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万人の増派案は2 0 日,与党の単独国会で、可 決され, 4 月に 1 個師団, 7 月に 1 個師団がそれぞれ派遣されることに本決

ドキュメント内 アジアの動向 韓国 1966 (ページ 77-93)

‑ 3 4 ‑300万ドル

南ベトナムに対する韓国陸軍 2 万人の増派案は2 0 日,与党の単独国会で、可 決され, 4 月に 1 個師団, 7 月に 1 個師団がそれぞれ派遣されることに本決

まりした。今回の増派には,野党が強く反対しただけでなく,与党内の一部 議員も反対の態度をとり,結局これら議員は表決に加わらなかったことが注 目される。また, f $ jべトナム増派をめく守

ξ

》国会審議のなかで,−「総、理は,「韓 国軍の1

71

主:線北進もありうる J ことを言明したが,これは重大な発言である。

アメリカ国内における「ベ!、づ

4

ム論議 J に関連し

入を招き,

111

共の介入は朝鮮戦争再発の可能性をもつものである」とのギャ ピン将軍の主張が,朝鮮戦争当時の国連軍総司令官リッジウェイ将軍によっ ても支持されたことなどを合わせみるとき,この丁総理の発言は,増派政策 の最も危険な側面を想起させるものである。

一方,対日経済協力の主軸である請求権資金の初年度使用計画は,政府差 戻し決議案を否決された野党が総退場したため,

9593

万ドル規模の政府原案 どおり与党単独で可決された。その後これをもとに,さらに韓日両国間の折 衝が続けられている。

国会にはこのほか,第

1

次追更予算案と商業借款支払保証追加案が上程さ れたが,第

1

次追更予算案と関連して,増派経費中

12億5000

万ウォンを余剰 農産物援助増額分の販売代金韓国側使用額(見返り資金)で負担しなければ ならないことが判明した。また商業借款に対する支払保証は,必要内資の50

%を自己調達できる企業に限るとの方針が提示された。積極的な外資導入政 策に関連して,今後の元利金償還が憂慮されているが,張副総理は, 「

70

年 代以後の元利金償還は国際金融に依存する

j

との方向を確認した。

国内経済面では,経済の安定基調を確保するため,通貨安定証券の発行が 本決まりとなったほか,第 2 ・四半期中には公開市場操作も実施される予定 である。現在のところ卸売物価は比較的安定しているが,ソウル消費者物価

‑ 1 ‑ p o  

韓 国 (3月〉

は昨年末比7.2%

増 (3.15

現在)

という高騰ぶりであり,電気料金が4月 か ら25%引上げられることとあわせて,今後の動向が注目される。

また,こうした物価高による生活苦を反映してか,国営企業体労組,外国 機関労組などを中心とする労働争議も,やや長びく傾向にある。

番多増派費用問題の落着

張経済企画i院長官は181=!,国会財政経済委員会で,韓国軍の|布ベトナム増派経費は,

今年度余剰農産物援助の増額分の見返り資金で調達することにな,Jたと発表したり 当初,韓国側では,明派に必要な経費約20億ウォンは, その覚書(Jr]に公表)通 り,アメリカが官接負担するものと考えていたが, これは「派兵条件」の解釈のちが いであった。アメリカ側は,今年度余剰農産物援助5140万ドルのうち,増額された940 万ドノレの国内販売代金韓国側使用分(79%)が約20億0400万ウォンとなり,これを増 派経費にあてることを初めから予定していたようである。韓国側は,余剰農産物販売 代金のアメリカ側使用分(21%)が全体で約26億ウォン程度なので, これをあてるよ

うにとも主張したが,結局受けいれられなかったものである。

韓国側はしかしながら, 18日の張長官とパーンステインU S O M処長との会談の結 果,次のような付帯条件をとりつけることに成功した。

(1)第l次追更予算に計上された見返り資金追加収入17億3400万ウォンの派兵経 費中,約4億8000万ウォンの被服費は,米側で直接軍事援助として追加負担する。

(2)  12月に支出される計画があったプログラム・ローン750万ドルを, 7月から繰 上げ使用する。(3) 67年度物品計画援助(C P A)資金2600万ドルの繰上げ使用を 文書で確認する。(4)夏穀作況が判明する6〜7月までに,米公法480号余剰農産物 中から,不足踏穀と原綿の追加供与を韓米間で検討する。(5)鉄道事業のための581 万ドルのAID借款計画を促進する。

