Cisco 7600 シリーズ Ethernet Services 20G(ES20)ラインカードは、固定ポートインターフェイス 設計を使用した 20 Gbps の信号伝送に対応する Cisco 7600 シリーズルータ用の複数ファブリック、
固定ポートのイーサネット ライン カードです。Cisco 7600 シリーズ Ethernet Services 20G ライン カードには、次の 2 種類があります。
• 2 ポート バージョン:7600-ES20-10G
• 20 ポート バージョン:7600-ES20-GE
2 つのバージョンの違いは、Small Form-factor Pluggable(SFP または XFP)光トランシーバを接続 するリンク インターフェイスのドーター カードです。さらに、2 つのバージョンにはそれぞれ、パ ケットエンジンドーターカードおよびコントロールプロセッサドーターカードがあります。
7600-ES20-10G
Cisco7600-ES20-10G ラインカードには、 3 つの LED があります(図1-30)。STATUS LED が 1 つ、
A/L(Active Loopback)LED が 2 つあります。表1-21 では、LED の色と意味を説明します。
図1-30 Cisco 7600-ES20-10G 前面プレート
ライン カード STATUS LED が 1 つ、ポート ステータス LED が 2 つあります。表1-21 では、LED の色と意味を説明します。
表1-20 Cisco 7600 ES20 ライン カードの概要
Cisco ES20
ライン カード 製品番号 説明
SFP または XFP の最大数
最小 Cisco IOS リリース 7600-ES20-10G 7600-ES20-10G3C、
7600-ES20-10G3CXL
H-VPLS 対応のコア側冗長 10 ギガビッ ト イーサネット アップリンクを提供 す る 2 ポ ー ト 10 ギガ ビッ ト イ ー サ ネットラインカード
2 Cisco IOS リリース
12.2SRB
7600-ES20-GE 7600-ES20-GE3C、 7600-ES20-GE3CXL
H-VPLS 対応のコア側冗長 1 ギガビッ トイーサネットアップリンクを提供 する 20 ポート 10 ギガビット イーサ ネット ライン カード
20 Cisco IOS リリース
12.2SRB
A/L
STATUS
ETHERNET SERVICES MODULE 7600-ES20-10G3CXL
CLASS 1 LASER
A/L
1 0
191217
表1-21 Cisco 7600-ES20-10G LED
LED ラベル 色 状態 意味
STATUS レッド 点灯 ライン カードでエラーが発生しています。
グリーン 点灯 ライン カードはオンラインです。
イエロー 点灯 ライン カードはロードされています。
消灯 消灯 ライン カードの電源がオフです。
第1章 製品概要
Ethernet Services 20G ライン カード
7600-ES20-GE
Cisco 7600-ES20-GE ライン カードには、 21 の LED があります(図1-31)。
図1-31 Cisco 7600-ES20-GE ライン カード前面プレート
ラインカード STATUS LED が 1 つ、A/L(Active Loopback)LED が 20 あります。表 1-22 では、
LED の色と意味を説明します。
A/L オレンジ 点灯 ポートはイネーブルですが、有効なイーサネット リン クがありません。
グリーン 点灯 ポートはイネーブルで、有効なイーサネットリンクが 確立されています。
グリーンおよ びオレンジ
点灯 未定義の状態です。
消灯 消灯 ソフトウェアにより、ポートがイネーブルではありま せん。
表1-21 Cisco 7600-ES20-10G LED
LED ラベル 色 状態 意味
STATUS
ETHERNET SERVICES MODULE 7600-ES20-GE3CXL
CLASS 1 LASER
0 A/L
191218
1 A/L
2 A/L
3 A/L
4 A/L
5 A/L
6 A/L
7 A/L
8 A/L
9 A/L
10 A/L
11 A/L
12 A/L
13 A/L
14 A/L
15 A/L
16 A/L
17 A/L
18 A/L
19 A/L
表1-22 Cisco 7600-ES20-GE ライン カード LED
LED ラベル 色 状態 意味
STATUS レッド 点灯 ラインカードでエラーが発生しています。
グリーン 点灯 ラインカードはオンラインです。
イエロー 点灯 ラインカードはロードされています。
消灯 消灯 ラインカードの電源がオフです。
A/L オレンジ 点灯 ポートはイネーブルですが、有効なイーサネットリン クがありません。
グリーン 点灯 ポートはイネーブルで、有効なイーサネット リンクが 確立されています。
グリーンおよ びオレンジ
点灯 未定義の状態です。
