており,モード B では負の領域 でほぼ均等に,モード C では全領域にわたりほぼ均等に分割されている.以上よ り,吹出し口と人体発熱領域が近いほど冷房時の温度分布に差を生じていること が分かる.吹出し風量( Q ) に関しては,いずれのモードも低風量時に分割が密と

0 1

0.2 1.1

0 1

-20.35 14.01

0 1

1.25 48.33

0 1

-61.4 14.01

0 1

0.2 1.1

0 1

1.25 48.33

0 1

-33.79 14.01

0 1

0.2 1.1

0 1

1.25 48.33

dT0

( a ) モード A 、位置 x での温度と吹出し温度との差( d T0)

Q

(b ) モード A 、吹出し風量( Q )

x

(c) モード A、位置(x)

dT0

( d ) モード B 、位置 x での温度と吹出し温度との差( d T0)

Q

(e ) モード B 、吹出し風量( Q )

x

(f) モード B、位置(x)

dT0

( g ) モード C 、位置 x での温度と吹出し温度との差( d T0)

Q

(h ) モード C 、吹出し風量( Q )

x

(i) モード C、位置(x)

図 4 - 2  各前件部変数のメンバーシップ関数

なっており,低風量時に温度分布の差が顕著であるといえる.位置に関しては,

いずれのモードも吹出し口位置近傍が密に分割されている.特にモード C が最も 吹出し口位置近傍で密に分割され,順にモード A ,モード B となっている.これ は冷房時の吹出し気流の降下度合いが影響していると考えられ,スタンドに人体 負荷の存在しないモード C が最も吹出し気流の下降が顕著であると推察される.

4 .3. 3 制御系の構成

 図 4-3 に VAV 方式における PID 制御と FM-PID 制御の制御ブロック図を示す.VAV 方式では,基本的には風量を操作量とするが,規定風量( 定格の 3 0 % ) 以下の要求 となる場合には,温度による制御を行う .

PID 制御部 制御対象

検出部 ファジィ推論部

目標値

外乱( 人体負荷)

Trave T0

Tsns XTsns

T’rave +

-ここに、 T0 : 吹出し温度 Q : 吹出し風量

Tsns : 室温センサー温度 XTsns : 室温センサー位置 Trave : 居住域平均温度   T’rave : 居住域平均温度推定値

Q

PID 制御部 制御対象

検出部 目標値

外乱( 人体負荷)

Tsns T0

Tsns +

-T0 Q Q Tsns

T0 Q

Tsns

(a) PID 制御

(b) FM-PID 制御

図 4 - 3  変風量方式制御ブロック図

4 .3 .4 制御パラメータ

 V A V 方式では,風量が操作量となり,定格に対して風量を絞るよう制御を行う ため換気回数が減少し時間遅れが大きくなる傾向にある.よって P I D 制御パラ メータは,C A V 方式時に比べて比例ゲインを大きくした 1 6 通りのケーススタディ から最も安定しているパラメータとする.吹出し温度に関する P I D 制御のパラ メータを表 4 - 4 に示す.なお,吹出し風量に関しては,吹出し温度が± 1 0 ℃の範 囲で変動するのに対し 3 0 ~ 1 0 0 % の範囲で変動することから,単純にオーダーを 調整して表中のパラメータに 1 0 を乗じた値とする.なお,P I D 制御,F M - P I D 制御 とも制御パラメータは同じ値を用いる.サンプリング周期は前章と同じ 3 0 s であ る .

表 4- 4 P ID 制御パラメータ(P ID 制御、FM -PI D 制御共通)

4.3 .5 初期値

 シミュレーション を行う際の初期値 は,夜間の空調停止を考 慮して室温を 1 8 ℃,吹出し温度は暖房時の最大吹出し温度である 3 2 ℃,吹出し風量は定格の 1 0 0 % ,気流静穏,人員密度 0 人 / m2とする.

4 .3. 6 その他の条件

 制御対象,目標値,外乱,C F D 解析の解法などその他の諸条件は前章と同様で あ る .

比例ゲイン 積分時間 [s] 微分時間 [s]

吹出し温度 2.0 800.0

-吹出し風量 20.0 800.0 -モードA~C

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