• 検索結果がありません。

トリプルパルスアンペロメトリー (TPA)

ドキュメント内 pdfマニュアル (ページ 74-79)

6

単純なアンペロメトリーでは還元糖、第一級アミン、チオールの検出は高電位を必要としますので感 度と選択性が低減します。トリプルパルスポテンシャル波形(TPA)は特にこれらの分子に適しています。

名前が示すように3つのポテンシャルパルスが遂次的に印加され、電流はE3パルスの終了時にサン プリングされます。(図4-25)この波形は必要なサイクル数繰り返され、そして電流サンプルの1が時 間の関数として提示されます。(図4-26(他の2つは後の処理のために保存されます。)糖の検出の場合、

パルス列は次の通り:1番目のパルスは電極表面をきれいにし、表面に酸化層を作ります。第2のパル スは電極に目的の分子を吸着させるポテンシャルです。そしてこれらの分子の検出は3番目のパルスで 行なわれます。これは特殊な例の場合ですから、TPAは多くの電気化学センサーの応用に使用すること ができる一般的な目的の波形と考えるべきでしょう。

4.10.1 トリプルパルスアンペロメトリー (TPA) パラメータ

トリプルパルスアンペロメトリーダイアログボックスを示します:

実験パラメータ、範囲、詳細は次の通りです。:

パラメータ 範囲 内容

電位1 (V) -10 〜 10 第一パルス電位

期間 1 (Sec) 0 〜 32 第一パルス期間

オーブンサーキット チェックまたは未チェック ステップ1は一定電位またはオープン回路の どちらか一方で行える

電位2 (V) -10 〜 10 第ニパルス電位

期間 2 (Sec) 0 〜 32 第ニパルス期間

電位3 (V) -10 〜 +10 第三パルス電位

期間 3 (Sec) 0.01 〜 32 第三パルス期間 増加分電位(V) 0 〜 0.2 増加分電位

初期電位 (V) -10 〜 +10 静止時間中の初期電位 最終電位 (V) -10 〜 +10 スキャンの最終電位 サイクル数 10 〜 100,000 繰り返しサイクル数

静止時間 (Sec) 0 〜 100,000 データ採取開始前の静止時間 測定間のスケール 1, 2, 3 電流表示スケール数

感度(A/V) 10-12 〜 0.001 感度スケール

70

:

1. 測定順序はfirst DPAクリーニング、第一パルス、第二パルス、次にsecond DPAクリーニング、

第一パルス、第二パルスからなります。この順序は総サイクル数に到着またはユーザーにより 中止されるまで繰り返されます。クリーニングステップの間、データサンプリングは行われま せん。クリーニング時間がゼロの場合、このステップは無視されます。データは第一、第二パ ルス用にサンプリングされ、差が報告されます。

2組のデータが得られます。

2. 増加分電位がゼロで無い場合、実験はE3で開始し、最終電位で終了します。E3と最終電位は 少なくとも0.01 V離して下さい。サイクル数は効果がありません。

3. データはパルス12の後半の半期間でサンプリングされます。パルス幅が長くなりますと、

サンプル間隔も長くなります。長いサンプル間隔は良好な信号となり、ノイズが少なくなります。

4. 測定中、データが最大データポイントを超えた時、データ保存間隔は自動的に二倍になります。

そのためデータポイントは期待されない長い計測でもオーバーフローしません。

5. 電流1が測定中表示される時、自動的にデータにフィットします。電流2が測定中表示される時、

フルスケールの1/100、1/10となります。電流3が測定中表示される時、フルスケールの1/100、

1/10、1/1となります。

4.10.2 積分パルスアンペロメトリー検出 (IPAD) パラメータ

積分パルスアンペロメトリーダイアログボックスを示します。

実験パラメータ、範囲、詳細は次の通りです:

パラメータ 範囲 内容

ステップ1: スタート

開始電位 (V) -3.276 〜 3.276 開始電位(一定)

保持時間 (Sec) 0 .05 〜 1 印加電位期間の開始、電流積分はこのステッ プの終了前に10 msecを開始する

ステップ2: フォワードスキャン

ピーク電位 (V) -3.276 〜 3.276 開始電位からピーク電位まで電位をスキャン スキャン時間 (Sec) 0.15 〜 1 開始電位からピーク電位までのスキャン時間

ステップ3:  リバーススキャン

戻る電位 (V) -3.276 〜 3.276 ピーク電位から戻る電位まで電位をスキャン スキャン時間 (Sec) 0.15 〜 1 ピーク電位から戻る電位までのスキャン時間

ステップ4:  ホールド

ホールド電位 (V) -3.276 〜 3.276 ホールド電位

ホールド時間 (Sec) 0.05 〜 1 ホールド電位期間時間、10 msec間の電流積分 と終了

ステップ5:  酸化

酸化電位 (V) -3.276 〜 3.276 電極処理用の酸化電位 酸化時間 (Sec) 0.05 〜 1 酸化時間

ステップ6:  還元

還元電位 (V) -3.276 〜 3.276 電極処理用の還元電位 酸化時間 (Sec) 0.05 〜 1 還元時間

サイクル数 5 〜 65,535 6ステップを通じたサイクル数 静止時間 (Sec) 0 〜 100,000 データサンプリング前の静止時間 感度 (V) 1×10-12 〜 0.001 感度

72

:

1. 実験の手順は開始電位、フォワード電位スキャン、リバース電位スキャン、ホールド電位、酸 化電位、還元電位と続きます。この手順はトータルのサイクル数、あるいはユーザーによる中 断まで繰り返します。

2. 電流は開始電位、フォワードスキャン、リバーススキャンの後半10 msecの間サンプリングされ、

ホールド電位の最初の10 msecの間サンプリングされます。

3. 測定中、データが最大データポイントを超えた時、データ保存間隔は自動的に2倍になります。

そのためデータポイントは期待されない長い計測でもオーバーフローしません。

ドキュメント内 pdfマニュアル (ページ 74-79)