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2.6.4 薬物動態試験の概要文

2.6.4.4 分布

2.6.4.4.1 ラット単回投与時の組織内濃度

添付資料番号 4.2.2.3-1 本薬はヒトPTHの分解産物であるPTH(1-34) と同一構造であることから、組織分布および 代謝はPTH(1-34) に類するものと考えられた。PTHおよびPTH(1-34) 等の代謝には、腎臓お よび肝臓が関与していると報告されている1-7)

そこで、125I-標識体をラットに皮下投与し、本薬の肝臓および腎臓中への分布について推察 した。ただし、in vitroでの代謝の検討から、125I-標識体は血漿中では安定であるものの、肝臓 および腎臓組織に125I-標識体を添加すると、その直後に125I-標識体がほとんど分解されたこと

(図 2.6.4-16、2.6.4.5.1 項)から、血漿についてのみ、HPLC分析(分析条件1;2.6.4.2.1.4 項)

にて検体中の未変化体の濃度を求め、血漿中未変化体濃度に対する組織濃度比を算出した。

雄性SD系ラット(投与時7週齢)に125I-標識体を本薬と共に5.6 μg/kg(20単位/kg)単回 皮下投与し、投与後15分、30分、2時間に血漿、肝臓および腎臓を採取した。総放射能濃度 およびTCA不溶性画分中放射能濃度を測定し、血漿についてはHPLC分析(分析条件1)にて 検体中の未変化体の濃度を求めた。その結果、血漿中未変化体濃度は投与後15分をCmaxとし て速やかに血漿から消失した。一方、肝臓では投与後15分で血漿中未変化体の3.56倍の総放 射能濃度を示し、腎臓では投与後15分で血漿中未変化体の12.27倍の総放射能濃度を示した。

肝臓に比べ腎臓では3~4倍の放射能濃度の分布を示した(図 2.6.4-13)。いずれの組織も投与 後2時間では、投与後15分、30分と比較して放射能濃度が減少した。

以上のことから、腎臓が本薬の主たる分布組織の一つであることが示された。また、in vitro での代謝の検討(2.6.4.5.1 項)から、腎臓および肝臓に分布した本薬は速やかに代謝されるも のと推察され、認められた組織内総放射能は分解物に由来するものと示唆された。

0.01 0.10 1.00 10.00 100.00

0 20 40 60 80 100 120

投与後時間(分)

125 I-標識体換算放射能濃度 (ng eq./gまたはng eq./mL)

血漿(未変化体)

肝臓(総放射能)

肝臓(TCA不溶性)

腎臓(総放射能)

腎臓(TCA不溶性)

図 2.6.4-13 ラットに125I-標識体を単回皮下投与した際の放射能分布の推移

2.6.4.4.2 血漿蛋白結合

添付資料番号 4.2.2.3-1

In vitroでの血漿蛋白結合試験は実施しなかった。雄性SD系ラット(投与時7週齢)に125

I-標識体を本薬と共に5.6 μg/kg(20単位/kg)投与し、血漿中放射能の分子量分布をゲルろ過ク ロマトグラフィー(分析条件2;2.6.4.2.1.4 項)により分析した。その結果、投与後15分、30 分、2時間のいずれの時点においても、未変化体より大きな分子量画分にピークは認められず、

125I-標識体が血漿中でアルブミン等の血漿蛋白と結合していないことが推察された(図 2.6.4-14)。なお、本分析では、卵白アルブミンは約14分に溶出されることが確認されている。

したがって、本薬は血漿蛋白とはほとんど結合しないものと示唆された。

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 8000 9000 10000

0 5 10 15 20 25

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 8000

0 5 10 15 20 25

0 500 1000 1500 2000 2500 3000

0 5 10 15 20 25

cpm/fraction 125 I-標識体投与後15 分

cpm/fraction 125 I-標識体

投与後30分

時間(分)

cpm/fraction

投与後2時間 3,000

2,500 2,000 1,500 1,000

8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 500 00

0

8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 10,000 9,000

0

30 25

20 15

10 5

0

30 25

20 15

10 5

0

30 25

20 15

10 5

0

図 2.6.4-14 ラットに125I-標識体を皮下投与した際の血漿における ゲルろ過クロマトグラム

n = 3の血漿をプールして分析した

2.6.4.4.3 血球移行性

添付資料番号 5.3.2.3-1 動物での血球移行性試験は実施しなかった。ヒト血液に本薬をテリパラチド酢酸塩として 0.5 ng/mLの濃度になるように添加し、血球移行性をin vitroで検討した。ヒト血液での血球移 行率は37.0%、RBは1.0であり(表 2.6.4-11、2.7.2.2.1.1 項)、本薬は血球、血漿画分とも同 程度に分布することが示された。

表 2.6.4-11 本薬の血球移行率(ヒト)

ボランティアNo. Ht (%) 血球移行率 (%)* RB*

1 37 33.6 0.9

2 42 42.0 1.0

3 41 41.0 1.0

4 35 35.8 1.0

5 34 32.7 1.0

平均 NA 37.0 1.0

Ht: ヘマトクリット、RB: 血液/血漿濃度比、NA: 測定(または検討)せず

*: 各被験者での平均値 (n = 3)

2.6.4.4.4 胎盤通過性

添付資料番号 4.2.2.4-1(参考)

胎盤通過性試験は実施しなかった。ただし、ラット胎盤組織にプロテアーゼインヒビター存 在下で125I-標識体を本薬と合わせて約3 ng/mLのテリパラチド酢酸塩濃度になるように添加し てホモジネートを調製し、その上清をHPLC分析(分析条件1;2.6.4.2.1.4 項)した。その結 果、125I-標識体を添加した直後に125I-標識体はほとんど分解され、12分後に溶出されるピーク になることが確認された(図 2.6.4-15)。

したがって、本薬は胎盤を通過したとしても、そのほとんどが分解物に速やかに代謝される ことが示唆された。

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000

cpm/fraction 125 I-標識 1.0%

0

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