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ソウルの不動産市場

ドキュメント内 untitled (ページ 90-95)

Steven Craig Head of Research & Consulting - Korea Jones Lang LaSalle

韓国REIT(KREIT)

銘柄名  時価総額(US$) 

Realty1  127,741,935 Maquarie Central 128,479,355 Ures Meritz 1 53,978,495 Kocref 1 138,720,430 Kocref 7 86,451,613 Kocref 8 54,903,226 Kocref 3 130,150,538 合計  720,425,591

は、主として2つの理由がある。まず、優遇 税制が不十分なため、長期にわたる不動産 の証券化が促進されないこと、そして第2に、

上場証券の公設市場がオフィス資産のプラ イベート市場に追いついていないことであ る。公設市場で取引されているREITの利回 りは10%前後であるが、プライベート市場 で売却されているオフィスの場合は6.0%〜

7.0%の範囲で推移している。不動産オーナ ーは、プライベート市場で6.5%の利回りで 売却できるのであれば、10%でREITに売却 するというインセンティブは働かないので ある(注:利回りが下がれば不動産の評価 額が上がる点に留意)。

公設市場がこの差異を利用して裁定取引 を行うことも考えられるが、プライベート 市場ではREIT証券の取引規模が極めて小さ く、それほどの価値がないため、機関投資 家は裁定取引には乗り気ではない。Kocref 1  REITの場合、その存続期間があと6ヶ月 という段階になるまで裁定取引が行われる ことはなかった。しかしプライベート市場 の投資家は最終的に、プライベート市場で あれば資産を非常に高値で売却できるとい う事実に気づき、売却の取引がまとまりか けると値段を吊り上げ、それによって大き なキャピタルゲインを得たのである。

だが現時点においてREIT市場の力強い成 長を妨げている最大の障壁は、税務上の規 制である。税優遇措置が実行されれば、投 資家が上場REITの役割や機能、および REITがもたらすチャンスを見逃すことはな いと思われる。

ソウルのオフィス市場はCBD、ヨイド地 区およびカンナム地区という3つのサブマー ケットに分けられる。オフィススペースに 対する強い需要は途絶えることがなく、ソ ウルの賃貸市場ではテナントがスペースの 確保に苦労する状況が続いており、2007年 の滑り出しは好調であった。2007年第1四半 期の新規供給では、新築のビルに入居した テナントの大半がグレードの低い物件から の移転となっている。新規供給は未入居の ものも含めすべて成約済みである。このた め、CBDとヨイド地区では数値上では空室 率が上昇するという結果になった。

CBD、ヨイド地区およびカンナム地区の オフィス市場の空室率はそれぞれ3.1%、

6.5%  、1.8%であり、全体の平均は、2006年 末が1.6%だったのに対し2007年第1四半期で は3.4%  となっている。第2四半期には新築 ビルへの移転が完了することから、空室率 は低下するものと予想される。

2007年第1四半期には以下の新築ビル5棟

(CBDに3棟、ヨイド地区に2棟)がオープン した。STX  Building(65,000m2)は竣工前 からSTX  とPWCの入居が決まっており、

Samsung  Sunwha  Building(21,772m2)は SK  Constructionに、隣立するM  Tower

(34,200m2)はING  Lifeにリースされた。

Taeyoung  Building(42,500m2)には T a e y o u n g な ど の テ ナ ン ト が 入 居 し た 。 Sewoo  Building(32,750m2)はSewooが約 20%を占め、残りのスペースはHanwha Non-Life  Insuranceなどにリースされた。こ れら5棟はいずれも竣工前に100%テナント

ラス物件のNet  Effective  Rent は2006年通 年で2%の上昇に留まったが、2007年第1四 半期には1.5% 上昇している。

資本市場も活況を呈している。CBDでは Midas  Asset  Managementが Myungji Buildingを2,603億韓国ウォンで取得し、ま たGE  CapitalがSK  Networks  Buildingを Korea Computer Holdings Incに830億韓国 ウォンで売却した。Kocref  CR-REIT  1 REITは2007年第1四半期に3物件を処分し、

