5.3.2 zig-zag運動の比較
Fig.5.13にzig-zag運動行き過ぎ角の比較を示す。実験(EXP)によると,GMの減少とともに行き過ぎ角は大
きくなり,全ての計算結果はそのような傾向を捉えている。定量的には,「岸本」の結果が実験結果と近いが,
時刻歴計算結果を見ると位相の差違が目立つ。
Fig.5.13 zig-zag運動行き過ぎ角の比較
6.操縦流体力係数のデータベース
6.1 微係数データベースによる調査
先の研究委員会(P29 船舶操縦性予測モデルの標準化に関する研究委員会)で,微係数に関する貴重なデータ を収集することができた。これらのデータベースから,例えば,次のような検討を行うことができる。
• マクロに見たときの操縦流体力微係数を支配する船型パラメータは何か
• 喫水やトリムにより操縦流体力微係数はどのように変化するのか。
このような検討結果について報告する。
6.1.1 線形微係数を支配する船型パラメータについて
線形微係数を支配する船型パラメータは何か,についての検討結果を述べる。微係数のデータベースから,
Full load (even keel)のデータだけを抜き出し,m’, Cb, 2d/L, L/B, B/dの5つの船型パラメータと線形微係数と の相関を調べた。Table 6.1に対象とする模型船の主要目を示す。計23隻分のデータを使用している。
Table 6.1 対象船の主要目
機関 船名 船種 m' Cb 2d/L L/B B/d
九大 MA Car carrier 0.201 0.522 0.107 5.188 3.596
九大 MB Cargo carrier 0.234 0.698 0.112 5.961 2.989
九大 MC ULCC 0.311 0.835 0.125 5.367 2.990
九大 MD LNG carrier 0.234 0.714 0.080 6.111 4.091
九大 ME VLCC 0.280 0.802 0.126 5.741 2.769
九大 MF Container carrier 0.175 0.566 0.104 6.475 2.970 九大 MG Cargo carrier 0.196 0.651 0.126 6.649 2.381 九大 MH Cargo carrier 0.252 0.773 0.137 6.124 2.382
九大 MI RO/RO ship 0.164 0.557 0.082 6.812 3.587
九大 MJ ULCC 0.365 0.821 0.147 4.500 3.031
広大 CS Container carrier 0.223 0.691 0.108 6.211 2.981
広大 PCC PCC 0.201 0.530 0.095 5.281 3.973
広大 FERRY Ferry 0.169 0.529 0.086 6.250 3.738
北大 Esso Osaka VLCC 0.270 0.829 0.130 6.132 2.517
北大 SR221-A VLCC 0.292 0.805 0.121 5.517 3.005
北大 SR221-B VLCC 0.291 0.802 0.121 5.517 3.005
北大 SR221-C VLCC 0.291 0.804 0.121 5.517 3.005
北大 KVLCC1 VLCC 0.294 0.810 0.130 5.517 2.788
北大 KVLCC2 VLCC 0.294 0.810 0.130 5.517 2.788
北大 SR108 Container carrier 0.166 0.572 0.109 6.897 2.670 北大 KCS Container carrier 0.182 0.651 0.094 7.143 2.983
船型パラメータを横軸にとり,線形微係数(Yv’, Yr’-mx’, Nv’, Nr’)を図示した結果を,Fig.6.1に示す。図中,
九大,広大,北大のデータを区別し,九大のデータについてはパラメータに対する線形表示の決定係数(R2)を 示す。R2が1のときfitting誤差はゼロ(すなわち強い相関がある),R2が0のときfittingの精度は最低(パラ メータとの相関はない),であることを意味する。この計算には表計算ソフトEXCELの機能を使用した。
Table 6.2, 6.3に船型パラメータと線形微係数との標準偏差の結果を示す。九大のデータ(データ数10)だけ
を使用した場合と全データ(データ数 23)を使用した場合の結果を示している。この表から次のことが分かる。
• Yv’, Yr’-mx’, Nv’, Nr’と最も相関の高い船型パラメータは,それぞれ,m’ , B/d, 2d/L, Cbである。これは,
九大のデータだけを使用した場合と全データを使用した場合において同じであった。
• 九大のデータだけを使用した場合と全データを使用した場合において,Yv’とNv’のR2の値が大きく変 化する。これは,九大以外(北大)のデータにおいて,主要目が同じで,フレームラインだけが異なる船 のデータが含まれているためであると考えられる。少なくともYv’とNv’の近似予測式を考えるとき,フ レームラインの影響を考慮する必要がある。
• 九大のデータだけを使用した場合と全データを使用した場合において,R2 の値が大きく変化すること があることから,船型パラメータをベースとした微係数の近似予測式を作成するにあたっては,基とな るデータの質を十分に吟味する必要がある。(とは言え,どのような基準を設ければいいのかは不明)
• 全データを使用した場合に,R2が0.5を越えるものは,Nv’における2d/Lだけであり,それ以外は,船型 パラメータとの相関が悪い(すなわちデータがばらついている)。ここで検討した単一のパラメータを使 用した近似予測式において,実用上十分な精度を確保することは難しいと考えられる。
今回の検討においては,線形微係数との相関を調べるために,5 つの代表的な船型パラメータに着目した。
ただ,そのようなパラメータを一つだけとりだしても十分な精度で予測を行うことは困難であることが分かっ た。その改良のためには,船型パラメータを複数組み合わせた近似予測式が有効である可能性がある。今後は,
その方向で検討を行うこととしたい。
なお,一般論として,今後船型パラメータを用いた近似予測式の作成にあたっては,パラメータとの相関や 予測精度が客観的な数字で分かるようなものにすべきであると考える。従来の微係数に関する近似式の作成に あたっては,あまりに大雑把ではなかったか,と言わざるを得ない。蛇足として付け加えておきたい。
Table 6.2 船型パラメータと線形微係数との標準偏差(九大のデータだけを使用した場合)
