【北海道地方】 (表 1 2 1 )
北海道の1965年当時から第Ⅰ象限、すなわち影響力係数も感応度係数も100%以上の産業はパ ルプ・紙製品と鉄鋼製品のみであった。そしてそれ以降今日に至るまで、第Ⅰ象限に属するの はこの 2 産業のみであったが、パルプ・紙製品の影響力係数と、鉄鋼製品の両係数に大きな低 下がみられる。鉄鋼製品は1965年には最も影響力のある産業であったが、2005年には食料品の 方が影響力係数は高くなった。また鉄鋼製品は、1965年には感応度係数が最も高く、何をする にも鉄が必要だった高度経済成長時代を反映していたが、それ以降大幅に低下したために1985 年には金融・保険・不動産、そして2005年には一般サービス以下の感応度となっている。
北海道では、農林水産業が諸サービスと同様に第Ⅱ象限に属しており、他産業への影響力は 低いが、他産業からの影響を受けやすく、感応度の高い産業となっている。このような第Ⅱ象 限には、公務を除くほとんどのサービス業が属している。特に金融・保険・不動産及び一般サ ービスの感応度が大きく上昇して、他産業の生産活動に必要な度合いが高まっていることがう かがえる。電気・ガス・水道も第Ⅱ象限に属しており、影響力が上昇している。
影響力・感応度ともに100%以下の第Ⅲ象限には、繊維製品や化学製品、電気機械や自動車等 のほとんどの機械、公務等が属している。このように機械類がほとんど第Ⅲ象限というのは、
北海道以外では四国や沖縄のみであり、特徴の 1 つにあげられるだろう。石油・石炭製品や化 学製品は当初は第Ⅳ象限に属していたが、影響力が大きく低下したために2005年には第Ⅲ象限 に移動した。
第Ⅳ象限には、影響力は高いが感応度の低い鉱業、木材・木製品、窯業・土石製品、金属製 品、建設・土木といった建設関連産業や食料品等が含まれている。このうち鉱業は感応度が低 下しているものの、影響力が上昇して100%を超えたために、第Ⅱ象限から第Ⅲ象限を経て、第
Ⅳ象限に属するように変化している。
全般的に電気機械や自動車、精密機械、農林水産業、鉱業、電気・ガス・水道等の影響力が
上昇するとともに、石油・石炭製品、鉄鋼・非鉄金属、金属製品等の素材産業の影響力は逆に
低下し、またサービス関連産業の感応度が上昇するとともに、農林水産業や鉄鋼製品などの産
業を中心として感応度が大きく低下している。これは日本の多くの地域にみられる特徴でもあ
る。
表 1 2 1 北海道地方の影響力・感応度係数
産業部門 1965 1985 2005
影響力 感応度 象限 影響力 感応度 象限 影響力 感応度 象限
1 農 林 水 産 業 86.6% 182.3% Ⅱ 94.7% 136.4% Ⅱ 97.0% 117.0% Ⅱ
2 鉱 業 87.3% 145.5% Ⅱ 96.7% 95.4% Ⅲ 106.8% 75.3% Ⅳ
3 食 料 品 120.4% 75.1% Ⅳ 120.9% 88.9% Ⅳ 116.7% 84.2% Ⅳ
4 繊 維 製 品 96.8% 68.4% Ⅲ 89.1% 68.8% Ⅲ 96.1% 69.8% Ⅲ
5 木 材・木 製 品 115.5% 89.9% Ⅳ 114.7% 85.7% Ⅳ 106.2% 80.3% Ⅳ
6 パルプ・紙・出版 126.5% 106.8% Ⅰ 119.2% 111.0% Ⅰ 105.2% 101.3% Ⅰ
7 化 学 製 品 103.2% 84.4% Ⅳ 96.4% 89.6% Ⅲ 98.1% 81.3% Ⅲ
8 石 油・石 炭 製 品 104.7% 85.1% Ⅳ 89.4% 107.2% Ⅱ 79.1% 93.2% Ⅲ
9 窯 業 ・ 土 石 109.7% 84.7% Ⅳ 110.1% 88.2% Ⅳ 102.6% 81.8% Ⅳ
10 鉄 鋼 製 品 161.6% 259.9% Ⅰ 128.5% 155.9% Ⅰ 115.8% 141.9% Ⅰ
11 非 鉄 金 属 製 品 104.4% 64.8% Ⅳ 113.1% 67.3% Ⅳ 87.7% 71.2% Ⅲ
