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参考資料 まとめ
最後に平成14年12.月20日、建築科3年生の製図授業で男子22名、女子6名、計28名(課 題研究設計コンペ班を除く)のA班と課題研究設計コンペ班の男子6名、女子3名、計9名 のB班を対象に、自由設計を終えて表5−2のアンケート用紙を配布し、「生徒に何らかの効果 があったか」を求める設問とし、「自由設計を終えて得たもの」を自由記述式で回答集計をし、
図5−20、図5−21にアンケートの回答集計を百分率図表で示す。
表5−2アンケート用紙
自由設計(競技設計)を終えて、1学期と比較して答えて下さい。
1課題(テーマ)の捉え方
2課題(テーマ)とコンセプトの捉え方手 3エスキスの方法
4平面構成 5断面・立面構成 6透視図・模型製作 7プレゼンテーション
8完成した作品について
出来た
やや
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やや
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満足できた
満足できた
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9自由設計を終えて得たもの
10自由設計を終えて失ったもの
1課題(テーマ)の捉え方
2課題(テーマ)と コンセプトの捉え方 3エスキスの方法 4平面構成
5断面・立面構成
6透視図・模型製作
7プレゼンテーション
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図5−20 A班 製図で建築設計競技を終えて
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第1節自由設計を終えて理解できたことについて
(1)「課題(テーマ)のとらえ方」についての回答結果
A班は「出来た」が14.3%、「やや出来た」が21.4%であわせて35.7%、「普通」が42.9%、
「やや出来なかった∫が14.3%、「出来なかった」が7。1%であわせて21.4%を占めた。
B班では「出来た」が77.8%、「普通」が11。1%、「やや出来なかった」が11.1%で約 80%が「出来た」回答を得た。
A班は「テーマのとらえ方」がある程度理解し、敷地場所の設定、テーマ内容を理解で き、B班はさらに理解できたと考えられる。
(2)「作品とサブタイトルとのコンセプトの捉え方」についての回答結果
A班は「出来た」が17.9%、「やや出来た」が25.0%であわせて42.5%、「普通」が35.7%、
「やや出来なかった」が10.7%、「出来なかった」が10.7%を占め、半数近くが課題とコ ンセプトのとらえ方が理解できたことがわかる。
B班では「出来た」が77.8%、「普通」が11.1%、「やや出来なかった」が11.1%を占 めた。このことは、作品の課題を幅広く多様なとらえ方ができサブタイトルが設定でき、
テーマとサブタイトルとの融合と重要性が理解できたものと考える。
(3)「エスキスの方法」について回答結果
A班は「出来た」が14.3%、「やや出来た」25.0%であわせて39.3%、「普通」が35.7%、
「やや出来なかった」が10.7%、「出来なかった」14.3%を占めた。「出来た」「やや出来 た」が約40%を占め、エスキスの方法を理解できたと考える。ただ、エスキスの内容をど の程度まで推し進めて行くか、どの段階で生徒にエスキスチェック合格を出すか。担当指 導教師の力量・資質の差が影響してくる。
B班は「出来た」が77.8%、「やや出来た」が22.2%であわせて100%を占めた。
(4)「平面図の構成」についての回答結果
A班は「出来た」が10.7%、「やや出来た」が21.4%であわせて32.1%、「普通」が42.97%、
「やや出来なかった」が10.7%、「出来なかった」14.3%を占めた。「出来た」「やや出来 た」が32.1%とエスキスの方法の39.1%から減少している。これは、エスキスから平面図 にスケールアウトすると、うまく納まらないためである。最初のイメージを残して、各ブ ロックの面積配分を減らすか、各ブロックの面積配分をそのままにし、イメージを削って しまうか、前者と後者を融合するか、生徒も教師も悩むところである。
B班では「出来た」が77.8%、「やや出来た」が22.2%であわせて100%を占めたのは、
エスキスに十分な時間と内容検討に適切なコミュニケーションをはかったためである。
(5)「断面図・立面図の構成」についての回答結果
A班は「出来た」が10.7%、「やや出来た」が14.3%であわせて25.0%、「普通」が32.1%、
「やや出来なかった」が25。0%、「出来なかった」が17。9%を占めた。ここでは「やや出 来なかった」「出来なかった」が42.9%と多く、平面から立体構成への立ち上げが上手く 出来なかったためである。また、エスキスブックを用いた平面的な手法から立体構成への 二次元的なものへの変化、対応への理解度が低いことがわかる。
B班では「出来た」が77.8%、「やや出来た」が11.1%で合わせて88.9%、「普通」が 11.1%。ここでは、図面上では理解度が低い生徒には、粘土や画用紙を用いて立体造形を 作り、さらに建築物のバランスを考え、何度も立体・造形構成の検討を行ったため、断面 図・立面図の構成が理解できたのである。
