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重症心身障害者(児)

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/ 障 害 者 基 本 法

障 害 者 権 利 条 約 の 批 准 市町村保健センター 社会福祉協議会

コミュニティソーシャルワーカー 民

生 委 員 高

度 先 進 医 療 機 関

肢 体 不 自 由 児 施 設

( 2 カ 所

府 保 健 所 保 健 師

地域生活を支える資源のあり方と確保方策について(障がい福祉サービス)第5稿

障害者自立支援法は「必要な障害福祉サービスに係る給付その他の支援を行い、もって 障害者及び障害児の福祉の増進を図る」(第1条)ことを目的としている。

しかしながら、医療的ケアが必要な重症心身障がい児(者)は、医療と福祉との「制度 の谷間」に置かれ、障がい福祉サービスの中で医療的ケアを受けることが困難であり、福 祉サービスを利用したくても利用できない状況にある。

今回、地域で生活されている重症心身障がい児(者)の生活実態調査【問15】で〈希望 されるサービスやシステム〉を、また、施設入所者状況調査【⑦】で〈支援者からみたご 本人が希望されるサービス〉を調査した。

順位

地域生活児(者) 施設入所児(者)

希望されるサービスやシステム 支援者から見てご本人が希望されるサービス 1位 短期入所 1740 (15.8%) 医療機関 968 (19.2%)

2位 ホームヘルプ 1729 (15.6%) 重心通園事業 925 (18.4%)

3位 生活介護 1553 (14.0%) ホームヘルプ 895 (17.8%)

4位 医療機関 1404 (12.7%) 訪問看護 738 (14.7%)

5位 重心通園事業 1326 (12.0%) 短期入所 628 (12.5%)

6位 訪問看護 961 (8.7%) 相談支援 322 (6.4%)

7位 重心施設 946 (8.5%) 生活介護 274 (5.4%)

8位 ケアホーム 723 (6.5%) 重心施設 200 (4.0%)

9位 相談支援 685 (6.2%) ケアホーム 81 (1.6%)

回答数 11,067(複数回答あり) 5,031(複数回答あり)

施設入所児(者)では医療に対するニーズが高く、地域生活児(者)では在宅サービス に対する期待が高い。

これは、重症心身障がい児(者)が必要とする2つのニーズを端的に表しており、命を 守るための医療と連携した在宅サービスが必要であることが読み取れる。

ここでは、障害者自立支援法の自立支援給付のうち、地域生活を送る上で重要な福祉サ ービスである訪問系事業、日中活動系事業、短期入所事業の課題について提案する。

1.訪問系事業(居宅・重度訪問介護)

①報酬体系について

平成24年4月の報酬改定に向けて、医療的ケアが提供できる報酬単価の引き上げ

が必要である。医療的ケアに携わる人材確保のため報酬単価に看護師人件費が反映さ れたものにするか、看護師を配置した事業者には加算をすることが必要である。

また、医療機関との書類の取り交わし(医師の指示書・看護サマリー等)の事務的 な費用、責任と保険などのコストもかかるため、訪問系事業においても医療連携体制 加算が必要である。

重度訪問介護は重度の障がい者を対象とする訪問系事業であるが、重度障害支援加

算(15/100)を加えても行動援護の報酬単価よりも低く設定されているため事業が 拡大しない現状がある。心身の状態像からして行動援護の単価と少なくとも同等にす べきである。

障がい者制度改革推進会議の中で議論されているパーソナルアシスタンスを医療的

ケアに対応できる制度として検討できないか。

②訪問看護事業所との連携について

医療と福祉との「制度の谷間」を橋渡しできる事業が訪問看護事業である。

障がい福祉サービス体系の中に訪問看護事業を組み入れ、看護サービスと福祉サー ビスの一元的なサービス提供を行うための仕組みづくりができないか。

看護と介護の複数のサービスが必要な場合は、基幹的な相談支援事業所が中心とな ってケア会議を開催し、医療的ケアを含む個別支援計画を作成する中でサービス提供 体制を構築するケアマネジメントを進めていくことが必要である。

例えば、NICUを退院し在宅で生活される障がい児に対しては、地域で生活していく ライフサイクルを見通した継続的な支援、看護と福祉サービスを組み込んだケアマネ ジメントが必要である。

③事業所間の情報交換体制について(日中活動系事業、短期入所事業の課題も含む)

市町村自立支援協議会の中に医療的ケアに関する部会をつくり、関係機関や関係団

体、障がい福祉サービス事業者や医療関係者が地域の課題を共有し、地域の支援体制 を整備するなど地域性を生かした取り組み、事業所間の情報交換をするべきではない か。

また、市町村の事情によっては地域包括支援センターや福祉サービス事業者連絡会、

相談支援部会など必要に応じて情報交換できる体制をつくることも考えられる。

④保護者の方が求める水準どおりにサービスが提供できないことについて

(日中活動系事業、短期入所事業の課題も含む)

