第三章 スカムの発生環境の特徴
スカムA 2 スカムB 3 スカムC 4
101 102 103 104
0 10 20 30 40 50
含水比(%) 強熱減量度(%)
含水比 強熱減量度
48
3-1-2 空気・河川水・底泥の臭気
隅田川・石神井川の 7 地点の空気・河川水・底泥の臭気分析,水質鉛直分布調査,
含水比・強熱減量試験を行った.観測日ごとの気象条件は図3-1-4に示す.以下 に観測及び分析結果をまとめた.
7月5日 潮汐:大潮
日射時間:0.7時間 平均気温:22.0℃
平均風速:0.9 m/s (最多風向は東)
降水量:1mm(1日前に日降雨量11 mm)
スカム:なし
5月23日 潮汐:中潮
日射時間:13時間 平均気温:21.3℃
平均風速:1.2 m/s (最多風向は北北西)
降水量:なし (2日前に日降雨量69mm)
スカム:あり
4月16日 潮汐:小潮
日射時間:12.2時間 平均気温:15.2℃
平均風速:10.9 m/s (最多風向は南)
降水量:なし (1日前に日降雨量2mm)
スカム:あり
8月5日 潮汐:中潮
日射時間:10時間 平均気温:30.3℃
平均風速:0.9 m/s (最多風向は南)
降水量:なし (8日前に日降雨量16mm)
スカム:あり
9月6日 潮汐:中潮
日射時間:11時間 平均気温:28.2℃
平均風速:1.0 m/s (最多風向は南)
降水量:なし (3日前に日降雨量16mm) スカム:なし
820 840 860 880 900 920 940 960 980 1000
0 1 2
3 0
10 20 30 40
水位(A.P.m) 降雨 (mm)
降雨
水位
3/31 4/20 5/10 5/30 6/19 7/9 7/29 8/18 9/7 9/27
図3-1―4 臭気サンプリングの実施日(2019) 2019
49
(1)
4月16日水質鉛直分布について,観測日は小潮期で塩水遡上が Sh-U の地点まで遡上してい た(図3-1-5).Sh-Uの塩分は表層が 0.3,底層で約10 であることから,塩水躍 層が発達していることが読み取れる.塩水躍層はSh-M,Sh-Dでも確認された.一方,
隅田川では表層と底層での塩分差は小さく,強混合状態であることが読み取れる.水 温は,Sh-Uにおいて温かい海水の流入と共に水温躍層が形成されている.DOに関し ても,Sh-Uでは,海水とともに貧酸素水塊が流入しており,表層で6mg/Lであるのに 対して,底層で DOが 1以下と嫌気化している.隅田川のDO は,鉛直一様であり,
5mg/L以上を保っている.
底泥サンプルに関して,図3-1-6にサンプルの様子,図3-1-7に各底泥の 含水比・強熱減量試験の結果を示した.含水比は石神井川の Sh-K,Sh-U,Sh-M が 656~1313%と高く,隅田川のSu-U,Su-D,Su-Eは180~240%と低かった.強熱減量度 は石神井川で高く,Sh-Uの42.3%が最も高い.これは,Sh-Uの底泥サンプルが泥,落 ち葉,枯れ木,繊維状の物質など多くの有機物が含まれていたからだと考えられる.
臭気指数の空間分布を図3-1-8,図3-1-9,空気・河川水・底泥の類似度と 臭気寄与をそれぞれ図3-1-10,図3-1-11,図3-1-12に示した.空 気の臭気指数は7地点で6.5~10と地点間で大きな差は見られなかった.類似度はエス テル系とアルデヒド系が高い値を示していた.臭気寄与は全ての地点でほぼ同様の構 成であり,硫化水素と有機酸系が卓越していた.河川水の臭気指数は全ての地点で0 であった.底泥の臭気指数は,Sh-Uで 25.5 とSh-M で 30.2 と高い値を示していた.
底泥の類似度はSh-K,Sh-U,Su-Uでは,エステル系が高く,Sh-D,Sh-Dでは芳香族 系が高い.臭気寄与はSh-U,Sh-Dで硫化水素が20以上と最も卓越していた.この日 の底層水質と強熱減量の結果を考慮すると,高塩分により硫酸還元菌の嫌気分解が活 発になり,硫化水素の発生が多くなったと考えられる.
50
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15
0 1 2 3 4 5 6
10 15 20 25 30
水深 (m)
水温 (℃)
0 1 2 3 4 5 6
0 100 200 300 0
1 2 3 4 5 6
10 15 20 25 30
水深 (m)
0 1 2 3 4 5 6
10 15 20 25 30
水深 (m)
0 1 2 3 4 5 6
10 15 20 25 30
水深 (m)
0 1 2 3 4 5 6
10 15 20 25 30
水深 (m)
0 1 2 3 4 5 6
10 15 20 25 30
水深 (m)
0 1 2 3 4 5 6
10 15 20 25 30
水深 (m)
0 1 2 3 4 5 6
0 10 20 30
0 1 2 3 4 5 6
0 10 20 30
0 1 2 3 4 5 6
0 10 20 30
0 1 2 3 4 5 6
0 10 20 30
0 1 2 3 4 5 6
0 10 20 30
0 1 2 3 4 5 6
0 10 20 30
塩分
0 1 2 3 4 5 6
0 10 20 30
0 1 2 3 4 5 6
0 100 200 300
0 1 2 3 4 5 6
0 100 200 300
0 1 2 3 4 5 6
0 100 200 300
0 1 2 3 4 5 6
0 100 200 300 0
1 2 3 4 5 6
0 100 200 300 濁度 (FTU)
0 1 2 3 4 5 6
0 100 200 300
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15
DO (mg/L)
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15
Sh-K
Sh-U
Sh-M
Sh-D
Su-U
Su-D
Su-E
図3-1―5 水質鉛直分布(4月16日)
51
Sh-K Sh-U
Sh-M Sh-D
Su-U Su-D
Su-E
図3-1―6 底泥サンプル(4月16日)
52
図3-1―7 含水比・強熱減量試験の結果(4月16日)
図3-1―8 空気・河川水・底泥の臭気指数(4月16日)
2 3 4 5 6 7 8
0 10 20 30
臭気指数
2 3 4 5 6 7 8
0 10 20 30
臭気指数
2 3 4 5 6 7 8
0 10 20 30
臭気指数
Sh-U Sh-M
Sh-K Sh-D Su-U Su-D Su-E
Sh-U Sh-M
Sh-K Sh-D Su-U Su-D Su-E
Sh-U Sh-M
Sh-K Sh-D Su-U Su-D Su-E
0 0 0 0 0 0 0
空気
河川水
底泥
2 3 4 5 6 7 8
101 102 103 104
0 10 20 30 40 50
含水比(%) 強熱減量度(%)
含水比 強熱減量度
Sh-U Sh-M
Sh-K Sh-D Su-U Su-D Su-E
含水比 強熱減量度
53
図3-1―9 空気・河川水・底泥の臭気指数分布(4月16日)
54
図3-1―10 空気の類似度(左)と臭気寄与(右)(4月16日)
図3-1―11 河川水の類似度(左)と臭気寄与(右)(4月16日)
図3-1―12 底泥の類似度(左)と臭気寄与(右)(4月16日)
55