12 金 属 製 品 137.3% 74.5% Ⅳ 110.0% 77.4% Ⅳ 107.1% 83.2% Ⅳ
13 一 般 機 械 111.2% 77.0% Ⅳ 100.0% 85.5% Ⅳ 96.6% 69.9% Ⅲ
14 電 気 機 械 85.7% 67.3% Ⅲ 89.3% 72.0% Ⅲ 97.7% 70.7% Ⅲ
15 自 動 車 81.1% 73.7% Ⅲ 91.0% 82.8% Ⅲ 96.0% 69.0% Ⅲ
16 その他の輸送機械 106.8% 72.4% Ⅳ 97.2% 72.0% Ⅲ 93.7% 72.4% Ⅲ
17 精 密 機 械 87.6% 65.7% Ⅲ 88.2% 68.2% Ⅲ 93.3% 68.8% Ⅲ
18 そ の 他 の 製 造 業 96.5% 68.3% Ⅲ 95.1% 69.3% Ⅲ 99.3% 71.5% Ⅲ
19 建 設 ・ 土 木 107.0% 83.0% Ⅳ 102.8% 86.9% Ⅳ 100.4% 87.1% Ⅳ
20 電気・ガス・水道 80.4% 102.3% Ⅱ 92.7% 144.8% Ⅱ 98.6% 125.7% Ⅱ
21 商 業 83.1% 125.1% Ⅱ 92.3% 135.3% Ⅱ 92.8% 136.3% Ⅱ
22 金融・保険・不動産 79.2% 119.3% Ⅱ 82.6% 168.6% Ⅱ 86.8% 189.1% Ⅱ
23 運 輸 82.3% 120.8% Ⅱ 92.2% 118.4% Ⅱ 93.8% 120.7% Ⅱ
24 サ ー ビ ス 87.7% 127.2% Ⅱ 91.3% 154.3% Ⅱ 91.6% 268.6% Ⅱ
25 公 務 63.9% 63.9% Ⅲ 87.8% 72.5% Ⅲ 90.9% 85.9% Ⅲ
26 分 類 不 明 93.6% 112.6% Ⅱ 114.8% 97.7% Ⅳ 150.2% 83.9% Ⅳ
【東北地方】 (表 1 2 2 )
東北地方では、1965年当初は第Ⅰ象限に属する産業は鉄鋼製品のみであり、鉄鋼製品の影響 力は他の産業よりも高く、感応度も農林水産業に次ぐ 2 番目の高さであった。ところがその後、
両係数とも大きく低下し、特に感応度が2005年には100%以下に低下したために、第Ⅳ象限に属 するようになっている。北海道や関東では、鉄鋼製品の影響力や感応度がやはり低下しつつも 100%以上を維持しているのと比べて対照的である。このままの趨勢が続くと、いずれは影響力 も100%以下となって、第Ⅲ象限に入ってしまう可能性もある。逆にパルプ・紙製品は当初第Ⅳ 象限に属していたが、その後感応度が上昇したために、2005年には第Ⅰ象限に属している。東 北地方の特徴の 1 つに、1985年までは第Ⅱ象限に属していた電気・ガス・水道の影響力が上昇 したことにより、2005年には第Ⅰ象限に移動したことをあげることができる。したがって2005 年には、パルプ・紙製品と電気・ガス・水道の 2 産業のみが第Ⅰ象限に分類されている。
また、東北地方で大きく発展を遂げた産業の電気機械は、当初第Ⅲ象限であったが影響力が 上昇して100%を超えたために、2005年には第Ⅳ象限に所属している。鉱業も電気機械と同様に 第Ⅳ象限に属しているが、影響力係数が上昇しているものの、逆に感応度係数が100%以下に大 きく低下したために第Ⅳ象限となったという経緯は異なっている。木材・木製品や窯業・土石 製品も2005年に第Ⅳ象限に属しているが、影響力が低下してきたという趨勢が今後も続くなら ば、いずれ第Ⅲ象限へ移行してゆく可能性もあるだろう。
第Ⅲ象限には電気機械を除く機械製品や、繊維製品、石油・石炭製品、非鉄金属、金属製品 等が属しているが、自動車等の例外を除けば、これらの多くの産業では影響力が低下傾向であ る。他方、多くのサービス業や農林水産業は、感応度係数だけが100%を超えていて第Ⅱ象限に 属しているが、これらの産業では影響力の上昇傾向がみられる。もちろん金融・保険・不動産 や一般サービスでは、感応度はそれ以上に大きく上昇している。農林水産業だけは第Ⅱ象限の 中でも例外で、1965年には全産業のなかで群を抜いて高かった感応度係数が大きく低下して、
