治療効果は症例の 73. 3% に症状の消失また は軽減がみられた(著効 7 例(46.6%)、有効
1) ヒト前立腺癌細胞移植モデルの作成 アンドロゲン受容体発現ヒト前立腺癌由来
細胞株である LNCaP.FGC(LNCaP)細胞は、
10% FCS および抗生物質含有 RPMI-1640 培 地を用いて、5% CO2存在下、37℃で培養し た。培養した細胞は、2×107 cells/mL に調整し て等量のマトリゲルと混合し、0.2 mL(2 × 106 cells)を 7 週齢の SCID マウスの右腹側
皮下へ移植して、モデル動物を作成した。
2) 投与スケジュール
①投与方法1
LNCaP 細胞の移植当日から、2 日に 1 回、
5 あるいは 25mg/kg の用量でビカルタミド錠 80mg「サワイ」(1 錠中にビカルタミド 80 mg 含 有、 沢 井 製 薬(株)、以下ビカルタミド 錠
「サワイ」)およびカソデックスⓇ錠 80mg(1 錠中 にビカルタミド 80mg 含有、アストラゼネカ
(株)、以下カソデックスⓇ錠)を25 日間経口投 与した。コントロール群には精製水を同様に 経口投与した。
②投与方法 2 (治療的投与)
LNCaP 細胞移植後 14 日目から、2 日に 1 回、
5 あるいは 25mg/kg の用量で両製剤を 11 日 間経口投与した。コントロール群には精製水 を同様に経口投与した。
3) 測定
腫瘍体積は、4 日に 1 回、長径および短径 をデジタルノギスで測定し、以下の計算式に より算出した。
腫瘍体積 (mm3) =長径 (mm) ×短径 (mm)2
× 0.53262
腫瘍重量は、移植より 26 日目に腫瘍部位 を摘出し、重量を測定した。さらに、PSA (prostate specific antigen) 値は血清を分離 し、ELISA kit (PSA、EIA-1778、DRG) に従 い測定した。
4) 統計処理および効果の判定
腫瘍体積の経時的変化では、コントロー ル群およびカソデックスⓇ錠投与群またはビ カルタミド錠「サワイ」投与群間で経時型 分散分析を行い、両製剤の効果を確認した。
これらの条件下、両製剤間での各用量で経 時型分散分析を行い、有意差のないことを 確認した。
腫瘍重量および PSA 値は、コントロール 群およびカソデックスⓇ錠投与群間またはビ カルタミド錠「サワイ」投与群間で t 検定を 行い、両製剤の効果を確認した。これらの 条件下、両製剤間の各用量でt検定を実施 し、両製剤間の作用に有意差のないことを 確認した。 効 果 の 判 定 は T/C(%)を 以 下 の 式に従って算出し、米国国立癌研究所の スクリーニング方法6)に準じ T/C(%)が 42%
以下の場合に「有効」と判断した。
T/C(%)=製剤投与群の平均腫瘍重量/コ ントロール群の平均腫瘍重量× 100
3.結果
1)移植と同時に投与開始したときの抗腫瘍 効果(投与方法1)
SCID マウスに LNCaP 細胞を移植し、移 植当日より両製剤を 2 日に 1 回、反復投与 した際の腫瘍体積の経時的変化を図 1に示 した。カソデックスⓇ錠およびビカルタミド 錠「サワイ」投与群は、腫瘍体積の増加を抑 制し、25mg/kg の投与で有意な抑制を示し た。これらの条件下、両製剤間で経時型分散 分析を行った結果、いずれの用量においても 群、群×時点の要因において有意な差が認め られず、同様の推移を示した。また、移植か ら 26 日後に摘出した腫瘍重量の比較におい て、コントロール群では 1.05
±
0.16 g の腫瘍 重量を示した(図 2)。これに対し、カソデッ クスⓇ錠およびビカルタミド錠「サワイ」の 5 ならびに 25mg/kg の投与群はそれぞれ有意 図 1 腫瘍体積の推移(投与方法 1)LNCaP 細胞移植と同時に2日に1回、25日間反復経口投与した。
Section Ⅳ一般演題・示説
に腫瘍重量の増加を抑制した。これらの条件 下、両製剤間で腫瘍重量の比較を行った結果、
