• 検索結果がありません。

オフセットゲート P-HEMT 作製プロセスフロー

ドキュメント内 化合物半導体デバイスプロセスの研究 (ページ 40-45)

第 2 章 超高速化合物半導体デバイスプロセス

2.4 オフセットゲート P-HEMT 作製プロセスフロー

38

39

ッチング法で PSG の異方性エッチングを行い 0.15μm の開口パターンを形成 した(図2.11(d))。

次に0.15μmの開口部を通してn+-GaAsキャップ層2のエッチングをドライ エッチング法(ECR-RIE)で行った。この時n+-GaAsキャップ層2のサイドエ ッチング量を制御し、先にエッチングを行っているオフセット部分まで n+ -GaAsキャップ層2のサイドエッチングを行う。前述したようにGaAsとAlGaAs のエッチング選択比は1000倍以上なので、エッチング時間にほとんど依存せず GaAsのみのエッチングが可能である。n-AlGaAsエッチングストッパ層の下層

には n-GaAs カバー層が存在するため、この層がドライエッチングダメージの

カバー層となり、ゲート電極が形成される n-AlGaAs バリア層表面へのダメー ジを回避することができる(図2.11(e)) [58]。

続いて n-GaAs カバー層のエッチングをウエットエッチング法で行った(図

2.11(f))。エッチング液はクエン酸と過酸化水素の混合液を用いた。クエン酸 系のエッチング液はアンモニア水溶液を用いてpHを調整することで、GaAsと

AlGaAsの高選択エッチングが可能である。エッチングは、過酸化水素が酸化剤

として GaAs を酸化し、GaAs の酸化物をクエン酸が分解除去する形で行われ る。GaAsがエッチング除去された後、AlGaAs層でエッチングが停止するまで 5nm 程度の初期削れが発生する。この初期削れによりゲートリセス領域では 2nm 程度のプレーナドープ層が除去される。プレーナドープ層が残存した状態 でゲート電極を形成した場合ゲート耐圧の低下が懸念されるが、プレーナドー プ層が除去されることによってゲート耐圧は保たれる。

n-AlGaAs バリア層の初期削れ量により HEMT の Vthは変化するが、エッチ

ング液の pH を正確に制御すれば初期削れ量はほぼ一定であり、あらかじめ初 期削れ量を考慮して n-AlGaAs バリア層の膜厚および濃度を設定すれば、安定 したVthを得ることができる。しかし、クエン酸系エッチング液は所定のpH範 囲内であれば高選択比が得られるが、範囲外では急激に選択性は失われる。

GaAs のクエン酸エッチング後エッチング液洗浄のため超純水による洗浄が行 われるが、超純水浸漬の瞬間、ウエハ表面に残存したクエン酸エッチング液と超 純水が混合されることで pH は大きく変化する。この時エッチング液の高選択

40

性は失われ、ウエハ表面のエッチング液が十分薄くなるまで AlGaAs のエッチ ングが進行する。これはVthばらつきの原因となる。このAlGaAsの過剰エッチ ングを防止するため、エッチング後処理工程を導入した。以下にエッチング手順 を説明する。クエン酸エッチング終了後、エッチングに使用するクエン酸エッチ ング液と同じ pH を有し、過酸化水素を混入していないリンス液に一旦試料を 浸漬し、pH値を維持したまま表面に残存している過酸化水素を洗浄除去し、そ の後超純水に浸漬してリンス液を洗浄する。リンス液中は高選択性を維持でき るpHであるため、浸漬中エッチングは進行しない。リンス液には過酸化水素は 含まれていないため、浸漬中ウエハ表面の残存過酸化水素の濃度は徐々に薄く なっていき、やがてエッチングに寄与しない濃度に到達する。その後超純水に浸 漬して pH が変化しても過酸化水素がウエハ表面に残存していないため、エッ チングは進行せず AlGaAs の過剰エッチングを防止しつつクエン酸エッチング 液を洗浄することが可能となる。

最後にゲート電極を形成した。ゲート電極はAlを用いた(図2.11(g))。

41

42

43

ドキュメント内 化合物半導体デバイスプロセスの研究 (ページ 40-45)