九大だけ m' Cb 2d/L L/B B/d
Yv' 0.756 0.507 0.318 0.631 0.007
Yr' - mx' 0.083 0.113 0.156 0.008 0.187
Nv' 0.541 0.458 0.968 0.346 0.525
Nr' 0.131 0.271 0.001 0.006 0.005
Table 6.3 船型パラメータと線形微係数との標準偏差(全データを使用した場合)
全部 m’ Cb 2d/L L/B B/d
Yv' 0.299 0.157 0.299 0.271 0.043
Yr' - mx' 0.103 0.183 0.180 0.009 0.275
Nv' 0.350 0.245 0.574 0.297 0.214
Nr' 0.060 0.127 0.009 0.021 0.003
Fig.6.1 船型パラメータと線形微係数
R2 = 0.7563 -0.6
-0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Yv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.5074
-0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 Cb
Yv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.3178
-0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0
0 0.05 0.1 0.15 0.2
2d/L
Yv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.6312
-0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0
0 2 4 6 8
L/B
Yv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.0068
-0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0
0 1 2 3 4 5
B/d
Yv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.0829
-0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Yr'-mx'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.1134
-0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Cb
Yr'-mx'
九大 広大 北大
線形 (九大) R2 = 0.1557
-0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
0 0.05 0.1 0.15 0.2
2d/L
Yr'-mx'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.0081
-0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
0 2 4 6 8
L/B
Yr'-mx'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.1865
-0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14
0 1 2 3 4 5
B/d
Yr'-mx'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.5414 -0.18
-0.16 -0.14 -0.12 -0.1 -0.08 -0.06 -0.04 -0.02 0
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Nv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.4578
-0.16 -0.14 -0.12 -0.1 -0.08 -0.06 -0.04 -0.02 0
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 Cb
Nv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.9681 -0.18
-0.16 -0.14 -0.12 -0.1 -0.08 -0.06 -0.04 -0.02 0
0 0.05 0.1 0.15 0.2
2d/L
Nv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.3456
-0.16 -0.14 -0.12 -0.1 -0.08 -0.06 -0.04 -0.02 0
0 2 4 6 8
L/B
Nv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.5251
-0.16 -0.14 -0.12 -0.1 -0.08 -0.06 -0.04 -0.02 0
0 1 2 3 4 5
B/d
Nv'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.1306
-0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Nr'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.271
-0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 Cb
Nr'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.0011
-0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.05 0.1 0.15 0.2
2d/L
Nr'
九大 広大 北大 線形 (九大)
6.1.2 バラスト状態における主要な船型パラメータ