一般サービスと役割を交代した形である。もっともこれは全国的傾向であり、東北地方に限っ
たことではない。
表 1 2 2 東北地方の影響力・感応度係数
産業部門 1965 1985 2005
影響力 感応度 象限 影響力 感応度 象限 影響力 感応度 象限
1 農 林 水 産 業 89.1% 198.5% Ⅱ 95.6% 133.7% Ⅱ 99.1% 109.2% Ⅱ
2 鉱 業 90.2% 128.5% Ⅱ 96.9% 97.7% Ⅲ 107.0% 80.6% Ⅳ
3 食 料 品 124.1% 83.2% Ⅳ 119.2% 95.0% Ⅳ 107.6% 86.7% Ⅳ
4 繊 維 製 品 103.6% 79.7% Ⅳ 100.3% 80.9% Ⅳ 92.3% 74.7% Ⅲ
5 木 材・木 製 品 124.0% 94.1% Ⅳ 113.9% 85.9% Ⅳ 104.3% 83.6% Ⅳ
6 パルプ・紙・出版 107.8% 88.6% Ⅳ 112.8% 110.9% Ⅰ 108.3% 108.6% Ⅰ
7 化 学 製 品 106.8% 93.7% Ⅳ 97.4% 92.0% Ⅲ 102.3% 94.6% Ⅰ
8 石 油・石 炭 製 品 104.6% 80.1% Ⅳ 96.0% 84.3% Ⅲ 82.7% 83.6% Ⅲ
9 窯 業 ・ 土 石 108.8% 90.3% Ⅳ 106.5% 88.1% Ⅳ 100.3% 83.1% Ⅳ
10 鉄 鋼 製 品 131.5% 155.0% Ⅰ 108.5% 106.3% Ⅰ 101.9% 99.2% Ⅳ
11 非 鉄 金 属 製 品 113.8% 91.2% Ⅳ 100.5% 79.7% Ⅳ 94.4% 84.0% Ⅲ
12 金 属 製 品 109.5% 76.4% Ⅳ 101.1% 80.5% Ⅳ 97.3% 82.0% Ⅲ
13 一 般 機 械 99.7% 82.7% Ⅲ 97.1% 84.4% Ⅲ 95.9% 74.9% Ⅲ
14 電 気 機 械 97.4% 80.6% Ⅲ 98.0% 87.5% Ⅲ 103.1% 86.4% Ⅳ
15 自 動 車 84.3% 77.6% Ⅲ 96.7% 88.0% Ⅲ 95.7% 79.2% Ⅲ
16 その他の輸送機械 96.2% 73.7% Ⅲ 98.6% 79.3% Ⅲ 95.7% 75.0% Ⅲ
17 精 密 機 械 95.9% 72.3% Ⅲ 99.9% 79.7% Ⅲ 98.8% 72.7% Ⅲ
18 そ の 他 の 製 造 業 101.8% 72.0% Ⅳ 97.6% 75.4% Ⅲ 100.6% 78.6% Ⅳ
19 建 設 ・ 土 木 107.2% 92.2% Ⅳ 100.6% 93.0% Ⅳ 98.7% 89.9% Ⅲ
20 電気・ガス・水道 86.3% 112.2% Ⅱ 89.5% 133.0% Ⅱ 100.4% 139.4% Ⅰ
21 商 業 87.0% 123.3% Ⅱ 94.5% 127.2% Ⅱ 94.2% 112.6% Ⅱ
22 金融・保険・不動産 84.5% 125.9% Ⅱ 86.1% 168.8% Ⅱ 89.0% 177.5% Ⅱ
23 運 輸 83.2% 119.9% Ⅱ 94.1% 115.3% Ⅱ 92.2% 108.9% Ⅱ
24 サ ー ビ ス 87.6% 132.8% Ⅱ 94.1% 162.0% Ⅱ 94.2% 257.8% Ⅱ
25 公 務 68.7% 68.7% Ⅲ 91.6% 76.3% Ⅲ 94.3% 90.4% Ⅲ
26 分 類 不 明 106.3% 106.9% Ⅰ 112.9% 95.1% Ⅳ 149.7% 86.9% Ⅳ
【関東地方】 (表 1 2 3 )
