4.2 木質バイオマス発電に関する未導入事例および導入時における課題
4.2.3 アンケート調査結果
本調査では、現在運転中のバイオマス利用施設所有者に対しアンケートを送付し、設備導入に あたって直面した課題と現在の運転管理における課題の調査を行った。
木質バイオマスを発電利用または熱利用している事業者より、235 件の回答が得られた。この うち、木質バイオマス発電を実施している事業者は57 件であった。なお、本節では比較のため、
木質バイオマス以外のバイオマスを利用してエネルギー利用を行っている事業者の回答結果も掲 載する。木質バイオマス以外のバイオマスエネルギー施設からは、250 件の回答が得られ、この うち発電を行っている事業者は46件であった。
図 4-9に既存の木質バイオマスエネルギー利用施設における導入検討段階の課題の集計結果を 示す。熱利用を含めると最も多く挙げられたのは、「設備コストおよび維持コスト」の112件(回 答者の48%)、続いて「原料調達」が54件(23%)、「原料コスト」が42件(18%)であった。
発電を実施している施設については、「設備コストおよび維持コスト」が 31件(発電を行って いる回答者の54%)、続いて「原料調達」が24件(42%)、「原料コスト」が13件(23%)であっ た。
木質以外のバイオマスを利用している既存の施設の集計結果(図 4-10)においても、上述の木 質バイオマス利用施設と同様の傾向が得られているが、「原料調達」や「原料コスト」を課題とし て挙げた事業者の割合は木質バイオマスより10%前後低い傾向が見られた。
48%
23%
18%
5%
14%
9%
54%
42%
23%
9% 16%
7%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0 20 40 60 80 100 120 140 件数
熱利用のみ 熱分解ガス化(発電)
燃焼(発電)
回答者総数に占める割合(発電+熱利用)
回答者総数に占める割合(発電)
図 4-10 木質以外を利用している既存のバイオマス利用施設において設備導入段階に直面した 課題
図 4-11 に既存の木質バイオマスエネルギー利用施設における計画実行段階の課題の集計結果 を示す。熱利用を含めると最も多く挙げられたのは、「各種法令への対応」の35件(15%)、続い て「設備メーカーとの契約」が30件(13%)、「資金調達」が26件(11%)であった。
発電を実施している施設については、「各種法令への対応」が 14 件(25%)と最も多く挙げら れた。
木質以外のバイオマスを利用している既存の施設の集計結果(図 4-12)に関しては、発電利用 を行っている事業者の中で、「資金調達」の課題に直面したケースが回答者の28%と、木質バイオ マスの発電事例の 18%より多く見られた。一方で、木質バイオマスで最も多く挙げられた「各種 法令への対応」については「発電」および「発電+熱利用」それぞれのケースで15%、6%と少な い傾向が得られた。
27%
12% 11% 4%
13%
6%
57%
28%
15% 13% 24% 17%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0 20 40 60 80 100 120 140 件数
熱利用のみ 熱分解ガス化(発電)
燃焼(発電)
回答者総数に占める割合(発電+熱利用)
回答者総数に占める割合(発電)
図 4-11 既存の木質バイオマス利用施設において計画実行段階に直面した課題
図 4-12 木質以外を利用している既存のバイオマス利用施設において計画実行段階に直面した
課題
13%
11% 9% 6% 7%
12% 18% 18% 18% 15%
18%
25%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0 20 40 60 80 100 120 140 件数
熱利用のみ 熱分解ガス化(発電)
燃焼(発電)
回答者総数に占める割合(発電+熱利用)
回答者総数に占める割合(発電)
9% 9%
7% 4% 3% 6%
22%
28%
17% 17%
13% 15%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0 20 40 60 80 100 120 140 件数
熱利用のみ 熱分解ガス化(発電)
燃焼(発電)
回答者総数に占める割合(発電+熱利用)
回答者総数に占める割合(発電)
木質以外のバイオマスを利用している既存の施設の集計結果(図 4-14)においては、熱利用の みの事例まで含めると、「設備の維持管理コスト」が72件(29%)、続いて「技術的安定性」が45 件(18%)、「原料調達」が26件(10%)、「原料コスト」24件(9.6%)であった。発電を行ってい る事例については、「設備の維持管理コスト」が 29件(63%)、続いて「技術的安定性」が17件
(37%)、「原料調達」が 15 件(33%)、「原料コスト」6 件(13%)であり、木質の発電事例と比 較して「原料コスト」の問題を抱える割合が多かった。
図 4-13 既存の木質バイオマス利用施設において運転段階に直面している課題
図 4-14 木質以外を利用している既存のバイオマス利用施設において運転段階に直面した課題
24% 25%
49%
24%
40%
30%
53%
32%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0 20 40 60 80 100 120 140
原料調達 原料コスト 設備の維持管理コスト 技術的安定性 件数
熱利用のみ 熱分解ガス化(発電)
燃焼(発電)
回答者総数に占める割合(発電+熱利用)
回答者総数に占める割合(発電)
10% 10%
29%
18%
33%
13%
63%
37%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0 20 40 60 80 100 120 140
原料調達 原料コスト 設備の維持管理コスト 技術的安定性 件数
熱利用のみ 熱分解ガス化(発電)
燃焼(発電)
回答者総数に占める割合(発電+熱利用)
回答者総数に占める割合(発電)