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III. 調査結果

2) 人材流動状況

「人材流動状況」に関して、【周囲の研究者の構成・人材流動状況】等について、以下の 意見を得た。

図表Ⅲ

-3-6

国内在住外国人研究者

業種 意見

情報通信

JF8

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 自身が勤務している関西本社に関しては、忙しいことは忙しいが、社内 の雰囲気は悪くはないため、会社を辞める人はさほど多くないと思う。

・ しかし、今後 、大阪と東京の 事業拠点を合併する計画が 動いており、これ が 実現された場合には東京

-

大阪間を中心に人の異動が増えるはずであり、そ れに伴い会社を辞める人も増えてきてしまうのではないかと危惧している。

JF11

(国籍:中国、勤務先:日系大学、勤務地:日本)

・ 公募があればそれぞれ自分の意思で応募している。

電機・

精密機械

JF1

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 現在の会社では、外国人は 2,3 名か。日系電機メーカー全体だと、中央 研究所では 3-5%程度が外国人研究者との印象がある。J 氏が入社した頃 は、日系電機メーカーでも外国人は初めてのような珍しい存在だった。

・ 流動性という点では、外国人研究者は日本人研究者に比べて流動性が高 い。外国人研究者は、自分の能力には見合ってない待遇だと思ったり、

より上のレベルを目指したくなったりといった理由で転出する傾向が ある。J氏はマネージャーの立場になったが、キャリアの中では、外国 人ならではの「見えない壁」に何度も巡りあった。それを克服していか なければならなかった。

・ 外国人研究者の主な国籍は、アジアが多く、中国、韓国。まれにヨーロ ッパ出身の研究者がいる。多くの場合は、日本の大学でマスターやドク ターを取得し、日本で働くというアジアの研究者が多い。

JF5

(国籍:中国、勤務先:米系企業、勤務地:日本)

・ 新卒では大学院を出てから入社してくる人が多い。

・ 組織は流動的な印象が強い。

Ph.D.

を持つ人材が多く、研究開発部門の ほとんどは

Ph.D.

を持っている人である。

・ キャリア入社の人も多い。半分以上は中途入社である。

JF12

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 外国人は、約 180 名中 3 名。流動性は低い。

JF14

(国籍:インド、勤務先:米系日本法人企業、勤務地:日本)

・ 研究者・技術者の大半は日本人である。東南アジア中心に十数名の外国 人従業員と米国、東南アジアからの出向者が数名いる。

・ 日本人に関して、人材流動性は低い。

JF15

(国籍:日本、勤務先:日系企業、勤務地:日本、外国人研究者に関 する有識者)

・ 研究所全体で約 3 千名、海外の研究所に約 3 百名である。今後の方針と しては、全社として人材の Diversity を重要視していて、研究所は全社 に先駆けて外国人の採用を増やしている。目標は国内採用人員の20%を 外国籍にすること(全社は 10%)。

現在の外国籍人員は63名、研究所全体の2%である。フランス、東南ア ジア等多国籍に亘っているが、中国国籍の人が多い。

・ 海外研究所の人員は、現在約 3 百名である。今後増やしていき、2015 年末で 4 百名を目標にしている。日本の大学を卒業した人が大半であり、

海外でも採用活動をしているが、難しい。

・ 流動性に関しては、日本人と外国人で大きな差はない。全体として以前 よりも転職者が増えている。

JF20

(国籍:欧州、勤務先:日系大学、勤務地:日本)

・ 同研究センターには、研究員と技術スタッフ合わせてトータル

50

名弱 が働いている。その他、アシスタントとして学生も数十名くらい雇用さ れている。

・ 周囲の研究者はそれぞれの研究テーマを持っており、周囲の職務の進捗 についてはあまり情報を把握していない。それぞれの研究開発者が、研 究結果をいつまでに出さなくてはならないのか、何をやっているのかは よく分からない。

・ また、現在は九州の公的機関と提携し、共に研究開発を行っている。

自動車・輸送 機器

JF6

(国籍:インド、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 現在のチームメンバーは 4 名であり、皆デザインに関連する仕事をやっ ている。

・ 自身は外国人であり、しかも初めての異国生活で慣れないことも多い が、周囲の日本人先輩には大変世話になっており、生活上の様々なケア をしてもらっている。特に言葉の壁で仕事上の問題が発生することがあ るが、非常に丁寧に教えてもらい感謝している。このような職場なので 退職者、離職者の数はそれほど多くないはずだと思っている。

