たと えば
、開示
によ り本人
の権 利利益 が害 され るお それ のあ る事例と
して
、疾
病の 事実 や治 癒の 見込 みな どの 情報 であ って
、そ の開 示に より 本人 が重 大な 精神的苦痛
を受 けた り、
病状 が悪化 する おそ れが ある 場合等が考
えら れま す。 また
、開示に
より 第三 者の 権利 利益 が害 され るお それ のあ る事例 とし ては
、本人
の保 有個 人デ
!タ の中 に、 第三 者に よる 本人 への 評価等が含
まれ てお り、そ れ が本人 に知 られ るこ とに より
、第三 者が危害や重大 な精 神的苦痛を
受けた
り、 正当な利益を損
なわ れる おそ れが ある 場合等 が考 えら れます。
不開示 事由②は
、個
人情報
取扱事業者
の権 利利益
の保 護と の調 整に 関する規
定で す。こ の不 開示事由
に該 当す る事例 とし ては
、保有個人
デl タを 開示する
こと によ り、 個人情
報
取扱事業者
の重 要な 企業 秘密が
明ら かに なる おそ れが ある 場合、
評価 や試験等
の適 正な 実 施が妨げら
れる おそ れが ある 場合、
両当事者間
にお ける 公正 な交渉
・取引 に重大 な支障を 生じ させ るお それ があ る場 合等が考
えら れます。
不開 示事由③
は、 個人情
報の
開示 を制限 する 他の 法令と
の調 整に 関す る規 定で す。 たと えば
、開示を求め
た本 人に 関す る保 有個人
デl タと 刑法 二ご 四条 の秘 密漏示 罪に おけ る他 人の 秘密が混在し
一体と なっ てい るよ うな場 合等 が考 えら ます。れ これ らの うち
、い ずれ かに 該当す
る場 合、 開示しな
いこ とが でき るこ とに なります。
そ
して 実際 に、 不開示と
決定し
たと きは
、本人
に対 しそ の旨 を遅 滞なく通知
する (二五 条二 項) とと もに
、そ の理 由を説
明す るよ う努め
るこ とが 求め られ てい ます。
従業員の個人情報保護Q&A
絞M 人事考課はもともと会祉の専
権事項で極 秘になってい るので開示 したくあり
ません。
もし、
開示して
「おかしい」
「納得できな い」
と町正 等が求められたら、
どう対処した
らいい のですか。
聖書
従業員
の個 人情 報の 開示 にお いて 最も 問題と なる のは
、人事情報、
とり わけ 人事考課情報
が個人情
報保護 法二 五条 一項 の定め る開 示義務
の対 象と なる のか どうか
です
。本法
では
、事実情報
だけ では なく、
評価情報も
開示 の対 象と なっ てい ます。
した がっ て、 人事 考課情報も
原則と
して 開示 しな けれ ばな りま せん
。た だし
、
その 開示が 不開示 事由 の
「業務 の適 正な実施
に著 しい 支障 を及 ぼす おそ れが ある 場合」
に
該当す
る場 合は
、こ の限 りで はあ りませ
ん。 しか し、 成果 主義 的人 事制 度の 進展 に伴 い、 人事考課
情報 の開示が当
該制度
の適 正な
実
施
(そ
の客 観性
、公正性お
よび 透明性 の維 持確保)
にと って 必要不可欠
であり、
前述 の不
開
一不事由
に該 当す ると はい えな くな り、 人事考課情報も
、そ
のす べて とま では いえ ませ ん が、 少なくと
もそ の 一部 は、 開示義務
の対 象と なる と考 えざ るを えま せん
。 雇用管理指針
の解 説も
、そ の行 聞か ら察 する と、 人事評価
や選 考に 関す る個 々人 の情
報
を 一定程度開示す
るこ とが 望ま しい もの との 見解 に立 って おり、
それ を前 提に
、当該情報 の取 り扱 いや
、不開示と
する 事項 につ いて 労働組合等と
協議 した うえ で決 定す るこ と、
お
よび
、そ の決 定内容を
明確 に提示し
、周知徹底
する こと を求 めて いま す。
他方、
個人 情報保護法
では
、誤 たっ 内容 の個 人デ lタ が保 有さ れ利 用さ れる こと によ り 本人 の権 利利 益が 侵害 され るリ スク を抑止 する こと を目 的と して
、本人 から保有個人
デl