(6)透視図・模型製作について
A班は「出来た」が28.6%、「やや出来た」が7.1%であわせて34.7%、「普通」が25.0%、
「やや出来なかった」が17.9%、「出来なかった」が21.49%を占めた。ここでは、平面図・
立面図が立体的に頭の中に構成できないと理解不能になる。当然、透視図は描けないし、
模型製作にも時間がかかってしまう。
B班では「出来た」が100%を示し、全生徒が理解できたと考えられる。
(7)プレゼンテーションについて
A班は「出来た」が17.9%、「やや出来た」が7.1%であわせて25.0%、「普通」が32.20%、
「やや出来なかった」が7.1%、「出来なかった」が35.7%で合わせて42.8%を示した。
ここでは「やや出来なかった」「出来なかった」が42.8%を示し、半数近い生徒ができな かったことになる。大きな理由としては、段階順の指導に生徒が出来ず、締め切り時間に 終われてしまった。
B班では「出来た」が100%を示し、全生徒が理解できたと考えられる。
(8)完成した作品について
製図で建築設計競技を終えた生徒のA班の回答と課題研究の設計コンペB班とを図 5−22に百分率で比較した。A班は「満足できた」は21.4%、「やや満足できた」が250%、
「普通」が28.6%、「やや満足できなかった」が7.1%、「満足できなかった」が17.9%で あった。B班は「満足できた」77.8%、「やや出来た」「普通」が各ll.1%であった。
図5−22 完成した自由設計作品について
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■ややできた ロ普通
ロややできなかった 置できなかった
明らかに、B班は全ての項目内容が約80%以上の理解度を示している。その要因として、
時間をかけ生徒とのコミュニケーションを絶えずとった。生徒の着眼と発想を大切に取り、
出来る限り着眼点の展開を助言する指導を行った。
(9)自由設計で得たもの(自由記述形式)
「ストレスがたまった(9)」、「自分で考える難しさを感じた(8)」、「初めて、自分で最初 から考えて建物を設計した満足感がよかった。(8)」、「いろいろ苦労したけど、納得できる 作品ができた。(6)」、「とにかく疲れた(6)」、「少し自信がついた(5)」、「指導する先生に よって、指導助言が異なっていいた(4)」、「自分で考える力がついてきた(4)」、「締切日 が迫ると、友達が手伝ってくれたり、手伝ったり、団結心がついた(3)」、「建築コンペに 対する意欲がわいてきた(3)」、「創造力、想像力、発想力が少しついてきた(3)」、「完成
よって、指導助言が異なっていいた(4)」、「自分で考える力がついてきた(4)」、「締切日 が迫ると、友達が手伝ってくれたり、手伝ったり、団結心がついた(3)」、「建築コンペに 対する意欲がわいてきた(3)」、「創造力、想像力、発想力が少しついてきた(3)」、「完成
したと時の喜び。創造力、想像力、発想力が少しついてきた(3)」、「3年間のまとめがで きた」、「アイデアの発想が少し理解できた」、「協力し合うことの大切さを知った」、「さま ざまなことが勉強できた」、「設計でのアイデアやとらえ方が理解できた」、「貴重な経験が できた」、「自分の建築に対する考え方がわかってきた」、「時間の大切さを痛切に感じた」、
「設計するつらさを痛切に感じた」、「部屋の家具の配置など、知らなかったことが多過ぎ た」、「いろいろ覚えることができた」などの回答を得た。
第2節 自由設計を終えてのまとめ
明らかに、A班と比較してB班は全ての項目内容が約80%以上の理解度を示している。 B 班への指導方法、内容として、生徒の能力に応じた内容で指導展開をし、時間をかけ生徒と の「好ましい指導評価言語」の徹底をはかり、コミュニケーションを絶えず図る。さらに、
自由設計をする上での建築の重要視される項目で「イメージ・デザイン」を大切にし、「地域・
環境」を副題に取り入れ、「動線計画」を重要視した「建築計画」、さらに「立体構成」への 流れを大切に行う。建築教師に求められる資質である「生徒の立場になってものを考える」
「毎時間の授業設定目標を立てる」「新しい知識を学び、つねに改善しようと努力する」「仕 事の内容を的確に理解し、説得力をもつ」「仕事に熱中し、辛抱強くやり抜こうとする」など の項目を心がけながら授業、放課後、夏休みと指導にあたった。
最後に、本年度本校建築科へ作品の取り組みの成果が、21回東和大学建築設計競技、第10 回九州産業大学建築設計競技の各実行委員会より本校の功績に対し学校奨励賞を頂いた。ま た、生徒出品作品の結果として
第21回東和大学建築設計競技 1等 1席
第49回日本大学高等学校建築設計競技 佳作1席、奨励賞1席 第10回九州産業大学建築設計競技 3等1席、佳作3席
第15回日本工業大学建築設計競技 奨励賞:1席
を受賞した。4大学主催建築設計競技全てに入選したのは、全国で本校のみの快挙である。
また、地域の建築設計コンペとして、第4回「はりまの作家たち」町並み提案コンペにも、
一回公募の中から2作品が入選した。
本年度は過去最多の生徒作品を各設計競技に出品することできた。十分に研究の成果があ ったものと考える。