この結果,第1次追更予算案に計上された増派経費17億3000万ウォン中,実際に韓 国で負担するのは12億5000万ウォンに落着した。

(注〉 なおマクナマラ米国防長官が23日に明らかにしたところによると,市ベトナ ム駐留韓国軍に対する輸送,軍用装備,臨時戦時手当てなどの米支援経費は,年 間約5000万ドルである。また韓国軍が1個軍団規模になれば,米側負担額は年間 約1億ドルになるという。

多請求権第1次年度使用計画,国会を通過

国連本会議は,総規模9593万3000ドノレの「対日請求権資金第l次年度使用語

i

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同意 一( 62 )一 ‑ 2 

韓 国 ( 3月) 要請案Jを, 5日からの徹夜審議の末, 6日早朝, 野党議員総退場のうちに与党だけ で可決した。 この計画案は,去る4日に国会財政経済委員会でも与党単独で可決され たもので,政府原案どおりである。

請求権資金第1次年度使用計画の内容は次のとおり(単位: 1000ドル)o

O

無 償 資 金 50,125 

農 業 部 門 5,984 

A.全天候農業開発事業

a

〕 揚 水 場 施 設 (1万7000町歩の潅瓶改善)

② 地 下 水 開 発 (2万町歩)

③ 調 査 試 験 機 器 B.農 業 増 産 事 業

① 貯 水 池 波 諜 ( 波 諜 船3隻)

② 低 位 生 産 地 改 良

③  農業資材検査機具

④ 種 畜 導 入 水 産 部 門

A.水 産 振 興 事 業

① 漁 業 基 本 胞 設

③ 漁 業 前 進 基 地 (3ヵ所)

⑨  水産物処理加工施設

④ 試 験 機 器 導 入

⑤ 試 験 船 導 入

⑥ 指 導 船 導 入

⑦ 指 導 船 建 造 資 材

③  研究生派遣・技術者招請 B.漁船導入・建造・改良事業

① 漁 船 導 入 (88隻)

② 漁 船 建 造 (235隻〉

③ 動 力 改 良

④ 施 設 改 良 その他の部門(送阻電施設)

原資材導入部門

‑ 3 ‑

3,055  420  1,56:1  1,072  2,929  1,354  340  648  587  15,868  3,497  111  400  200  204  915  859  736  72  12,371  6,156  5,066  669  480 

2 , : m o  

20,000 

‑( 63)一

韓 国 (3月)

① 肥 料 ・ 農 薬

② 建 築 資 材

③ 造 船 用 資 材

④ 化 工 薬 品

⑤ 繊 維 類

⑥ 機 器 類 清 算 計 定 ( 債 務 キ[I殺)

誤 差 対 備

。 財 政 借 款 資 金 中 小 企 業 部 門

中小企業胞設更新・拡充

@ 機械工業施設更新・拡充 鉄道・海運部門

A.鉄道施設改良事業

① 機 関 車 導 入

③ 貨 車 導 入

⑨ 貨 車 建 造 資 材 B.漠江鉄橋復旧事業 C.海 運 振 興 事 業

① 船 舶 導 入

② 船 舶 建 造 建 設 業 部 門

① 重 機 導 入

3,000  2,600  4,600  1,400  5,200  3,200 

1,400  45,808  15,000  12,000  3,000  20,103  10,120  5,574  3,556  990  1,000  8,983  6,600  2,383  9,455  6,155 

②  水利干拓用凌深船導入 3,300  誤 差 対 。

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1,250 

0

合 計 95,933 

対日請求権資金初年度使用計画が韓国側で確定した結果, 10日からただちに東京に おいて,韓日両国間の折衝がはじめられた。本国政府との協議のため18日に帰国した 金経済院次官補は, 「9500万ドル規模の韓国政府案に対し, 日本側と大筋での合意を みた」とのべたが,椎名外相, 西山外務省経済協力局長らは19日の参議院における質 疑で, 「日本としては協定にもとづいて5000万ドルを支払うだけであり,これ以上支 払う予定はない」と答えていることが注目されるの