次に,バラスト状態において線形微係数を支配する船型パラメータについての検討結果を述べる。微係数の データベースから,Ballast load (even keel)のデータだけを抜き出し,m’, Cb, 2d/L, L/B, B/dの5つの船型パラ メータと線形微係数との相関を調べた。等喫水のバラスト状態というものは,リアリティに欠けるが,一方で は,貴重なデータと見ることもできる。Table 6.4に対象とする模型船の主要目を示す。計10隻分のデータを 使用している。
Table 6.4 対象船の主要目
船型パラメータを横軸にとり,線形微係数(Yv’, Yr’-mx’, Nv’, Nr’)を図示した結果を,Fig.6.2に示す。図中,
パラメータに対する線形表示のR2を示す。R2が1のときfitting誤差はゼロ(すなわち強い相関がある),R2
が0のときfittingの精度は最低(パラメータとの相関はない),であることを意味する。この計算には表計算ソ
フトEXCELの機能を使用した。
Table 6.5に船型パラメータと線形微係数とのR2の結果を示す。参考のため,満載状態における結果をTable
6.6に示す。この2つの表から次のことが分かる。
• Yv’, Nv’と最も相関の高い船型パラメータは,それぞれ,m’ , 2d/Lである。これは,満載状態での結果と
同じである。一方,Yr’-mx’, Nr’と最も相関の高い船型パラメータは,それぞれ,Cb, 2d/L,である。これ は満載状態の結果とは異なる。
• バラスト状態においてNr’と最も相関が高い2d/Lは,満載状態では相関が非常に悪く,満載-バラスト 状態で大きく性質が変わったと見ることができる。
• バラスト状態におけるYr’-m’はどの船型パラメータともR2の値が低く,これらのパラメータを単一で
R2 = 0.0063
-0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 2 4 6 8
L/B
Nr'
九大 広大 北大 線形 (九大)
R2 = 0.0052
-0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 1 2 3 4 5
B/d
Nr'
九大 広大 北大 線形 (九大)
船名 船種 m' Cb 2d/L L/B B/d
MA Car carrier 0.189 0.491 0.089 5.188 4.326
MB Cargo carrier 0.223 0.666 0.066 5.961 5.096
MC ULCC 0.299 0.802 0.061 5.367 6.129
MD LNG carrier 0.230 0.703 0.069 6.111 4.735
ME VLCC 0.265 0.761 0.061 5.741 5.685
MF Container 0.159 0.516 0.068 6.475 4.553
MG Cargo carrier 0.173 0.574 0.058 6.649 5.193
MH Cargo carrier 0.232 0.711 0.057 6.124 5.717
MI RO/RO ship 0.150 0.512 0.067 6.812 4.406
MJ ULCC 0.348 0.783 0.071 4.500 6.250
Table 6.5 船型パラメータと線形微係数とのR2 (バラスト状態)
m'(2CbB/L) Cb 2d/L L/B B/d
Yv' 0.568 0.420 0.012 0.549 0.368
Yr' - mx' 0.013 0.090 0.081 0.004 0.071
Nv' 0.044 0.008 0.753 0.481 0.021
Nr' 0.172 0.384 0.718 0.016 0.435
Table 6.6 船型パラメータと線形微係数とのR2 (満載状態)
m'(2CbB/L) Cb 2d/L L/B B/d
Yv' 0.756 0.507 0.318 0.631 0.007
Yr' - mx' 0.083 0.113 0.156 0.008 0.187
Nv' 0.541 0.458 0.968 0.346 0.525
Nr' 0.131 0.271 0.001 0.006 0.005
今回の検討において,等喫水バラスト状態における線形微係数との相関を調べるために,5つの代表的な船 型パラメータ(m’, Cb, 2d/L, L/B, B/d)に着目した。その結果,Yv’, Nv’と最も相関の高い船型パラメータは,それ
ぞれ,m’ , 2d/Lであり,これは満載状態の結果と同じであった。一方,Yr’-mx’, Nr’と最も相関の高い船型パラ
メータは,それぞれ,Cb, 2d/L,であり,これは満載状態の結果とは異なるものであった。単一の船型パラメー タによるバラスト状態における微係数の整理は,満載状態における場合と同様に,一般に難しいことが予想さ れる。
なお,実際のバラスト状態は船尾トリムが付いており,今後は,その影響を吟味する必要がある。
Fig.6.2 船型パラメータと線形微係数
y = -0.6221x - 0.1564 R2 = 0.5683
-0.4 -0.35 -0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Yv'
全部 線形 (全部)
y = -0.2842x - 0.1123 R2 = 0.42 -0.4
-0.35 -0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Cb
Yv'
全部 線形 (全部)
y = -0.6177x - 0.2564 R2 = 0.0118
-0.4 -0.35 -0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
2d/L
Yv'
全部 線形 (全部)
y = 0.0542x - 0.6168 R2 = 0.5491
-0.4 -0.35 -0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0
0 2 4 6 8
L/B
Yv'
全部 線形 (全部)
y = -0.0448x - 0.0644 R2 = 0.3676 -0.4
-0.35 -0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0
0 1 2 3 4 5 6 7
B/d
Yv'
全部 線形 (全部)
y = 0.2191x R2 = -0.0134
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Yr' - mx'
全部 線形 (全部)
y = 0.0706x + 0.0055 R2 = 0.0903
