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ドキュメント内 コミュニケーション (ページ 37-50)

2‑20.痛い5; 全身の痛み

だるい、または、疲 れやすい

この課題 を状況説明画で表現 するにあた っては、描かれる人物の姿勢 が大 きな意 味を持つことが伺 えます。29名中、最多にあたる16名 (55.2%)の学生は、

̀人物が立つか、かが んだ姿勢 'で、 ̀だ るい/疲 れやすい' を表現 し、その殆 ど では ̀両手が体の脇 か前方へだ らりと垂れ下がった様子'が描 かれてい ました (図

2.2 伝 えるための#況α 34

2‑21. だるい/疲 れやすい1; 立つ か、かがんだ姿勢 による表現

̀座 るか横 になった姿勢による表現'が4名の学生 に、また ̀二つの姿勢の組み合 せ に よる表現 'が2名の学生 に、それぞれ認 め られ ま した (図2‑ 22、2‑2

4) 姿勢 を中心 とした表現以外では、 ̀顔の表情 を中心 とした表現'が6名 (2 0.7%)に認め られま した (図2‑23)0

[司 E g]

2‑22.だるい/疲 れやすい2;座 るか横 になった姿勢による表現

概 匝]

2‑23.だるい/疲 れやすい3; 顔の表情 による表現

2,2 伝iるfL‑めの#虎諒解画 35

2‑24.だるい、疲 れやすい4; 二つの姿勢 による表現

下痢 した

̀下痢 ' に関 しては 、それ を間接 的 に推 測 させ る ような表現 と、直接 的 な表現 と が認 め られ ま した。半数以上 を占めたの は間接 的 な表現 で、 ̀トイ レの入 口の イメー ジ と人物 の組み合せ ' が10名 (34. 5%)に、 ̀便器の イ メージ と人物の組 み 合 わせ 'が 5名 (17. 2%)に、 また ̀象徴 的 ・記号 的表現 'が4名 (13. 8

%) に認め られま した (図2‑ 25、2‑ 26、2‑ 29) 直接 的 な表現 と して は、7名 (24. 1%)が ̀排 便 してい る ところ' を描 き、3名 (10. 3%)

̀大便 ' を描 きま した (図2‑27、2‑28)0

2‑ 25.下痢1; トイレの入口と人物の組 み合 わせ

2‑26.下痢2; 便器の イメージと人物の組み合 わせ

2.2 伝えるための状況説明画 36

2‑27.下痢3; 排便の直接的 な表現

2‑ 28.下痢4 ; 大便の直接的 な表現

2‑29.下痢5; 象徴的 ・記号的表現

動博 がする、または、息切 れする

̀動博 と息切れ'は、心臓 や 血管 などの循環器系 、あ るいは気管支や肺 などの呼 吸器系の異常 に対応 して生ず る 自覚症状 ですが、両 方の 自覚症 状が同時 に見 られる ことも多い ため、 ̀動 博がす る、 または、息切れす る' と二つ の 自覚症 状 を並列 し て、課題 と しま した。 21名 (72. 4%)の学生 は、画の中 に ̀心臓 を意味す る ハー ト型' を描 き、心 臓が大 きな意味 を持 っている ことが示 され ま した (図2‑3

0)O ‑方 、7名 (24. 1%)の学生 は心臓の イ メージは使 わず に、 ̀呼吸の苦 しさ' を中心 に措 きま した (図2‑31)0

2.2 伝iるf=めの状況説明画 37

[ 可

2‑30.動悼 .息切 れ1; 心腹の イメージを描いた例

2‑31.動惇 ・息切 れ2; 息切 れ を中心に描 いた例

熟がある

この課題 を描 く際 に、半数以上の学生 (29名中17名)は画に ̀体温計のイメー ジ'を含め ま した。

6

( 20.7

%)は枠組みの 中心 に大 き く体温計 を描 き (図

2‑33)、11名は体温計 と人物 を描 きま した (図2‑32) 体温 を計 る体 の 部位 に関 して、 7名は ̀体温計 を口で くわ えている状況'を措 き、 ̀脇 下 に体温計 をはさむ状況'を描 いたのは2名 にとどまりま した (図2‑32)0 12名 (41.

