3. 予備実験 16
3.2 ストリートビューと地図を用いた目的地までの移動:研究室内
3.1節の実験後に続けて,観光携帯電子地図が目的地に到着するまでの地図の 表示時間に影響を与えるのかをテストするため,以下のような予備実験を行った.
同研究室の大学院生6名(男6,23-25歳)を対象として,3名ごとの2グループ に分け,被験者内実験を行った.
3.2.1 実験の流れ
奈良先端科学技術大学院大学内にて実験をおこなった.奈良県奈良市・京都哲 学の道の2エリアに対して,それぞれ2パターンの地図を作成した.実験ではデ
図 13 観光ポイント選択の所要時間
図 14 選んだポイントに行って,どの程度満足できると思うか
図 15 選んだポイントの風景がどの程度イメージできるか スクトップPCとiPadを用意した(図16).
デスクトップPCでストリートビューの表示,iPadにて地図を表示し,地図上 にストリートビューでの位置とゴールまでのルートを表示した.ユーザには地図 を見ながら地図上のゴールまでのルート上をストリートビューを用いて移動する ように伝えた.ゴールまでのルートは同距離のものを用意している.
それぞれのエリアで移動が完了したのち,以下のアンケートに記入してもらった.
• ルートを迷わずにたどることができたか(はい/いいえ)
• 地図が見やすかったか(はい/いいえ)
• 迷っているのではないかと不安になったか(はい/いいえ)
• 途中,迷ったり,あるいは不安に感じたか(はい/いいえ)
3.2.2 比較する地図
iPadに表示する地図として2パターンの地図を用意した.
図 16 実験環境
一般携帯電子地図 GoogleMapsAPIを用いて実験エリアの地図を表示,ストリー トビューが表示している位置とゴールまでのルートを地図上に表示した(図17左).
観光携帯電子地図 紙の観光地図をGoogleMapsAPIを用いて表示,地図の拡大 縮小を行えるようにした.加えて,ストリートビューが表示している位置とゴー ルまでのルートを地図上に表示した(図17右).
図 17 観光地移動における地図の比較:研究室内
3.2.3 実験結果
それぞれストリートビュー上でスタートからゴールまでにかかった移動時間は 図18のような結果となった.グラフ上の数値はユーザごとの所要時間,グラフ下 部の丸囲み数字はどのユーザが行ったものかを示す.スタートからゴールまでの 移動にかかる所要時間に対して,地図の種類による差はほとんど見られなかった.
それぞれのエリアで移動が完了したのち,回答されたアンケートの結果は表3 の通り.表中の数値は(はい/いいえ)の2択ではい を選んだ人数(6人中)を 示す.
観光携帯電子地図は一般携帯電子地図と比較して,ルートを迷わずにたどるこ とができ,地図が見やすく,道中不安を感じづらいという結果となった.
図 18 スタートからゴールまでの所要時間
表 3 アンケート結果(はいを選んだ人数)
一般携帯電子地図 観光携帯電子地図 ルートを迷わずにたどることができたか 2 3
地図が見やすかったか 3 5
迷っているのではないかと不安になったか 2 0
途中,迷ったり, 3 1
あるいは不安に感じたりしたか