を支える重要な環境要素としても再評価して,環境法の適用を視野に入れた水利権に関わる 新たな法改正や法律整備が必要である.
最後に,本論で提案したプロジェクトの必要規模及び導水計画を含むプロジェクトの実現 可能性の調査を実施し,高松市の渇水リスクをより分散・軽減するための総合的な水資源管 理の政策提言と,企業化適正レベルでの地下水人工涵養計画の有効性をプロジェクトサイク ルのステップに沿って段階評価することが課題である.
謝辞
高松市水道局,中国四国農政局四国土地改良調査管理事務所,香川県農業試験場,香川県 環境・水政策課,独立行政法人水資源機構,内場ダム管理事務所,有限会社ヨシコーからは 貴重な資料の提供をいただきました.深く御礼を申し上げます.
また研究の発端から終始暖かいご指導いただきました高知工科大学フロンティア工学コー スの指導教員である村上雅博教授と,副指導員の渡邊法見,古沢浩助教授,香川大学安全シ ステム建設工学科の角道弘文助教授には,深く感謝の意を表します.本研究を行うにあたり ましては, 研究室の方々には大変お世話になりました.記して感謝の意を表します.
参考文献
[1] 高松市水道局“平成6年度 水道事業年報”,1995
[2] 国土交通省 土地・水資源局水資源部“平成17年度版日本の水資源”,2004 [3] 高松市“平成17年夏季渇水の記録”,2006
[4] 高松市“平成6年の異常渇水と対策の記録”,1995
[5] 高松市水道局“渇水地における水道ビジネスの難しさ”水の文化, No.23,pp.34-39, Jul2006
[6] 富山和子“「水の文化」とは何か(第1回)”,水の文化,創刊号,pp.7-18,Nov1999 [7] 辻和毅“日本の地下水法制と地下水分管理”,四万十・流域圏学会誌,第四巻,第二号,
pp3-10,Apr2005
[8] 熊本県・熊本市“くまもとの豊かな地下水を守るために~白川中流域の農業と地下水保 全~”No.8,2003
[9] 香川県企画部水資源対策課“平成10年度香川県地下水利用推進調査総括報告書”,1999
[10] 市川新,C・マキシモヴィッチ“都市域の雨水流出とその抑制”鹿島出版会,1988
[11] 野原大輔・浅沼順“熱収支・水収支観測資料2003”,筑波大学陸域環境研究センター報
告,No.5,pp129-155,2004
[12] 村井宏・岩崎勇作“林地の水及び土壌保全機能に関する研究”,独立行政法人 森林総合
研究所研究報告,No.286,pp1-52,1976年
[13] 中国四国農政局四国土地改良調査管理事務所“香川二期用水地区調査とりまとめ報告
書”,1999
[14] 柴崎達雄 “地下水資源学”,水収支研究グループ編,共立出版株式会社,東京都,1973
[15] David K. Todd“Ground Water Hydrology”,John Wiley & Sons , Inc.,1959
参考 WEB 資料
http://www.jma.go.jp/jma/index.html z 気象庁:
http://www.pref.kagawa.jp/
z 香川県:
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/
z 高松市:
z 独立行政法人水資源機構:http://www.water.go.jp/
z 国土交通省 水文水質データベース:http://www1.river.go.jp/
http://www.mlit.go.jp/river/index.html z 国土交通省 河川局:
http://www.kumamoto-eco.jp/hakusyo/index.html z 熊本県環境白書:
z 熊本県:http://www.pref.kumamoto.jp/
z 熊本市:http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/
http://www.kyushu.maff.go.jp/
z 九州農政局:
http://www.yonden.co.jp/
z 四国電力株式会社:
z 茨城県土木部検査指導課:
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/doboku/01class/class03/index.html z 独立行政法人農業環境技術研究所:
http://www.niaes.affrc.go.jp/inventry/center/mmanual/C2-5.pdf
添付 A
香川県農業試験場(高松市高松市仏生山町甲220)の休耕田をかりて 2006年12月 14日 に非灌漑期の減水深測定を以下の方法で行った.
(1) 測定方法
測定条件
A1,B1:約5cm程度塩ビ管を田面へ挿入 その他:約15cm程度塩ビ管を田面へ挿入
図 1 減水深測定地点
測定前日から天候が雨であったため予想していた以上に足場が悪く,当初予定していた 地点で測定するには困難であった.そこで,ある程度測定地点を集中させ減水深を測定す ることにした.
上図に示すA1~C2の6地点で塩ビ管を田面に5cmと15cm挿入し,その中に水を張り 1時間毎に水位の測定を行ったが,非常に微小な水位変化であることから,24時間後に水 位を測定することにした.
一般に降雨は,客土層に侵入した雨滴は,さらにその下層である土壌と蒸発する量とに分 けることにできる.本来の地下浸透量を考えた場合,第一地層の 15cm 程度である客土層以 下の浸透量を考慮する必要があるため,塩ビ管を田面から 15cm 挿入した場合も調査を行っ た.
図 2 減水深測定風景 1
図 3 減水深測定風景 2
(2) 測定結果
12月14日の17:00~12月15日の17:00の24時間の減水深の測定結果は以下のとお りである.なお,測定中(12月 14日の17:00~12月 15日の17:00)の降雨の浸入 を防ぐために塩ビ管にアルミホイルで塩ビ管を覆い雨の浸入を防いだため,蒸発量は無 視した.
