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7-1長期戦略の位置づけ

➢ 気候計画の目的は、各国政府のみならず、社会全体、企業、団体、研究機関、地方 自治体、社会的パートナーの動員に貢献することである。

C’est l’objet de ce Plan climat que de contribuer à cette mobilisation qui doit être celle des États, mais aussi de toute la société, des entreprises, des associations, de la recherche, des collectivités territoriales, des partenaires sociaux.

➢ 気候計画は、ポストカーボン時代へと向けて、フランスの化石燃料依存を軽減し、

エコシステムの持つ炭素貯蔵能力と気候変動の影響を抑える能力を活用する、フ ランスの活動を強化するものである。

Ce Plan climat renforce l’action de la France en nous projetant dans le monde de l’

après-carbone, en réduisant la dépendance de la France aux énergies fossiles et en mobilisant les écosystèmes dans leur capacité de stockage du carbone et de protection face aux conséquences du changement climatique.

➢ 気候計画は、すべての人間にとっての、2050 年を目途とするカーボンニュートラ ル社会への新たな方向性を定める。

Le Plan climat fixe un nouveau cap pour tous, celui de la neutralité carbone à horizon 2050.

7-2排出削減目標(部門別、位置づけ)

該当なし。

7-3想定される産業・エネルギー需給構造、対策、技術

➢ 第3の柱 断熱改修を国家的優先課題とし、10年以内にエネルギー貧困を根絶す る

- 政府は、9月に断熱回収に関する今後5年間のロードマップを発表し、その諸 方針は、2018年財政法の採択により実施に移される。

- 政府は、10年で「非断熱住宅」を消滅させるとの目標を立てている。

➢ 第 4 の柱 クリーンモビリティをすべての人々の手が届くものとし、技術革新を 促進する

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- われわれは、今後の5年間にて、ガソリン・軽油税の統合化を図るとともに、

環境移行政策との整合性を有する選択肢を提示する。

- 政府は、ガソリン・軽油税統合のタイミングに合わせて、また、老朽車両を所 有する低収入世帯への影響を抑えつつ、Crit’airステッカーの対象ではない自 動車(1997 年以前に販売されたガソリン車および 2001 年前に販売されたデ ィーゼル車)のより汚染性が低くかつ燃料消費の少ない新車または中古車へ の買い換えのための転換奨励金制度の導入方法を検討する。

- 投資計画の一環として、充電用インフラストラクチャの発展および革新的イ ニシアチブの支援のために持続可能なモビリティ基金が設立される。

- 政府は、欧州レベルにおいて、2040年の温室効果ガス排出車両の販売終了と いう目標を定めるといった形でイニシアチブを取る。

➢ 第8の柱 エネルギー生産を脱炭素化し、制御された移行を行う

- われわれは、安定した電力供給を保証しつつ、契約に基づき、2022 年の最後 の一連の石炭火力発電所の操業停止またはこれら発電所への低石炭消費型発 電技術の導入を支援する。

➢ 第9の柱 炭化水素資源を地中に留める

- 政府は、2040 年を目途に、新たな探査許可を交付せず、既存の採掘権の更新 も行われないという、フランス国内から炭化水素資源採掘を徐々に排除する との方針を開始する。

➢ 第14の柱 再生可能エネルギーの発展を促進する

- フランスは、2030年にシェアを32%にするとの目標の下に、意欲的な再生可 能エネルギー発展方針を採択した。この目標の達成のためには、再生可能エネ ルギーの発展の枠組みをさらに簡略化する必要がある。

- 政府は、投資計画の一環として、再生可能エネルギー(例えばバイオマス)を 利用した暖房設備や熱供給網の開発を支援する熱基金の予算増加を検討する。

- 政府は、未来のための研究、特に、電気自動車用バッテリーを対象とするが、

同時にこれらのバッテリーの固定源でのエネルギー貯蔵およびリサイクルの ための再調整も対象とする、欧州のエネルギー貯蔵に関する研究の商業化を 支援する。

7-4国際協力や自国の製品・技術等による海外貢献への言及

➢ 第1の柱 気候変動対策を国際法に組み込むことにより、不可逆的なものにする

➢ 第15の柱 森林破壊に繋がる製品のフランス国内への輸入に終止符を打つ

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- さらに進んで、森林破壊の輸入に終止符を打つために、フランスは、2018年 3月を目途に、森林破壊(土地利用の間接的変更を含む)に繋がる輸入森林・