JF16

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 研究室の研究者は大半が日本人であり、外国籍の人は1%以下である。

また、流動性は低く、転職目的で退職する人はほとんどいない。

医薬

JF9

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 現在、所属している研究チームの人数は 10 名である。

・ また、当社は社内の人間関係も良好で、かつ、研究開発者にとっては自 己啓発、知識習得などの面で待遇が良いため、辞める人はあまり多くな いと思っている。

JF17

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 生物科学系の研究者約100名程度、及び同じ敷地内に商品研究所があ る。

・ 研究所間の交流は自由で、大部屋システムで研究者相互のコミュニケー ションが図りやすい研究環境になっている。また、国内研究所間の交流 も活発である。

・ 欧米・中国・東南アジアのそれぞれの国に研究所や部署があり、相互交 流が活発である。

JF18

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 当社の新規事業関係の研究促進方針による生命工学(医薬品開発)関係 の研究者が増員されている。

・ ポスドクフェロー等の積極採用等の人材導入に努めている。

バイオ・材料

(医薬除く)

JF3

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 現在の研究チームには 11 名の研究者がいる。

・ 転職者や離職者の数については詳しくはわからないが、既述の通り、職 場環境が良く、自分のペースで働ける環境でもあり、少なくとも周囲に おいては転職する人は殆どいない状況である。

JF4

(国籍:中国、勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 研究者は数十名おり、それぞれがそれぞれのテーマを持って研究開発を 行っている。なお、同じようなテーマを研究している人は少ない。

・ また、職場の雰囲気としては、既述の通り、各個人の裁量で研究開発が できる環境(研究テーマの選定、スケジュール管理等)にあり、皆伸び 伸びと働いているという印象である。なお、このように個人の裁量があ る程度認められている職場のため、全体的に雰囲気が非常に良く、周り で転職をする人もあまりいない環境である。

・ 外国人研究者では、他の企業から転職してきた人もいる。外国人研究者 の人数は最近増えている。主な国は、中国、韓国、アメリカ。中国人が 一番多いという印象。

・ 日本人研究者で仕事を辞める人は少ない。

1%

以下の離職率だという印 象。外国人研究者では、パーマネントとプロジェクト単位の短期の雇用 研究員では状況は違う。自身はテニュアのポジションである。

図表Ⅲ

-3-7

国内在住日本人研究者

業種 意見

情報通信 ―

電機・

精密機械

JJ4

(勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ もともと一緒に働いていた半導体の事業部門の従業員は、リストラでい なくなった。ただほとんどの人は他事業部への異動となっており内部で 雇用を確保している。一方、中途採用で当社に入ってくる人は少ない。

・ 研究部門の従業員は、出て行く人は少ない。労働環境は非常によく、研 究部門のいごこちはよい。一方、事業部は、自由度がないから、出て行 く人が多いのではないか。

JJ5

(勤務先:日系企業、勤務地:日本)

R&D

部門からの転職は、異業種に転職することが多く、また大学院に

入りなおす者もいる。

2003

年ごろに、エナジー分野から人材流出のピークがあり、多くは韓 国企業に引きぬかれたが、研究所からは出て行く人は少なかった。研究 所は時間の流れがゆるやかなので、雑音を木にせずに、研究に没頭でき るため、研究環境がよいため、流出が少ないのではないか。

・ 中途採用で当社の研究部門に入ってくる人は、事業部に比べると非常に 少なく、年に

1

人くらいである。

JJ6

(勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 大手等の同業他社から入ってくる人もいるし、出ていく人も多い。自分 の入社した

2003

年頃は、新入社員は

600

人程度だったが、年間

300

人 くらいは他社からのキャリア採用だった。

・ 個人的な考えだが、人材の流動性が高い理由は、「飽きる」ことだと思 う。転職している同期に聞いても、お金や勤務体系のこともあるが、前 の職場では決断が遅いといった理由をよく聞く。

JJ11

(勤務先:日系企業、勤務地:日本)

・ 正規入社社員による研究開発を行う業務環境で、周囲の人的配置や環境 も同じ。研究テーマによって大きく異なるが、研究テーマ当たり数名の

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