第 2 章 機能概要
2.15 マルチ NAT 機能
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IPパケットのフラグメントが発生する環境の場合は、フラグメントされた先頭パケットより前に後続パケットを受信す ると、そのフラグメントパケットは破棄され、正常に通信できない場合があります。
◆ 動的NATとは
基本NATは、プライベートアドレスとグローバルアドレスを1対1に対応付けます。インターネットに同時に 接続できるパソコンの台数は、プロバイダと契約したグローバルアドレスの個数です。「動的NAT」を使用す ると、使用可能なグローバルアドレスの個数以上のパソコンが同時に接続できます。
◆ 静的NATとは
基本NATは、通信発生のたびに空いているグローバルアドレスを割り当てます。そのため、LAN上のWeb サーバを公開するような場合は適していません。「静的NAT」を使用すると、特定のパソコンやアプリケー ションに同じIPアドレス、ポート番号を割り当てるので、この問題を解決できます。
ISDNの回線網
アクセスポイント
プロバイダなど
プライベートアドレス 172.16.1.1
プライベートアドレス 172.16.1.2
グローバルアドレス 198.98.98.13 172.16.1.1⇔198.98.98.13 172.16.1.2⇔198.98.98.13
ISDNの回線網
アクセスポイント
プロバイダなど
プライベートアドレス 172.16.1.1 ポート番号
80
プライベートアドレス 172.16.1.2 ポート番号
23
グローバルアドレス 198.98.98.13 198.98.98.14 ポート番号
80 23
172.16.1.1/80⇔198.98.98.13/80 172.16.1.2/23⇔198.98.98.14/23
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◆NATあて先変換とは
通常のNATでは、外部と通信するために送信元のプライベートアドレスをグローバルアドレスに変換します。
「あて先変換」では、外部のアドレスを変換することでグローバル側のホストにプライベートアドレスを割り 当てます。そのため、外部のIPアドレスを隠蔽したり、プライベートアドレスとアドレスが重複するセグメ ントへ通信できます。
ISDNの回線網
アクセスポイント プライベートアドレス
172.16.1.1
プライベートアドレス 172.16.1.2
172.16.2.2⇔172.16.1.2
グローバルアドレス 172.16.1.2 プロバイダなど
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2.15.1 NAT 機能の選択基準
ネットワーク環境および使用目的によって、適切なマルチNAT機能を設定する必要があります。選択基準を以下 に示します。
NAT 機能が必要な場合
• 端末型ダイヤルアップ接続する場合
• プロバイダから割り当てられたグローバルアドレスより多くのパソコン(端末)を接続する場合(ここでい う端末には本装置も含まれます)
• 既存のネットワークのアドレスをそのまま使用する場合
• 自側のネットワークのアドレスを隠す場合 - 基本NATで十分な場合
- 端末型ダイヤルアップ接続で、同時に接続するパソコン台数が1台の場合
- ネットワーク型接続で、同時に接続するパソコン台数がグローバルアドレス数以下の場合 - 動的NATが必要な場合
- 端末型ダイヤルアップ接続で、同時に複数のパソコンから接続する場合 - 同時に接続するパソコンの台数がグローバルアドレス数を超える場合 - 静的NATが必要な場合
- 外部にサービスを公開する場合(WWWサーバ、FTPサーバなど)
- IPアドレスを意識して動作するアプリケーションを使用する場合
• インターネットVPN などで、IPsec通信のほかにインターネット上のサーバなどとの通信がある場合、マル チNAT 機能を使用する必要があります。このとき、VPNで使用するアドレスがNATのアドレスプールに含ま れる場合は、静的NATを指定してください。これはIPsec通信に用いられるアドレスが正しく変換されるよ うに、関係するプロトコルやポート番号ごとに設定します(ESP(プロトコル番号:50)やIKE(ポート番号 UDP:500)など)。
• IPsec がAggressive Modeの場合、InitiatorだけがマルチNAT機能を使用しているときはIPsec SA自体を確
立できますが、その後ResponderからIPsecパケットを送信しなければNATテーブルが作成されず、通信で きません。ResponderでマルチNAT機能だけを使用しているとIPsec SAも確立されません。Main Modeの 場合は、IKE のネゴシエーションを双方から開始するので、マルチNAT機能だけを使用していてもIPsec SA は確立されます。ただし、IPsec通信はNATテーブルが双方に作成されるまで不可能となります。
Si-Rシリーズ コマンド設定事例集「2.16 マルチNAT機能(アドレス変換機能)を使う」(P.299) Si-Rシリーズ Web設定事例集「2.16 マルチNAT機能(アドレス変換機能)を使う」(P.715)
VoIP NATトラバーサル機能
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