農業製品の輸入を終了させるための国家戦略を発表する。

➢ 第20の柱 欧州の気候に関する意欲を強化する

➢ 第21の柱 開発途上国のコミットメント遂行の努力を支援する

- フランスはすべての国際金融機関に対して、炭素ベースのエネルギー生産施 設への資金供給を停止するよう呼びかける予定である。

➢ 第22の柱 気候に関する国際的コミットメントを強化する革新的で意欲的な国際 的イニシアチブを奨励するとともに、自らもこれを策定、推進する

➢ 第23の柱 新規の貿易協定における環境問題の考慮の強化

7-5気候変動対策と経済の両立への工夫、想定コスト

➢ 第8の柱 エネルギー生産を脱炭素化し、制御された移行を行う

- われわれは、化石燃料由来エネルギー生産の例にみられるように、移行により 中期的に雇用が脅かされるすべての労働者に関しては、環境移行契約システ ムを制定する。

- われわれは、全国レベルでは、職業団体や労働組合組織とともに、現在および 将来の移行の影響下でのエネルギー分野における職業の変化を考察する。

7-6主要なエネルギー対策、研究開発分野 主要なエネルギー対策については1-3参照。

➢ 第12の柱 未来のソリューションを見つけるために研究・開発に注力する - フランスは、COP 21を踏まえて、2020年までの、エネルギー移行分野にお

ける公的研究の努力を倍増することを約束した。

- われわれは、現時点より、高性能太陽電池、バッテリーとそのリサイクル、デ ジタルエネルギー、未来の運輸といったフランスがリードする分野における 恒常的研究プログラムを打ち立てる。

- 優秀な若い研究者のためのポスト創設プログラムおよび博士課程の学生のた めの選択的プログラムを発足させる。

7-7金融制度、税制等の経済・規制的手法

➢ 第10の柱 環境税制を強化し、炭素に本来の価格を与える

- ガソリン・軽油税統合に加えて、今後5年間についての炭素価格の急速な引き 上げを、明確かつ持続的な形で財政法に盛り込むことを約束する。

- 欧州の二酸化炭素排出割当量取引メカニズムの見直しに関する野心的協定の 早急な締結を支持する。

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- フランスは、炭素価格体系を温室効果ガスに拡大することを約束する。最初に、

HFCに対する懲罰的税制を導入する。

- 環境税制は、未来を準備するための再生可能エネルギーおよびエネルギー移 行に必要な資金に貢献する。

- ガソリン・軽油税統合および炭素価格の上昇の速度を踏まえて、最も収入の低 い世帯にしわ寄せが行くことがないように、補正措置が講じられる

7-8フォローアップ、策定、見直しプロセス

➢ 第 11 の柱 2050 年を目途とするカーボンニュートラルを目指した新たな戦略を 策定する

- 政府は、2017 年より、気候とエネルギーに関する戦略文書の見直しを行う。

新たな国家低炭素戦略および多年度エネルギー計画が、2018 年末までに発表 される予定である。

- 特に新国家低炭素戦略は、今世紀中頃のカーボンニュートラルの実現を目指 したものである。

7-9目標の達成見通し、現行政策との乖離 該当なし。

7-10適応にかかる言及

➢ 第19の柱 気候変動に適応する

- 政府は、年末までに(一定の協議期間の後に)今後5年のうちに推進される予 定の新たな国家気候変動適応計画を発表する。

- フランスは、フランス本土および海外県・海外領土において、今後5年間に国 内各地域と経済の適応に充てられる予算の増加を予定している。

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