一( 64 )一 ‑ 4 ‑

韓 国 (3月〕

日 誌 ( 3 月 〉

(I〕 圏 内 政 治

2 日 民比研事件で有罪判決一一ソウル地裁は,民族比較研究会事件の判決公判で,

内乱罪容疑については無罪,ただし爆発物使用陰謀で金重泰(25才)に徴役2年, 反共法違反で3人の学生に徴役1年(執行梢予2年)を宣告した。

' 「除籍学生ら 9月に復校」一一政府高位消息通は,昨年の韓日協定批准反対 デモで処分された学生全員を,きたる 9月に復校させることに,政府と大学当局 者間で去る 2月23Hに合意したことを明らかにした。またある大学総長は,いわ ゆる「政治教授」も 9月ごろに復職できるだろうとのべた。

大学別の徴戒学生数47人の内訳は次のとおり。

除 籍 依願退学 無期停学 ソ ウ ノ レ 大

高 麗 大 延

1 止

大 梨 花 女 子 大 東 国 大 明 知 大 建 国 大 漠 陽 大 慶 照 大

つ山巧

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2  5 

18  11 

18  5 日  「大統領選挙は来年 4月に」一一一消息通によると,政府は任期満了にともな

う大統領選挙を来年 4月中旬に,同じく国会議員選挙を 5月中旬に実施する方針 を検討している。

6 日 V請求権第1次年度使用計画,国会で単独可決(多特記事項参照)。

8 日 V民衆党増派反対を正式表明一一民衆党は去る3日,最高委員と指導委員お よび党務委員の合同会議を聞き,南ベトナムに対する増派に反対することを決め たが, 8日,正式に次のような反対態度を表明した。

(1)  国論統一に先立つて,政府は交渉経緯を秘密にしてきた。

(2)  第1次戦闘部隊派兵当時,国務総理と国防部長官は「これ以上の増派は

;)  一( 65 )一

韓 国 (3月) 不可能」と言明した。

(3)  わが国の国力からすると,第1次派兵で十分であり,それも力にあまる ものである。

(4)  韓米防衛条約の修正が増派に先行すべきであり,ハンフリー米副大統領 が口頭で韓国の安全を保障したのは,外交辞令にすぎない。

(5)  増派に関連して35才までの壮丁を徴兵するのは,国民を不安にさせる。

(6)  東南アジア諸国のなかで,韓国だけが過大な負担をせおう必要はない。

第1次派兵で反共の国際的信義はすでに果している。

11日 V憲兵に対民間捜査権付与一一国会本会議は,特定犯罪にたいして憲兵に対民 間捜査権を与えることを内容とする法律案を通過させた。

12日 V韓米防衛条約補完で決議案提出一一一車智撤議員ら与野党議員55人は連名で,

米軍が有事の際には即刻介入するよう明記するとともに,韓国の承認なしに一方 的に撤収することができないように韓米相互防衛条約を改正するよう,政府に勧 告するための決議案を国会に提出した。

20V南ベトナム増派同意案,国会を通過一一去る18日,国会国防委員会を通過(賛 成11,反対5,欠席1)した南ベトナム噌派同意要請案は,本会議で20日,強行 可決された。投票結果は,

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125,賛成95,反対27,棄権;iであった。この結 果, 4月中に1制連隊, 7

J I

から8月にかけて1個師団の陸軍戦闘部隊が南ベト ナムに増派されることに本決まりした。

(注〉 問寛柏議員等増派に反対する一部共和党議員は,票決に参加しなかった。

24日 V第55田臨時国会閉会一一次期国会は4月1日から9日までの予定。なお,第 1次追更予算案と商業借款支払保証案の2案件は,次期国会で継続審議されるこ とに与野党の妥協が成立した。

28V予ソウJI,..市長を解任一一政府は,す致映ソウル特別市長を30日付けで解任,

後任に金玄玉釜山直轄市長を任命した。消息通によると,朴大統領はソウル特別 市の都市建設不振とあいつぐ不正事件に対し,予市長に政治的責任をとらせたも のといわれる。

なお,釜山直轄市長の後任には,金大万ソウル特別市第2副市長が任命される 予定。

30V新韓党,結党大会開く一一一 鮮明野党 を旗じるしとする新韓党は,全国967 人の代議員中, 852人が出席するなかで結党大会を聞き,

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昔芹氏を総裁ならび に次期大統領候補に指名した。大会はまた,韓日協定の売国的部合の改廃,憲政 一( 66)一 ‑ 6 ‑

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