Hanwha  Jangkyo-dong  BuildingをHanwha に3,500億韓国ウォンで売り戻した。また、

同REITの存続期間終了に伴い、ヨイド地区 とマッポ地区において小額の売却契約が結 ばれた。

第1四半期には再び利回りの低下が見ら れ、ソウル全体で25bpsの急低下となった。

プライム物件における投資利回りはCBDお よびカンナム地区で6.25%、ヨイド地区で 6.5%だった。

注1Net Effective Rentとは、賃料に経費控除・一時 金運用益加算・フリーレント調整を行ったも のである。

2007年の1〜4月の間に、賃貸市場ではプ ラ イ ム お よ び A ク ラ ス 物 件 の ス ペ ー ス 270,000m2のアブソープションが見られた が、これは通常の年間アブソープション量 である165,000m2を大きく上回るものであ る。新規供給がなかった2006年のオフィス スペースに対する積み重なった需要が後押 しした結果、2007年になって賃貸市場が大

幅に伸びたのである。この需給動向を説明 す る に あ た っ て は 、 実 質 的 に 2 年 間 で 270,000m2の供給が行われたに等しいと見る のが妥当であろう。そう考えれば年間供給 量は135,000m2に過ぎず、ソウルにおける平 均的アブソープション量の範囲内に収まっ ていることがわかる。

4月末時点ですでに年間供給量の大半が竣 工済みであるため、2007年後半から2008年 にかけて賃貸オフィス市場は引き続きタイ トで、すべてのサブマーケットにおいて需 要が供給を上回るものと予想される。オフ ィススペースの新規供給量は、現在見られ る需要レベルを満たすには不十分であり、

そのため空室率は極めて低い水準に留まり、

スペースの取り合いは熾烈になるだろう。

こうした状況にあって、賃料の上昇率は 2006年の実績を上回るものと見られる。こ の1年間(2007年)には6%台の上昇が予想 され、また2008年と2009年には供給不足が 深刻化することから、賃料の上昇が加速す る可能性が高い。だが、2011年の新規供給 のテナント誘致が活発になる2010年には、

賃料上昇率は横ばいになると予想される。

したがって、深刻な供給不足が韓国のオフ ィス市場に大きな影響を与えるのは、2007 年から2010年の間と考えられる。

0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

竣工  自社ビル  プライム&Aクラス 

坪 

オフィス市場の展望

開発が竣工するため、賃貸市場の逼迫状況 が幾分緩和されると見られる。しかし、そ れ以前に完成するオフィス開発案件はほと んどなく、新規供給も直ちに吸収されるで あろう。また、2007年から2010年にかけて の供給は、現在見られるテナントからの需 要増を満たすには不十分と予測されるため、

2011年における新規供給のピークに先立っ てさらに需要が積み上がることから、新規 開発は急速に吸収されるものと考えられる。

今 後 2 0 0 8 年 か ら 2 0 1 2 年 の 4 年 間 で 計 550,000m2の新規供給があることを考慮すれ ば、この期間に年間平均137,500m2という計 算になるが、大半は終盤に供給されること になるため、同期間の当初の需要を勘案す れば、この供給量は極めて低いレベルであ り、需要を満たすには不十分である。この ことから、市場の均衡を維持するには年間 165,000m2以上が必要であるという供給不足 の状況が浮き彫りになる。

したがって、2010年までの力強い賃料上 昇を伴いながら、2011年までの期間におい て空室率は非常に低くなると予測される。

それまでの期間は、オーナー側にとって大 きな利益を享受し、テナント企業は当初ス ペースの確保に苦心するが、2011年にはテ ナントにとって選択の余地が増えることから、

幾分交渉に有利な状況が訪れるであろう。

アジアの大都市では、主要なリテール資 産は常に希少価値があり、しっかり保有さ

ったく取引されていないと言っても過言で はない。プライムリテール不動産は韓国の 大手小売業者ががっちりと保有しており、

物件を手離す気配はない。

韓国の小売業者は、今のところはまず地 主であることに満足しており、小売業は二 次的要素となっている。このようなことか らソウルでは大規模な近代的ショッピング モールやショッピングセンターが非常に不 足しているにもかかわらず、リテール不動 産の売却や証券化に向けてのインセンティ ブは弱い。また、都市計画に関する規制が 用地の集約を非常に困難なものとしており、