いずれの用量においても有意な差は認められ なかった。さらに、前立腺癌の腫瘍マーカー とされる PSA 値はコントロール群で 35.2
±
3.1ng/mL まで上昇したのに対し、カソデッ クスⓇ錠およびビカルタミド錠「サワイ」の 5 ならびに 25 mg/kg 投与群では、いずれも 有意に PSA 値の上昇を抑制した(図 2)。こ れらの条件下、両製剤間で PSA 値の比較を
行った結果、いずれの用量においても有意な 差は認められなかった。なお、両製剤の投与 は、全ての用量において体重推移に大きな影 響を与えなかった。
2) 治療的投与による抗腫瘍効果(投与方法 2)
SCID マウスに LNCaP 細胞を移植し、腫 瘍体積が著しく増加し始める 14 日後から両製 剤を治療的に反復投与した際の腫瘍体積の経 時的変化を図 3に示した。カソデックスⓇ錠およ びビカルタミド錠「サワイ」投与群は腫瘍体 図 2 投与終了後の腫瘍重量および PSA 値に及ぼす影響(投与方法 1)
LNCaP 細胞移植と同時に2日に1回、25日間反復経口投与した。
図 3 腫瘍体積の推移(投与方法 2)
LNCaP 細胞移植後 14日目から2日に1回、11 日間反復経口投与した。
積の増加を抑制し、5 ならびに 25mg/kg の いずれの用量においても有意な抑制を示し た。これらの条件下、両製剤間で経時型分散 分析を行った結果、いずれの用量においても 群、群×時点の要因において有意な差が認め られず、同様の推移を示した。また、移植か ら 26 日後に摘出した腫瘍重量の比較におい て、コントロール群では 1.02
±
0.15 g の腫瘍重量を示した(図 4)。これに対し、カソデッ クスⓇ錠およびビカルタミド錠「サワイ」の 5 ならびに 25mg/kg の投与群はそれぞれ有 意に腫瘍重量の増加を抑制した。これらの条 件下、両製剤間で腫瘍重量の比較を行った結 果、いずれの用量においても有意な差は認め られなかった。さらに、PSA 値はコントロー ル群で 31.1
±
5.5 ng/mL まで上昇したのに対 し、カソデックスⓇ錠およびビカルタミド錠「サワイ」の 5 ならびに 25mg/kg 投与群では、
いずれも有意にPSA値の上昇を抑制した(図 4)。 これらの条件下、両製剤間で PSA値の比較 を行った結果、いずれの用量においても有意 な差は認められなかった。なお、両製剤の投 与は、全ての用量において体重推移に大きな
影響を与えなかった。
3)同等性の評価
両製剤は、移植と同時に投与開始した場 合(表 1)および治療的に投与した場合(表 2)
の、いずれの投与スケジュールにおいても 25mg/kg の用量で有意な腫瘍重量の増加抑 制が認められ、かつ、T/C(%)により「有効」
と判定され、またその作用には有意な差は認 められなかった。以上のことから、両製剤の ヒト前立腺癌に対する抗腫瘍効果は同等であ ると判断した。
4.考察
本邦では、高齢人口の増加や食生活の欧 米化などにより前立腺癌患者が急増してお り、将来的に男性における癌罹患率の上位を 占めると予測されている。多くの前立腺癌は アンドロゲン依存性に増殖し、病態を悪化さ せることが知られている。ビカルタミドは競 合的拮抗作用によりアンドロゲンの作用を抑 制し、前立腺腫瘍の増殖を抑制するものであ る。今回、ビカルタミドの経口製剤であるカ ソデックスⓇ錠 80mg および、そのジェネリック 図 4 投与終了後の腫瘍重量および PSA 値に及ぼす影響(投与方法 2)
LNCaP 細胞移植後 14日目から2日に1回、11 日間反復経口投与した。
Section Ⅳ一般演題・示説
医薬品であるビカルタミド錠 80mg「サワイ」
における前立腺癌に対する抗腫瘍作用を比較 検討した。
カソデックスⓇ錠 80mg および、ビカルタ ミド錠 80mg「サワイ」は、移植と同時に投 与を開始した場合のみならず、治療的に投与 した場合においても、ともに 25mg/kg で「有
効」かつ有意な腫瘍重量の抑制作用を示し、
