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おわりに

プロジェクト科目とは、2006 年に設置された同志社大学発祥の科目です。

現在は全国の大学に広まりつつある科目です。座学中心の教室で受講する 講義形態とは異なります。通常の講義は半年ですが、プロジェクト科目の 多くは通年の授業です。学生が中心となり課題を考え、目標に向かい計画 を立て、実践していきます。プロジェクト科目の特徴は、企業の方や地域 の方々が講師である科目が多いことです。そのため、地域に密着した活動、

まちづくり、商品開発、文化、自然、環境といった幅広い分野で展開され ています。私たちは、プロジェクト科目の「食育と健康」の受講生です。

多くの方にプロジェクト科目を知り、参加して頂きたいと願っています。

私たちはこの本を出版するために、東洋医学の勉強をしてきました。

東洋医学の基礎知識や薬膳を学ぶにつれ、季節を感じること、特に食べ 物において旬を知ることの大切さに気付きました。

夏にはナス、トマト、キュウリなどの夏野菜を育て、秋にサツマイモ やダイショ(山芋)を収穫しました。さらにこれから、白菜やキャベツ などの冬野菜の収穫を行う予定です。

本格的な農作業の経験がないメンバーばかりで、最初は畑へ行き、野 菜の成長を見ることが楽しくて、「自然に癒される」という感覚でいま した。しかし、菜園活動を続けていくにつれ、それは尐しずつ変化して いきました。連日の水やりや、野菜が虫に食われたり、病気にかかった りと、大変な事がたくさんありました。だからこそ、野菜が収穫できた ときの喜びは格別でした。

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私たちは菜園活動を通して、旬の野菜を育て、味わい、薬膳を実感する ことができました。しかし、それだけではなく、自然の偉大さや自然の大 切さに触れ、自然はなかなか人間の思う通りには行かないもの、むしろ人 間が自然に合わせることの重要さに気付くことができました。

最後に、本書を作成し出版する上で、多くの方々のご指導、ご協力があ りました。科目担当者である井原浩二先生からは、食と健康の大切さを考 える機会を頂いただけでなく、本書を出版するにおいても、多大なるご尽 力をいただきました。また、著名な薬膳料理人である大成由貴氏からは、

学生である私たちがレシピを作成するにおいて、懇切丁寧なご指導を頂き ました。また、科目責任者の渡辺好章教授には大所高所からアドバイスを 頂きありがとうございました。

この場をお借りしてお礼を申し上げます。

二〇一〇年一二月九日 筆者一同

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