大規模ショッピングモール開発の大きな障 壁となっている。

INGリアル・エステートとラサール イン ベストメント マネージメントは、ソウルの 不動産を対象とする国際的な不動産ファン ドとして例外的な存在である。両社ともソ ウル広域に中規模モールを保有している。

INGリアル・エステートはRodamco  Plaza を、ラサール インベストメント マネージ メントはApple Plazaを保有している。

ヨイド地区の西部近郊地区では、こうし た近代的ショッピングモールの不足が深刻 だが、2010年に完成予定の開発案件がある た め 事 態 は 若 干 改 善 さ れ る 。 S k y l a n Propertiesは、ヨイド地区の中心部で大規模 な用地を確保し、複数のオフィスタワー、

ホテル、および近代的なショッピングモー ル(地上階)で構成される複合施設を建設 中である。このプロジェクトは自然光をふ んだんに取り入れており、近代的な複合シ リテール不動産市場

動かない韓国において、外資によるリテー ルへの参入は、最近になってカルフールと ウォルマートが撤退したことにより弱まっ ている。国際的な小売業者である両社は、

韓国全土にわたり、ハイパーマートによる 幅広いポートフォリオを有していたが、両 社とも小売事業とポートフォリオを同時に 売却し、2006年に韓国から撤退している。

カルフールは32店舗とともに事業をE-Land に売却した。E-Landは地場の百貨店・スー パーマーケット事業者で、カルフールの事 業を引き継いだ後、店舗名を「Homever」

に改称した。一方、ウォルマートは地場の 百 貨 店 ・ ハ イ パ ー マ ー ト 事 業 者 で あ る Shinsegaeに16店舗を売却した。Shinsegae は「E-Marts」のブランド名でハイパーマー ト事業を運営しており、ウォルマートの店 舗を「E-Marts」に改称している。カルフー ルとウォルマートの撤退により、韓国に不 動産資産を有する大規模外資系小売事業者 は、サムスンとコストコの地元パートナー であるテスコが最後となった。

つまり、商業用不動産に対する国際的フ ァンドの関心は引き続き強いものの、韓国 の小売グループが近い将来においてリテー ル不動産を売却したり新規センターの建設 を行ったりする見込みは低いため、障壁の 数も依然として多いのである。

インダストリアル不動産市場

現在、韓国のインダストリアル施設はオ ーナーが占有しているのが一般的である。

をオフバランス化するという動きはまだ始 まったばかりである。

昨年、インダストリアル不動産市場にお ける傾向の1つとして、多国籍企業による韓 国の工業用地の処分という動きが見られた。

これは中国などの低コスト国に生産プロセ スを移転する過程の一環として行われたも のである。しかし、こうした状況だからと いって韓国市場が見捨てられたわけではな い。代わりに、中国から輸入される製品を 取り扱い、また多くの場合ラベリングを行 う新しくて大規模な近代的ロジスティクス 施設を備えた企業が、輸入の拠点として韓 国を活用している。この動きは外資系製薬 会社において顕著に見られる。このため、

工業生産施設に対する需要は近代的ロジス ティクス施設への需要に取って代わられて おり、その多くは仁川国際空港の物流ハブ に集中している。

プロロジスやAMBなど、近代的ロジステ ィクスセンターに特化した国際不動産ファ ンドは韓国で事業を確立し、同国市場にお いてパイを獲得している。最近、両社とも 新たなロジスティクス施設を建設した。サ プライチェーンの大部分を導入することに より、近代的ロジスティクスセンターへの 移行という流れが、成長しつつあるロジス ティクス市場への需要をいっそう高め、引 き続き支えていくものと見込まれる。多国 籍企業はこのモデルを支持する姿勢を示し ており、次には韓国の大企業がこのサプライ チェーンモデルを試みることが予想される。

インダストリアル不動産市場

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