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無気力感3
u将莱の展望・自己効力感の欠如」
Figure2・3 自己受容1・他者受容感と無気力感各因子の関係モデル 自己受容1「自己への無条件の肯定的な思い」は「無気力感1」「無気力感
2」、自己受容2「自己の特性を知っている」は「無気力感3」、「他者受容感」
は「無気力感2」との関連があるといえる。また、自己受容2「自己の特性 を知っている」について「無気力感2」との関連の傾向が見られた。
4、考察
調査IIをもとに、無気力感と自己受容、他者受容感との関連について検討 した。小学5・6年生の児童を対象に質問紙調査を行い、それに用いた小学 生無気力感尺度と自己受容尺度、他者受容感尺度によって得られた得点をも
とにいくつかの分析を行った。
ノノ無気し力層の西子粘着につので
まず1無気力感の因子構造について検討を行った。先行研究では、笠井ら
(1995)で「充実感・将来の展望の欠如」「学習不適応」「身体的不全感」「消 極的友人関係」「非能動性・無力感」の5因子、船木ら(2005)で「生活の
目標・将来の見通しの欠如」「身体的不全感・無気力感」「消極的友人関係」
「学習意欲の欠如」「充実感の欠如」「非能動性」「孤独感」の7因子が抽出 されたが、本研究では、「倦怠感」「消極的友人関係」「将来の展望・自己効 力感の欠如」「学業に対する積極的な関わりの欠如」の4つの因子が抽出さ れた。Table 2−13にその比較を示す。
笠井らは、分析の結果αの値は.71〜.58でまずまずの信頼性であるとし ている一方、船木らは「充実感の欠如」「非能動性」「孤独感」の因子は、2 つや1つの項目から構成されていることや不安定な項目もあることから、こ の無気力感尺度の各因子は小学生の無気力感の様態を明らかにするものと
してはまだまだ研究の余地があるものとしている。本研究と、2つの先行研 究を比較すると、第1因子「倦怠感」は笠井らの第2・3・5因子が混ざっ て構成されているものの、その他の因子構造はほぼ同様であり、笠井らの結 果とほぼ同様の結果であるといえる。このことから、1本研究の因子構造のう
ち第1因子を除く、第2・3・4因子については比較的安定した因子と言え る。また、第1因子については今後さらに研究を重ねる必要があるが、笠井 らでは場面ごとになっていたものが生活全般にわたる 倦怠感 としてまと まったことから、子どもの抱える倦怠感は、場面を問わず、生活のあらゆる 場面においても感じるものであり、無気力感の中核的な項目ではないかと考
えられる。
Table2−13 本研究と先行研究との無気力感の因子構造の違い
本研究での因子構造 項屓 笠井ら 船木ら
作成時 (1995) (2005)
8 授業になかなか集中できない 1学習 2学習』 4学習
15いくら努力しても、だめなことが多い 2生活 5非能動 2身体
27 いろんなことが、めんどくさくなることが多い 3目標 3身体 2身体
21すぐ体がだるくなってしまう 2生活 3身体 2身体
12,運命で決まっているので、人生は自分ではどうすることもできない 4達成 5非能動 3友人 1学習 2学習 1見通し
23学校の勉強についていけない 1学習 2学習 2身体
24何かを計画する時、自分で考えるよりも人の決めたことに従う 5社会 5非能動 2身体 ほうが楽だ
10悩みを相談できる友達はいない 5社会 4友人 7充実感欠如
7 友達と遊ぶのが、めんどうくさい 5社会 4友人 3友人
5社会 4友人 1見通し
3 友達といっしょにいると、くたびれる 5社会 4友人 3友人
18一人でいるのが、一番好きだ 5社会 4友人 3友人
3目標 1展望充実 1見通し 4達成 1展望充実 5充実感欠如 3目標 1展望充実 1見通し 3目標 1展望充実 1見通し 4達成 1展望充実 1見通し 1学習 2学習 1見通し 1学習 2学習 1見通し
20家では、宿題以外の勉強はしない 1学習 2学習 4学習 項目作成時:
1授業・学習態度、テスト有能感 2生活のリズム・疲労 3生活(人生)の目標・将来の
笠井ら(1995):
1「充実感・将来の展望の失如」 2 「学習不適応」 3 「身体的不全感」
4「消極的友人関係」 5「非能動性・無力感」
船木ら(2005):
1「生活の目標・将来の見通し欠如」 2「身体的不全感無気力感」 3「消極的納入関係」
4「学習意欲欠如」 5「充実感の欠如」6 「非能動性」7「孤独感」
また、船木らは、1995年の笠井らの研究で示された小学生の無気力の実 態に比べて、無気力の因子構造が複雑なものになっていたことから、2005 年では、隼活のいろいろな場面で無気力感を感じており幅広いものとなって いる、と述べている。しかし、今回の研究では、笠井らの因子構造とほぼ同 様の構造となったことから、無気力感の因子構造はある程度安定したものな のではないかと考える。
ガノ.無気,力屈とβ己受容・彪孝受容層まの殿ぎ
次に、自己受容1「自己への無条件の肯定的な思い(以下〈無条件の受容〉