北海道や東北とは異なり、化学製品の影響力・感応度が100%よりも高く、鉄鋼製品とともに 第Ⅰ象限に属している。鉄鋼製品の両係数は高い方であり、特に影響力は2005年には最高であ るが、低下傾向もみられる。1985年まではパルプ・紙製品も第Ⅰ象限に属していたが、影響力 係数が大きく低下したために、第Ⅱ象限にシフトしている。自動車も1985年は第Ⅰ象限だった が、感応度が再び100%以下に低下したために第Ⅳ象限に戻っている。
一方、農林水産業は感応度が大きく低下したために、北海道や東北地方とは異なって、他産 業への影響も他産業からの影響も平均より低い第Ⅲ象限に位置している。さらには食料品や窯 業・土石製品は北海道や東北地方では第Ⅳ象限だったが、関東地方では影響力が100%以下とな ったために、第Ⅲ象限にシフトしている。精密機械や建設・土木などもほぼ同様である。
さらに北海道や東北地方と異なるのが機械産業の位置づけであり、所属する象限の相違であ る。関東では機械産業が主力産業ということもあり、他産業への影響力も大きく、精密機械を 除いて第Ⅳ象限に属している。特に自動車の影響力係数は高く、1965年以降たえず鉄鋼製品に 次ぐ高さを維持している。部品産業の裾野が広く、様々な産業への波及効果が生じることも反 映している。ただし自動車以外の一般機械や電気機械等は影響力係数の低下も看取でき、精密 機械のように影響力が100%を割ると第Ⅲ象限にシフトすることになる。他に鉱業や木材・木製 品も第Ⅳ象限に属しているが、木材・木製品は影響力が低下しており、2005年の数値をみる限 り第Ⅲ象限にいつ移ってもおかしくない状況である。
サービス産業は、やはり各産業とも感応度係数が大きく上昇しており、公務を除いて第Ⅱ象 限に属している。しかし一般サービスの感応度係数が、1985年に166.2%で全国一高く、また 1985年からすでに金融・保険・不動産をも上回っている点でも特異である。2005年にも296.8%
という数値で、全国で最も高くなっているが、サービス最先端地域であることを考えるならば
理解できる。
表 1 2 3 関東地方の影響力・感応度係数
産業部門 1965 1985 2005
影響力 感応度 象限 影響力 感応度 象限 影響力 感応度 象限
1 農 林 水 産 業 86.5% 118.4% Ⅱ 90.8% 88.8% Ⅲ 90.8% 76.3% Ⅲ
2 鉱 業 87.8% 80.6% Ⅲ 97.8% 71.6% Ⅲ 103.4% 65.5% Ⅳ
3 食 料 品 111.4% 82.9% Ⅳ 104.6% 86.5% Ⅳ 99.6% 77.3% Ⅲ
4 繊 維 製 品 105.3% 86.7% Ⅳ 99.7% 76.5% Ⅲ 93.4% 65.7% Ⅲ
5 木 材・木 製 品 108.5% 84.9% Ⅳ 102.7% 75.1% Ⅳ 100.2% 70.3% Ⅳ
6 パルプ・紙・出版 112.4% 122.8% Ⅰ 111.1% 125.9% Ⅰ 98.7% 100.2% Ⅱ
7 化 学 製 品 110.0% 115.4% Ⅰ 110.0% 135.9% Ⅰ 111.4% 125.5% Ⅰ
8 石 油・石 炭 製 品 79.4% 101.0% Ⅱ 79.1% 112.2% Ⅱ 71.1% 92.5% Ⅲ
9 窯 業 ・ 土 石 100.1% 83.9% Ⅳ 99.0% 79.5% Ⅲ 98.5% 74.2% Ⅲ
10 鉄 鋼 製 品 133.5% 187.8% Ⅰ 127.4% 162.3% Ⅰ 123.2% 151.1% Ⅰ
11 非 鉄 金 属 製 品 95.9% 92.9% Ⅲ 96.2% 87.8% Ⅲ 95.6% 83.1% Ⅲ
12 金 属 製 品 104.0% 84.4% Ⅳ 107.2% 82.6% Ⅳ 103.6% 82.3% Ⅳ
13 一 般 機 械 107.7% 92.5% Ⅳ 106.5% 86.5% Ⅳ 104.1% 73.8% Ⅳ
14 電 気 機 械 111.4% 97.8% Ⅳ 104.5% 91.8% Ⅳ 101.9% 78.7% Ⅳ