タの 内容が事
実で ない こと を理 由に その 訂正
、追加 また は削 除を求め
られ た場 合、
利用 目 的の 達成 に必 要な範囲
内に おい て、 遅滞 なく 必要 な調 査を 行い
、そ の結 果に 基づ き、
当該 保有個
人デ lタ の内 容の 訂正等を行
うこ とが 義務づ
けら れて いま
す
(二六
条
一項)。
本人 の求 めに よる 訂正 等の 対象が
「事実」
では なく、
評価、
診断また
は判 断等 の理 由や 結果 であ る場 合に つい ては
、個人 情報取扱事業者
自ら によ るか 第三 者に よる かを 問わ ず、 それ らは
、評価等を
行う者
の判 断ま たは 意見 に委 ねて いる こと から
、本法
二六 条の 定め
る
訂正等
の義 務の 対象 とは なり ませ ん。 した がっ て、 保有個
人デ 1タ の内 容で あ って も、
人
事考課そ
の他 人事上
の評 価等 につ いて 本人 によ る自己評
価と 異な るか らと いう 理由 に基 づ き、
従業員本
人か らそ の訂 正等 が求 めら れで も、 企業 はそ れら に応 じる 必要 はあ りま せ ん。 ただ し、 保有個
人デ lタ にお いて
、評価等
の理 由や 結果が
それ ら自体誤記さ
れて いる 場合、
また は評 価等 の前 提と なる 事実 が記 録さ れて おり
、そ れに 誤り があ る場 合に は、
そ
の限 りで 訂正等を
行う義務
があ ります。
しか し、 評価等
の前 提と なる 事実 に誤 りが ある 場 合に つい ては
、当該事
実が 訂正 され れば
、評価自体
もお のず と変 わる こと もあ るで しょ う が、 評価等
の理 由や 結果自体
につ いて は、 前述 のと おり
、訂 正等 を行う義務
はあ りま せ ん。 とは いうも
のの
、是 正さ れた事実
に基 づき
、必 要が あれ ば、 評価 等の 理由 や結 果に
つ
いて も自主
的に 訂正等が行わ
れる よう 期待され
てい ます。
なお
、た とえ保有個
人デ lタ の誤 った内 容に 基づ き、
誤っ た契約そ
の他 の法 律行為等
が
行わ れて いた とし ても
、そ の是 正は 本法 二六条 の対 象と する 問題 の範 囲外 です
。
従業員の
個人悩報
保護Q&A
・拙
参考文献
稿
「ネッ トワ ーク 時代におけ
る労働者
の個人情報保
護」
『季刊労働法』
一八
七号、
二六
頁
(一
九九 八
・拙稿 年)
「派 遣労働者
の個 人情 報保護を
めぐる課題
」『法律
のひろば
」一九
二巻 三号
、二 七頁
(一
九九 九年
)
・拙稿
「採 用選考時に
おける労働者の個人情報保
護」
『部落 解放研究」
一一一一 一一一号、 四 一頁 (二0 00 年)
・拙稿
「人 事労務管理と
労働 者の 人格的
利益の
保護」日
本労働法学
会編
「労働者
の人 格と 平等 1講座 二
一世紀
の労 働法
第六巻』
有斐閣、
七九 頁 (二0 00 年)
-拙稿
「新 たな段
階を迎え
た労働者
の個 人情 報保護と
企業 の対 応」
『季刊労働法
』一二
三号
、七
一頁
(二O O六年)
著者紹介
竹地 潔 (た け ち き よ し )
1987年 中 央 大学法学 部法律学科卒業
1 994年 中 央大''j:大4干: 院 法 学 研究干q 博 土 後 期 謀 校 単 位 取 得 ill"i:
j見 {I , 'F.ì lll 大'子 経 済'干:音1I経常法学科教授
主 な 著作2 に 『労働 者 の 他 人情報保護 と 雇 用 労働情報への ア ク セ ス に 関 す る 悶 際 比 較 研 究j ( 共 著 2003年 日 本労働研究機構 ) 、
『 コ ン ブ ラ イ ア ン ス と 内 部 告 発 J ( 共 著 20例年 円 本 労務協 会 ) な ど
従業員の個人情報保護 と 人権 求め う れ る企業の積極的対応 2007年 3 月 初 日 初 版発行
編 集 制自1\ 終 解 放 ・ 人 権研究所 発 行 大 阪 企業 人格協議会
事務局 大阪府商工労働部雇用 推進室労働福祉課 職業啓 発 グ ル ー プ 内
大 阪市 中 央 区大手前 2 電話 06 (6941 ) 0351 (代表)