消灯 消灯 ソフトウェアにより、ポートがイネーブルではありま せん。
ポート アドレス
Cisco 7600 シリーズルータの各ポート(またはインターフェイス)は、いくつかの異なるタイプの
アドレスで表されます。物理インターフェイス アドレスは、シャーシ内にあるインターフェイス コネクタの実際の物理位置(スロットおよびポート)を表します。システム ソフトウェアは、物理 アドレスを使用してシステム内の動作を制御し、ステータス情報を表示します。これらの物理的な スロットとポートアドレスは、ネットワーク内の他の装置では使用されません。物理アドレスは、
個々のルータとその内部コンポーネントおよびソフトウェアに固有のものです。詳細は、「物理イ ンターフェイス アドレス」(p.1-32)を参照してください。
MAC アドレスは、ネットワークに接続される各ポートまたは装置に必要な標準化されたデータ リ ンク レイヤ アドレスです。ネットワーク内の他の装置は、このアドレスを使用して、ネットワー ク内の特定ポートの位置を示したり、ルーティングテーブルとデータ構造の作成および更新を行っ たりします。ルータは独自の方法(「MAC アドレス」[p.1-33] を参照)を使用して、インターフェ イスの MAC アドレスを割り当て、制御します。
物理インターフェイス アドレス
図1-32 に示すように、物理ポートアドレスは、ルータ背面の各モジュールポートの物理的な配置
を示します(ポートの番号形式は、3 スロット、4 スロット、6 スロット、9 スロット、および 13 スロット シャーシともに共通です)。このアドレスは、slot/port numberという形式の 2 つの部分か ら構成される番号です。最初の数字はモジュールが搭載されているスロットを示します。モジュー ルスロットは、右から左に向かって 1 から順に番号が付いています。2 つめの数字は、モジュール の物理ポート番号です。ポート番号は常に 1 から始まり、上から下に向かって番号が付いています。
追加ポートの番号(n/1、n/2、以下同様)は、モジュール上のポートの数によって決まります。
第1章 製品概要
ポート アドレス
図1-32 Cisco 7609 ルータのポート アドレスの例
インターフェイスポートのアドレスは、他のモジュールの取り付けや取り外しが行われても変化し ません。ただし、モジュールを他のスロットに移すと、アドレスの最初の数字が新しいスロットの 番号に変わります。たとえば、Cisco 7609 ルータのスロット 4 に 4 ポート OC-12c POS OSM が搭載 されている場合、一番上の WAN ポートのアドレスは 4/1、一番下の WAN ポートのアドレスは 4/4 になります。4 ポート OC-12c POS OSM をスロット 4 から取り外してスロット 7 に移動した場合、
これらの WAN ポートのアドレスは、7/1 〜 7/4 になります。
モジュール ポートは、ルータ上のスロットおよびポートの位置を実際に確認することによって識別 できます。また、ソフトウェア コマンドを使用すると、システムの特定のインターフェイス、また はすべてのインターフェイスについての情報が表示されます。すべてのインターフェイスの情報を 表示する場合は、パラメータを指定せずにshow interfacesコマンドを入力します。特定のインター フェイスの情報を表示するには、show interfaces type コマンド(type はインターフェイス タイプ)
を入力し、モジュール(スロット)番号とポート番号を、show interfaces type [mod/port] の形式で指 定します。
MAC アドレス
すべてのネットワーク インターフェイスの接続部分(ポート)には、必ずそれぞれ一意の MAC ア ドレスが必要です。各インターフェイスの MAC アドレスは、インターフェイス回路上に直接組み 込まれているコンポーネント上の EEPROM に保存されます。ルータのシステムコードは、システ
INPUT OKFAN
OKOUTPUT FAIL
o
INPUT OKFAN
OKOUTPUT FAIL
o
FAN STATUS
55748
SUPERVISOR2 WS-X6K-SUP2-2GE
STATUS SYSTEM CONSOLE PWR MGMT RESET
CONSOLECONSOLEPORTMODEPCMCIAEJECT PORT 1PORT 2Switch Load 100%1%
LINK LINK SUPERVISOR2 WS-X6K-SUP2-2GE
STATUS SYSTEM CONSOLE PWR MGMT RESET CONSOLECONSOLEPORTMODEPCMCIAEJECT PORT 1PORT 2Switch Load
100%
1%
LINK
LINK
SWITCH FABRIC MDL
STATUS
SELECT NE XT
WS-C6500-SFM
ACTIVE
SWITCH FABRIC MDL
ST ATUS
SELE CT NEXT
WS-C6500-SFM
ACTIVE OC12 POS MM OSM