2.2 伝えるための状況説明画 38 4%)の学生は ̀体温計の イメージ' な しで画 を描 きま した (図2‑ 34)

0

2‑ 32.熱 がある1; 体温計 と人物 を描 い た例

]車 匝] [ 司

2‑ 33.熱 がある2; 体温計のみ を描い た例

2‑ 34.熟がある3; 体温計 を描 いていない例

2.2 伝えるfLめの状況.9,g萌画 39

3 この章における視覚的思考の特徴 と描 くことの手順化

何 が描 かれたの か ?

「自分が感 じている ことと等価 な もの を紙の上 に記録す るよ うに」 との指示の下 で措かれた アナログ画 に比較 して、状況説 明画は 「自分の困 っているこ とを何 とか 他者 に伝 えたい」とい う切羽詰 まった状況 を想定 して描 かれ ま した。 この ように、

描 く時の条件 を実生活 に即 した ものにす る ことによって、抽象 的なイメージの出現 は抑制 され、具体 的な ̀もの' のイメージが現れて きま した。 アナログ画が意識の 深い ところでの思考 を反映 していたの に対 して、状 況説明画 を描 く際 には、思考の 水準が切 り替わ り、具体 的なイ メージの操作が意識 の上で行 わ れていた と考 えられ

ます。

具象化の際 の特徴 ・周 囲の状況 か/人物か ・特定の体 の部分 か/全身か ・顔 か全身 か ・特定の臓器か/全 身か

計測器具か/体か ?

対処行動

痛いの場合 には、それをさらに説明する絵。 また痛 さを顔 で表す。

だるい、下翻 した、動博 、息切 れは全 身か 、それ と も特定の部位かが決 る。 どこが 下痢 した、動博 した、な どは説明の必要がない。

描 くことの支援

主題1; 描 くことが必要 な状況、描かざるを得 ない ような状況 を設定す る ; 手順1;どうして も描 きたいことを示す。

前章で は描 くようにそれ とな く勧める ことを行 いま した。 しか し、 ともか く鉛 筆 を持 って手 を動 かせ ば何かが現れて くるアナログ画 に比較 して、この章の具象画 の場合 は相 手に理解 して もらうことが必要 です。そ のため、 この事では、 「措 くよ

うに強 く勧める」 、 「描か ざるを得 ない状況 を創 る」 などが考 えられます。

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2.2 伝えるfCめのii'況iTH研画 40 あ な たは青葉が 通 じない外 国 にい ます。忠志 を通 じさせ るため に は描 くこと が必 要です

順 2 ; 描 か ざるを得 ない状況 をさらに詳 しく思 い浮かべ る

さて、 あ なたは具 合 が悪 くて、病 院へ 行 きま した。 あ なたの状 況 を どの ように 説 明 しますか ?

手順3; 描 く課題 の言語 に よる提示。

何 を描 くのか を明確 に示 す。

「動博 がす る」 を描 いて くだ さい。

自覚症状 を描 く

3. 1 自覚症状 を系統 的に描 く

3. 2 人 との出会 いか ら描 く

3. 3 多様 な理解 と発展

3. 4 漫画 か略画 か

3. 1 白身症 を系R飴に描 ( 41

3. 1 自覚症 を系統的に描 く

「病気 ・環境 破壊 などの概 念」あるいは、 「痛 い ・だ るい、など体 について感 じ ていること」 を、一つの形 と して紙の上 に描けることは前章で明かに な りま した。

「自由に描 く」 、 「相手 に理解 して もらお うと必死 に描 く」 など描 く際の状況の設 定 を変化 させ る ことで、その形 に大 きな差 がでて くるこ とも経験出来 ま した。 「率 直に表現す る

と言 って も、 「意識下のモ ヤモヤ した状 態 を取 り出 して くるのか」

あるいは 「より具体 的な ̀もの'のイメー ジを取 り出す のか」 によって、表現型に は複数の水準が あ り得 るようです。描 いた形の多様軌 に比較す ると、言葉の世界 は 狭 く感 じられます。例 えば ̀下痢す る'とい う言葉がわ か りに くい と して も、言葉 をい じっている限 り、せ いぜ い他の言葉 を持 って きて、説明 を長 くす る くらいの こ としか思い浮か びません 一方、言葉 を視 覚化す ることで、言葉 をい じっていた場 合 よりも遥かに多様 な方向か ら、概念 を表現 し、それを変形 してゆ くことがで きそ うです。す なわ ち、描 くことで思考の幅を拡張す ることがで きそ うなのですが、そ の延長線上でさ らに もう一歩 、 ̀わか りやす さ'に近づ くには どうした らいいので しょうか ? 鍵 は、 ̀視覚で思考す ること'を もっと活用す ることにあ りそ うです が、そのために はどの ように した らいいの で しょうか ? 前章では、視覚による思 考の手始め として、 「視覚化 した情報 を類 似性 に よって並べ替 え、で きた群 に名前 をつける