苦情処理や損害賠償等に際しては、一体的な対応ができる体制にあることが事業所

の指定要件であるが、制度的に医療的ケアの体制整備ができていない中で、事業所の 努力のみで医療的ケアに対する保護者の方の要望に応えるには限界があるのも現実で

ある。

体制を整備していくのが一義的であるが、現在のサービス体系の中での事業者に対

する苦情については、運営適正化委員会など公的な苦情解決制度を活用することが考 えられる。

また、ケアマネジメントの効果には、新たな社会資源の開発があり、ケア会議の中

で苦情解決を図ることができないか。

2.日中活動系事業(生活介護、療養介護、重心通園、児童デイサービス)

①報酬体系について

現在の障害程度区分6は重症心身障がい児(者)の実態を反映していない場合があ り、報酬体系を見直すか、医療的ケア加算を創設すべきである。

医療的ケア加算については、アセスメントに基づく「実施計画書」の作成を義務づ けこれに基づき算定する方法もある。

また、実際に誰が医療的ケアを提供するのかということになれば、医療職であり看 護師を配置するための加算を創設すべきである。

②職員体制のあり方について

医療的ケアが必要な重症心身障がい児(者)は、一人ひとりの状態像も違い、日に よっての体調変化も大きいので、恒常的に対応できる常勤看護師の配置が必要である とともに、看護師への指示を出す医師(医療機関)と連携できる体制が必要である。

職員配置は、医療的ケアのある重症心身障がい児(者)1.5人に対して1人の配

置が必要である。

③介護職員等によるたん吸引等の実施について

医療者の独占業務である医行為と医師の指示の下で看護師の監督下に行われる生活 支援の医療的ケアを分けて考えるべきである。

介護職員等ができる生活支援の医療的ケアとして検討していただきたいのは

(たんの吸引)では〈口腔内のみの吸引、気管カニューレ内のみの吸引など〉

(経管栄養)では〈栄養液の注入、胃瘻部のケアなど〉

(吸入)では〈衛生面を配慮した吸入器の手入れ、吸入器に薬液を入れ吸入を実施す るなど〉

(中心静脈栄養)では〈輸液の接続と輸液ポンプの管理、ポートの維持管理・消毒な ど〉

(導尿)では〈カテーテルやハルンバッグの管理など〉

(在宅酸素療法)では〈3L/分以上の酸素投与量に使用される加湿器の管理、

パルスオキメーターによる管理など〉

(気管切開の管理)では〈細菌感染を起こさないための消毒処置など〉

(服薬管理)では〈処方に基づいた正確な服薬など〉

(インスリン注射)では〈ペンシル型注射器による注射など〉

④研修体制のあり方について

在宅医療を提供する医療者(在宅医、訪問看護師、理学療法士、作業療法士など)

への研修や実習を充実させ、介護職が安全を確保し、自信をもって医療的ケアが実施 できるように研修体制を整備すべきである。

そのためには、一般的な研修だけではなく、医師、看護師・利用者(家族)による 当事者の生活現場に近い場所での実地研修(OJT)も設けるべきである。

また、医療的ケア体制整備の人材確保にかかる研修であり、研修への参加が収入の

低下にならないよう報酬上の配慮が必要である。

⑤施設・設備基準のあり方について

スペースや設備がないために重症心身障がい児(者)を受け入れられない事業所が 多く、安全に医療的ケアを提供できる施設設備が必要である。

整備のためには補助制度が必要であり、また、現在設備を有する事業所には加算を つける等の支援が必要である。

⑥日中活動のサービスメニューについて

それぞれの事業によって日中活動の基準が定められているが、重症心身障がい児(者)

には特に、理学療法・作業療法などのリハビリテーションメニュー、社会参加や人と の関わりを深める体験メニュー、発達年齢に応じた療育的なメニュー、創作活動など が必要である。

入浴サービスは介護負担を軽減することもありニーズは高いが、実施するには人員

体制や設備面での補助が必要である。

児童については、平成24年4月から障害児通所支援に再編されるが、身近なとこ ろでサービスが利用できるように設置促進策が必要である。

⑦通所支援について

送迎中はリスクも高く、医療的ケアについて知識や技術をもった介助人が同乗する ことが必要であり、個別送迎で送迎時間を短くし安心した送迎体制にすべきである。

そのために、送迎加算やリフト付きタクシーや介護タクシー等の利用助成も必要で ある。