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入学者選抜

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Ⅰ 現状の説明

1 アドミッションポリシーについて

 本法科大学院のアドミッションポリシーは以下の通りであり、公平性・開放性・多様性 に十分配慮している。

(募集要項から抜粋)「本法科大学院の入学者選抜にあたっては、公平性、開放性、

多様性を旨とし、多様なバックグラウンドを持ち、良き法曹となる資質を有する学生 を広く受け入れます。

(1)公平性を確保するために、本学出身者枠を設けるなどの優遇措置はいっさい講 じず、志願者をすべて公平に扱います。

(2) 開放性、多様性を確保するために、学部段階での専門分野を問わず、多様なバ ックグラウンドを有する者を広く受け入れることとします。また、社会人等にも広く 門戸を開放し、入学定員の3割以上の合格者を社会人や非法学部出身者から選抜する ことをめざします。」

 このアドミッションポリシーについては、募集要項の他、ウェブサイト・法科大学院パ ンフレットにおいても周知を図っている。入学者選抜の方法についても同様である。新聞 広告や学外での合同説明会や学内での説明会でも周知を図っている。

 入学者選抜の実施は、法科大学院入学者選抜委員会規程に従い、法科大学院長を委員長 とする法科大学院入学者選抜委員会が担当している。

2 アドミッションポリシーの実施について

公平性・開放性・多様性を基本とするアドミッションポリシーのもと、本法科大学院は 入学者選抜を行っている。平成23年度入学者選抜から、それまでの一括の合否判定と既 修者認定試験に代えて、未修者枠と既修者枠に分けた募集を行っている。

(1) 第一次選考は、適性試験の第1部〜第 3部の合計を100点に換算し、プレゼン テーションシートおよび学部時の学業成績の評価等を50点として150点満点で行って いる。プレゼンテーションシートには、資格・専門的スキル、語学、法曹をめざす理由、

自己アピールが記載されている。一次選考についても未修者コースの小論文の出題につい ても、法律学の素養が他の素養と比較して大きく作用することのないよう配慮している。

(2) 入学者選抜に際して、自校出身者を優遇する措置は一切講じていない。入学者の うち自校出身者は、平成22年度には22名中10名、平成23年度には19名中7名で ある。(資料11−1〜11−4:入試概要) 

(3) 法学関係学部以外の出身者の割合を入学生についてみると、平成22年度が4.

5%、平成23年度が36.8%、社会人の割合をみると、平成22年度が22.7%、

平成23年度が31.6%となっている。(資料11−1〜11−4:入試概要)社会人の定義に

ついては次の3(3)に詳述する。

3 入学者選抜について

入学者選抜は、2(1)に述べた第一次選考に合格した者に対して、第二次選考を行う ことによって実施している。募集定員は、A日程が約30人、B日程が約10人である。ま た、未修者枠の定員は25名、既修者枠の定員は15名を目安としており、既修入学者が 15人に満たない場合には未修入学者に振り替えることとしている。

入学者選抜に関するデータについては、本人からの開示請求に応じている。

(1) 未修者枠

未修者枠の第二次選考においては、350点を配点した小論文試験を行い、第一次選考 の結果と合計して500点満点で評価を行っている。小論文試験は本法科大学院で独自に 作成したもので、長文を読ませた上で、人間や社会についての思考力を問うものである。

問題は、文章の理解を問うものと、自己見解も含めて問うものを出題している。

(2) 既修者枠

 既修者枠の第二次選考においては、500点を配点した法律科目試験を行い、第一次選 考の結果を50点に換算したものと合計して、550点満点で評価を行っている。法律科 目試験は、 憲法・民法・刑法・商法(保険・海商法を除く)・ 民事訴訟法・刑事訴訟法・

行政法を対象とし、公法系(憲法100点・行政法50点)、民事法系(民法100点・商 法50点・民事訴訟法50点)、刑事法系(刑法100点、刑事訴訟法50点)に分けて実 施している。

 法律科目試験の出題に際しては、法学部で単位を修得できる程度の学習が進んでいるか どうかをみる程度に留めるよう、出題者間で確認している。本学では法科大学院と法学部 は組織上完全に分離しているが、なお、法科大学院の教員も1科目程度は法学部での講義 を担当している場合があるので、出題には公正を保つよう、教授会などの場で注意を喚起 している。法律科目試験の採点は答案を匿名化して行われている。採点は各科目1名の採 点者と1名の採点確認者とによって行われている。

(3) その他

プレゼンテーションシートには、資格・専門的スキル、学業における自己評価、法曹を めざす理由、学業以外の活動実績(該当者のみ)、社会人としての活動実績(該当者のみ)

が記載されている。資格・専門的スキルについては、多様なバックグラウンドを有する法 曹を育てるという観点から、法律に関係するものに限らず広く評価の対象として採点を実 施している。資格・専門的スキル以外についても、評価担当者の裁量を尊重しつつ、適切 な評価が実施されるよう、評価のガイドラインを作成している。

 「その他」の採点に際しては、1名の志願者について面接を担当する2名の採点者を配 置し、客観的に評価可能な要素については両者が一致するまで事前の準備を行うこととし、

裁量による部分についても相互にチェックすることによって公正な採点が行われるよう配 慮している。

 大学等の在学者については、プレゼンテーションシートに学業以外の活動実績について の記入欄を設け、評価を行っている。ただし、面接での検証には限界があり、とくにボラ ンティア活動などの記述に関し、安易な加点を行うのはかえって問題であると認識してい る。

 社会人については、定義を、「自営または企業公共団体等の勤務経験を3年以上有する者 又はこれに準ずる者」と限定し、運用している。

 社会人についても、プレゼンテーションシートに、社会人としての活動実績の記入欄を 設け、評価を行っている。その際、所属先等および業績に応じて適切な評価が行われるよ う、ガイドラインを作成している。

 平成23年度入学者選抜においては、未修枠、既修枠が設けられたこと以外に、プレゼ ンテーションシートの簡略化と面接試験の廃止が行われた。志願者をさまざまな側面から 評価することもひとつの選抜方法であるが、より客観性を高め、また受験しやすい制度と するために変更が行われた。他方、法律科目試験においては、それまでの既修者認定試験 では含まれていなかった行政法が追加された。これは、2年次から入学する既修者が、1年 次配当の法律基本科目のうち行政法だけ単位が認定されず、入学後に履修する必要がある ことを解消するためである。

4 定員の確保について

本法科大学院の入学定員は当初60名であったが、競争性確保の観点から、平成22年 度より40名に変更した。平成22年度の志願者は92名、入学許可者は52名、入学者 は22名であった。平成23年度の志願者は96名、入学許可者は48名、入学者は19 名であった。

   

Ⅱ 評価と課題 1 評価すべき点

(1) 開放性・公平性・多様性を実現した結果、年度によってばらつきがあるものの、

これまで多くの非法学部出身者と社会人出身の学生を集めている。法科大学院制度の理念 に忠実な運営を行っていることが、入学者選抜にも反映しているものと考える。

(2) 厳正な審査の上で能力の高い志願者のみを選抜して入学許可を出している点や入 学試験に関する情報について本人への開示体制を整備していることも評価に値する点であ ると考えられる。

2 課題

 入学者数が入学定員を下回っている点につき、これまでも対策を講じてきた。しかし、

法科大学院への志願者が減少を続ける中、十分な効果を上げることができておらず、さら に対策を行う必要がある。

 入学定員を下回る状況が今後も継続する場合には、さらなる定員削減という方向での検 討を行う可能性もある。

ドキュメント内 * * * (2009) 4 22(2010) 7 1 (ページ 31-34)

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