-40C12
-POS-MM
STA TUS
1 2
3 4
RESET LINK 1
LINK 2
LINK 3
LINK 4
CARRIER A LARM AC TIVE TX
RX
TX PORT 1
RX
CARRIER A LARM
AC TIVE TX
RX
TX PORT 2
RX
CARRIER ALARM AC TIVE TX
RX
TX POR
T 3 RX
CARRIER ALARM ACTIVE TX
RX
TX RX
OC12 POS MM OSM-40C12-POS-MM
S TATUS
1 2
3 4
RESET LINK 1
LINK2
LINK 3
LINK 4
CARRIER A LARM
AC TIVE TX
RX
TX PORT 1
RX
CARRIER A LARM AC TIVE TX
RX
TX PORT 2
RX
CARRIER ALARM AC TIVE TX
RX
TX POR
T 3 RX
CARRIER ALARM ACTIVE TX
RX
TX RX
OC12 POS MM OSM -40C12
-POS-MM
S TATUS
1 2
3 4
RESET LINK 1
LINK 2
LINK 3
LINK 4
CARRIER A LARM AC TIVE TX
RX
TX PORT 1
RX
CARRIER A LARM AC TIVE TX
RX
TX PORT 2
RX
CARRIER ALARM AC TIVE TX
RX
TX POR
T 3 RX
CARRIER ALARM ACTIVE TX
RX
TX RX 8 PORT OC3 POS MM OSM-8OC3-POS MM
STATUS
1
1 2
2
3
3
1234
4
4
RESETCARRLINK ALARMIER
LINK
LINK
LINK
LINK
5678
8 PORT OC3 POS MM OSM-8OC3-POS MM
STATUS
1
1 2
2
3
3
1234
4
4
RESETCARRLINK IER A LARM
LINK
LINK
LINK
LINK
5678
LIN
K
CARRIER A LARMLINK
1/1 1/2 2/1 2/2 3/1 3/4 4/1 4/4 7/1 7/4 8/1 8/8 9/1 9/8
スーパーバイザ エンジンおよびモジュールのホットスワップ
Cisco 7600 シリーズルータでは、システムの電源を切らずに冗長スーパーバイザエンジン、OSM、
および Catalyst 6000 ファミリーモジュールを取り外して交換することができます。この機能を
「ホットスワップ」といいます。
(注) FlexWAN モジュールと拡張 FlexWAN モジュールはホットスワップ対応ですが、個々のポート ア
ダプタはホットスワップ対応ではありません。ポートアダプタを交換するには、最初に FlexWAN モジュールをシャーシから取り外し、そのあと必要に応じて交換を行ってください。
ルータをオンにし、稼働している状態でモジュールの取り外しまたは取り付けを行うと、システム が次の処理を実行します。
1. モジュールの供給電力が十分かどうかを判別します。
2. バックプレーンを走査し、設定の変更を検出します。
3. 新しく取り付けられたモジュールの初期化を行い、取り外されたモジュールを管理上のシャッ トダウン ステートに設定します。
4. モジュール上の設定済みインターフェイスが、取り外されたときのステートに戻ります。新し く追加されたインターフェイスは、起動時に搭載されていた(未設定の)インターフェイスの ように、管理上のシャットダウンステートに設定されます。同様のタイプのモジュールと交換 した場合には、前に取り付けられていたモジュールと同数のポートがオンラインに設定されま す。
新しいインターフェイスについて、診断テストが実行されます。テストが問題なく終了すると、シ ステムは正常な動作を開始します。新しいモジュールに異常がある場合、システムは通常の動作を 再開しますが、新しいインターフェイスはディセーブルのままです。
診断テストに失敗し、システムがクラッシュした場合には、バス内で新しいモジュールに問題があ ると考えられるので、そのモジュールを取り外す必要があります。
スーパーバイザ エンジンを 2 つ搭載している場合は、ホットスワップ機能により、システムの電源 を切らなくても、一方のスーパーバイザ エンジンを取り外して交換することができます。
注意 モジュールの取り外しまたは取り付け後、システムの再初期化が完了するまでに少なくとも 15 秒 かかります。続けて別のモジュールの取り外しまたは取り付けを行う場合は、最低 15 秒経過して から行わないと、間違ったエラー メッセージが表示されることがあります。事前にすべてのイン ターフェイスについて現在の設定を書き留めておくようにしてください。
電源管理および環境モニタ
電源管理および環境モニタの詳細については、『Cisco 7600 Series Internet Router Software Configuration Guide』を参照してください。