漁業および農業セクタにおける戦略エリア
適当な土壌と豊かな清水に恵まれたTabanan、Buleleng 、Gianyar地域は、バリにおけ る農業(漁業も含む)部門のGRDP向上に最も貢献する地域であり、各々の地域の占め る割合は16%、18%、13.5%である。
農業ビジネスファクター:
• 土壌ならびに気候
- 食料作物栽培に適した地域は主に Tabanan, Gianyar, Jembrana の低地に分布し ており、作物の種類は米、トウモロコシ、キャッサバである。
- 園芸に適した地域は主に Tabanan と Bangli の高地に広がっており、作物の種類 は野菜、果物である。
- 換金/一年生作物に適した地域は Tabanan, Gianyarおよび Bangliの起伏に富む 丘陵地から山地にかけて広がっており、作物はコーヒー、カカオ、バニラ、生薬 となる。BulelengおよびKarangasemの乾燥した(雨量の少ない)地域も、カシ ューナッツとブドウ栽培には殊に適している。
• 海浜・沿岸地域
- バリ沿岸、バリ海峡および北ジャワ海における海洋漁業資源は、より多くの漁民 が消費および商品化目的の海洋漁業を行うようになったことによる過剰漁業の結 果、減少しつつある。
- 使用可能な土地が限られており、また保護対象のマングローブも多くなっている
一方、Bulelengと Jembranaは、エビとサバヒーの塩水養殖に適した地域である。
- 海 草 養 殖 に 特 に 適 し て い る の は Klungkung 地 域 (Nusa Lembongan、Nusa
Penida)の海水である。高価値海水養殖(ハタ, 真珠、ロブスター)のための原初状
態に保たれた海域はきわめて限られており、Buleleng沿岸ならびに Nusa Penida
および Nusa Lembonganの幾つかのスポットにしか存在しない。
• 労働力と土地取得の可能性
- 農業労働力はバリの各所で手に入るが、その大半は販売用作物生産(園芸)とい うよりは自家消費用作物(食用作物)栽培向けであった。販売用作物生産には、
より大きな注意、技術および集約農法の普及が必要となる。この間、この技術を 家族農業へと普及させようという地方政府による試みは、地方分権化の結果とし て阻害されている。
- この10年間で、さらに多くの農業用地が非農業地へと転化している(土地所有と観 光ビジネス)
Birdview of Candidasa Beach area in the afternoon.
- 一戸あたりの平均所有土地面積は小さく、これ故、より高価値の作物を栽培する ことで一戸当たり収入を向上させる必要がある。
- 漁業労働力の大半は漁獲関連のものであるが、持続的漁獲資源のポテンシャルが 劣化していることから、さらなる養殖産業が求められる。燃料価格の上昇もまた 地域漁業を妨げている。
姿勢そのものを変えることより始めねばならないので、漁業から養殖への転換は 容易ではない。
表 4.1:各地域が農業部門のGRDPに占める割合
地域 2000 2001 2002 2003
Jembrana 331 344 360 240 398 634 432 442 Tabanan 557 075 611 347 681 550 749 756 Badung 296 011 327 970 377 663 400 985 Gianyar 376 097 527 784 620 284 667 250 Klungkung 246 245 279 329 325 563 361 133 Bangli 247 565 263 506 304 921 332 536 Karangasem 393 962 451 840 499 119 538 004 Buleleng 542 721 631 172 808 547 886 459 Denpasar 265 994 300 387 337 717 367 276 Bali 3 403 268 3 923 883 4 583 046 4 942 385 出典: Bali in Figure (2004)
戦略エリアとその将来性展望
農業の将来性は土地の有無にかかっている。バリはカリマンタンやスマトラ程には商品 作物開発には向いていないが、高価値作物は、バリにも多少は存在する適正地域におけ る潜在的発展の可能性を秘めているかも知れない。主要国際都市へ空輸便が直接アクセ スできることが、高価値作物輸出のもたらすもう一つの利点である。
関連戦略エリアにおける将来性ある物産品:
• Tabananには下記のための強いサポートが存在する:
有機野菜ならびに果物、その他高価値作物を含む園芸 - 医薬用および化粧品用ハーブ
• Bangliには下記の分野で強い競争力存在する:
- バリ・コーヒー・プランテーションは輸出における市場価値を増すため有機管理 に転換。この地域はキンタマニの標高約800mに位置する。
- 標高の低い地帯における有機野菜および果物(海抜400.600m)
• Buleleng は下記の分野の開発で強い競争力を発揮する:
- ハタの稚魚(カンムリブダイ、ユカタハタ)の海水養殖ならびに一部地域では、
販売できる大きさになるまで浮き籠にて肥育
- 蟹(P. Pelagicus), ロブスター (P. Homarus), アワビ(H. Assinina)の養殖。蟹はまた、
缶詰用生産ならびに生け簀養殖も可能。ロブスター、アワビは地域漁民が採集し た海草を与えて、浮き籠養殖または海底養殖も可能。
者向けに出荷する。Karangasemの一部にブドウ栽培に最適の箇所がある。
• KlungkungおよびKarangasemには下記を行うための最適の水質がある:
- ツノマタの原料になる海草養殖。Nusa Tenggara からさらに原料海草を採取して、
二次製品生産も可能
• Badung has supporting facilities to develop :
- 地元の薬草を用いた二次製品としての天然化粧品、ボディーケアおよび美容製品。
重要な製品としてはハーブローション、香水、ボディーオイル、薬草石鹸等の鉱 泉水や芳香剤がある。
手工芸品生産における戦略エリア
家庭用アクセサリ、ガーデンアクセサリ、台所用品、テーブルウエア用の装飾ならびに 実用的手工芸品の生産は、旅行者の数に依存する土産物の手工業生産より輸出マーケッ トとしての将来性がある。
この分野における競合相手国は、主に様々な機械品を廉価で生産する中国、台湾、タイ である。
バリの手工芸品は、とりわけ、高価な手作り品を嗜好する上位顧客層において、より高 い競争力を持つ。
IFC/Pensa は、これらのマーケット分野において受け入れられねばならないバリの手工
芸品生産の様々な挑戦を示している。
- シーズンごとに変わる消費者ニーズと市場トレンドに追随できるための更なるデザ インの革新の必要
- 素材技術に関するノウハウと健全な職人意識とに支えられた、より高品質な手作り 品の必要
- マーケットネットワークと戦略販売拠点の構築に向けた、経営態度の更なる刷新の 必要
手工芸品ビジネスを支える要素
• 素材
バリの手工芸品用素材の大半は、他の島もしくは国外から来るものである。木材は 殊によく用いられる素材であるが、違法伐採(カリマンタン, スマトラ, スラウェシ, ジャワ)により、その持続的供給が危うくなりつつあり、価格も不安定な上昇を見 せている。
• 労働力と土地取得の可能性
バリの職人の技量は一般的に高いと考えられているが、生産性の方は、ジャワの大 半の労働者/職人のそれと比較して低い。
バリにおける人件費が高いことから、多数の企業が基本的な作業にはジャワ人を多 く使い、バリ島民には漁業を行わせている。他の産業ではジャワから半製品を送っ てバリで完成品とし、これを輸出する
土地の有無は、広い面積を必要としない中小の手工業においては主要な阻害要因で はない。また、多くの企業が地域労働力を半製品の販売者として用いており、これ により、加工場面積の節約を図ることができる。
表 4.2各地域が産業部門のGRDPに占める割合 District 2000 2001 2002 2003 Jembrana 86 609 92 945 103 768 109 084 Tabanan 107 300 128 403 140 368 136 122 Badung 102 652 115 399 130 234 145 564 Gianyar 437 852 443 901 485 028 511 198 Klungkung 73 713 86 727 101 947 107 097 Bangli 54 850 64 492 75 809 80 963 Karangasem 85 303 101 192 116 751 124 346 Buleleng 195 334 230 017 269 920 302 044 Denpasar 383 960 445 701 508 144 550 3340
Bali 1 588 835 1 869 333 2 197 379 2 346 782