と示す。)と自己受容2「自己の特性を知っている(以下、〈自己理解〉と示 す。)」、「他者受容感」の得点の高低によって、無気力感得点に差があるのか について検討するため分散分析を行った。
分析の結果、〈無条件の受容〉では、高群と中群は配当よりも有意に無気 力感が低く、「他者受容感」では、高群は中門と低群よりも有意に無気力感 が低いことがわかった。〈自己理解〉では群間による有意な差は認められな かった。よって、〈無条件の受容〉、他者受容感得点の高低によって、無気力 感得点に差があるといえる。前節で述べたように、〈無条件の受容〉と他者 受容感は無条件の受容であるという共通する要素を持っている。つまり無気 力感も楽観性と同様に自他からの無条件の受容が関連していると考えられ る。無気力感は、調査Hにおいて楽観性との負の相関関係が認められており、
楽観的な説明スタイルとは反する状態を示し、悲観的な説明スタイルとは類 似する状態を示している。このことから、自他からの無条件の受容<<無条
らの無条件の受容が低いと楽観性が低く、無気力感が高い。このような結果
が得られた。
本節の目的は、無気力感と受容との分析を行ったが、その結果、前節の分 析の結果を支持するものとなったことから、自己受容・他者受容感は無気力 感にも影響を与えるということが確認された。
また、笠井ら(1995)は、中学生の無気力感を強く感じる生徒ほど、充 実した友人関係を持っていないと述べている(中程度の関連)。これは、無 気力感と他者受容感との関連があることを示した本調査の結果とも一致し ているものと考えられる。ただし、本研究では教師なども含めた一般的な他 者について聞いており、友人関係より広い一般的な他者からの他者受容感が 無気力感に関連していることが確かめられた。
次に、無気力感への自己受容・他者受容感の関連の強さについて、.無気力 感得点を目的変数、自己受容〈無条件の受容〉、・〈自己理解〉、他者受容感を 説明変数とする重回帰分析(強制投入法)を行ったところ、〈無条件の受容〉
「他者受容感」は無気力感と関連があることがわかった。また、〈自己理解〉
は無気力感との関連はみられなかった。これらの結果も楽観性に関する結果 と同様のものといえる。
・無気力感各因子と自己受容・他者受容感との関連の強さ
さらに本研究の因子分析によって得られた因子構造に基づいて、無気力感 各3因子を目的変数、自己受容〈無条件の受容〉〈自己理解〉「他者受容野」
を説明変数とする重回帰分析(強制投入法)を行ったところ、次のようなこ とが分かった。
無気力感1「倦怠感」はく無条件の受容〉からの関連がみられた。無気力 感2「消極的友人関係」はく無条件の受容〉・他者受容感との関連、〈自己理 解〉との関連の傾向が見られた。無気力感3「充実感・将来の展望・自己効 力感の欠如」はく自己理解」との関連が見られた。無気力感4「学業に対す
を感じられていない子は、生活全般にわたってだるさや力が湧いてこないと いうような感じを抱えていると考えられる。.ありのままの自己に肯定的な思 いをもっていない状態では、もしかすると失敗してしまうかもしれない現実 の生活に臨むことは難しい。本研究では、生活の中で楽観的に前へ進んでい くことと自他からの無条件の受容とは関連があると示唆されたことから、無 条件の受容は失敗への怖さを和らげ、成功する希望を感じるきっかけ≧なる のではないかと考えられたが、すると、 やら塗いといけないことはわかっ ているけど、気力がない 何となくやる気が起きない というように見え る子どもたちとのかかわりにおいては、まずありのままのその子を尊重する
とい』 、態度をもってかかわっていくことが効果的であると思われる。
次に、消極的な友人関係については、〈無条件の受容〉と他者受容感とい ういずれも 無条件 の受容が関連し、〈自己理解〉との関連の傾向が示さ れていた。これは、自他からの 無条件 の受容を感じられていない場合、
友人関係に対して消極的な関わりとなってしまうと考えられる。逆に考える と、積極的な友人関係を築いていけるためには、子どもたち一人ひとりが自 他からの 無条件 の受容を感じられる状況を整えていくことが必要である
と考えられる。また、関連の強さをみると、他者受容感がより関連があるこ とが示されたため、消極的な友人関係を積極的な友人関係へと移行していく 場合、その本人が他者受容感を感じられるよう、その視点を大切にしながら
関わっていくことが有効であると考えられる。
充実感・将来の展望・自己効力感の匁如については、〈自己理解〉、が関連 していた。これは、自分の特性をしっているということが、生活の中で自分 が何から充実感を感じているかが分かり、またそれは将来にも生かせるので はないかという展望や、現在や未来への自己効力感につながっているという ことを示していると考えられる。なかなか生活への充実感や将来への展望・
自己効力感を持てずにいる子どもに対しては、いたずらに自己選択を迫る以 上に、その子がもっている特性を肯定的に伝え、子ども自身が自分の特性に 気づけるよう促していくかかわりが必要であると考えられる。このような関 わりを重ねていくことによって、自己の特性を自覚すると同時にそれを活か