2. 仕様の概要比較
2.14 データトランスファコントローラ
表2.27にデータトランスファコントローラ仕様の概要比較を、表2.28にデータトランスファコントロー ラのレジスタ比較を示します。
表2.27 データトランスファコントローラ仕様の概要比較
項目 RX630(DTCa) RX65N(DTCb)
転送モード ノーマル転送モード
1回の起動で1データ転送する
リピート転送モード
1回の起動で1データ転送する
リピートサイズ分データを転 送すると転送開始アドレスに 復帰
リピート回数は最大256回設 定可能で、256×32ビットで、
最大1024バイト転送可能
ブロック転送モード
1回の起動で1ブロックのデー タ転送する
ブロックサイズは、最大256×
32ビット=1024バイト設定可 能
ノーマル転送モード
1回の起動で1データ転送す る
リピート転送モード
1回の起動で1データ転送す る
リピートサイズ分データを転 送すると転送開始アドレスに 復帰
リピート回数は最大256回設 定可能で、256×32ビットで、
最大1024バイト転送可能
ブロック転送モード
1回の起動で1ブロックの データ転送する
ブロックサイズは、最大256
×32ビット=1024バイト設定 可能
転送チャネル 割り込み要因に対するチャネルの 転送が可能(ICUからのDTC転送 要求で転送)
1つの起動要因に対して複数の データ転送が可能(チェーン転送)
チェーン転送は「カウンタ=0のと き実施」/「毎回実施」のいずれか を選択可能
割り込み要因に対するチャネル の転送が可能(ICUからのDTC転 送要求で転送)
1回の転送要求に対して複数種類 のデータ転送を連続して実行可 能
「転送カウンタが“0”になった ときのみ実施」/「毎回実施」のい ずれかを選択可能
転送空間 ショートアドレスモードのとき 16Mバイト
(0000 0000h~007F FFFFhと FF80 0000h~FFFF FFFFhのうち、
予約領域以外の領域)
フルアドレスモードのとき4Gバ イト
(0000 0000h~FFFF FFFFhのう ち、予約領域以外の領域)
ショートアドレスモードのとき 16Mバイト
(0000 0000h~007F FFFFhと FF80 0000h~FFFF FFFFhのう ち、予約領域以外の領域)
フルアドレスモードのとき4Gバ イト
(0000 0000h~FFFF FFFFhのう ち、予約領域以外の領域) データ転送単位 1データのビット長:
8ビット、
16ビット、
32ビット
1ブロックサイズのデータ数:
1~256データ
1データ:
1バイト(8ビット)、
1ワード(16ビット)、
1ロングワード(32ビット)
1ブロックサイズ:
1~256データ
項目 RX630(DTCa) RX65N(DTCb) CPU割り込み要求 DTCを起動した割り込みでCPU
への割り込み要求を発生可能
1回のデータ転送終了後にCPUへ の割り込み要求を発生可能
指定したデータ数のデータ転送終 了後にCPUへの割り込み要求を 発生可能
DTCを起動した割り込みでCPU への割り込み要求を発生可能
1回のデータ転送終了後にCPU への割り込み要求を発生可能
指定したデータ数のデータ転送 終了後にCPUへの割り込み要求 を発生可能
イベントリンク機能 - 1回のデータ転送後(ブロックの場合 は1ブロック転送後)、イベントリン ク要求を発生
リードスキップ 転送情報のリードスキップを指定可 能
同一転送が連続したときの転送情報 の読み出しを省略する設定が可能 ライトバックスキップ 転送元アドレス固定の場合、または転
送先アドレス固定の場合、ライトバッ クスキップを実行可能
転送元アドレスまたは転送先アドレ スが固定の場合、更新されない転送 情報の書き戻しを省略
ライトバックディスエーブル - 転送情報のライトバックを実行しな い設定が可能
シーケンス転送 - 複雑な一連の転送をシーケンスとし
て登録し、転送データにより任意の シーケンスを選択して実行可能
シーケンス転送の起動要因は同 時に1つのみ選択可能
シーケンスは、1つの起動要因に 対し最大256通り
転送要求によって最初に転送さ れたデータがシーケンスを決定
シーケンスは、1回の転送要求で 最後まで実行することも、途中 で止めて次の転送要求で再開す る(シーケンス分割)ことも可能 ディスプレースメント加算 - 転送元アドレスにディスプレースメ ントを加算可能(転送情報ごとに選 択)
消費電力低減機能 モジュールストップ状態への設定が 可能
モジュールストップ状態への設定が 可能
表2.28 データトランスファコントローラのレジスタ比較
レジスタ ビット RX630(DTCa) RX65N(DTCb)
MRA WBDIS - ライトバックディスエーブルビット
MRB SQEND - シーケンス転送終了ビット
INDX - インデックステーブル参照ビット
MRC - - DTCモードレジスタC
DTCVBR - DTCベクタベースアドレス
下位12ビット:
読むと“0”が読めます
書く場合、“0”としてください 上位20 ビット:
上位4ビット(b31~b28)への書き込 みは無視され、b27で指定した値で 拡張されます
0000 0000h~07FF F000h、およびF800 0000h~FFFF F000hの範囲で、4Kバイ ト単位で設定可能です
DTCベクタベースレジスタ
上位4ビットへの書き込みは無視され、
b27の値が拡張されて設定されます また、下位10ビットは予約ビットで、
値は“0”固定です
書く場合、“0”を書いてください
0000 0000h~07FF FC00h、および F800 0000h~FFFF FC00hの範囲で、
1Kバイト単位で設定可能です
DTCIBR - - DTCインデックステーブルベースレジ
スタ
DTCOR - - DTCオペレーションレジスタ
DTCSQE - - DTCシーケンス転送許可レジスタ
DTCDISP - - DTCアドレスディスプレースメントレ
ジスタ