15 自 動 車 116.4% 89.1% Ⅳ 119.5% 103.3% Ⅰ 121.8% 93.8% Ⅳ
16 その他の輸送機械 109.3% 71.3% Ⅳ 103.5% 72.1% Ⅳ 103.9% 70.1% Ⅳ
17 精 密 機 械 107.3% 74.6% Ⅳ 101.5% 72.0% Ⅳ 97.8% 62.8% Ⅲ
18 そ の 他 の 製 造 業 108.7% 86.4% Ⅳ 102.6% 74.7% Ⅳ 100.5% 71.0% Ⅳ
19 建 設 ・ 土 木 107.9% 78.9% Ⅳ 101.6% 80.4% Ⅳ 96.9% 89.1% Ⅲ
20 電気・ガス・水道 82.4% 99.1% Ⅲ 86.3% 110.0% Ⅱ 94.4% 107.9% Ⅱ
21 商 業 84.0% 128.1% Ⅱ 87.8% 137.9% Ⅱ 87.3% 148.0% Ⅱ
22 金融・保険・不動産 75.3% 125.5% Ⅱ 77.5% 158.2% Ⅱ 81.9% 183.3% Ⅱ
23 運 輸 89.2% 118.0% Ⅱ 91.6% 115.0% Ⅱ 91.2% 109.4% Ⅱ
24 サ ー ビ ス 89.5% 140.0% Ⅱ 91.8% 166.2% Ⅱ 92.3% 296.8% Ⅱ
25 公 務 61.1% 61.1% Ⅲ 84.7% 66.1% Ⅲ 89.0% 76.9% Ⅲ
26 分 類 不 明 115.2% 96.1% Ⅳ 114.9% 81.0% Ⅳ 147.4% 74.4% Ⅳ
【中部地方】 (表 1 2 4 )
中部地方の特徴は、何といっても自動車の影響力・感応度係数の高さにある。1985年以降は 影響力係数、感応度係数ともに日本で一番高くなっている。1985年に第Ⅰ象限だった地域はい くつかあるが、2005年にも第Ⅰ象限である地域は中部地方だけである。中部地域内でも自動車 の影響力係数は1965年には 6 番目に高かったが、以降上昇を続け1985年には 2 位となり、2005 年には影響力が最も高い産業となっている。感応度係数も1985年には100%を上回り、2005年に は若干低下しているものの100%は上回っている。
1965年や1985年に自動車よりも高い影響力を示していたのが鉄鋼製品であるが、その後感応 度係数とともに低下したため、2005年には影響力では自動車に次ぐ 2 番目となり、感応度では 1985年以降、一般サービス、金融・保険・不動産に次ぐ 3 番目となっている。
この自動車と鉄鋼製品以外に、化学製品も1985年以降は第Ⅰ象限に属しているが、かつて第
Ⅰ象限に属していた繊維製品やパルプ・紙製品は他象限に変更になっている。1965年に繊維製 品が第Ⅰ象限だったのは中部と近畿地方のみであるが、中部地方の方が両係数ともに高かった。
しかしその後まず感応度係数が100%を切り、続いて影響力係数が100%を下回ったことから、
第Ⅰ象限=>第Ⅳ象限=>第 3 象限と変化している。パルプ・紙製品も1985年までは第Ⅰ象限 だったが、影響力の低下によって第Ⅱ象限に移行している。
非鉄金属製品は、たとえば北海道や東北地方のようにかつて第Ⅳ象限だった地域もあるが、
2005年にはほとんどが第Ⅲ象限に移行している。しかし中部地方では逆に、かつては第Ⅲ象限 だったが今は第Ⅳ象限に移行し、むしろ影響力のある産業となっている。他に、自動車と精密 機械を除く機械産業も第Ⅳ象限で、影響力係数に若干の変動がみられる電気機械を除き、1965 年から継続している。
サービス産業は、やはり感応度係数の大きな上昇を記録しているが、運輸サービスは感応度
が低下して第Ⅲ象限に移行している。運輸サービスは他の地域ではほとんど第Ⅱ象限に属して
おり、中部地方とは対照的である。象限を変更するほどではないが商業サービスも同様に感応
度が低下しており、中部地方では商業・運輸機能が移入代替されつつあることが予想される。
ドキュメント内
近畿の産業連関
(ページ 34-47)