表 1 塩ビ管を田面に 5cm 挿入した場合の減水深
測定地点 12/14 12/15 減水深 平均減水深
A1 167 129 38
B1 167 131 36
単位:mm/日
37.0
表 2 塩ビ管を田面に 15cm 挿入した場合の減水深
測定地点 12/14 12/15 減水深 平均減水深
A2 139 133 6
B2 148 142 6
C1 148 142 6
C2 127 123 4
5.5 単位:mm/日
測定結果より,塩ビ管の内径によって減水深の値が変化しないことが分かった.また,
田面へ5cmと15cm挿入する場合とで,減水深の値に違いが現れた.
塩ビ管を田面へ 5cm挿入した場合は37.0mm/日,15cm挿入した場合は5.5mm/日であ った.このことは、客土層以下の土壌への浸透量は約5.5mm/日であることを示している。
しかし、本来,減水深の測定には,塩ビ管などを田面に5cm挿入し,その中に水を張り水 位差を測ることが通常の測定方法である.また,他の観測結果は同様に土壌深さ5cmで計 測おり,そのデータも参考データとして使用した.以上から,本論で適用する減水深デー タとしては,37.0cm/日を採用した.
添付 B
表 3 1989 年~2005 年までの高松市の水供給量
単位:m
3/年
自己流域内水源 自己流域外水源
高松市 早明浦ダム
1989 16,152,340 28,114,383 44,266,723 1990 16,130,570 28,368,569 44,499,139 1991 15,049,370 30,032,621 45,081,991 1992 15,764,340 29,825,946 45,590,286 1993 16,708,610 29,343,757 46,052,367 1994 15,009,239 27,840,987 42,850,226 1995 15,575,050 28,709,382 44,284,432 1996 15,380,490 29,900,607 45,281,097 1997 17,017,350 28,723,146 45,740,496 1998 18,175,960 27,090,690 45,266,650 1999 18,629,160 26,162,647 44,791,807 2000 20,925,040 24,690,449 45,615,489 2001 21,761,750 23,410,053 45,171,803 2002 21,661,800 23,576,160 45,237,960 2003 20,343,810 24,293,860 44,637,670 2004 21,977,750 22,451,190 44,428,940 2005 21,388,470 21,280,150 42,668,620
合計
年
添付 C
表 4 水位低下量及び井戸半径を変更した場合の地下水揚水量及び給水人口率
水位低下量 井戸半径 影響半径 井戸本数 地下水揚水量
Sw(m) r(m) R(m) (本) Q(m3/日/井戸数) (0.1m3/日/人) (0.2m3/日/人) (0.3m3/日/人)
0.125 40,619 104 52 35
0.250 44,788 115 57 38
0.300 46,030 118 59 39
0.125 47,577 122 61 41
0.250 52,332 134 67 45
0.300 53,745 138 69 46
0.125 44,044 113 56 38
0.250 48,350 124 62 41
0.300 49,627 127 64 42
高松市民への給水人口率 (%)
7 300
21
21
17
5 214
6 257
表5 水位低下量及び井戸半径を変更した場合の井戸設置箇所
被圧帯水層
被圧帯水層 不圧帯水層 被圧帯水層 不圧帯水層 厚さ
1香川県厚生農業共同組合連合会屋島総合病院 -20 -10 5 -20 2 10 25
2 社会保険 栗林病院 -80 -15 10 -13 7 65 90
3 高松赤十字病院 -80 -25 5 -18 4 55 85
5 高松高校 -80 -27 5 -18 4 53 85
8 高松第一高校 -100 -17 8 -11 8 83 108
13 光洋中学校 -140 -26 5 -18 2 114 145
14 桜町中学校 -100 -15 8 -10 8 85 108
※R=257の場合、NO.3,5,8,13,14の地点は井戸設置対象外→井戸設置本数=21本
※R=214の場合、NO.3,5,8,13,14の地点は井戸設置対象外→井戸設置本数=21本
4 香川県立中央病院 -40 -22 5 -17 4 18 45
6 高松工芸高校 -60 -27 5 -20 4 33 65
7 高松商業高校 -140 -25 5 -18 2 115 145
9 高松南高校 -75 0 35 10 30 75 110
10 太田中学校 -120 -10 20 0 20 110 140
11香川大学教育学部付属高松中学校 -100 -10 27 3 26 90 127
12 協和中学校 -90 -22 8 -5 5 68 98
15 玉藻中学校 -140 -25 5 -17 2 115 145
16 鶴尾中学校 -70 -13 23 -10 20 57 93
17 古高松中学校 -30 2 5 -18 2 32 35
18 花園小学校 -130 -20 5 -15 4 110 135
19 築地小学校 -140 -26 5 -18 2 114 145
20 太田小学校 -130 -10 15 -2 10 120 145
21 木太小学校 -140 -25 5 -15 2 115 145
22 川添小学校 -60 -20 6 -5 8 40 66
23 林小学校 -140 -12 13 3 10 128 153
24 多肥小学校 -70 0 25 10 20 70 95
25 中央小学校 -140 -15 12 -3 8 125 152
26 古高松南小学校 -50 0 5 -16 2 50 55
※R=300の場合、NO.3,4,5,8,10,13,14,17,22の地点は井戸設置対象外→井戸設置本数=17本 井戸施工箇所
単位:m 各層下面標高
地盤標高 地下水位標高
掘削深度