とい う作業 を しま した。 これは ̀視覚で思考 す ること'の ほんの手始め の ように思 えます。視覚の思考 には、さらにどんなタイプがあるので しょうか ?

1 描 くことの準備

問題の発端

「わか りやす くする」 とい うことは、漠 然 と考 えてい て出来 ることではあ りませ ん。研究テーマ として 「わか りやす さ」 を取 り上 げるためには、かな り具体 的な目 標が必要です。 「 ̀わか りやす さ'をもっ と実際 に即 して研 究 したい」 と願 い始め

3. 1 白身症 を系RG5に好 ( 42 てか らしば らくたった とき、絶好の機会に出会い ま した。長崎大学医学部の社会医 学 に関す る二つ の講座 (衛生学 と公衆衛生 学)が合同で行 っている社 会医学学生 自 由研究のオ リエ ンテーシ ョン終了後、二人 の学生 (国友 充康君 と河本 定則君)が私 の ところを訪れ て くれま した。当時、両君 は長崎県庁障害福祉課で手 話通訳者 とし て活躍 していた宮本美子氏 を通 して、聴覚障害者が抱 える医療上の問題 に興味 を持 っ ていま した。聴 覚障害者の抱 える苦労 は多 面的な ものですが、特 に病気 になって医 師を受診 したと きに、充分 な コミュニケー シ ョンがで きないことの苦 痛 は大変な も のです。 自分の 意志 を医師や看護婦 に伝 え ることが困難 であると同時 に、医師や看 護婦の意図 を理解す ることの 困難 さもあ ります。 ただ調査 をす るので はな くて、 コ

ミュニケーシ ョンの障害 を多少で も軽減す るため に何 か具体 的な役 に立つ ことを し ようと、言葉でで きている問診表 を画 にす ることを試みることに しま した。

言語 か らの問題提起

どんな医療機 関において も、そこを受診 す る人 に対す る適切 な問診 は、その後の 正確 な診断や有効 な治療 を行 うために、必 要不可欠 な ものです。 自覚 症状の可視化 を進め るにあたって、私たちはまずいづれかの問診表から出発す ることに しま した。

さて準備段階 と して、問診表 を用意 しよう とした ときに、はた と困ったのは、問診 表にはいろんな ものがある とい う事実です医療機関が異 なると、問 診表 もまった く異なるというような状況は望 ましくないため、統一 した問診表 を使 お うといった 動 きもあるようですが、まだ一般的にはなっていませ ん。例 えば、同 じ病 院の中に、

内科の部門がい くつかあって 、それぞれが異 なった問診 表 を使 ってい る、 といった 状況 もまれではあ りませ ん。 しか し、いづ れに して も、描 くための出発点になれば いい、 と手元にあった問診表 を出 してみ ま した (表3‑ 1左 、A.元 の問診表)0

これは長崎県の ある場所で最近 まで使用 されていた実際 の問診表 にほ ほ準 じた もの ですが、これを見 るとい くつ かの疑問が出 て きます。例 えば、この問 診表における 26個の問診項 目は、一体何 を考 えてならべてあ るので しょうか ? 例 えば、内科 の診断学の本 には、医師が患 者 を診察す る際に、体の上 方、す なわち 目や耳か ら始 めて、鼻、口へ と進み、さらに首の部分、胸の部分、 と体 の下方へ下 が って行 くよ

うに見 る見方が記 されていますが、 この質 問の順序 はそ うではなさそ うです。例 え ば、 1番 目は 「食欲が振 るわ ない」、2番 目が 「眠れない」 となって いますか ら、

最初 に体全体 に関す る自覚症 状 を聞いて、 その後 に体 の各部分 に関連 した細かいこ

ドキュメント内 コミュニケーション (ページ 37-50)

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