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Cb
Yr'-mx'
全部 線形 (全部)
y = -0.865x + 0.1092 R2 = 0.081
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
2d/L
Yr'-mx'
全部 線形 (全部)
y = -0.0026x + 0.0666 R2 = 0.0043
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12
0 2 4 6 8L/B
Yr'-mx'
全部 線形 (全部)
y = 0.0105x - 0.0034 R2 = 0.0712
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12
0 1 2 3 4 5 6 7
B/d
Yr'-mx'
全部 線形 (全部)
y = -0.0279x - 0.0599 R2 = 0.0443
-0.1 -0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Nv'
全部 線形 (全部)
y = 0.0063x - 0.0704 R2 = 0.008 -0.1
-0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Cb
Nv'
全部 線形 (全部)
y = -0.7911x - 0.0135 R2 = 0.7525
-0.1 -0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
2d/L
Nv'
全部 線形 (全部)
y = 0.0081x - 0.1142 R2 = 0.4806
-0.1 -0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 2 4 6 8
L/B
Nv'
全部 線形 (全部)
y = 0.0017x - 0.0751 R2 = 0.0207
-0.1 -0.09 -0.08 -0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 1 2 3 4 5 6 7
B/d
Nv'
全部 線形 (全部)
y = 0.0687x - 0.0535 R2 = 0.1722
-0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.1 0.2 0.3 0.4
m'
Nr'
全部 線形 (全部)
y = 0.0545x - 0.0734 R2 = 0.3839
-0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Cb
Nr'
全部 線形 (全部)
y = -0.9652x + 0.0265 R2 = 0.718
-0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
2d/L
Nr'
全部 線形 (全部)
y = 0.0019x - 0.0489 R2 = 0.0164
-0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 2 4 6 8
L/B
Nr'
全部 線形 (全部)
y = 0.0098x - 0.0888 R2 = 0.4351
-0.07 -0.06 -0.05 -0.04 -0.03 -0.02 -0.01 0
0 1 2 3 4 5 6 7
B/d
Nr'
全部 線形 (全部)
6.1.3 船の針路安定性に及ぼす喫水影響
喫水変化により微係数はどのように変化するのか,についての検討結果を述べる。微係数のデータベースか
ら,Full, Half, Ballast EKという3つの載荷状態のデータが揃っているものを抜き出し,船の針路安定性に
及ぼす喫水の影響について調査した。Table 6.7 に対象とする模型船の主要目を示す。それらは九大で計測さ れたMD(LNGC), MF(C/S), MI(Ro/Ro)の3隻である。
Table 6.7 対象船の主要目
船名 船種 載荷状態 L(m) B(m) dm(m) trim(%L) Cb xG/L
MD LNGC Full 2.5 0.4091 0.1000 0 0.7141 0.0056
MD LNGC Half 2.5 0.4091 0.0930 0 0.7070 0.0060
MD LNGC Ballast, EK 2.5 0.4091 0.0864 0 0.7030 0.0062
MF C/S Full 2.5 0.3861 0.1300 0 0.5664 -0.0229
MF C/S Half 2.5 0.3861 0.1070 0 0.5400 -0.0187
MF C/S Ballast, EK 2.5 0.3861 0.0848 0 0.5162 -0.0167
MI Ro/Ro Full 2.5 0.3670 0.1023 0 0.5572 -0.0357
MI Ro/Ro Half 2.5 0.3670 0.0930 0 0.5370 -0.0324
MI Ro/Ro Ballast, EK 2.5 0.3670 0.0833 0 0.5120 -0.0300
Fig.6.3喫水に対する線形微係数の変化を示す。横軸には,2d/L(=k)をとっている。比較のため,井上・平野
の式による計算結果を図示している。その式は,次のように表される[1]。 Yv’ = -0.5πk – 0.7m’, Yr’ = -0.25πk
Nv’ = - k, Nr’ = - 0.54k + k2
ここで,m’は質量係数である。Yv’, Nv’, Nr’ は喫水が深くなると,その絶対値が大きくなる傾向がある。Yv’, Nv’, Nr’ の喫水に対する変化は,井上・平野の式による計算結果とおおよそ一致している。その中で,Nv’とNr’ は 2d/Lだけで整理ができ,井上・平野の式による計算結果と定量的にもおおよその一致を示す。一方,喫水に対
するYr’-mx’ の変化には決まった傾向が見られず,井上・平野の式との対応も悪い。なお,Yr’-mx’ の計算にあ
たって,mx’ =0としている。井上・平野の式は,Yv’とYr’-mx’ の推定精度が十分ではないようである。
Fig.6.4に喫水による針路安定性指数Cの比較を示す。Cの計算にあたり,重心位置ベースの微係数に変換
したものを使用した。比較のため,井上・平野の式による結果も図示している。喫水に対する実験結果の変化 は単純ではなく,井上・平野の式をベースとした計算結果との一致度はあまり良くない。