その作用に有意な差は認められなかった。ま た、腫瘍体積の経時的推移、PSA 値の上昇 においても同様の効果が認められた。従って、
両製剤は同等の抗腫瘍効果が期待できるもの と考えられた。
表 1 移植と同時に投与開始したときの抗腫瘍効果比較(投与方法 1)
表 2 治療的投与による抗腫瘍効果比較(投与方法 2)
回 数 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 5 回 第 6 回 第 7 回 第 8 回 第 9 回 第 10 回 第 11 回 第 12 回 第 13 回 第 14 回 第 15 回 第 16 回 第 17 回 第 18 回 第 19 回 第 20 回 第 21 回 第 22 回 第 23 回 第 24 回 第 25 回 第 26 回 第 27 回 第 28 回 第 29 回 第 30 回 第 31 回 第 32 回 第 33 回 第 34 回 第 35 回 第 36 回
開 催 年 月 日 昭和 50 年 6 月 26 日 昭 和 51 年 7 月 3 日 昭 和 52 年 7 月 2 日 昭和 53 年 6 月 24 日 昭和 54 年 6 月 22 日 昭和 55 年 6 月 28 日 昭和 56 年 7 月 10 日 昭和 57 年 6 月 26 日 昭 和 58 年 7 月 2 日 昭 和 59 年 7 月 6 日 昭和 60 年 7 月 20 日 昭和 61 年 6 月 21 日 昭和 62 年 6 月 20 日 昭和 63 年 6 月 18 日 平 成 元 年 6 月 24 日 平 成 2 年 6 月 30 日 平 成 3 年 6 月 15 日 平 成 4 年 6 月 27 日 平 成 5 年 6 月 19 日 平 成 6 年 6 月 18 日 平 成 7 年 6 月 17 日 平 成 8 年 6 月 22 日 平 成 9 年 6 月 21 日 平成 10 年 6 月 13 日 平成 11 年 6 月 19 日 平成 12 年 6 月 24 日 平成 13 年 6 月 23 日 平成 14 年 6 月 15 日 平成 15 年 6 月 21 日 平成 16 年 6 月 19 日 平成 17 年 6 月 18 日 平成 18 年 6 月 10 日 平成 19 年 6 月 16 日 平成 20 年 6 月 21 日 平成 21 年 6 月 27 日 平成 22 年 6 月 26 日
開 催 場 所 岡山ロイヤルホテル 岡山ロイヤルホテル 岡山ロイヤルホテル ホテルニューナゴヤ 岡山ロイヤルホテル 岡山プラザホテル 岡山プラザホテル 大阪東洋ホテル 岡山郵便貯金会館 岡山郵便貯金会館 岡山プラザホテル 福岡ガーデンパレス 京都平安会館 三越劇場(大阪)
東京大学山上会館 愛知県中小企業センター おかやま“三光荘”
東京サンケイ会館 大阪国際交流センター 日経ホール(東京)
岡山衛生会館三木記念ホール 日経ホール(東京)
よみうり文化センター(大阪)
よみうり文化センター(大阪)
日経ホール(東京)
よみうり文化センター(大阪)
日経ホール(東京)
よみうり文化センター(大阪)
よみうり文化センター(大阪)
日経ホール(東京)
コスモスクエア国際交流センター(大阪)
科学技術館 サイエンスホール(東京)
JA ホール(東京)
コスモスクエア国際交流センター(大阪)
コスモスクエア国際交流センター(大阪)
日経ホール(東京)
会 長 内 海 耕 慥 折 田 薫 三 野 本 亀 久 雄 太 田 和 雄 折 田 薫 三 内 海 耕 慥 野 本 亀 久 雄 森 澤 成 司 藤 井 達 三 折 田 薫 三 青 野 要 野 本 亀 久 雄 藤 井 達 三 森 澤 成 司 長 谷 川 嗣 夫 太 田 和 雄 内 海 耕 慥 長 谷 川 嗣 夫 安 永 幸 二 郎 野 本 亀 久 雄 折 田 薫 三 大 川 智 彦 井 上 正 康 佐 藤 隆 司 長 谷 川 嗣 夫 寺 田 弘 塚 越 茂 藤 村 欣 吾 秋 山 伸 一 長 谷 川 嗣 夫 荒 瀬 誠 治 田 中 良 明 野 本 亀 久 雄 井 上 正 康 福 本 学 藤 村 欣 吾